この忌まわしい事件を語るには、どこから始めるべきだろうか。
あの日、私達はかれんさんがナッツハウスの開店祝いに持ってきたケーキを
ただみんなで楽しく、美味しく食べようと思っただけだったのに、
あんな事になるなんて思いもしなかった。あの事件はもう済んだ事・・・
苦い出来事を忘れぬよう、戒めとして手記の形で綴ろうと思う。
図らずも私達が濡れ衣を着せてしまった、あのエターナルの男への償いになるのならば・・・
(注:今回の本文でアガサ・クリスティ「アクロイド殺し」のネタバレをする可能性があります)