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スプラッシュスター第1話『おっどろきの再会!ふたりは何者なの!?』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

先週の土曜日、まだまだ寒かった日ですが、思い立って江ノ島・鎌倉へ足を運びました。
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あまりにも有名な鎌倉高校前駅付近の景色は、スプラッシュスターのオープニング、
そして開幕と同時に自転車を漕ぐ咲の背後に広がる光景です。
歴代シリーズ唯一、実在の町を思わせる舞台が展開するシリーズの再見にあたり、
訪れた町、そして鎌倉山界隈の雰囲気は、咲が、舞が、そして夕凪中の面々が
そこに息づいているような、そんな印象を漂わせていました。
まるで劇場アニメのように美しい背景が見守る、咲と舞のエピソードは
ここから、この町から始まります。
 
緊迫した空気の中で、また一つストライクが積み重なります。ソフトボールの練習風景。
ピッチャーの少女の投げる球にバットが空を切り、鋭くミットに収まります。
『絶好調ナリーー!!』
一瞬前までの緊迫した面持ちが一気に緩み、
9人連続三振、あと1人でアイスゲットと張り切るピッチャーの少女。
誰がそんな約束したのか戸惑う審判役の子・仁美に
申し訳無さそうに振り返るキャッチャー・優子。
天を指し、気合を入れなおすピッチャーの少女ですが、
不意にその空を無数の枯葉がひとかたまりになって横切るのを見た気がしました。
『どうしたの?咲?』
咲と呼ばれたピッチャーの少女が再び見上げると、普通に広がる青空に気を取り直し、
再度10人連続三振に向けて拳を突き上げます。

車で海を見下ろす道路を行く一家。
その口ぶりからは5年ぶりにこの町へ戻ってきた事をうかがわせます。
眼下に広がる海に目を輝かせる、舞と呼ばれた少女もこの町を、
行く手に見える天文台を備えた家を、そして高台に聳える大きな木を
おぼろげながら覚えていました。
『・・・ただいま』

あのまま10人連続三振を達成し、ご満悦で海辺の道を自転車で行く咲。
そして、引越しが一段落つき、すぐ戻ると告げて外出する舞。
運命の再会は、間もなく訪れます。

高台に聳える大きな木の下で戦利品のアイスモナカを頬張る咲。
彼女のお気に入りの場所でもある大空の木の醸し出す雰囲気は、
不意に鳴り響く、枝を踏み折る音で妨げられました。
振り返ると立っている舞に驚き、咲はアイスモナカを詰まらせ目を白黒。
滅多に人が来ない場所で人に会ったために驚いたという咲でしたが、
見つめあう二人はなぜか初めて会った気がしません。

そんな不思議な空気は、大空の木の間を縫い、降ってくる光によって中断されます。
『着地に失敗したラピ』
とこぼしつつ落ちてきたのは、ぬいぐるみのような奇妙な生物。
その後を追うように落ちてくるもう一匹も、
『チョッピも着地失敗したチョピ』
2匹は2人が出会った事を喜び合っていますが、事情を察せない咲と舞は戸惑うばかり。
泉の郷から来た花の精フラッピと、鳥の精チョッピ。2匹はそう名乗りました。

急に真面目な顔でお願いを始めるフラッピは、
チョッピと共に2人の力で泉の郷を救って欲しいと訴えます。
当然??な2人は互いに顔を見合わせ、そこに咲の妹、みのりが登場して話が断ち切られます。
慌てて咲のポケットにフラッピが、舞にはチョッピが隠れ、
みのりは咲に配達をお願いする両親の言伝を持ってきたようです。
新種の生物を発見したと言う咲に素直に驚きを見せるみのりでしたが、
フラッピとチョッピの姿はどこにもありません。
探そうとする咲ですが、みのりに急かされてやむなく舞に別れを告げ、
共に自転車で丘を下って行きました。
が、どこかで会った事があるような・・・?
咲も舞も、その事が頭から離れません。

咲の実家のパン屋、パンパカパンは大繁盛で、
パン職人兼パティシエの大介パパも、沙織ママも忙しそうです。
車の調子が悪いために配達を頼まれ、買い換えようと苦言を呈する咲ですが、
『すべての者に命は宿ってる』
と言う信念を持つらしい大介パパの言葉を代弁。
何だかんだ言っても快く配達を引き受けました。

ところが配達に向かう途中、ポケットで暴れる声を聞いて、
中の物を取り出すとそこには、案の定携帯形態で騒ぐフラッピの姿が。
大空の木の下にいる舞もまた、同様に携帯形態のチョッピを手にしています。
泉の郷の精霊はその時代に合わせて一番自然なものに姿を変えられる、と言う
以前にも聞いた事のあるような理由を説明するフラッピとチョッピ。
ですが説明もそこそこに、「あいつら」が迫っている事に焦り、
泉の郷は「あいつら」に奪われてしまった事、このままではこの世界、
緑の郷も危機に晒されると警告します。

