『ねぇねぇあかねちゃん。私好きな人が出来ちゃった♥』初っ端からみゆきファンをどん底に突き落とすような爆弾発言?
いやいや、みゆきの事ですから、
どうせまたピーターパンかと思いきや、
今度の答えは、桃から生まれた桃太郎!
高橋英樹とはまた渋いこれはあかねとの漫才の掛け合いの練習です。
ネタが解らずきょとんとしているれいか以外の反応も上々。
明日は七色が丘商店街のお笑いコンテストで、
スペシャルゲストとして人気お笑いコンビFUJIWARAも招かれている事もあり、
みゆきを誘ってコンテスト出場を控えたあかねは大いに張り切っています。
マジョリーナは今日も何やら釜をかき回し、怪しげな物を作成中です。
ギャグを一兆個も持っていると称するFUJIWARAが町にやってくれば、
町中に笑顔が溢れてしまうと危機感を抱き、その対策として2つの首輪を作り上げました。
一方のウルフルンとアカオーニもお笑いコンテストのチラシに触発され、
バッドエンドボンバーズなるイカした(笑)コンビ名で出場を決めました。
さてコンテスト当日。
あかねはサインを貰おうと楽屋を探し回り、関係者入り口前にいる男性に場所を訪ねると、
振り返ったその姿にれいかを除くみんなが目を輝かせました。
それはFUJIWARAのの藤本、続けて原西も登場し、お馴染み?の掛け合いに
れいか(と私)以外のみんなは本物を前にして大喜び。
さらに楽屋にも誘われ、FUJIWARAの2人はサイン・握手・写真撮影なども快く応じます。
その際キャンディもサインが欲しいと思わず喋ってしまい、
みゆきはとっさに腹話術だと誤魔化します。
しかし、
かつて咲が見せた見事な腹話術とは違って、普通に口が動いており、
それを突っ込むあかねやみんなとのやり取りは、本職2人の笑いを誘いました。
FUJIWARAの2人はボケと突っ込みがしっかり出来ていると評価して、
5人でのコンテスト出場を提案。
本職のお墨付きでやる気になったのか、みんなでコンビ名を考え始めます。
あの時思いついたアレが出そうな予感ですが・・・(笑)
焼肉ダイナマイトなる漫才コンビを皮切りに、いよいよコンテストがスタート。
その次に控えているのは、七三メガネに蝶ネクタイ、巻きひげといったいでたちに身を包んだ
バッドエンドボンバーズのお二方です。
『ビビってんじゃねェ。コンテストを制するのは俺達だ。行くぞ!』
ウルフルンは本番前に緊張している相方に激を飛ばし、いざステージへと登場。
七三メガネの狼さんと、巻きひげの赤鬼さんがマイクスタンドを掴んで吠え始めます。
『お前ら!何がお笑いコンテストだ!この世に楽しい笑いなど必要ない!』
『正しい桃太郎のお話は、鬼が勝つオニ!』
都度、互いに合いの手を入れるものの、
漫才と言うよりシュプレヒコールのような舞台に会場の空気が固まってしまい、
彼らの舞台は司会者によってやんわりと中断させられました。
引き上げてきた2人に、被り物は良く出来てるけれども、
どちらがボケでどちらがツッコミがが解らないとの講評を述べるFUJIWARAの2人。
悔しがるアカオーニでしたが、ウルフルンの目的は一部達成しました。
『人間どもを寒い空気で包んでやったぜ。作戦通りなんだよ』
・・・・・・・・・やっぱりこの狼さん、侮れません(笑)
次はいよいよ5人の出番。チーム名は期待を裏切らず「ゴプリキュア」再びです。
いざ本番が迫ると、あんなに張り切っていたあかねも緊張を隠せず、
れいかを除いた全員がガチガチになっており、
その緊張はステージに上がってからも収まりません。
しかし両親が来ていると知って固まるみゆき、客席の弟の声援に応えてしまうあかね、
そのやり取りが会場の笑いを誘い、気を取り直して挨拶しようとしたみゆきが
マイクに頭をぶつける様で場内は笑いの渦に包まれました。
それでも当初の流れと違ってしまった事であかねは未だ戸惑いを隠せない状態で、
例の「好きな人出来ちゃった漫才」を始めますが、2人とも固いまま。
さらに緊張しきっていたやよいが「桃太郎」の合いの手を入れるタイミングを間違えてしまい、
それを指摘するなお、真っ赤になるやよいの姿は観客に大ウケです。
そして未だネタが解らず、みゆきの好きな人はピーターパンだと、
修学旅行の夜の話まで持ち出して真面目に答えるれいかの姿も笑いを呼びます。
とどめに引き上げようとした折に転倒し、客席はもう笑いが止まりません。
FUJIWARAの2人に面白かったと褒められても、練習通りに行かなかったと肩を落とす5人。
れいかでさえもお笑いの「道」の奥の深さを痛感し、
やよいは間違えた事を謝りますが、あかねもまたみんなを巻き込んだことを詫びました。
