- 酒
少し本題を外れますが、このようなゴールデンウィーク時期であっても
以外と成田発着の国内線は安価かつ空席があります。
私のように23区の東側に住んでいると、成田までのアクセスもさほど悪くなく
交通費を考えても羽田便よりも数千円安く抑えられるというのは魅力的です。
この夏、成田に就航するLCCでさらに選択の余地が広がりそうで、
一人旅好きとしては楽しみです。
さて、札幌着後にホテルへ入り、まずは食を満喫すべくすすきのへ繰り出しました。
札幌には何度も来ているので、いわゆる定番観光スポットは今回スルー。
食後、札幌の方におなじみのニッカの看板を見た後、
せっかくの旅行中だというのに部屋に籠って13話のレビューを書き上げました(苦笑)
翌朝、電車で小樽へ、そこから乗り換えて余市まで、約1時間程度の行程です。
蒸留所は駅前から延びる道路の向こうに既に見えており、迷う心配などありません。
駅からのアクセスの良さでは山崎と並びますが、
かたや京都と大阪の間でひっきりなしに電車が来る駅、
こちらは1時間に1本あるかないかの違いはありますが・・・
重厚な石造りの門を抜けると、まるでヨーロッパに居るかのような世界が広がります。
ウィスキーの本場スコットランドの風土を求めて作られた、昭和初期の建築物達。
入り口のすぐ脇の建物は「キルン棟」。多分キュアパインとは関係ありません(またそのネタか)
ここで泥炭を炊いて大麦を乾燥させ、
その煙の香りがウィスキー特有のスモーキーフレーバーを生み出します。
糖化、発酵、蒸留といった工程は既にほかの蒸留所でも見たのですが、
今では世界でここだけという石炭直火炊きの釜など、
職人気質が強く感じ取れる施設の数々。
その中にあって創業当時の事務所や
創業者・竹鶴政孝氏の邸宅など、
瀟洒な建物群が目を楽しませてくれます。
竹鶴氏に関しては宮城峡蒸留所でその生涯と功績を聞いていましたが、
やはり最初の工場であるこの余市、そしてリタ夫人と暮らした足跡を辿ると、
改めて尊敬の念が深くなりました。
単身スコットランドに留学して一心に製法を学んだ竹鶴氏、
その姿に惹かれ、戦前の日本に骨を埋める決意で国際結婚したリタ夫人。
明治期の日本人が持っていた強靭な魂にも感じ入るものがありますが、
太平洋戦争時、敵国民扱いされながらも日本人以上に日本人らしく振舞ったリタ夫人を思うと
胸にこみ上げてくるものがありました。
さて、その2人によって培われた日本のウィスキーの質の高さは既に世界で認められています。
ここでもそのウィスキーの無料試飲を楽しみました。
右は「余市12年」、左は宮城峡でも供された「鶴17年」。
相変わらず最高級ブランドの「鶴」を惜しげも無く出してくださるところに感激です。
重厚な力強さが魅力の「余市」は普段から愛飲していますが、
「鶴」は滅多に飲めないのでこの機会に堪能させて頂きました。
そしてもう一つのお楽しみの有料試飲ブースへ。
どの蒸留所でも、蒸留所ならではのレアな酒のオンパレードが魅力的です。
真っ先に選んだのはハーフショット(15cc)で1700円の「竹鶴35年」
重厚でありながら華やか、見事な円熟さは言葉を失う旨さでした。
続けて蒸留所限定、樽出し原酒(カスク)の飲み比べを愉しみました。
ウィスキー好きにとって、蒸留所見学はお勧めの旅行先ですが、
ウィスキーやお酒が飲めない、興味の無い方であっても楽しめます。
この連休中、機会がありましたら足を運んでみてはいかがでしょうか。
・余市・・・JR余市駅すぐ 札幌から1時間程度
・宮城峡・・・JR作並駅から無料送迎バス 仙台から1時間程度
・山崎・・・JR山崎駅すぐ 京都から20分程度
・白州・・・JR小淵沢駅から1日3本しかないバス(夏のみ運行らしい?)
交通の便が悪いので、タクシーも考慮に入れたいところ
白州を除けば比較的アクセスが良好です。
車で行けば簡単ですが、それでは試飲が楽しめませんので、公共交通機関をお勧めします。
なお、余談として・・・
スマイルプリキュアでの修学旅行中、「大凶」に見舞われたみゆきですが、
私も帰りに大凶になりかけました。
手稲駅での信号故障とやらで、空港行き快速エアポートが大幅に遅れ、
あわや帰りの飛行機に乗れないところでした。
結果としてギリギリ間に合いましたが、酒を呑んだ後に空港内を全力で走ったため疲れた事、
何より動かない電車内で飛行機の時間を気にしながら過ごす時間の不安さといったら・・・(笑)
やっぱりトラベルにはトラブルがつきもののようです。