ふつつかものですが、宜しくお願いします(違)
みゆきの自室。改めて互いに挨拶を交わすみゆきとキャンディ。
刹那、キャンディのお腹が鳴り、もはや恒例の珍獣お世話タイムが始まります。
前回獲得したイチゴのキュアデコルをスマイルパクトにセットすると、
たちまちイチゴが実体化。キャンディはそれを食し始め、
食っていのかよ!?とみゆき同様驚いたのは私だけではないでしょう。
そしてみゆきを驚かせる要素はもう一つありました。
プリキュアは5人いると聞いたみゆきは、喜びながら大きくのけぞり、
のけぞりすぎて床に頭を打ち付ける等、いい意味で先が思いやられます。
その様にキャンディも心配を隠せず、早く他の4人を探して欲しいと注文をつけました。
一方、ウルフルンは本拠地バッドエンド王国で、
前回の怒りを拳に込めて、岩山を殴りつけました。
暗い空に浮かぶ三日月の下、次は必ず仕留めると心に決めたウルフルンの遠吠えが響きます。
今日の体育の授業はバレーボール。バレー部員のあかねは、本職の圧倒的な実力を見せつけ、
運動神経抜群と言われるなおでさえ、そのスパイクは防げません。
さてゲームの最中、やよいがおっかなびっくり受けたレシーブで高く上がったボールを見て、
あかねはみゆきにトスを指示しました。
ところがみゆきは運動神経の方もさほどではなく、お約束通り顔面でボールをトス。
しかし宇野のヘディング事件とは異なり、
あかねはこの高く上がったボールを殺さず、日野ちゃんスペシャルアタックをお見舞いします。
ボールはなおとれいかのブロックを越え、コートに突き刺さりました。
スパイクを決めて満足そうなあかねの後ろでは、
顔面でボールをトスしたみゆきが倒れていますが・・・(笑)
ともかく、あかねとやよいに介抱されたみゆきは、
運動神経抜群の日野さん、そして優しい黄瀬さんを、内心プリキュア候補と見込んでいました。
お昼休み。みゆきは単刀直入に、二人にプリキュアをやって欲しいと切り出します。
密かに学校に潜り込んでいたキャンディは、そのあまりの直球ぶりを目にしてみゆきに飛びつき、
そのまま一緒に東屋から転がって行きました。
改めてキャンディは、プリキュアの事は秘密だと釘を刺し、
そして誰でもプリキュアになれる訳ではないと忠告します。
しかし、プリキュアにはどういう人がなれるのかは、キャンディ自身にもわかりません。
そこに、あかねとやよいがみゆきを追ってきました。
慌ててキャンディを隠し、あかねの追求を誤魔化すみゆきに対し、
あかねは今はバレー部の活動が第一だと、プリキュアの事をはっきりと断りました。
プリキュアを断られたとしても、みゆきは放課後その試合の応援に行きます。
しかし授業の時とは異なり、本職揃いのバレー部の中では、あかねは輝けません。
真のエースであるゆか(
初代からのファンとしては友華、だといいのですが・・・?)
には敵わず、表情を曇らせるあかねを見て、みゆきも心配そうです。
夕暮れの河川敷。家路に向かうみゆきの耳に、ボールの音が聞こえて来ました。
見ると鉄橋の下で、あかねは一人練習に励んでいます。
丁度顔のあたりから滴がしたたり落ちるのを見て、
泣いていると心配したみゆきは声を掛けようとしますが、その矢先に派手に転倒。
土手から転げ落ちて、逆に心配される始末です。
『それより日野さん、元気出して!
