フレッシュ第26話『４つのハート！私も踊りたい！！』 [フレッシュプリキュア！]
新しくなったOPとED、そしてCM前後のアイキャッチ。
これだけでも十分話題になる今回ですが、ストーリーの方も実にしっかりしていました。
今回のメインはブッキー、せつな、そしてウエスターさんの3人。
ブッキーとせつなの関係と、共に感じた境遇から来る支え合い。
そして私達が待ちわびた、久々のアホな（褒め言葉です）ウエスターさんの大活躍。
この二つが上手く混ざり合い、せつなの心境を案ずるブッキーの想いを
ウエスターさんのギャグでまとめたテンポの良い一編です。
一人木漏れ日の下で読書するせつなに寄り添って寝ているシフォン。
シフォンもすっかりせつなに気を許しているようです。
一方、その公園のいつものダンスレッスン会場に集まった三人に
ミユキさんが思いつめたように打ち明けます。
『ダンスとプリキュアの両立はできないわ』
その発言に、必死になって懇願するラブたち三人でしたが・・・
『気持ちは嬉しいけど私、プリキュアにはなれない』
思わず脱力してしまう一同。そういえばミユキさんが4人目のプリキュアだと打ち明けてから
その後の顛末は、少なくとも作中ではミユキさんに報告されていませんでした。
すっかり忘れてた、とラブたちはせつなをミユキさんに紹介します。
『紹介します。友達の東せつなです』『・・・あ、せつなです・・・』
『またの名を・・・キュアパッションです』『・・・パッションです』
この控えめなせつながなんとも可愛いですが、もしかしたら今までイース様として
何度と無くミユキさんの前に立ちはだかった事を引きずっているのかもしれません。
とにかく、ちゃんと4人目が見つかったことを安心するミユキさんに
再びダンスレッスンをお願いする3人でしたが、言うまでも無くミユキさんは快諾してくれました。
そしてせつなもダンスレッスンに勧誘するために見本を見せる3人でしたが・・・
すっかり体がなまっていて、まるでお話になりませんでした。
このブランクを取り戻すために「真夏のダンス合宿で猛特訓」を提案するミユキさん。
そして合宿の出発当日に、それぞれの母親に見送られて出発。
ところが楽しそうなラブ、美希と異なり、
眠そうなブッキーと浮かない顔をしているせつなが気になります。
『ラブ・・・やっぱり私・・・』
せつなは何か言いたそうでしたが、結局共に出発する事になります。
『夏。海は大賑わい。なるほどな。夏の海か・・・』
その頃、西さんは浮き輪、サングラス、シュノーケル、ゴーグルとフル装備で
「じゃらん」ならぬ「じゅるん」を読んで何やらFUKOを集める策を思いついたようでした。
明るい空の下、満面の笑顔で走る、妄想中のウエスターさん。
『青い空、輝く太陽、そしてナケワメーケ』
・・・私達が待ちわびた、おバカなウエスターさんが帰ってきました・・・
西さんは、夏の海で楽しむ大勢の人間を不幸にすれば、ゲージも一気に溜まる、
とほくそ笑んでいましたが・・・
『ねえ、あの人あの格好で山に行くのかしら・・・』
「じゅるん」を読んで完全装備かつ、FUKOと描かれたサーフボードを持つ西さんは
電車の車内でした。しかも「箱根登山鉄道の出山の鉄橋」のようなところで、
明らかに山に向かう電車内。乗客の視線を一身に集めています。
一方ラブたちはタルトに、パッションの持つアカルンの力は瞬間移動であると聞き
合宿所に電車で行くより早いと瞬間移動することになりました。
『じゃあ・・・合宿の場所に・・・』
控えめにアカルンの力を使うせつなたちを赤い光が包み込み、一瞬で砂浜に到着。
約1匹、光に乗り遅れたタルトを除いて・・・
目の前に広がる広い砂浜、青い海に感嘆の声を上げ、そして合宿所へ向かう一同。
ここでも広いダンススタジオに浮かれる三人でしたが、
『ねえ、何か忘れてる気がしない？』
