諸事情によりしばらく足踏みしてしまいましたが、
大好きなYMOを放置している訳ではありません。また再開したいと思います。
今回はYMOの作品を最初から順に聴いた場合、
ユキヒロさんの作った最初の曲が、この「La Femme Chinoise 中国女」。
後のYMOを決定づける「フー・マンチュー唱法」が最初に歌われた曲としても、
YMO史上で重要な位置づけになっている一曲だと思います。
「上品」
ユキヒロさんにはこんなイメージがあり、実際に品の良さそうな雰囲気が滲むだけでなく
その作品群も特有の上品さが伺える気がします。
「中国女」というタイトルながらフランス語のヴォイスがかぶさるために、
どことなくヨーロピアンなイメージが漂っているような印象を受けます。
そしてユキヒロ独特のボーカル。いわゆる「フー・マンチュー唱法」
(歌い出しの「Fu Manchu and Susie Que」に由来しています)
この曲が無ければYMOの歌声としてユキヒロの声が定着する事も無く、
後のボーカルパートが全く違ったものになった、という状況が想像できません。
そしてこの曲は殆どのライヴで演奏されたという実績があります。
1980年武道館。やっぱり初期の脂が乗った時期の演奏は楽しいです。
意外とアッコちゃんがおとなしい?のが少々気がかりですが(笑)
1983年散開。いわゆる「ボーカリスト 高橋幸宏」に専念するための
ボーカリストとしてのこのライヴ最初の曲にあたります。
ユキヒロの代わりにドラムを叩くデヴィッド・パーマが、KGBの人みたいでカッコいいです。
そして何より00:50~や02:10~あたりの細野さんのベースのカッコ良さが異常!
何だかんだ言われても、私結構再生ライヴの演奏は好きです。
90年代テイストを巧みに織り交ぜたアレンジだけでなく、
コズミック・サーフィンのフレーズをアドリブで交える教授、
その瞬間の2人の反応を見ていると、後から色々言われたとしても、
この時はそれなりに楽しんでやっていたように思えて来ます。
映像が無いのが残念至極!ウィンターライヴヴァージョンの演奏。
この曲もウィンターライヴのご多分に漏れず、
濁った音色で奏でる鋭い演奏がたまりません。
一体どんな風だったのか・・・どこからか秘蔵映像が発掘されて欲しいものです。
作曲:高橋幸宏/作詞:Chris Mosdell