復活しかけたピエーロを、ペガサスの力を借りて退け、キャンディも無事救出。めでたしめでたしのハッピーエンドを迎えたみゆき達は、ロイヤルクイーンに謁見しました。
しかしクイーンは目を閉じたまま、皆の呼びかけにも反応がありません。
ポップにもその理由が解らず、デコルを集めれば目覚める筈なのですが・・・?
『わかった!クィーン様寝起きが悪いんだね』・・・過去には花咲つぼみさんという低血圧な先輩もいましたけれど、
そういう問題ではなさそうです。
ともかく折角メルヘンランドの地を踏んだので、散歩でもしてきたらと言うポップの申し出に
キャンディは張り切って皆の案内役を申し出ました。
―闇に漂う核が、心臓の鼓動のように静かに脈打っています―
みゆき達の向こうから、可愛い兵隊さん達が行進して来ます。
しかしみゆきがこやかに挨拶したにもかかわらず、
人間を見るのが初めての兵隊さん達は腰を抜かして退散。
おいおい兵隊さんェ・・・(苦笑)
キャンディはみゆき達も自分のような姿になればいいと提案します。
ポップは尻尾の毛を抜いて、みゆき達に吹きかけるとアーラびっくり、
みんな可愛い可愛い妖精さん((c)スイーツ王国の某妖精さん)の姿になりました。
折角なので、キャンディのように語尾に何かつけようと盛り上がります。
『じゃあ私、イカにするでゲソヤヨにするヤヨ』既にあざといと言う次元を超越してます。
『じゃあ私はナオにするナオ』なおは昔から可愛いものが好きですからね。
『じゃああかねちゃんはヤネにしよう』『なんでヤネ』姿が変わっても秀逸なツッコミが流石です。
『れいかちゃんはデスとかどう?』『そうですか?デス』シプレコフレが帰って来たみたいですね。
笑い合うみんな。こうしてほのぼのと楽しめるのも、平和だからこそなのですが・・・
ピエーロを倒したというのに、ポップは胸騒ぎがしてなりません。
図書館に籠り、文献を読み漁ってクイーンが目覚めない理由を探ります。
風船気球から見下ろすメルヘンランドの可愛らしい町並み。
赤ずきんちゃんが通りを行き、川には桃が流れてくるなど、
物語そのままの楽しげな世界が広がっています。
崖の下ではアリババが盗賊をやり過ごし、開けゴマでお宝ゲット!
みゆきもやってみたいと崖を下り始めますが、つまづいてコロコロ転がって行きました。
助けに行こうとしたやよいも同様につまずいて、コロコロコロコロ転がって行きます。
そこに颯爽と現れたのは長靴をはいた猫さん。
しかし助けて貰えたのはみゆきだけで、やよいはそのままコロコロ転がって湖にポチャン。
と思ったら人魚さん達に助けられて事無きを得ました。めでたしめでたし(笑)
なおは張り切ってカボチャの馬車を駆り、あかねは仰向けの亀を助けて玉手箱を貰い、
れいかは金の斧も銀の斧も落としていないと正直に答えて頭を撫でてもらう等、
見ているこちらが幸せになるような、ほのぼのとした時間が流れて行きます。
続いて登場するのはお菓子の家。
シビレッタさんの罠かもしれませんよ一足お先に食いつくなおに負けじと、やよいも食いつきます。
『お口に広がる爽やかな甘さとミルク感。美味デス』口調が変わっても相変わらず上品ですね、れいかちゃんは。
そしてみゆきは壁に掛けられたドーナツが届かない猫さんのために
ジャンプして取ってあげようと試みた矢先、盛大にくしゃみをしました。
と同時に変身が解け、人間の姿の5人を前にしたメルヘンランドの住人達は
一斉に警戒し始めます。しかし、ドーナツを差し出すみゆきの優しい笑顔は、
ビビったハミィみたいな顔をしていた猫さんの警戒心を解きました。
改めてキャンディが皆を伝説の戦士プリキュアだと紹介した事で
住人たちの態度も和らぎ、みんなすっかり打ち解けました。
猫さんとみゆきはドーナツ半分こ。かつての
せつなとラブを髣髴とさせる、お近づきの証です。
『何か、うれしい』『心が通じ合えば、人間も妖精も関係ないね』『これぞ異文化交流ですね、デス』『もうそれやらんでええで』ボケとツッコミを交えながら、心と心が通じ合う事の素晴らしさを知るみゆき達。