ようやく思い出したようにせつなが口を開きます。タルトがいない事に・・・
その頃タルトは、置き去りにされて哀れ真っ白に燃え尽きていました。
その後も美希のシューズを取りに戻ったり、ラブのビーチボールを取りに戻ったり
すっかり瞬間移動能力を使われてしまっているせつな。
しかもビーチボールは一生懸命ラブの部屋を探したにもかかわらず
実はラブが持って来ていたという始末で、さすがにせつなも腹に据えかねたのか
『忘れ物なんて、もう取りに行かないわよ！』と
件のビーチボールでラブとドッジボール対決に。
『そこまで、海に行くのはこの振り付けを覚えてから』
ミユキさんに制され、トリニティの新曲という振り付けを受け取ると、
本来3人のユニットであるトリニティのダンスを4人用にアレンジしたものでした。
『4人・・・』せつなは顔を曇らせ、その姿に何かを感じたのか
ブッキーは自分の荷物を開きますが、ブッキーも何か忘れ物をしていたようです。
『もう行かないわよ！』
すがるようなブッキーの目で見られたせつなは
何度も使い走りをされた事を思い出してか突き放ちますが、
『タオルを忘れたと思ったけど、あったの』
そう言うブッキーの弁は、どこか歯切れの悪さを感じさせました。
『やっぱり私、ダンスはできない』
ダンスレッスンに参加せずに、立ち去ろうとしたせつなを呼び止めようとしたラブでしたが、
『無理強いはよくないわ』とミユキさんに諭され、
とりあえずせつなも見学から始める事になりました。
一方その頃、電車を降りた西さんは、深い山の中で途方に暮れていました。
『へへ・・・海は・・・海はどこだー！！！』
駅前の畑で農作業中のおじさんに海の方向を訪ねたところ
おじさんは用水路の下流の方を指します。
用水路を下って海に着くのか疑問ですが、
それでも西さんなら・・・西さんならきっと何とかしてくれる・・・
そして西さんは用水路を流れる木の葉を見て、何かをひらめいたようでした。
レッスンに励む三人ですが、ブッキーだけは様子が異なり、
妙に見学中のせつなを気にしており、ラブとぶつかったりと、らしくありません。
そしてレッスン終了後、途中で立ち去ったせつなを気にかけるラブに
『本当にダンスがやりたいのなら、そのうち向こうから言ってくる。
前にも同じような事、あったじゃない』
と、ブッキーの時の事を思い出す美希。
ブッキーもその事を初めて知ったようで、ラブと美希がどんな気持ちで
自分を待っていたのかを察したようです。
そして今度もきっと同じだと言われ、何か思うところがあるブッキーは
晩御飯にせつなを呼びに行く役を引き受けました。
ブッキーが呼びに来た頃、せつなは部屋で読書中でした。
妙に自分を気にかけている事が気になるのか、せつなはブッキーに訪ねます。
『レッスンのときも私を見ていたようだけど、どうして？』
『それは・・・私ね、人前でダンスをする自身が無くて・・・』
始めは断った事、それでもラブたちが待っててくれた事、
そして先程知った、自分から言い出すのを待ってくれていたことを打ち明けるブッキー。
『自分・・・から・・・』そんなせつなが読んでいたのは
「DANCE STARTER BOOK ビギナーのためのファーストステップガイド」
本当はダンスをやりたいのでしょう。けれどラビリンスには音楽も踊りもなく
人前で笑顔になるのはまだ少し苦手だ、というせつなを
二人で踊ってみようと誘ってみるブッキー。
とりあえず踊ってみたはずのブッキーとせつなですが、見事に息が合っていました。
かつてボーリングを知らないにもかかわらず高得点をマークしたせつなは
元々持っているものが違うのかもしれません。ともあれ
『凄い、とっても上手』というブッキーの言葉に上気し、声を弾ませるせつなは
ガラスに映った自分の笑顔に我ながら驚いていました。
遂に西さんははるばる海まで下ってきました。
サーフボードに腹ばいになる、サーフィンの基本中の基本である「パドリング」で
