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第4話『ミラクル!?生きている美術館』 [ふたりはプリキュア]

先入観とは恐ろしいものです。
先日「ふたりはプリキュア」第2話のレビュー中で、
一般市民が「現実的な生命の危機」にまでさらされるシーンは
極めて少なかったなどと書いておりましたが、同じDVDソフトの
わずか2話後の話がここまで危ない話だったとは・・・
美術部員の真由と画家ピッカリーニのエピソードが印象的だったので、
一般市民や生徒が生命の危機にさらされた話という認識が薄れていました。

また、「かませ犬」の印象が強いためか、古くからのファンに愛されるピーサードですが、
今回の能力や作戦は、アナコンディさんより強力かつサウラー並に外道でした。
この後出撃するゲキドラーゴやポイズニーさんより強いのではないでしょうか・・・?
  
冒頭、前回のピーサードとの戦いを回想するなぎさ。
戦いではなく、普通に学園生活をエンジョイさせてほしいとボヤきますが、
今日は社会見学の当日。委員としてほのかと二人、まとめる立場にありました。
成行き上、校長と教頭も同行することに。それにしても校長の荷物、
日帰りの美術館鑑賞とは思えないほど巨大なザックです・・・

往路のバス(KANKO BUSとそのまんまのロゴです)で、美術館の見どころを説明するほのか。
ダヴィンチ、マネ、ドガ、ルノアールなども展示されている、大規模な美術展のようです。
社会見学のしおりの文章を書いたのはほのかで、イラストを描いたのがなぎさでした。
乙女チックななぎさのイラストを茶化す志穂と莉奈を、委員らしく注意するなぎさ。
ほのかの説明が一段落ついた後、「マリオ・ピッカリーニ」という画家の絵が
展示されているので、ぜひ見て欲しいと発言する美術部の真由。
「星屑の晩餐会」という、日本で初展示される作品だそうです。
ピッカリーニは百年前のイタリアの画家で、農家の3男坊。兄と違い不器用で、
畑仕事をしながらコツコツと絵を描き続けてやっと認められた。
そういう素朴なところがたまらなく好き、と語る真由に感心する生徒達。
『うんちく女王も形無しじゃん』と茶々を入れる志穂ですが、
当のほのかは自覚が無さそうです。「うんちく女王」とはひょっとしたら
ほのかの知らないところで通称されているのかもしれません。

その真由ですが、髪型だけではなく、なぎさを少しおっとりした目にして
そばかすをつけた感じ、後姿はなぎさにそっくりです。
なぎさの髪型そっくりなのを指摘され、前から格好いいと思っていたなぎさの
髪型だけでもあやかろうと思った、と顔を赤らめて語る真由。
なぎさはラブレターといい、本当に女子にモテモテです。
そんな真由を、『入学した頃はもっと地味で暗い感じの子でしたね』とちゃんと見ている校長。
よし美先生も、誇らしげに『美術部に入ってからとっても活発になって』と説明します。
校長が全校生徒に細かく気を配っている事と、
前回のメロメロだけではなくきちんと生徒を見守っているよし美先生、立派です。

学校の長は温厚でしたが、闇の長ジャアクキングは冷酷です。
ピーサードに対し、『必ず石を持ち帰れ。さもなくば死、あるのみ』と
パワハラではすまないレベルの要求を突きつけます。
ここまで厳しいことを言うのも、歴代でこれが最初で最後ではないでしょうか。
「黒い仮面を渡す」や「地下勤務」はほぼ「死」と同義なものでしたが、
直接「死ね」などと言う発言は、アクダイカーンもブンビーさんも
カワリーノもアナコンディさんも使っていなかったと思います。
そんな崖っぷちのピーサードを、馬鹿にするかのようなポイズニーとキリヤ。
それを戒めるイルクーボ。ピーサード以外の闇幹部の初登場でした。
が、キリヤの笑い声が妙に子供っぽいのが気になりました。
これから先の展開を考えると、エピソードに合わせてキリヤというキャラクターと、
ドラマ性が徐々に確立されていったのかもしれません。

