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ハピネスチャージプリキュア!第48話『憎しみをこえて!誕生!フォーエバーラブリー!』 [ハピネスチャージプリキュア!]

 人気のない場所で14歳の少女を抱きしめ「俺を愛せ」と迫る事案発生(笑)
  
 刻々と近づく赤い星。
 その大地で、憎しみに満ちた目を向けるレッドに四人の戦士が対峙しています。
『この世界は最悪だ。
 どれほど懸命に生きても、どれほど幸せを掴んでも、最後には必ず消えてなくなる。
 幸せなど一瞬。愛は幻よ・・・』
『愛は、幻なんかじゃないよ。この胸の中に確かにある』
『私はみんなの愛で強くなれた』
『あなたにも優しい気持ちを伝えたい』
『私たちみんなの中に愛があるの。レッド、あなたが何をしようと愛は決して消せはしないわ!』
『・・・俺の憎しみは全てを飲み込む。愛、勇気、優しさ、運命、そして青い星地球!
 全てを消し去り、全てを滅ぼし、愛は幻だと証明しよう!』
 世界の命運を賭けた戦いが、始まろうとしています。

 レッド様が!おおおおおレッド様がアアアーッ!戦闘態勢にはいったーーーッ!!(中の人ネタ)
 マントを投げ捨てるレッドに戦いを挑むプリキュア達。
 イノセントハーモニーの歌声が、神との戦いを彩ります。
 ラブリーが正面からぶつかればハニーはバトンを振るい、
 レッドの反撃が来ると見ればフォーチュンが防ぎ、
 勇気と共にプリンセスがラブリーと共に挑む、
 赤い星の神と、青い星の少女達の、息つく間もない壮絶な戦い。
『愛は無力。どれだけ力を尽くしても、俺の憎しみには勝つことはできないッ!』
 互いに一歩も退かぬ戦いが繰り広げられます。
 レッドの衝撃波にフッ飛ばされても、四人は怯みません。何度でも立ち上がり、抗います。
『お前達は、力を合わせればどんな困難も乗り越えられると思っている。
 だが努力も想いも幸福も愛も、降りかかる災いに一瞬で掻き消される。最後には絶望が残るのみ!』
『絶望的でも勇気を出せば、道は開ける!』
『気持ちを一つにすれば、出来ないことは無いわ』
『諦めない限り、希望はある!』
『私たちの愛は、絶対、消えないんだからあああああッ』
 両者の主張、信念が、拳と交えて激しく交錯します。
 ハニーとフォーチュンが畳み掛ける攻撃にレッドが隙を見せたところに、
 プリンセスが懐に飛び込んでありったけの掌底を叩き込みました。
 そして背後に流れるイノセントハーモニーの歌をそのまま受け継いで、
 イノセントプリフィケーションがレッドに向けて炸裂しました。
『やったぜ!』『やりましたわ!』それ失敗フラグですって(笑)
 レッドを包み込む眩い光を見つめるラブリーの目は、どこか寂しげです。

『これで世界は救われましたわ』『終わったのか・・・?』
 だからそれ終わってないフラグですって(笑)
 現に赤い星の落下は止まっていません。
 案の定、光の向こうからレッドが姿を現しました。
 テンダーや誠司を救い、クイーンミラージュ様の苦しみを開放したイノセントプリフィケーションも
 相手が神だからか、はたまた相手の憎しみと絶望があまりにも大きいからか、効いていません。
 頑張れば願いが叶い、愛でいかなるものも救えると思うのは間違いだと、レッドは言い含めます。
『世界は残酷で絶望に満ちている。無駄な抵抗はよせ。
 お前達が地球もろとも滅ぶという運命は決まっている』
 険しい顔でレッドを睨む四人。神とプリキュアの第二ラウンドが始まろうとしています。
『わからぬのなら、俺のこの憎しみの力の大きさを知らしめるのみ!』お前はシャットさんか

 戦いの火ぶたは、レッドから切りました。
『優しさなど、何の役にも立たない!』
 背後から攻撃を受けたハニーのイノセントフォームが解除され、
『いくら勇気を出しても、お前達が無力な事に変わりは無い!振り絞った勇気も全て消え失せる』
 不安を押し殺して懸命に抗うプリンセスも、
『そして希望も潰える!』
 フォーチュンも、次々と倒され、イノセントフォームが解除されて行きます。
『あとはおまえだけだ、キュアラブリー!』
 誠司が駆け寄ろうとした目の前で、ラブリーもイノセントフォームを解かれました。