『お笑い好きやから出てみたけど、やっぱ好きだけじゃあかんみたいやな』しかし出番を控えたFUJIWARAの2人は、それは楽しそうな笑顔であかねを励ましました。
『そんな事あらへんって。好きな物なら何で自分がそれ好きなんか、よう考えてみ』
この言葉と、「一番好きな物」のために舞台に向かう2人の横顔が、あかねの胸を打ちました。
マジョリーナが舞台袖に潜み、何か企んでいるとも知らずに・・・
スペシャルゲスト、FUJIWARAの登場に観客から喝采が上がります。
と同時にマジョリーナは2人の首に首輪を投げつけました。
2人の掛け合いは、なぜか関西弁ではなく標準語。
定番のネタとは逆の発言が出てしまい、本人達もおかしいと思いながら
何とか挽回しようと試みるものの、思い通りの漫才が出来ません。
観客からも訝る声が上がり、舞台袖のみゆき達も不審なものを感じ始めました。
追い打ちを掛けるように、白紙の未来を黒く塗りつぶすマジョリーナ。
FUJIWARAの2人も芸人人生おしまいだと自信を失い始めます。
マジョリーナが2人にはめた首輪は、つまらない事しか言えなくなるという「ツマラナクナール」
相変わらず小林製薬ばりの直球ネーミングが冴えわたっています。
ともかく5人はあかねに続いて変身し、受けて立つマジョリーナも今回は赤と青、
藤本・原西両氏の看板を利用して2体のアカンベェを作り出しました。
まずは青っ鼻藤本アカンベェに挑む5人でしたが、
「顔でかい」ネタ通りに本当に大きくなった顔に跳ね飛ばされ、
「東西南北」ネタ通りに赤っ鼻原西アカンベェに追い打ちを掛けられ、
倒れた5人の上に青っ鼻藤本アカンベェがのしかかります。
お笑いなど何の意味も無いとのたまい、楽しい笑いを消してやると勝ち誇るマジョリーナ。
その発言がFUJIWARA2人の芸人魂に火をつけて、バッドエンド空間内で立ち上がります。
驚愕するマジョリーナの前で、最強のお笑いコンビFUJIWARAの矜持と共に
自力でツマラナクナールを砕く2人。
6人目のプリキュアではないかと声を上げたキャンディに触発され、何という事でしょう。
原西はおもむろに携帯電話を取り出してやる気満々です。
ちょwwwwやめwwwwカチーン、ポンポン♪じゃねぇよwwwwやりやがった、こいつ・・・
相当練習したと見える、流れるような動きと共に、
『ナチュラルパワーは野生の力、キュアゴリラ!』
史上初のおっさんプリキュアが誕生!・・・する筈がありません。
しかし原西に突っ込む藤本の姿は、笑いを否定していたマジョリーナと青っ鼻も笑わせて
その隙に立ち上がる5人。サニーは客席を包み込む笑いと、
舞台に上がる前のFUJIWARAの2人の姿を思い出し、そして気が付きました。
『そうか。何でウチがお笑い好きなのかわかった!』FUJIWARAの2人を襲う赤っ鼻の拳を単身受け止めるサニー。
『ウチはみんなが楽しくなるのが好きなんや!お笑いもお好み焼き焼くんも、そこは一緒や』その発言に、サニーの正体があかねだと気づく2人。
『ウチがさっきの女の子かは、秘密やねん♪』炎を纏った攻撃と、赤っ鼻とのパンチの応酬を経て炎の壁で視界を遮り、
背後に回り込んでサニーファイヤーが炸裂!見事赤っ鼻を退治します。
ハッピー達も負けていません。青っ鼻に4人で蹴りを叩き込み、
FUJIWARAさんのようにみんなの笑顔を守って見せると意気込み、
5人力を合わせてレインボーヒーリング。青っ鼻も仕留めました。
再びFUJIWARAのステージが再開し、
調子を取り戻した2人の掛け合いは観衆を笑いの渦に包みました
そして終了後。お礼を言うFUJIWARAに、あかねは逆にお礼を返します。
『お礼を言うのはウチのほうです。FUJIWARAさんには大切な事に気付かせてもらいました』FUJIWARAがお笑いでみんなに笑顔を届けるのならば、
その笑顔を守るのがプリキュアです。
そして最後にプリキュアの事は秘密だと約束しました。が、しかし・・・
原西はキュアゴリラを新たなネタとしてテレビで披露し、
それを見たあかねは、思わず声を上げるのでした。
まず過去の芸人回同様、私はFUJIWARAのお二方について、
『どちらの藤原さん?』『どなた様ですか?』といったれいかの反応そのままで、
その顔すら知りません。おそらく街ですれ違っても気が付かないでしょう。
知っている事と言えば、原西氏がかなりのプリキュア好きである事、
かつてそのお子さんのために、喜多村さんが美希の声で電話をかけてあげた事、
そしてスイート立ち上げの際、「キュアト音記号」を提案して却下された事程度です。
FUJIWARAのお二人やファンの方には失礼な話で恐縮ですが、
最初この出演の話を耳にした時、率直に言って「やめてほしい」と感じたのは事実です。
アニメもビジネスである以上、各種提案企画があって当然ですが、