さて、到着した美術館は天井にステンドグラスのある立派な建物でした。
委員らしく、きちんと生徒たちを順路へと誘導するなぎさ。
ドガの「踊り子」の説明をするほのか(もしかしたら真由?)に感心していたなぎさですが、
他の絵の説明を求められて答えに窮したところ、
追い打ちをかけるかのように(ある意味救いの手ですが)メップルが騒ぎ出します。
メップルをなだめるため、ごまかしてその場を外すなぎさは、
とりあえず人気の無い展示室に入り、メップルをなだめます。
が、「ミップルに会わせろ、さもないと大声出す」などと脅すメップル。
くどいようですが、本当に選ばれし勇者にあるまじき性格です。

丁度そこに、なぎさの様子を気にかけたほのかが登場。
メップルはいい気なものでミップルと例の如くいちゃつきます。
彫刻が主な展示品だった部屋なので、壊さないよう2匹に注意するなぎさ。
『例えばこの彫刻だって、凄く脆・・・』と、踊り子の像とおぼしき像に触れますが、
その小指を折ってしまいます。すっかりパニック状態のなぎさ。
なんとかしようとするのが裏目に出て、今度は右手が丸ごと外れてしまい、
なんとかくっつけたものの腕の形が逆に付いてしまい・・・
右手でお尻を掻く像になってしまいました。

そんな中、壁に掛かった一枚の絵に惹かれるミップル。
流れ星を見つめる青年の絵。ほのかとメップルはその絵の中の流れ星が
ミップルだと気づきますが、絵の描かれた時期は1904年。
放映当時から丁度100年前でした。
ミップルも、虹の園に来たのがずいぶん昔のような気がする。
人から人へ、転々とするうちに、目覚めたのはほのかの家の蔵だった、とのことでした。
メップルはミップルが出発した翌日に光の園を出発したらしく、
虹の園と光の園では時間の流れが異なり、光の園の1日は虹の園の100年でした。
その事を数式で考えようとするほのかと、浦島太郎で考えるなぎさが対照的です。
もっとも、浦島太郎もSFでは相対性理論と関連付けて考えられることがありますが・・・
まさか後々のシリーズでプリキュアが浦島太郎になろうとは、
この時点では想像も付かないことでした(笑)。

頭を悩ます二人の後ろから、真由が声をかけます。
先ほどの絵こそが、ピッカリーニの「星屑の晩餐会」で、
隣に展示してあるのがピッカリーニの自画像でした。
真由によると、体も弱く勉強もダメな彼は、その夜も一人で星を見ていたらしいです。
ここで場面が100年前に切り替わり、夜空で流れ星を見る若き日のピッカリーニ。
そこに降ってきて直撃するミップル、というシーンが入ります。
流れ星(ミップル)を拾った日から一心に絵を描き始め、
気づいたら画家としての名声を確立するようになったとのことです。
真由は『自分を信じる事が大切。ピッカリーニの絵を見ると勇気が湧いてくるの』
と語ります。この「自分を信じる」という理念は、フレッシュ第3話
キュアパイン誕生のエピソードでも語られたものですが、
どちらも主人公ではなく、脇キャラ(フレッシュではカオルちゃん)から
語られ、それに共感する主人公、というのが興味深いです。

社会見学も終了したのか、バスに乗り込む生徒達。
ところが、真由がまだ戻っていないようです。
ついでに校長と教頭も・・・冒頭で立派な教育者でしたが、集合時間は守りましょう。
そこに現れるピーサード。バスを一睨みしただけで、
車内にいた生徒たちを全員石にしてしまいます。
が、なぎさとほのかは、真由を探しに美術館へ向かっていました。
バスになぎさとほのかが乗っていないのに気づき、美術館へ向かうピーサード。
そのころ校長は『芸術は時を忘れさせますねぇ』・・・集合時間は守りましょう(笑)。
美術館内に現れるピーサードは、校長・教頭を含め、入館者を次々と石に変えていきます。
5GoGoでアナコンディさんが生命力を削りつつも必死で石化能力を使っていたのと比較し、
「対プリキュア」と「対一般人」の違いはありますが、
かませ犬呼ばわり(私もそう思っていましたが)のピーサード、結構凄いです。

