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マックスハート第41話『気迫で渡せ!ちょこっと勇気のプレゼント!!』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

ラクロス、亮太と続いて今回は藤Pとの関係を締めくくるエピソード。
なのですが、そこは流石に引き伸ばし、今回と次回2回に分けて描かれます。
昨年同様、藤Pの誕生日に何が出来るのかに頭を悩ますなぎさ。
なかなか思い通りに事が進まず焦るなぎさは微笑ましいですが、
このエピソードの見どころは動きが凄い空中戦と、
コブラージャなど足元にも及ばない程イケメンに描かれる藤Pです。
そしてもう一つ。クィーンが復活したら、ひかりはどうなってしまうのか・・・
  
通学途中の駅前。なぎさはもうすぐ藤Pの誕生日である事、
そして自分の誕生日を藤Pが覚えていてくれた事に思いを馳せ、
ちょこっと勇気を出せば何かが変わる筈だと気合いを入れます。
『今年こそ頑張るぞ!』
その直後、隣にほのかがいる事に気付いて、慌てて誤魔化し駆け出しました。
ひょっとして藤村君の誕生日の事?と悪戯っぽく訊ねるほのかにますます焦ったなぎさは、
道路の縁に躓いて危うく転びそうになりますが、その手を取って助け起こす男子の手。
『大丈夫?』
絶妙のタイミングで助け起こした彼は、言うまでも無く藤Pです。
なぎさは真っ赤になり、大丈夫です!とぎこちなく返答するしかありません。

少々話は逸れますが、この場面はかの初代第8話を知っている目で見ると興味深いです。
なぎさとほのかの対立のスタートとなった駅前の風景。
「青だよ」と言われて初めて、横断歩道を渡るなぎさという共通点がありますが、
ほのかが藤Pの事で悪戯っぽくなぎさに持ちかけることが出来るようになっている、
という点で、この1年10ヶ月程度の時の流れを感じます。

執事達は椅子に座ったまま虚空を見つめる少年を気遣っています。
ビブリスは彼らに目を放さぬよう釘を刺して行きますが、
授業中のひかりは、何か奇妙な感覚を受けていました。
また少年とシンクロしたような・・・

放課後、なぎさはほのかとひかりに付き合ってもらい、
藤Pの誕生日プレゼントを選びますが、いまいちピンと来ないものばかりです。
本当に久々に公の場で発情するメップルミップルを慌てて隠し、
その際の「いつでも一緒」という言葉に、
いつも持っていてもらう物、いつも使う物、とヒントを掴みます。
その刹那、ひかりの目の前を横切る男の子の姿。
もしや・・・?
とっさに後を追うひかり。あの少年かと思いきや、それは人違いで良く似た男の子です。
その様子に気付いたポルン、そしてほのかもどことなく不安そうです。

なぎさが選んだのは水色とブルーのストライプのタオルで、
レジでラッピングしてもらおうとするのを、ほのかはそのままあげちゃうの?と押し留めます。
タコカフェに場所を移し、自分の誕生日にもらった特攻服、
もとい刺繍入り白衣をもらった時の事
を語り、イニシャル入り刺繍を提案します。
ところがその後ろのひかりは延々と同じテーブルの、同じ箇所を拭き続けていました。
お客さんに声をかけられる直前まで気が付かないほど上の空のひかりに
ポルンもルルンも、そしてなぎさとほのかも不安が募ります。

その夜、なぎさは自室で「藤村省吾」のイニシャル「S.F」の刺繍を始めました。
歪んでいるとちょっかいを出すメップルですが、一つ良い事を言います。
『プレゼントはどれくらい心がこもっているかが大切メポ』
気を取り直し、なぎさは再び刺繍に励みました。

藤Pの誕生日当日。なぎさは高等部の校門に立ち、
勇気を出すんだ、と自らに言い聞かせていざ、乗り込みます。
『藤P先輩、お誕生日おめでとうございます。なんて出来るかな、どうしよう。
 ってかグラウンドどこ?こっちでいいのかな?あーもう心臓バクバクー。落ち着くのよなぎさ』
あれこれ自分に言い聞かせながら高等部をさまよい、そして
『藤P先輩、これ良かったら使ってください!』
勢い良くプレゼントを差し出す練習?をしたところ、そこは相撲部の部室前。
たまたま出てきた相撲部員に勘違いして受け取られ、その弾みで外袋が破れてしまいました。
なぎさは人違いです、ごめんなさい!と凄まじい勢いで退散し、
そして同じ勢いで戻ってきて、サッカー部のグラウンドを相撲部員に尋ねます。

が、たどり着いた先はグラウンド整備中でサッカー部は不在。
たまたま先ほどの相撲部員がランニングしているのを捕まえると、
今日はグラウンド整備中で、市営グラウンドで練習しているとの事でした。
思わずへたり込むなぎさを心配そうに見つめる相撲部員。
再びダッシュで立ち去り、再び戻って来て、今度は市営グラウンドの場所を尋ねました。