海まで下ってきた西さんは浮き輪、シュノーケル装備、ゴーグル着用とフル装備で
『ははははは！見えた、あれが海か！』
とすっかりご満悦でスイッチオーバー。
スイッチオーバー後はサーフボードに立つも、お腹に浮き輪を装着し、
その浮き輪をナケワメーケ化します。
そしてサーフボードを抱え、歌舞伎の見得を切るようなポーズで決めて
張り切って不幸を集めようと砂浜に上陸したものの・・・
『・・・誰もいねぇー』
『楽しいと、自然に笑顔になるものなのよ』
そういうブッキーにどうしてダンスを始めようと思ったのか質問するせつなに
ブッキーは本当は忘れ物した事を打ち明けます。
そしてアカルンの力で取りに行ってもらおうとお願いした時、
合宿所にナケワメーケの声が届きました。
とりあえず人のいそうなところを襲うことにしたウエスターさんは
合宿所に目をつけたようで、4人は変身して立ち向かいます。
『プリキュアがこんなところに？』
予想外だったのか、驚くウエスターさんでしたが、気を取り直して
浮き輪から吐き出される風攻撃と、浮き輪飛ばし攻撃で応酬してきます。
その浮き輪に簀巻きのように捕まってしまうピーチとベリーの姿を見て
『カッコわるー』と笑うウエスターさん。
ウエスターさんに馬鹿にされたことに逆上しつつも、文字通り手も足も出ず
迫るナケワメーケから飛び跳ねて逃げるピーチと転がって逃げるベリーを見て
再びゲラゲラ笑うウエスターさん。
懐かしい「ギランのグルグルガム」のような状況から、
パインとパッションがピーチとベリーを救い出しました。
ピーチ＆ベリー組と、パイン＆パッション組の二手に分かれて反撃開始。
再びピーチ組を攻撃するナケワメーケですが、
今度は浮き輪を二人に跳ね返されて体勢崩すナケワメーケ。
そこにパインが久々のパインフルートからヒーリングフレアフレッシュを放ちます。
何気に強力なウエスターさんのナケワメーケに押し切られそうになりますが
パインに手を添えるパッション。そして気合一閃。
ナケワメーケの上からウエスターさんは吹っ飛ばされ、
ナケワメーケが倒れたところをパッションがハピネスハリケーンでとどめを刺しました。
『海のバカヤローー！！』
元の姿に戻った浮き輪にしがみつき、バタ足で帰るウエスターさんの捨て台詞が、
静けさを取り戻した浜辺にこだまします。
戦い終わり、お互いの顔を見合わせた後、ハイタッチをかわすブッキーとせつな。
そしてせつなは戦いの前に話していた、ブッキーの忘れ物を取りに行きました。
たどり着いたブッキーの部屋には、ミシンや型紙などが広がっていて・・・
『せつなさん遅いなあ』そう呟くブッキーの前に戻ったせつなを見て、
ブッキーは嬉しそうに『着てくれたのね』と言っていました。
『まあね。いい感じよ』
戻ってきたせつなは、ブッキー手製のおそろいの練習着を着ていました。
ブッキーがダンスを始められたのは、練習着に勇気をもらったから。
おそろいの練習着なら、みんなと一緒に頑張れると思ったからでした。
だからこそ、せつなにも同じ勇気をあげたくて練習着を作ったとの事。
そんなブッキーの想いを受け止めるかのように、胸の前で手を合わせるせつな。そして・・・
『勇気はちゃんと貰えたわ。私も、皆と一緒にダンスをやってみる』
ブッキーの時と同様、クラッカーを鳴らすラブと、垂れ幕で迎える美希。
そしてせつなはブッキーの手を取り、
『ありがとう、祈里。ううん、ブッキー』
『うん、せつなちゃん』
新生ダンスチーム「四葉のクローバー」誕生の瞬間でした。
まずは本編を語る前に、新OPとEDを語らないわけには行かないと思います。
OPは基本的に従来のものの踏襲ですが、歌詞が異なり（2番でしょうか？）
アレンジも若干異なること、そしてパッション＝せつなのパートが加えられ、
何よりイース様の姿が削除され、新たな敵幹部らしき姿が見える事が気になります。