言ったそばから、上空を飛ぶ巨大な枯葉の塊の姿が見え、
咲は懸命に自転車を漕いで大空の木まで走りました。
そして、そこにいた舞と再び合流します。
さっき会った時からずっと気になっていたと言う舞ですが、咲もまた同様。
どこかで会っていると互いに言い合い、なかなかその事を思い出せない2人ですが、
業を煮やしたフラッピに5年前の事、と言われてようやくピンときました。

5年前の夏祭りの日、2人はフラッピとチョッピが姿を変えた光の球を、共に見ていました。
流れ星が落ちてきたような気がして、沙織ママの制止を聞かずに追っていく幼い咲。
大空の木の下を舞う2つの光に思わず口をついて出た言葉
『きれい!』
咲と同時に、幼い舞もまたその光に目を奪われていました。
『見た?今の』『うん。見た』
そのすぐ後に咲は沙織ママに、舞は牛乳兄貴に連れて行かれ、
この時交わした言葉はこれだけでした。
が、流れ星の印象と相俟って、その出会いを思い出します。
そして、もうひとつの再会。流れ星の正体である、フラッピとチョッピの事を・・・
そんな不思議な再会は、迫る枯れ葉の塊が迫る事で中断されてしまいます。

早速変身を促す2匹。プリキュアダイヤを使い、一番上から2枚を使うなど、
シリーズ最初は手取り足取り優しいのは他のシリーズ同様です。
当然戸惑う2人の前に、枯れ葉が実態化した怪人が現れました。
逃げる咲と舞を追う怪人・カレハーンに対し、
フラッピとチョッピは2人を守る事が使命と果敢に立ち向かいますが力及ばず、
無残にも地に叩きつけられる2匹の精霊達。
それでも諦めずに再度立ち向かうも、今度は受け止められて一寸試し五分試し、
カレハーンに握りしめられながら「太陽の泉」のありかを聞かれ、
知らぬ存ぜぬで通すものの今度は激しく地面に叩きつけられるフラッピとチョッピ。

咲と舞が駆けつけた時も、かろうじて立ち上がり、
再び立ち向かおうとするフラッピとチョッピは途中で力尽きそうになりますが、
それを受け止め、支えて、優しく抱きしめるのは、涙を浮かべた咲と舞です。
『もういいから、今度は私達が守ってあげるよ』
『こんなになるまで頑張ってくれて、ありがとう・・・』
今まで咲と舞の事を眼中に無かったカレハーンが咲と舞に立ちはだかりますが、
2人の気持ちは負けていません。
これ以上手を出させない。そう決意した時、再び変身を促すフラッピとチョッピ。

言われるがままにプリキュアダイヤを使うと自然に手を繋ぎ、そして勝手に動く口。
『デュアルスピリチュアルパワーー!!』
『・・・って、何言っちゃってんの私?』
なぎさの初変身と同様の感想を漏らす咲ですが、溢れる光の中、徐々に変身してゆく2人。
『花開け、大地に!』
『羽ばたけ、空に!』
『輝く金の花、キュアブルーム!』
『煌く銀の翼、キュアイーグレット!』
『ふたりはプリキュア!』
しぇーなる聖なる泉を汚す者よ!』
『阿漕な真似はお止めなさい!・・・って、またまた意味不明な事言っちゃってるし』
変身途中、変身後の口上が勝手に出るのは相変わらずで、
ブルームは主に口上を、イーグレットは主に容姿を戸惑っています。
が、これでフラッピとチョッピの一つ目の使命は果たせました。

『変身した?このカレハーン様と戦う気か・・・』
(後々のカレッチの姿を知っている身としては、この自信満々な態度が哀れみを誘います)
手ごろな木に触れ、その木を怪物化するカレハーン。
この作品でのその名は「ウザイナー」で、その名の通り少々疲れたような声で迫ってきます。
枝や葉を弾丸のように飛ばしてくる攻撃は、思わず手をかざしたブルームの周りを囲む光の力、
精霊の光によって守られ、そしてイーグレットも自らが巻き起こす風の力に驚きました。
そんな2人に突進し、激しく枝を叩きつけるウザイナー。
カレハーンもこれで決まり、と自信満々でしたが・・・