なぎさとほのかも、多数の石像を見て異変に気づきますが、
そのころピーサードは、「星屑の晩餐会」の前でスケッチをする真由の後ろから近づき・・・
後姿がなぎさにそっくりだったため、真由がピーサードに襲われます。
真由の悲鳴を聞き、駆けつけるなぎさとほのか。
人違いに気づいたピーサードもザケンナーを召還し、絵の騎士や象を実体化、
展示品の鎧を動かして襲い掛かってきます。
その騎士や象の隙をみて変身する二人。
ですが、絵から実体化する水によって館内を流れる激流や、実体化する龍などに苦戦。
・・・このシーン、かなりの絵画が濡れてましたが、貴重な作品は大丈夫だったんでしょうか・・・
さて大広間まで流され、ピーサードと対峙する二人。
ピーサードは石像にされた客を巻き上げて竜巻を作り出し、
『むやみに攻撃して石像を砕けば、元の人間がどうなるか解るな?』とピーサード。
『卑怯者』と罵られようとも『何とでも言うがいい』と居直るピーサード。
「知的」と言っていたサウラーに勝るとも劣らない、まさに外道です。

さらに格闘でも結構強いピーサード。
キュアブラックをして『動きが早すぎてついていけない』とまで言われています。
プリキュアもまだ初期のことなので、まだ戦闘経験が浅いとも考えられますが、
カブキマンなどと私も茶化していたピーサードを、正直ナメていました。
いざ攻撃しようとしても、竜巻の人質が邪魔して思うように行きません。

苦戦する二人に対し『目を閉じて心で感じるミポ』とアドバイスするミップル。
いわゆる「心眼」というものですね。フレイザードの核を見つけたダイのように、
ピーサードの邪悪な心を感じ、マーブルスクリューを放つ二人。
人質を盾にしていたピーサードは戸惑い思わず逃げますが、
竜巻の間隙を縫ってピーサードを追撃するマーブルスクリュー。
そして光の奔流がピーサードを飲み込み・・・石にされた人々も元に戻りました。

ところが、まだ真由が行方不明のままです。行方を捜すなぎさとほのかですが、
「星屑の晩餐会」絵の中に入り込み、ピッカリーニの隣に座っている真由を見つけます。
・・・が、後ろで目を醒ます真由。思わず目を疑ってもう一度絵を見る二人ですが、
気づいたら真由が絵から消えていました。
真由はピッカリーニと一緒に流れ星を見てた夢を見ていて、とっても楽しかったそうです。
が、夢ではなく絵の中に「真由」と書かれた鉛筆がはっきりと残っていました。
そうするとピーサードにいい夢見させてもらったのではないでしょうか。
これも第2話の掃除機の足跡同様、ちょっとサスペンス色を感じさせました。

が、さらにオチが。美術評論家と思しき先生が、なぎさ改作の像を見て、
「斬新なポーズ。これぞまさしく傑作だ」とのこと。
お尻を掻いているようなポーズなだけに、ケツ作(←大変失礼致しました)

さて次回予告では、どうもかみ合っていないなぎさとほのか。
なんかすれ違ってばかり。住む世界が違うのかな?と漏らすなぎさですが、
ピーサードに追い詰められるほのか。初めての方は、予告を見るまでは今回で
ピーサードが倒されたと思ったのではないでしょうか。
一応、漫才もありました。
なぎさ『かくれんぼしてるとか』
ほのか『はぁ・・・またすれちがい・・・』
この第5話はシリーズ通じて私の印象に残っているエピソードですので、
再見でどんな感想を持つでしょうか・・・
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