パッション＝せつなの姿をOPで見られるのは良いのですが、
ラビリンス三人そろい踏みの所からイース様の姿が消えて
ウエスターさんとサウラーだけになっているシーンは妙に寂しい物がありました。
そして新EDは相変わらず良く動きますね。踊るパッションを始めて見られるのですが、
イントロの機械仕掛けのオルゴールっぽい動きと、ベリーがやけに凛々しい顔立ちなのが
印象に残りました。ひょっとして「ガンバランス」だったりするのかも、と思っていただけに
このEDは新鮮でした。
そして本編。今までブッキーとせつなが深く関わる話が無かっただけに、
この二人の関係を深める共通点として
「本当はダンスに興味を持っているけれど、消極的だった」
という点を持ってきたのは見事な構成です。
ブッキー目線でせつなを想う気持ちは、第24話でのラブのように
せつなを案ずるブッキーの優しさが伝わってきます。
元々温厚で人の心配をする役回りをさせやすいブッキーだからこその展開でした。
そして、「互いに名前（愛称）で呼び合う」事で距離感を縮める展開は、
無印第8話やSS第2話に通じるプリキュアシリーズの伝統を感じられました。
こうなると、美希とせつなの話が今後展開されるのかが気になります。
第24話のように純粋に悪役として格好いいウエスターさんも魅力的ですが、
本人は大真面目なのにも関わらずギャグにしか見えないお茶目なウエスターさんが
第18話以来久々に見られるのが楽しいです。
一連のイース様編のシリアスな展開でこれをやられたらブチ壊しになりかねなかったので
約2ヶ月ぶりとなったのはやむをえませんが、その分見事に穴を埋めてくれました。
それにしてもせつなは「ラビリンスには歌も踊りも無い」と言っていましたが、
かつてウエスターさんはヘッドホンで音楽聴きながらヘッドバンキングしていたような・・・
一つ気になったのは、今回ウエスターさんはパッションの事を「イース」と呼ばず、
特別に意識せず既に「プリキュア」という群として扱っていること。
そしてパッションも特別にウエスターさんを意識していないところを見ると、
おそらくイース様という存在は先週で葬り去ってしまったのでしょう。
OPにも姿を見せないですし、せつなはこれからせつなとして、パッションとして生きてゆく。
イース様ファンとしては寂しさを禁じえなませんが、これも仕方の無い事。
引き続きせつな、否、4人の主人公を応援していこうと思います。
次回は「オードリー」がゲスト出演するようですが、
ウエスターさんの方が面白いのでは・・・屋台でヤキソバ焼いてましたし、
来週も期待を裏切らない活躍をしてくれそうです。
これだけでも十分話題になる今回ですが、ストーリーの方も実にしっかりしていました。
今回のメインはブッキー、せつな、そしてウエスターさんの3人。
ブッキーとせつなの関係と、共に感じた境遇から来る支え合い。
そして私達が待ちわびた、久々のアホな（褒め言葉です）ウエスターさんの大活躍。
この二つが上手く混ざり合い、せつなの心境を案ずるブッキーの想いを
ウエスターさんのギャグでまとめたテンポの良い一編です。
一人木漏れ日の下で読書するせつなに寄り添って寝ているシフォン。
シフォンもすっかりせつなに気を許しているようです。
一方、その公園のいつものダンスレッスン会場に集まった三人に
ミユキさんが思いつめたように打ち明けます。
『ダンスとプリキュアの両立はできないわ』
その発言に、必死になって懇願するラブたち三人でしたが・・・
『気持ちは嬉しいけど私、プリキュアにはなれない』
思わず脱力してしまう一同。そういえばミユキさんが4人目のプリキュアだと打ち明けてから
その後の顛末は、少なくとも作中ではミユキさんに報告されていませんでした。
すっかり忘れてた、とラブたちはせつなをミユキさんに紹介します。