 さらにレッドはラブリーに追い打ちをかけるように、
 プリンセス、ハニー、フォーチュンを鏡に閉じ込めました。
 かつてファントムに敗れ去ったプリキュア達同様、変身を解かれ無念の表情で封じられる三人。
 ラブリーにもそれが迫ろうとした時、リボンとぐらさん、そして誠司が盾となり、
 代わりに鏡へと閉ざされました。
『愚かな事をするものだな。仲間を庇ったところで何になる。全ては無駄なことだ』
『そんな事無いよ!大切な人を守りたい。みんなの笑顔を見たい。その気持ちは無駄なんかじゃないよ』
 鑑に閉ざされた仲間達の前で啖呵を切るラブリーに、レッドは身の上話(笑)を始めます。

『この星の名は惑星レッド。俺はこの星を守る神だった。
 もっともこの星はとっくの昔に滅んでしまったがな』
 憎悪に満ちた目から一転、寂しげな目で、荒野と化した大地を見渡して、レッドは続けます。
『愛していても、守れなかった。どれだけ愛していてもいずれ滅びる。何もかも・・・』
 いつしか、ラブリーもレッドに悲しげな目を向け始めました。
『滅びたこの星こそ、愛が無力だと言う証だ。幸せは一瞬、愛は幻!そう、全ては幻なのだ』
 そしてレッドが地球を執拗に狙う衝撃の理由が明らかに!
『なぜおれが地球を滅ぼしたいのか。それは、地球が青いからだ!』エエエェェェ(゚Д゚)ェェェエエエ
 赤い星は滅びたのに、地球が青く美しいのが許せなかった。
 だからブルーにも同じ絶望を味あわせたかった。理不尽なことはレッド本人も承知しています。
『理不尽だろう?腹が立つだろう?それがこの世界だ。
 残酷で最悪で、愛では何もできない!俺を恨め、俺を憎め!そしてお前達も、苦しむがいい』

『あなたはずっと一人で苦しんできたんだね。
 でも、地球を滅ぼしたって苦しみは消えないよ。もっともっと、あなたが苦しむだけだよ』

『別に構わん。俺には守るものも無い。今更もう、どうでもいい。
 間もなくこの星と共に全てが滅びる。この苦しみも、何もかもが消えるのだ』
 八つ当たりのような相手に対しても、ラブリーは寄り添おうと試みるのを諦めません。
『私。あなたを助けたい!一人で苦しむより、みんなでどうすれば幸せになれるか考えようよ』
『愛で俺を救うと言うのか。ならば・・・』
 レッドは不敵な笑みを浮かべて歩み寄り、そして・・・
『キュアラブリー・・・俺を愛せ』
 おもむろにラブリーを抱きしめ、囁きました。突然の出来事に戸惑うラブリーを試すように。
『お前の愛で、俺を救ってみろ。共にいる事が愛ならば、俺と共に滅びてくれ』

 地球では、ミラージュもキュアミラージュとしてサイアークと戦っています。
 その間にも赤い星の接近は止まりません。慄く少女戦士達に、地球の神は答えました。
『祈るんだ』それだけかよ
 今赤い星で戦うラブリーの力になるように、みんなの祈りを届けよう。
 それに呼応し、地球に残るプリキュア達が祈りを捧げます。

『どうした?なぜ逃げる。愛で俺を救うのではなかったのか?』
 レッドは拒むように振り払うラブリーを嘲笑します。
 ラブリーがレッドを拒んだのは、一緒に消えても彼の苦しみが消えないと察したためでした。
『レッド、あなたの本当の願いは何?』
『それを聞いて何になる?今さら何を願ったところで、間もなく世界は滅び、全て消え去るのだ』
 ラブリーは笑顔でそれに反論します。
『消えたりなんかしないよ。想いや願いは決して消えたりはしない。あなたも良く知っているはず。
 あなたはブルーと同じ、この星の生きとし生けるもの全てを愛していたんでしょう?
 失った悲しみだけじゃない。幸せな気持ちだってあったはず』

 レッドはあくまでも認めようとしません。
『幸せなど・・・とうの昔に消えた!思い出して何になる。
 思い出しても辛くなるだけだ。俺は愛が憎い。時が経っても苦しみを生み出す愛を消し去りたい!
 愛では何も救えない。愛は無力なのだ!』
 ラブリーを打ち据えた後、レッドは押し殺すような声を漏らしました。
『愛では・・・ッ』