泣いてると、ハッピーが逃げちゃうよ!スマイルスマイル!』しかし先ほどの滴は汗であり、単なるみゆきの早とちりで
あかねは別に泣いていたわけではないと、あっけらかんとしています。
『落ち込んだりせえへん。今必要なんは特訓や特訓!』普段誰にも頼らないと言うあかねも、みゆきの申し出は嬉しかったのでしょう。
みゆきにボールを上げてもらい、一緒にスパイクの練習を始めました。
プリキュア探しが進まない事をぼやくキャンディをよそに、
夕陽に照らされた2人の笑顔は輝いています。
次の試合の日。声援を送るみゆきに応えるように、
あかねは次々とスパイクを決めて行きます。
ところがそこに現れたウルフルンによって、白紙の未来は黒く塗り潰され、
たちまち膝をついて無気力化するバレー部員達。あかねも例外ではありません。
『夢や希望に燃えれば燃えるほど、絶望した時のバッドエナジーは大きくなるのだ』
ピエーロ復活を知らせる時計の針が一つ進みます。
『人間の絶望した顔程愉快なものはない。見ろ、あの絶望の顔を』
みゆきにあかねの絶望した姿を見せつけ、努力など無駄なだけだと扱き下ろすウルフルン。
『無駄なんかじゃない。目標に向かって頑張ってる日野さんを・・・
私の友達を馬鹿にするなんて、絶対許さないんだから!』みゆきはあかねを守るように手を広げ、変身します。
キュアハッピー登場と見るや、ウルフルンもバレーボールをアカンベェ化。
可愛くないバボちゃんのようなアカンベェを前にして、やっぱり怖いと怖気づくものの、
ハッピーは希望のスマイルを取り戻すべく気を取り直します。
しかし理想に実力が追いついておらず、打ち出されるバレーボールの弾からは逃げ回るばかり。
それでもボールに跳ね飛ばされたはずみで校舎の壁を蹴り、
一念発起、アカンベェに強烈な蹴りを叩き込みました。
改めてプリキュアのパワーに自信を抱き、ハッピーシャワーを決めるべく、アニマル浜口再び!
気合を込めてハッピーシャワーでアカンベェ撃退!
・・・と思いきや狙いは思いっきり逸れてしまい、
技を放ったハッピーにどっと疲れが襲って来ました。
それでも再びハッピーシャワーを試みますが、今度は途中で消えてしまう始末。
変身1回につき技も1回しか出せないという、
キャンディさえ知らなかった事実が明らかになりました。まるでマダンテです。
焦るハッピーにアカンベェの拳が迫り、辛うじて受け止めるものの
奮闘空しくもう片方の手に握りしめられてしまいました。
虚ろな顔のまま座り込んでいたあかねは、
ハッピーの悲鳴を耳にしてそちらに目を向けました。
『所詮この程度か。泣き出すのも時間の問題だな』
『これくらいの事で泣かないもん。ハッピーが逃げちゃう。スマイルスマイル・・・!』確かにハッピーは涙を浮かべています。しかし、精一杯笑顔を作っています。
スマイルスマイル・・・その言葉を聞いたあかねは、ハッピーの正体はみゆきだと悟り、
同時に絶望の状態から解き放たれました。
しかしアカンベェがハッピーを握りしめている光景を前に、当然戸惑いを隠せません。
『ていうか、星空さんなん?』『はい・・・あ、返事しちゃった。それは秘密なの』それはそうですと言っているようなもの、すかさずあかねの突っ込みが入ります。
しかしこの状況は危険です。ハッピーはあかねに逃げるよう促しました。
混乱するあかねの背後にウルフルンが回り込み、鋭く睨み付けます。
友達や一生懸命を下らないと扱き下ろし、
バッドエンドの世界にそんなものは必要ないと言い捨てるウルフルンに、反論するハッピー。
『友達は下らなくなんかないよ!