その市営グラウンド近くの公園に、タコカフェが臨時出店しています。
客足も好調で、アカネさんも張り切ってひかりに声をかけますが、
ここでもひかりは上の空。アカネさんもひかりに違和感を感じています。

市営グラウンドへ向けて、長い坂道を走るなぎさは
途中重そうな荷物を満載し、パンクした自転車を難儀そうに押すおばさんを追い越しますが、
いくら急いでいるとはいえ、なぎさはこういう状況の人を見捨てて行ける子ではありません。
内心焦りつつも、おばさんの自転車を後押しして行きます。
その頃ほのかも、先ほどの相撲部員に市営グラウンドの事を聞いており、
なぎさ同様、凄まじい勢いで走り去るほのかを不思議そうに見送る相撲部員。

ようやくおばさんの家にたどり着いたなぎさはお茶でも、と誘われますが、
市営グラウンドへ急ぐので、と固辞します。
怪我の功名とは言った物で、市営グラウンドはおばさんの家から階段を下りた真下でした。
なぎさは喜び勇んで階段を駆け下りて行きます。
そしてその頃洋館では・・・

『大変ですザケンナー!ビブリス様!ビブリス様ぁ!』
転がる玩具。執事ザケンナーのうろたえる声が響き渡り、
少年の姿は忽然と消えていました。

なぎさが市営グラウンド入り口に着いた頃には、陽は西に傾き始めていました。
市営グラウンドは広く、受付でベローネサッカー部の練習場所を尋ねるものの、
なかなかたどり着けません。どこかのテニス部の練習だったり、誰もいないグラウンドだったり、
相撲部の稽古場だったり(笑)
練習がが終わる前に行きたいなぎさは焦って案内板を眺めますが、
不意にメップルの警告する声が聞こえます。
今それどころではない、というなぎさも、ほのかとひかりが合流した事で事態に気付きます。

話は遡りますが、その少し前。ひかりはポリ容器に水を補給中も少年の事を考えて上の空で、
水がすっかり溢れていることをポルンに指摘されて始めて気付くような状態です。
先ほどから様子がおかしい事をポルンとルルンも心配しており、
そんな二人にひかりは根拠は無いながらもきっと大丈夫、と言い含めます。
丁度訪れたほのかもひかりの様子を心配し、
最近なんか、ちょっと・・・と言いかけたのを『変ミポー!』と割って入るミップル。
単刀直入にズバッと言ったのではなく、闇の気配を感じたためで
早くなぎさと合流するよう促しました。
ひかりに休憩しようと声をかけにアカネさんが来た時、
水のみ場には満水のポリ容器が取り残され、誰もいません。
アカネさんはやむなくポリ容器をタコカフェまで運びますが、そこに現れたのはあの少年。
お客さんだと思い、相手をしようとしたアカネさんがほんの一瞬目を放した隙に、
少年の姿は煙のように消え、後には鳥の羽ばたく音だけが残されていました。

なぎさ、ほのか、ひかりが合流後、メップルとミップルは強大な邪悪な気配を感じました。
あたりを見回すなぎさとほのかですが、ひかりはただ一人、思い当たる節があります。
『あの子だ・・・』
夕陽を背に、こちらへ向かって歩いて来る少年。
しかし強大な力は少年の気配ではなく、ひかりのすぐ背後に姿を現すバルデスのものです。

『あのお方とお前の引き合う力がますます強くなっているようだな。
 お互いの力が充実してきている証拠だ。お前も気が付いているのだろう?
 クィーンの復活に向けて、お前自身の準備も整いつつあるという事を』
クィーンの復活?と一斉にひかりを振り返るなぎさとほのかですが、
バルデスの思惑は別にありました。
ひかりと少年が出会うと微妙なバランスが崩れてしまうため、今はまだ会わせられない事。
そして、次にひかりと少年が出会う時は全てが闇に飲まれた後だと告げて
グラウンドの照明をザケンナーと化します。
ガメラに出てくる怪獣「ギャオス」のようなザケンナーを前に変身する2人。

今回のザケンナーは胸のライトをミサイルのように飛ばし、素早い飛行で襲って来ます。
第一波を跳んで避けた2人に容赦なく放たれる第2波を空中で避けるも
飛んで向かってくるザケンナーの翼に絡め取られ、地に叩きつけられます。
そのまま2人を狙い撃ちする様を見て、ひかりも変身。
・・・しますが、その前に無残に宙に舞う、藤Pへのプレゼント・・・

変身したルミナスを取囲む9つの光。ルルンが現れてからお馴染みの光景ですが、
今回は互いに影響しあう光と闇の力を象徴するかのように
9人のハーティエルがルミナスを取囲む姿が、バルデスには見えた気がしました。
ルミナスに向けて放たれたザケンナーのミサイル攻撃は
いつもの防護壁でかき消され、あたりに光の奔流が溢れます。
『そうだ、力を発揮しろ。そして今だ眠りから醒め切っていない闇の力を刺激するのだ』
バルデスはまるでルミナスに力を使わせるのが目的のように言い放ちます。