枝の下から溢れる光。枝はブルームが片手で受け止めています。
『守るって、私が守るって約束したから!』
ブルームの想いに、感涙に咽ぶフラッピとチョッピ。
イーグレットもまた涙を浮かべ、ブルームに加勢します。
『そうだよね、私達が守るって・・・約束したよね!!!』
ウザイナーが体勢を崩した隙に、再びフラッピのアドバイスが。
『プリキュアツインストリームをスプラッシュするラピ』
良く分かるんだか分からないんだか、という説明ですが、
ともかく手を繋いで大空と大地の精霊に呼びかけるよう促し、その通りにやってみる2人。
大地の精霊、大空の精霊が集まり、そして放たれる光の奔流、
ツインストリームスプラッシュによってウザイナーは撃退され、
カレハーンによって操られていた木の精霊が開放されて行きます。
カレハーンが撤退した後、空からは泉を取り戻すために必要な「奇蹟の雫」が降ってきました。
プリキュアは泉の郷と緑の郷を唯一救う事ができる、最後の望みだと言われ、
咲と舞は傾き始めた陽の下で互いの顔を見合わせました。

そして翌日。満開の桜の花びらが舞う新学期の学校では、
2年B組の教室で名前を聞くのを忘れた、と上の空の咲に担任の篠原先生の声が飛びます。
その2年B組に、転校生がやってきました。
『美翔舞です』
またまた偶然の出会いに驚き、互いに挨拶を交わす二人。
『私、日向咲。よろしく!』『こちらこそよろしく!』
ここから2人の物語が動き始めます。


以前不注意で録画したDVDを割ってしまったため、DVDを購入して臨みました。
そのためSS初期エピソードを見るのが本当に久々で、
細部の印象が記憶の中と異なり、新鮮な気持ちで再見をスタートしました。

咲と舞。一見してなぎさとほのかを踏襲したような2人ですが、
単なるコピーに終わらない魅力が彼女達にはあります。
特に咲は歴代プリキュアの中でも群を抜いた「いい子」だと今でもそう思う通り、
第1話からして配達を快諾したりする姿が描かれていました。
舞の魅力は絵が好きだという事が判明する次回以降徐々に描かれて行きますが、
海の景色に目を輝かせる表情や、カレハーンに立ち向かったチョッピを優しく抱きしめる姿には
舞にしか醸し出せない気品というか、育ちの良さが感じられます。

そしてスプラッシュスターの大きな魅力でもある背景の美しさは第1話から既に特筆されます。
舞が目を奪われる、海が広がる光景。大空の木周辺の描写。
アイスモナカを頬張る咲を優しく見守るかのような木漏れ日と揺れる枝。
美しい背景にあわせて風にそよぐ咲や舞の髪まで、実に丁寧に描かれています。
これが今回だけではなく、シリーズを通して貫かれており、
大地、大空、泉といったキーワードを持つ作品らしく感じました。
美しいといえば、変身シーンやツインストリームスプラッシュのバンクも挙げられます。
かっこいい、可愛らしいというバンクは他にも多々ありますが、
「美しい」という形容詞が相応しいのは、今なおスプラッシュスターのものだと思います。

前作でも美墨一家や雪城さなえさんなど、家族にも個性的な面子が揃っていましたが、
今作もそれに劣らず強い個性を持つ家族が登場します。
日向家、美翔家それぞれの家族がそれぞれの見せ場を持つ展開もあり、
おいおい紹介して行きますが、第一回から際立つのは咲の妹、みのりでした。
今後、特に薫と絡む事で重要な位置を確保するみのりですが、
初回から無邪気で素直さを伺わせる描写が生きており、
新種の生き物を発見したと言われた時の反応などの存在感は強い印象を残します。

『全てのものに命が宿る』
実に何気ないシーンで使われ、今回再見するまですっかり忘れていた台詞ですが、
これから先の展開、特に終盤の展開を既に知っている身からすると、
実に意味深に思えてきました。

フラッピ、チョッピ、カレハーンの描写も、今後の展開からすると大分異なる印象を受けます。
叩きのめされても、ボロボロになっても咲を舞を守るために立ち向かい続けるフラッピチョッピ。
この2匹は「お世話するラピ」のイメージが強かったために
少々ワガママだと記憶していたのですが、
こんな一面もあったという事を改めて思い出させました。
そしてカレハーン。まだまだ真面目です。いや、彼は基本的に真面目なつもりなのですが、
だからこそ妙な存在感、妙な台詞に隠れるユーモア性が際立ったのでしょう。
その真の魅力は次回で如何なく発揮されます。

ところで私はロリコンではないと思っていましたが・・・
みのりだけでなく、第一話から登場する浴衣姿の幼い咲、舞が可愛すぎました。
それはさておき、咲と舞のこれからの活躍を、
初心に帰って見返す事がこれから楽しみになってきました。
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