双方のファンにとって実りが無い(と私が感じてしまった)コラボレーションはいかがなものかと
過去の例からして、懸念だけを募らせたまま、本日の視聴を迎えました。
また本職の役者さんでないため、演技力の欠如も心配していた点の一つです。
しかし
たむけん回、
オードリー回において、企画には疑問を抱いたものの、
ストーリー構成やそこから得られたものに関しては評価しており、
話がしっかりしていれば大丈夫か・・・と祈るような想いで視聴を始めました。
しかしその心配は冒頭で触れた通り、杞憂に終わったどころか、
観て良かったと思わせる出来栄えに満足しています。
『好きな物なら何で自分がそれ好きなんか、よう考えてみ』
今回最も印象に残るこの一言。これは果たして脚本にあった台詞なのでしょうか。
当然あったものだと考えるのが自然ですが、
プリキュア好きという原西氏が「お笑い」だけでなく「プリキュア」に対しても発言したようで
この台詞を聞いた時に私自身もいろいろと考えさせられるものがありました。
私は何でプリキュアが好きなのか。
プリキュア達の魅力的な姿や、熱い戦いに胸を躍らせるのももちろんですが、
必ず元気づけられたり前向きにさせてもらえるストーリーと、
決して裏切る事がない関係者の皆様の仕事ぶりを信じているからです。
そして今回も裏切られる事はありませんでした。
話を見る前からあれこれマイナス面だけを考えていた私ですが、
見てもいないものを色眼鏡で見てしまった事を反省したいです。
さて、そのFUJIWARAのお2人について。
懸念していた演技力は殆ど気にならず、自然体に演じておられた事を評価したいです。
彼らの定番ネタ(本当に私は知らないため、面白さもよくわかりませんでしたが・・・)が
少々多いものの、流れを断ち切ってしまうような極端なものではなく、
それを逆手にとって「普段と逆の事を言わせる」というマジョリーナの策や、
アカンベェの戦方に活かしているあたり、構成の巧さを感じました。
前述の印象的な台詞もそうですが、事によるとストーリーの組み立ての時点で
FUJIWARAのお2人を交えたミーティングがあったのではないかと思います。
プリキュア好きの原西氏であれば、自分が出る事によって不自然な展開になったり、
お子様達やファンの期待を裏切ってしまう展開になる事は望まないでしょう。
そして藤本氏も、そんな相方に触発されているのか(?)
2人揃って一緒に面白いストーリーを作ろうという
プリキュアシリーズに関する理解と共感が見受けられたような気がしました。
そして私も思わず本気でウケてしまった、「キュアゴリラ」変身バンク。
あの見事な(笑)流れはご本人様の振付を元に絵コンテを描いたのでしょうか。
原西氏が完全に自分のものにしているようで、
今後ご本人が自らネタとして活用する様が浮かんできます。
あかねを中心にみんなで四苦八苦する5人漫才の場面も微笑ましく、
れいかの反応や真面目ゆえの突っ込みは、
オードリー回でのせつなを思わせて楽しめました。
あかねがメインだけあって、相変わらずのサニーのカッコ良いアクションも充実しており、
この点でも強い印象が残りました。そもそもスマイルのシリーズに限らず、
普段から各主人公達の掛け合いはボケとツッコミのようで、その役割が時に逆転したり、
思わぬキャラクターがボケたり突っ込んだりする事でキャラクターに深みが増しています。
れいかの反応やツッコミの数々も楽しめましたが、
ツッコミのタイミングを誤って赤面するやよいの可愛さといったらもう(以下自粛)
たむけん回でのブンビーさん、
オードリー回でのウエスターさんの前例があるとおり、
今回も敵側の活躍ぶりが光っていたのもインパクトがありました。
なんといってもウルフルンとアカオーニのバッドエンドボンバーズ!
あの扮装そのものが笑えるだけでなく、負け惜しみとも思われるウルフルンの
「寒い空気で包んでやった」発言が楽しいです。
結果は寒い空気で良かった筈なのに、
本当はウルフルンも悔しかったんじゃないかと思わせるような憎まれ口。
アカオーニの尻を叩いたり、その気にさせたりするあたり、
前世でお笑いを目指していただけの事はあります(違)そしてマジョリーナ。基本いつもと変わらない悪役ぶりではありますが、
お笑いを否定した彼女が「愉快だわさ」と笑ってしまった事が引っかかります。
すなわちマジョリーナも「楽しい」という感情を知っているという事です。
それを否定し続けていく事が今後あり得るのか、
この点に融和の可能性がある気がするのですが、果たして・・・
予想していなかった育代ママン、そしてみゆきの父の登場などもあり
不安が大きかっただけに楽しめた分もまた大きく、
充実した視聴を楽しむ事が出来ました。