楽しい時、嬉しい時、友達が居れば2倍も3倍もハッピーになれるし、
悲しい時辛い時はそばにいてくれる。とっても大切なものなの!』その言葉に、あかねは河川敷で練習に付き合ってくれたり、
声援を送ってくれたみゆきの事を思い出しました。
しびれを切らしたウルフルンが、アカンベェにとどめを指示したその時、
アカンベェにボールが投げつけられました。
ボールを放ったのはあかねです。蚊が刺すほどにも感じないかもしれません。けれど・・・
『ウチの友達に、何してくれてんねん!』非力な中学生のまま、あかねはアカンベェの足を掴んで懸命に力をこめました。
『星空さんは、ウチを励まして応援してくれたんや!次は、ウチが助ける番や!』しかし、生身の人間ではアカンベェには到底敵いません。
その時、あかねを中心に光が弾けました。
転倒するアカンベェ。そして戸惑うあかねの手に、スマイルパクトが現れました。
喜び勇んで飛びつくキャンディを前に、ぬいぐるみが喋ったと驚くあかねは、
世界を悪から守る伝説の戦士と言われても、未だにピンと来ません。
それでもキャンディに言われるがまま、パクトとパフを使って変身します。
パフを炎に変え、炎を身に纏いながらの勇ましく、凛々しい変身。
その仕上げにパフを顔に当て、うっすらと頬を紅潮させて名乗るその名は・・・
『太陽さんさん、熱血パワー!キュアサニー!』2人目の登場に驚くウルフルン。サニーも同様、自分の姿に驚いて、
さらに口をついて出た決め台詞の恥ずかしさに悶絶していました(笑)
それでも「太陽さんさん」は情熱たっぷりの日野さんにぴったりだと言われると、
一転し乗り気になりました。しかし太陽が似合うと自認したと思いきや、
改めて悪い狼さんことウルフルンを前にして、
ハッピーの後ろに隠れたり等、未だ戸惑いが隠せません。
そんな2人に上から襲ってくるアカンベェ。押し潰されたと思いきや、
アカンベェはサニーが受け止めていました。アカンベェの鼻を掴んだまま、
激しく振り回し、投げ飛ばし、サニーはそのパワーに驚きを隠せません。
次いでサニーファイヤーで浄化と促され、大股開きで気合を込めました。
ハッピーと同様、力が吸い取られるのと同時に、上空には火の玉が現れます。
『一緒にやった、秘密の特訓だよ!』サニーもどうすれば良いのか察しました。高く跳び上がり、火の玉をスパイクします。
『プリキュア・サニーファイヤー!』アカンベェは撃退され、ウルフルンも撤退。
どっと疲れが襲ってくるサニーに、ハッピーが飛びつき、
降ってくるキュアデコルを受け止めて、バレー部員達も無事に立ち上がり、一件落着です。
デコルを集めて、キャンディの世界を助けて欲しいと乞われたあかねは
未だよくわからないながらも、迷える子羊は放っておけないと承諾しました。
『私も日野さんと一緒にプリキュアやれるなんて、ウルトラハッピーだよ!』喜ぶみゆきに、あかねはちょっと照れくさそうに応えました。
『あかねでええって。もう、友達やしな・・・』立ち上がり、みゆきに右手を伸ばします。
『これからよろしくな、みゆき』『うん!よろしくね、あかねちゃん!』転校してきたばかりのみゆきにも、名前で呼び合える友達が出来ました。
しっかりと繋がれた手を前に、キャンディもある予感を抱きます。
『もしかしたらプリキュアって、友達を大切にする子がなれるのかもしれないクル』
既に幼馴染だったのぞみとりんちゃんとは異なり、
みゆきとあかねは打ち解けたとはいえ、知り合ってまだ間もない関係です。
どんなきっかけであかねの変身に繋げるのか期待していましたが、
期待に応える形での初変身、そして一気に名前で呼び合う「友達」へと
関係を推し進める展開は見事でした。
まずはあかね=キュアサニーの変身シーンと戦いっぷり、その技について、
思いっきりハートキャッチされてしまった私がいます(苦笑)
りんちゃん好きの私の琴線に触れるような勇ましさと凛々しさ!
