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スプラッシュスター第12話『チョッピはチョピっとホームシック?』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

以前触れたように、この5月から勤務地が変わり、慣れない環境で帰りも遅くなり
更新が少々滞りがちになってしまいました。
同様に慣れない環境で体調不良になったフラッピに続き、
泉の郷を懐かしむあまりに家出してしまうチョッピが描かれる今回。
舞に遠慮したあまり余計な心配をかけてしまったとも見られますが・・・
「夕凪」の名に相応しく、美しい光景を背景に描く一編。
一方で見事な色気を醸し出す寝起きの舞が見られる貴重な一編でもあります(笑)
  
『さすがのモエルンバ殿も落ち込んでいる事でしょう』
失敗の続くモエルンバを案じるようなゴーヤーンでしたが、
この期に及んでもモエルンバの軽いノリは全く変わりません。
逆にゴーヤーンの髪型を嘲り、一通りバカ笑いした後モエルンバはかしこまって
絶対に泉を手に入れて見せます、と跪きます。が・・・
もう後が無い、と最後通告とも取れるアクダイカーンの言葉に、初めて険しい表情を見せました。

放課後の美術室。美術部では来週「心に残る風景」をテーマに発表会を行う事になりました。
少々難しそうなお題に部員達の戸惑う声も上がりますが、
舞も内心、例外ではなさそうです。
みんなが美翔さんの絵を楽しみにしていると言われ、少々戸惑っていました。
帰宅後も何を描いたら良いのか、テーマが決まらず傍らのチョッピに意見を求めますが、
そのチョッピは妙に寂しい後姿で、一人窓の外を眺めています。
心配した舞が声をかけますが、何でもないと閉じこもって休んでしまいました。

煮詰まっているのは咲も同様。―もっともこちらは宿題ですが―
そんな折でも遠慮が無くやかましいフラッピのお世話をして、
お汁粉をかき込むその姿に、この間病気だったとは思えない
苦言を呈する咲の元に舞が訪ねて来ます。
絵が進まず、気分転換で訪れた舞と一緒に来たチョッピは
フラッピと共にはしゃぎ回ります。が、しかし・・・
フラッピが慣れない環境に体調を崩した事を鑑みて、チョッピを心配する咲。
舞もチョッピの元気が無いのを気にしており、フラッピが見ても確かに元気が無いのですが、
チョッピ自身は全然大丈夫と言い張ります。
『こんなにピンピンしてるチョピ』
そう言うチョッピですが、何か無理しているような、空元気のような風にも見受けられました。

夕方、家路に向かう舞の懐中から突如飛び出すチョッピ。
途中の東屋から見える光景、夕陽が写りこむ凪いだ海の光景に見とれ、
追った舞もまた、その美しい光景に目を奪われます。
その光景はチョッピにとって、泉の郷を連想させるものでした。
舞はそっと家に帰る事を促しますが、チョッピはその場を離れたがりません。

その晩、絵に精を出す舞に、チョッピは遠慮がちに声を掛けようとしますが、
丁度可南子ママンが夕飯に呼びに来たため声を掛けられませんでした。
チョッピは一人、食卓から聞こえてくる美翔家の一家団欒の声を寂しそうに聞き、そして・・・

翌朝、中学生とは思えない色気を醸し出しながら目を覚ました舞(笑)は
チョッピに声を掛けますが、その姿は見えません。
飛び起きて、部屋を探し回りますがどこにもおらず、
途方に暮れた舞は咲の許へ相談に訪れました。
モエルンバの仕業?とも思いましたが、それはチョッピに危険が迫れば
感じとる事が出来るというフラッピが否定します。
ならば家出をしたと考え、昨日の元気の無い姿を再び案じた
フラッピが思いついた場所へ行ってみます。

やってきたのは大空の木。ですが、ここにチョッピはおらず空振りに終わります。
『私、どうしてもっとちゃんと話を聞いてあげなかったんだろう』
後悔の念に囚われる舞を、フラッピが慰めます。
舞のせいではなく、チョッピの性格からして、みんなに心配をかけたくないと思ったが為に
悩みを話さなかったのだ、と。
他にも公園や神社、グラウンドなど、町を駆け回って探しますがどこにもいません。
息を切らせて探し回り、陽は西に傾き始めています。
が、その夕陽に舞は思いつきました。昨日眺めた美しい光景の事を。

チョッピは案の定、昨日の東屋にいました。
早く昨日の景色が見たいと胸を弾ませるチョッピ。
その胸の内は、泉の郷の平穏な日々を思っていました。
ところがその背後にお約束のようにモエルンバが現れて・・・