そしてもう一つ。願いを叶えられると言う「ミラクルジュエル」の存在も
アラジンとの会話によって知りました。
―闇に蠢く鼓動―
ジョーカーは生きていました。その蠢く物体を掴み、
眼下でのびている三幹部たちを目覚めさせます。(嗚呼、マジョリーナ様が元の姿に・・・)
良く寝た、程度の認識しかない三幹部ですが、
ジョーカーが抱えている小さな物体がピエーロであり、
その復活をプリキュアに阻まれたと知るや一転、敗戦の悔しさを噛みしめました。
ピエーロ復活のために沢山のバッドエナジーを集めるべく、
リベンジに闘志を燃やす三幹部達にジョーカーが提示するのは「デカッ鼻」。
プリキュアの新たな力に対抗できる反面、取扱注意の危険物です。
早速我らが切り込み隊長ウルフルンが、デカッ鼻を手に出撃して行きました。
ミラクルジュエルとはどんな願いも叶えられるメルヘンランドに伝わる宝ですが、
その所在はどこかにある、という以上の事がわかりません。
『へぇ、見てみたいなあ』『俺も見てみたいぜ』
突然の声に振り返ると、そこにはウルフルンの姿がありました。
メルヘンランドをバッドエンド空間に包み込み、妖精達が発したバッドエナジーによって、
18まで文字盤が刻まれた新たな目盛りが「1」を指します。
続けてお菓子の家をデカッ鼻でスーパーアカンベェ化。
『スーパーだか何だかわかんないけど、メルヘンランドのみんなからスマイルを奪わないで!』今日がバッドエンドの始まりだというウルフルンに対抗すべく、変身します。
伊達にスーパーを名乗っていません。スーパーアカンベェは強く、
目にもとまらぬうちにハッピーとサニーは殴り飛ばされてしまい、
続くお菓子の弾?攻撃を、ピース、マーチ、ビューティは避けるのが精いっぱいです。
しかし、その強さに満足していたウルフルンも巻き添えを喰らう等、
制御が難しいのが取扱注意たる所以でしょう。
ハッピーシャワーもサニーファイヤーも効かず、次々となぎ倒される5人。
ついでにウルフルンも巻き添えを喰らってなぎ倒され(笑)、プリキュア、ピンチです。
無気力状態に陥ったメルヘンランド住人達の投げやりな言葉が、
倒れた5人の耳に飛び込んできました。
メルヘンランドはもうおしまいだと、ウルフルンの勝利宣言が響きます。
『おしまいじゃないよ。おしまいになんか絶対に・・・させない!』『そうや、こんなおもろい世界。終わらせたらアカン!』『みんなちょっと怖がりだけど、優しくていい子達だもん』『この子達を悲しませるわけには、行かない!』『メルヘンランドに、バッドエンドは要りません』前回の試練を乗り越えた5人は、この程度ではへこたれません。
メルヘンランドを守ると言う強い意志と共に再び立ち上がりました。
その想いに反応し、再びプリンセスキャンドルが皆の手中にもたらされ、
→プリンセスフォーム→レインボーバースト→スーパーアカンベェ終了のお知らせ。
またしても煮え湯を飲まされたウルフルンも撤退して行きました。
デコルを2個回収したみゆき達にロイヤルクィーンの声が届き、
再び謁見の間へと赴くと、クィーンは目を閉じたままです。
未だ目覚める力が無く、テレパシーで話しかけているというクィーンには
今はペガサスの力を呼び覚ます事で精いっぱいとの事。
目覚めるためにはさらにデコルが必要だと察しますが、
ピエーロもまた、真の目覚めの時を待っています。
スーパーアカンベェは強かったし、道のりはまだまだ長い。
今後の行く末に不安が過ります。それでも・・・
『大丈夫だよ。みんなと一緒ならどんなことも何があっても、絶対大丈夫!』みゆきの一言で、再びみんな顔を上げ、
住人達に見送られてメルヘンランドを後にしました。
いやあ、かわいいっすねぇ♥
今回思わずこんなフレーズが何度も顔を出してしまいましたが(笑)
「なぎップル」以外一度も無かった主人公達のモフモフ化、
その愛らしさを見ているだけでここ数回のハードな展開が癒されました。
童話や絵本の登場人物や世界観を織り交ぜた描写は、
おそらくお子様層にも好評だったのではないでしょうか。
