「42km地点でのリタイア」「3,700mでの下山」
昨日、最終回本編を見ながら、走り書きしたメモの一節です。
それほど、最近は書き続けるのが苦しかったです。
感想を書きながら途中で思い直し、「やれるところまで続けてみよう」
などと最終回の冒頭で書いておきながら、まだ一晩しかたってない内に発言を翻す事は
朝令暮改のそしりを受けるかもしれないと、覚悟しておりますが・・・
しばらく休もうと思います。
 
決して誤解の無いよう、念を押させて頂きますが、
私はスマイルプリキュアのシリーズを苦手にしているつもりは毛頭ありません。
むしろ、一視聴者として存分に楽しみ、彼女達と過ごした一年間もまた
これまでのシリーズ同様、かけがえのない宝物のようだったと考えています。
そして、ドキドキ!プリキュアの始まりも待ち遠しく、
こちらに期待していない、などと言う事もさらさらございません。
にもかかわらず、この決断を下した責任は、全て私の姿勢にあります。

改めて最終回やその前数回の感想を読み返してみて
余分な贅肉の多い書き方、無駄に長い文章、本質が何か分かり辛い感想、
目を覆わんばかりです。
同じ最終回を比べてみても、スイートやハートキャッチと比較すれば、
執筆時の熱意や注いだ愛情の差は一目瞭然です。
極端に人目を気にしすぎるという私の悪い一面が、もろに出てしまったというべきでしょうか。
「欠点を指摘しない事」=「八方美人で無難な感想」になっている感が強いです。
私がこれまで書いた感想の中で、最も問題作だと考えている
プリキュア5第21話など、あれ程ばっさりと切り捨てているにもかかわらず、
今読み返せば、私が何を言いたいのかが逆に良く伝わって来る気がします。

周囲を意識しすぎるが故に、文章を飾りたてた結果、
身動きが取れない程に肥大してしまったのだと、理由ははっきりしています。
はるばるフランスまで赴いたにもかかわらず、「花の都でファッションショー」の執筆が
遅々として進まないのも、それが影響していると実感しています。

そして何より、この感想執筆が「義務」になってしまった事が大きいです。
そもそも社会復帰のリハビリの目的で始めたものが、
仕事の息抜きとして楽しむようになり、日曜の本編と週2本の再見の3本建ても
全く苦ではなく、楽しんでやっていたと思います。
しかしいつしか私の予想以上の反響を目の当たりにして、
自分で勝手に作り上げてしまった責任の重さが、大きな負担になってしまいました。
報酬を得ているプロ作家や評論家では無いにもかかわらず、
「私に求められているもの」を築き上げてしまい、結果押し潰されてしまいかねません。
それはプリキュアだけでなく、ジョジョも同様でした。
楽しんで視聴した感想をまとめる事が本来の趣旨だったのが、
今や「仕事」と変わらぬ圧力となって、重く圧し掛かって来ています。
こんな状態では、楽しんで視聴する事など叶いません。

この発表をするまで、悩みました。
あまりに誠意が無いのではないか。
ご来訪頂く皆様、コメントを下さる皆様を裏切るのではないか。
特にコメントは私の視点を補う貴重なご意見としてだけではなく、
悩み迷った時の道標として、とてもありがたいものでしたので、一層その気持ちが強いです。
しかし、このまま不安定な状態で続けて行く事の方が、
読者の皆様に対しても、そしてプリキュアシリーズに対しても
逆に誠意が無い事ではないかと考え、少し落ち着くまで、休もうと思いました。

新田次郎のある山岳小説に、
「滑落する危険が起こった場合は、食い止めるために怪我を恐れてはならない。
 怪我を恐れるために生命を失ってはならない」
という意味の一節がありました。
今は休止という一時の怪我を決断すべき時なのかもしれません。

また一年前とは異なる「公」の部分、会社での仕事量の増加や、
責任ある立場になった事による余暇時間の減少という事情もあります。
またこの4年間、土日の大半をプリキュア感想執筆に割いてきたため、
他にやりたい事を犠牲にしてきたという思いもあります。

しかし、このまま放置するつもりはありません。
心身の安定のための充電期間として、またいわゆる「サバティカル」のつもりで
一度リセットしてから、再び続けて行きたいと思っています。
コメント返信に関しましても、お時間を頂きますが、必ずお返しさせて頂きます。
長い目で見て頂けると幸いです。
再開した折には少し文体や考え方が変わっているかもしれませんが
それは生まれ変わった結果だとお考え頂ければと思います。
終わらせるつもりはございませんので、「今までありがとうございました」という言葉ではなく、
「またお会いしましょう」と結ばせて頂きます。

重ね重ね申し訳ございませんが、私の我がままをお許し下さい。



※2月3日追記
皆様からこんなにも暖かいコメントを頂き、とても感謝しています。
正直、涙が出ました。
この4年間、費やした時間は決して無駄ではなかったと、実感しました。
個々のご返信は少しずつお返しさせて頂きます。
まずは取り急ぎ、御礼まで。

そして先程、ドキドキ!プリキュアの第1話を観終えました。
こんなにニュートラルに、こんなに気楽に、こんなに楽しんで観たのは久々な気がします。
そして、今回観て感じたこの胸の高鳴りを、早くも語りたい気持ちで一杯です。
しかし今はまだ焦らず、自分の納得行くものをつくり上げられるよう、
もう少し気持ちに余裕が出来てから再開したいと思います。