一方ブラックとホワイトも負けてはいません。
パワーで勝負!とここから怒涛の空中戦が始まります。
鉄柱、鉄塔と飛び移り、空を飛ぶザケンナーにブラックの蹴りが炸裂!
その際『どすこーい!』と言うのはご愛嬌として、
この動きの凄さはとても文字では書き表せません。
「きりもみ」で落下していくザケンナーを待ち受けるようにホワイトの投げが炸裂!
倒れたところにエキストリームルミナリオを放ち、撃退しました。

ザケンナーが敗れる少し前、ルミナスに引き寄せられるかのように歩んでいた少年は
ビブリスに止められていました。
そしてザケンナーが敗れた時、ビブリスに、バルデスに疑問を口にします。
『あの人たちは、どうなっちゃったの?あの人は?』
『今は闇と光がお互いに刺激し合い、成長していく大事な時。
 これを乗り越えてこそ、真のあなたが完成する。何が起ころうと惑わされてはなりません』
バルデスの答えに、少年は素朴な疑問を口にします。
『僕は、これからどうなるの?』
『・・・さあ、行きましょう』
2人ともその問いには答えず、ビブリスは少年を覆うようにマントを広げ、
2人の闇の戦士と共に、少年は再び姿を消しました。

そしてルミナスも言いようの無い不安を口にします。
『クィーンが復活したら私はどうなるかも、何もわからないんです。
 私はこれから、どうなるんですか?』
3人の不安を表すように冬の夕陽が長く影を伸ばします。

ひかりと少年。この2人の不安はとりあえず脇に置いて、
練習が終わった藤Pにプレゼントを渡そうとするなぎさですが、
ボロボロになってしまったプレゼントを見て嘆くばかり。
ほのかとひかりは、なんとか体裁だけでも綺麗に整えて慰め、
そして藤Pの前へとなぎさの背を押します。
間近で藤Pと向き合ったために、真っ赤になって後ずさりするなぎさは
近付いてくる藤Pを『うわぁ、来た来た。歩いてるよ』
などと当たり前のことを言って戸惑い、毎度の事ながらガチガチです。
それでもちょこっと勇気を振り絞り、物陰でひかりとほのかが見守る中意を決して
『先輩、お誕生日おめでとうございます。こ、これ、良かったら!』
藤Pも誕生日を覚えてくれていた事を感謝し、快く受け取ってくれました。
『美墨さん、ありがとう』
帰っていく藤Pを見送った後、徐々に嬉しさが込み上げるなぎさ。
『生きる喜び、それも愛あればこそですね』
愛を司るハーティエル、ラブランが見守る下で、3人はハイタッチを交わしました。


なぎさは藤P絡みの話だと、どうしても後手に回りがちなため、
ほのかをはじめ周囲と軋轢を生むことも少なくありません。
昨年の藤P誕生日の際には同じく藤Pに思いを寄せる唯の存在で
なぎさはほのかに八つ当たりし、戦意喪失まで追い込まれました。
それから1年後の今回は、藤Pを前にどぎまぎするのは相変わらずですが
少し悪戯っぽくほのかに言われても気にしない?姿に2人の関係の成熟をうかがえます。

その藤Pの作画が今回特に美しく、冒頭でなぎさを助け起こす藤Pには
私さえも「あれ?俺男だよな?」と疑ってしまうほど魅了されました。
事あるごとにちょっかいを出すほのかも、いつに無く小悪魔っぽくて可愛らしく、
こういう悪戯っぽい姿も垣間見られて楽しめます。

徐々にシンクロを強めていくひかりと少年。
なぎさと藤Pの甘酸っぱいエピソードを「陽」とすれば、
「陰」として描かれ、ストーリーに微妙な緊張感を加えます。
ひかりがクィーンとなったらどうなってしまうのか。
その疑問になぎさもほのかも答えられません。そもそも答えが分からない事です。
そして同じ疑問を少年も口にしますが、バルデスもビブリスも答えません。
バルデスは明らかに答えを知っている筈ですが、
ビブリスが答えないのは2通り考えられます。
少年を「ジャアクキングの命として」大切に想っているだけなので答えないのか、
それとも本心から少年を想うが故に、無用な心配をさせないよう振舞っているのか。
このあたりの解釈は少々難しいのですが、いずれにせよ
この2人が今後どうなるのか、という事に興味を抱かせる展開になっています。

もう一つの白眉は、短いながらも本当に見事な動きで描かれる戦闘シーンで
劇場並みのクォリティで描かれるブラック怒涛の空中戦は凄いの一言です。
私の文章で書き表せないのが本当にもどかしく、
機会があればぜひ見ていただきたいものです。

その一方、一つだけ注文をつけるとすれば、私が相撲ファンであるがゆえに
少々相撲を扱き下ろしているように感じる描写が残念です。
日本といえば「サムライ、フジヤマ、ハラキリ」のように
ステレオタイプの相撲のイメージが残念でした。
もっとも、ブラックの「どすこーい!」は的を得ていたので良いと思います。

そして次回、藤Pとの(木俣もいるけど)2年間に終止符が打たれます。
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