コロコロ転がるみゆき&やよいを筆頭に、
なお、あかね、れいかも皆の個性が滲み出た楽しみ方がとにかく可愛らしかったです。
語尾の可愛さといったら、もう・・・
また要所要所でなおが一番乗り気に見えるという事も、
昔から可愛い物好きという特徴が出ていたと思いました。
欲を言えば、このシリーズでは
まさかのキュアキャンディをやったくらいですから、
モフモフ姿のまま変身&戦闘という流れが見たかったのですが・・・(笑)
そしてその姿を遂に明らかにしたロイヤルクィーン。
いやぁ、でかいっすねぇ(笑)。思わず『でかっ』と漏らしたあかねの気持ちも当然です。
かの光の園のクィーンを思わせる、大豪院邪鬼を髣髴とさせる巨体のインパクトもありますが、
「未だ目覚める力が十分ではない」という点に一抹の不安が過ります。
某フィーリア王女様のような大ポカをやらかしてくれそうで・・・(苦笑)
三幹部の安否が確認できた事も、とりあえずほっとしました。
ただ、マジョリーナ様が・・・また再び若返ってくれると信じて、
当分は愛嬌のあるお婆ちゃん姿を楽しむ事に致しましょう。
それにしてもデカッ鼻によるスーパーアカンベェにブッ飛ばされてしまうウルフルン、
某コブラージャさんを思い出させて笑わせて貰いました。
とはいえ、スーパーアカンベェの強さと、再び復活の刻を告げる時計の存在といった新たな懸念、
その文字盤から察すると、41話にまた新たな難局が待ち構えると推察されます。
その時まで楽しい日常回が続くのか、それとも・・・?
ところで今回見え隠れするテーマは「異文化交流」。
見慣れぬ姿かたちに怯えるメルヘンランドの国民達の姿は、
バッドエンド側に対する反応と重なる、というのは穿った見方でしょうか。
狼、鬼、魔女。いずれも恐れられ、忌み嫌われる存在です。
しかし深く知ろうとしない(できない)故の不理解が対立の原因とすれば、
今回の相互理解の見地から、今後の歩み寄りという方向を伺う事が出来るかもしれません。
現に
アカオーニを恐れずに記念撮影に興じた生徒達や、
マジョリーナと対等に接する事の出来るお巡りさんの存在から、
対立のみで終わるとは思えません。
もう一つ気がかりなのは、今回「赤ずきん」「桃太郎」「ヘンゼルとグレーテル」
の世界観が伺える事です。これらの作品に登場する悪役はそれぞれ狼、鬼、魔女。
物語は悪役がいないと成立せず、その悪役と思しき者は
今回のメルヘンランドには見当たりませんでした。
という事はウルフルン、アカオーニ、マジョリーナの本来いるべき場所は・・・?
また、メルヘンランドの楽しげな雰囲気、住民の愛らしい姿とは裏腹に、
その住民達の「弱さ」が気になります。
ここでいう弱さとは、力の弱さではありません。心の弱さです。
クィーンが眠って以来ふさぎ込んでいたというだけでなく、
この国のために身体を張って力を貸してくれた英雄達に対しても、
姿かたちが異なるだけで怯えて近寄ろうとしない姿勢。
いくら非力でも、守ってもらって当然というのでは、真にこの国のためにならないでしょう。
かつてのパルミエ王国、ラビリンス、メイジャーランドの国民も、戦う力はありませんでした。
それでも
ココとナッツの呼びかけに反応して仮面を割ったパルミエの国民達、
管理された社会から、自分の足で歩き始めたラビリンスの国民達、
迫りくる脅威にも退かず、毅然と演奏を続けたメイジャーランド国民達、
手法は違えど、皆それぞれプリキュアと共に戦ったと言えます。
このスマイルプリキュアの物語が終盤戦に差し掛かった時、
おそらくメルヘンランドの国民達の助力無くして抗えない事態が出てくる事でしょう。
その時、この国民達がどのような姿を見せるのか、
クィーン同様、今回は未だ目覚めていない国民達の姿だと思いたいです。
今回はパワーアップした相手との戦闘も動きに迫力があり、アクション面でも満足行きました。
次回の夏真っ盛り!焼きそば&カキ氷が早くも楽しみと思った矢先の五輪休止とは・・・
こればかりは仕方が無いので、来週は気分転換に一泊旅行にでも行って来ようと思います。