東屋に向かう咲の手の内で、フラッピはチョッピの危機を察します。
階段を駆け下りて逃げるチョッピですが、あっさりと前に回りこまれて行き場を失います。
が、丁度そこに舞が駆けつけ、階段下のチョッピの姿を認めました。
舞たちが現れた事で、モエルンバも近くのトラックに積まれたウィンチをウザイナー化し、
チョッピを絡め取って縛り上げます。
チョッピがいないと変身ができないという、目の付け所の良いモエルンバ。
自らの掌でチョッピを包み込み、あろうことか熱して拷問まがいの責めを始めます。
『こいつをこのまま俺の手の中でホットな気分にさせとくか、それとも泉の在り処を教えるか』
『チョッピにそんな事するなんて、絶対に許さない!』
逆上し、今にも飛び出していきそうな舞を、咲は冷静に押し留めます。
太陽の泉の場所は・・・
もったいぶった咲が示すのは、モエルンバの後ろです。
が、そこにはただウザイナーがいるばかり。
振り向いて唖然としたモエルンバの隙を突き、その手を噛んで脱出するチョッピは
舞と合流し、変身を果たします。

口から泥のようなものを吐いてくるウザイナーの攻撃を交わし続ける2人ですが、
モエルンバは相変わらず、まだまだパーティはこれからだとノリノリです。
ウザイナー本体が突っ込んできて、劣勢に経たされる二人。
妙なダンスを踊り狂い、すっかりご満悦のモエルンバは、
今日はただでは帰らないと豪語する通り、2人を苦戦させています。
上空から責めようとする2人ですが、宙に飛んだことで動きが限定され
その隙を突かれて思い切り跳ね飛ばされました。
『手ごたえの無い奴らよ!』
喜び勇んだモエルンバでしたが、それも束の間、
土煙の向こうから突進してくる2人の攻撃にウザイナーは体勢を崩し、
そのままツインストリームスプラッシュで仕留められました。

陽は傾き、東屋から昨日と同じ光景を皆で眺めます。
フラッピは泉の郷の事を思い出して寂しくなる事がある、と
黙っていなくなったチョッピを責めることなく、その心境に理解を示します。
それでも無理をしているのか、寂しくなんかないと言うチョッピに優しく語り掛ける舞。
心配かけたくないなどと思わず、寂しい時は寂しいと、何でも話して欲しい、と・・・
『だって、チョッピは私の大事な友達なんだから』
その言葉に涙し、舞にすがりつくチョッピ。
これからはみんな一緒。そう呟く舞は、ふと目の前に広がる光景に心惹かれました。

数日後、美術部の課題発表会に舞が仕上げた作品は、
あの夕凪の海のような、無数の泉に日が差しているような、幻想的な絵でした。
写実的な絵が多かった舞だけに、美術部員からもその意外性に驚きの声が上がります。
この光景は、私と友達にとって凄く大切な場所。
そう説明した後、カバンにくっついているチョッピを見て微笑む舞に
チョッピもまた嬉しそうな笑顔を返しました。


背景美術の美しさに定評のあるスプラッシュスターシリーズだけに、
「夕凪町」の名が示すとおりの夕凪の海の光景の美しさは群を抜いていました。
昼と夜の境目は、一日の内でも一瞬しか見せない光景があり、
そこに紡がれる光景に、人は心惹かれるものです。
そして、それは美しいだけではなく、感傷も招くものでもあります。

皮肉にもその美しい光景が引き金となってしまい、
泉の郷を思う気持ちが強くなってしまったチョッピですが、
無断で出て行ってしまった為に舞に大きな心配をかけてしまいました。
前作のマックスハートでは、ポルンに対して優しいながらも遠慮がちのひかりが描かれましたが
今回はそれとは逆に、優しい舞に対して遠慮して本心を明かさないチョッピを描いています。
前述のひかりとポルンも、とあるきっかけを引き金に心の距離が縮まったように、
今回の描写で舞とチョッピの距離が縮まったように思えます。
ただ、決して悪意があるわけでもなく、今後も性悪ではないチョッピですが、
遠慮して言い出せない挙句に家を出た事で、どれだけ舞に心配をかけたのか
省みる描写が無いのが少々残念でもありました。

ストーリーの展開上、咲の出番が多くは無いのですが、
モエルンバに対する冷静な対応が印象に残ります。
咲は後にもミズ・シタターレ姐さんを相手に同様の対応をする事があり
この絶妙の駆け引きは、ソフトボールで培われたものでしょうか。
ともあれ、一見理知的で落ち着いて見える舞が逆上してしまい、
それを賑やかで落ち着きが無く見える咲が引き止める、という展開は面白いと思います。

ところで本筋から外れてしまいますが、
わざわざ2度も取り上げてしまった「寝起きの舞」の艶かしさはなんとも言えず、
可南子ママンの醸し出す色気はしっかり遺伝されていると思います(笑)
また、後のキュアピーチ役となる沖さんが美術部員として
プリキュアシリーズ初出演の回でもありました。

次回はモエルンバの最終戦です。
そしてその次からは、私をこの作品から抜け出せなくしてしまった
あの2人の転校生が(ドロドロンもいるけど)登場
し、
中盤に掛けて大きな転機を迎えるシリーズを
今まで同様追い続けられるよう、更新に励んで参りたいと思います。
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