 その時、地球からみんなの想いが赤い星へ向かって飛んで行きました。
 世界各地で戦うプリキュア達の想いが、世界中の人々一人一人の思いが生み出した愛の光が
 赤い星に降り注ぎます。
『愛は、心から産まれる。』
 その光の中で、ラブリーはレッドと向き合いました。
 赤い星は、かつてこの星がそうだったように、草花が咲く美しい姿を浮かび上がらせています。
『一つ一つの愛は小さくて力も弱いかもしれない』
 鑑に閉ざされたみんなからも、愛の光が浮かび上がります。
 無念の表情で閉ざされていたはずのみんなも、今は笑顔を浮かべています。
『でも、小さな愛が集まって、繋がって、大きな愛になるの。
 愛は幻じゃない。みんなの愛が、私に力をくれる』

 一つ一つの小さな愛の光の中で、新たなプリカードが現れました
『この力で守りたい。みんなの想いを、あなたの愛を守りたい!』
 みんなの想いから生まれたプリカードで、新たなキュアラブリーが誕生しました。
『世界を照らす永遠の愛、フォーエバーラブリー!』


 個人的に今回の見どころは
「イノセントプリフィケーションの歌をバックに繰り広げられる戦い」
 に尽きると考えています。この歌がバックに流れているだけで、
「倒そうとする」「ねじ伏せようとする」戦いに見えないところが流石です。
 ハートキャッチプリキュアでのデューン戦以来となる、
 人型人サイズのラスボスとの戦いを彩る、
 アクションに定評ある河野先生の見応えあるバトル描写は手に汗握る出来でした。
 そして歌からそのままイノセントプリフィケーションに繋がる流れが見事で、
 このAパートが本当に短く感じられたものです。

 この戦いが始まる直前、レッドに対する四人を背後で見守る誠司も印象深いです。
 文武両道でみんなの頼れる存在だった誠司ですが、
 さすがに前回までの一件が影響しているのか、
 一瞬レッドに対して気圧されているような素振りを見せていました。
 それでも四人の背中を守るのは自分だというように踏みとどまれる強さ。
 彼の魅力はこうした支えを、誰かに省みられるためではなく
 自然と行えるところにあるのだと改めて感じます。

 さて、前回あれほどレッドに同情できないなどと書いておきながら、
 感想書くために視聴すると見方が変わってしまうのか、
 多少なりとも同情心が沸いたところもありました。
 怒りや絶望を内に向けてしまうのは、私が今も昔もやってしまうもので、
 その気持ちは理解できなくもありません。
 しかしレッドはその怒りが内に向かいながら外にも向かっているところが問題です。
 これが許されるならば、世の中の理不尽な犯罪、
 いわゆる「むしゃくしゃしてやった」が許されてしまうことになります。
 さらに本人も理不尽だと解っているところがタチが悪く、
 そんな相手に対してラブリーのような接し方が果たして通用するのか、
 少々疑問を感じてしまいました。
 現実はそんなに甘いものでは無く、世界は最悪だと思う事も多々あり、
 そういう時には私自身レッドの側へ引き寄せられている気がします。
 初代~5GoGoまでとは異なり、プリキュアには性善説が打ち出されるようになりました。
 それはそれで一つの価値観ですし、私も性悪説よりは性善説を信じたいと思います。
 
 レッドは理不尽というよりも、女々しい奴だと感じます。
 弱いことは悪ではありません。
 糺す事ができなくとも、糺そうとする意志がある人の事を、
 私は「強い」と思っています。
 私自身がなかなか糺す事ができず、あれこれ思い悩んだりするので
 どことなく私はレッドに対して近親憎悪のような感情を抱いているのかもしれません。
 
 ラス前にもかかわらず、上手くまとめられなかったのは
 私が今現実にいろいろ悩んでいるからだと思います。
 レッドを批判しながらも、レッドにシンパシーを感じてしまう私がいたり、
 一方でレッドに向けるラブリーの言葉が、私の心には届いてこなかったり、
 感想を書くと言う作業は楽しい反面、難しいものだと
 再視聴を始めてから1年1か月経った今でも、常々思い知らされました。

 しかし泣いても笑ってもハピネスチャージプリキュアは残りあと1話。
 最終回を久々に観返した時、どんな感想を抱くのかは
 その時が来てみないと解りません。
 不安でもあり、楽しみでもあります。
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