炎を纏う変身は
5GoGoのルージュに通じるものがありますが、
ルージュ・・・目を閉じたままの表情が醸し出す色気
サニー・・・パフを顔に当てる事でうっすらと紅が射す頬
が実にたまりません。
前回、ハッピーの変身シーンでも触れたのですが、
やはりこれは少女が大人の階段を登る事を暗示しているようにも見えます。
そして何より、決してガサツではないものの化粧っ気の無さそうだったあかねが
化粧をして変身するという事実!ちょっと背伸びした少女の姿のようにも見受けられ、
また女性にとって化粧は自分を変える事に繋がると言うようにも思えて来ました。
これまで
タルトと入れ替わったパインが見せた程度しかない「大股開き」など
サニーの立ち姿は少々勇ましすぎる感がありますが(笑)、
だからこそ女の子らしい仕草にはドキッとさせられます。
ファイヤーストライクのサッカーボールがバレーボールに変わったような
サニーファイヤーのカッコ良さも目を惹きました。
何より打ち放った後大写しになる、サニーの目力あふれる凛々しい顔がたまりません。
オールスターズでのルージュ先輩との合わせ技も期待したいものです。
それにしても技を放つと疲れが襲ってきたり、1度しか技が出せなかったりと、
制約の多いバトルは珍しく、今後彼女達は工夫しながら戦うのでしょう。
5人揃った暁には互いを援護しながら戦うのかもしれないと、今から楽しみです。
さて、今回みゆきとあかねの距離が縮まるきっかけとなった河川敷のシーン。
この時、あかねは泣いていないとあっけらかんとしていましたが、
本当に泣いていなかったのでしょうか。
明確に否定しており、またあかねの裏表の無さからして、
泣いていない事は明白ですが、目元が映っていない事や
背景の重苦しさ、転がるボールが暗示しているように、
観る側にとっては「泣いている」と解釈する事も出来ると思います。
そして、確実に心の中では涙を流していた事でしょう。
それは今回ウルフルンが扱き下ろす友情の否定への反論、
友情の肯定にもつながっています。
普段はあかねも協力を断り、一人で練習していると言っています。
一人黙々と鍛錬に励むという事ももちろん素晴らしい事ではありますが、
プリキュアシリーズに於いては喜びや悲しみを分かち合う友達の存在を重視しています。
即ち、少し頑ななところのあったあかねの心を、みゆきが解きほぐしたと見る事ができそうです。
ラストではあかねの方から手を差し出し、名前で呼ぶ事を提案していますが、
あかねにそのようなきっかけを作ったのはみゆきだと言えるでしょう。
今回のみゆき=ハッピーの描写のうち、アカンベェに握りしめられ、
痛めつけられたた状態での、涙を浮かべながら笑顔を作る場面が印象的でした。
既に泣いているにも関わらず、空元気でもいいから笑顔を作る事。
みゆきやハッピーの姿を観るとこれは前向きに捉えられ、
事実あかねが立ち上がる事にも繋がりました。
しかし、敵の親玉がピエロの化身である事を考えると、表裏一体のものにも思えて来ます。
そもそもピエロとは、笑うしかないほどの絶望的な哀しさを秘めた道化であり、
笑いのメイクの目の下には、涙が描かれています。
笑い顔のまま涙を流す事が、果たしてどう繋がって行くのでしょうか・・・?
まだ第2話の段階で、敵の目的や素性もはっきりしない以上
あまり踏み込んだ事は言えませんが、この点が気にかかりました。
今回は、そのウルフルンたちの本拠地であるバッドエンド王国の姿もありました。
これまでの敵の本拠地といえば、ドツクゾーンやダークフォールは闇そのもの、
ナイトメアとエターナルはブラック企業、
ラビリンス、惑星城、マイナーランドは無機質な世界でした。
和洋折衷、鬼が島やまんが日本昔話の背景のようなものと交じり合った
バッドエンド王国の姿は不気味かつどこかユーモラスであり、
これまでにない空間は何となく楽しそうです。
オープニングの入り方は前回だけの特別使用だったようですが、
その分EDが毎回楽しみになりました。
その話の中心となるキャラクターがまず前面に出るというのが非常に斬新で、
次回はピース、その次はマーチ、最後にビューティと繋がる事でしょう。
その先は果たしてどうなるのかにも、期待したいです。
ところで太陽さんさんが似合うのはこのキュアサニーかスーパーヒーローくらい、
と豪語しておりましたが・・・
オールスターズNSでは
明堂院先輩に挨拶しておくことをお勧めしたいものです。
なにしろ体育会系の上下関係は厳しそうですので(笑)