『紹介します。友達の東せつなです』『・・・あ、せつなです・・・』
『またの名を・・・キュアパッションです』『・・・パッションです』
この控えめなせつながなんとも可愛いですが、もしかしたら今までイース様として
何度と無くミユキさんの前に立ちはだかった事を引きずっているのかもしれません。
とにかく、ちゃんと4人目が見つかったことを安心するミユキさんに
再びダンスレッスンをお願いする3人でしたが、言うまでも無くミユキさんは快諾してくれました。
そしてせつなもダンスレッスンに勧誘するために見本を見せる3人でしたが・・・
すっかり体がなまっていて、まるでお話になりませんでした。
このブランクを取り戻すために「真夏のダンス合宿で猛特訓」を提案するミユキさん。
そして合宿の出発当日に、それぞれの母親に見送られて出発。
ところが楽しそうなラブ、美希と異なり、
眠そうなブッキーと浮かない顔をしているせつなが気になります。
『ラブ・・・やっぱり私・・・』
せつなは何か言いたそうでしたが、結局共に出発する事になります。
『夏。海は大賑わい。なるほどな。夏の海か・・・』
その頃、西さんは浮き輪、サングラス、シュノーケル、ゴーグルとフル装備で
「じゃらん」ならぬ「じゅるん」を読んで何やらFUKOを集める策を思いついたようでした。
明るい空の下、満面の笑顔で走る、妄想中のウエスターさん。
『青い空、輝く太陽、そしてナケワメーケ』
・・・私達が待ちわびた、おバカなウエスターさんが帰ってきました・・・
西さんは、夏の海で楽しむ大勢の人間を不幸にすれば、ゲージも一気に溜まる、
とほくそ笑んでいましたが・・・
『ねえ、あの人あの格好で山に行くのかしら・・・』
「じゅるん」を読んで完全装備かつ、FUKOと描かれたサーフボードを持つ西さんは
電車の車内でした。しかも「箱根登山鉄道の出山の鉄橋」のようなところで、
明らかに山に向かう電車内。乗客の視線を一身に集めています。
一方ラブたちはタルトに、パッションの持つアカルンの力は瞬間移動であると聞き
合宿所に電車で行くより早いと瞬間移動することになりました。
『じゃあ・・・合宿の場所に・・・』
控えめにアカルンの力を使うせつなたちを赤い光が包み込み、一瞬で砂浜に到着。
約1匹、光に乗り遅れたタルトを除いて・・・
目の前に広がる広い砂浜、青い海に感嘆の声を上げ、そして合宿所へ向かう一同。
ここでも広いダンススタジオに浮かれる三人でしたが、
『ねえ、何か忘れてる気がしない？』
ようやく思い出したようにせつなが口を開きます。タルトがいない事に・・・
その頃タルトは、置き去りにされて哀れ真っ白に燃え尽きていました。
その後も美希のシューズを取りに戻ったり、ラブのビーチボールを取りに戻ったり
すっかり瞬間移動能力を使われてしまっているせつな。
しかもビーチボールは一生懸命ラブの部屋を探したにもかかわらず
実はラブが持って来ていたという始末で、さすがにせつなも腹に据えかねたのか
『忘れ物なんて、もう取りに行かないわよ！』と
件のビーチボールでラブとドッジボール対決に。
『そこまで、海に行くのはこの振り付けを覚えてから』
ミユキさんに制され、トリニティの新曲という振り付けを受け取ると、
本来3人のユニットであるトリニティのダンスを4人用にアレンジしたものでした。
『4人・・・』せつなは顔を曇らせ、その姿に何かを感じたのか
ブッキーは自分の荷物を開きますが、ブッキーも何か忘れ物をしていたようです。
『もう行かないわよ！』
すがるようなブッキーの目で見られたせつなは
何度も使い走りをされた事を思い出してか突き放ちますが、
『タオルを忘れたと思ったけど、あったの』
そう言うブッキーの弁は、どこか歯切れの悪さを感じさせました。
『やっぱり私、ダンスはできない』
ダンスレッスンに参加せずに、立ち去ろうとしたせつなを呼び止めようとしたラブでしたが、
『無理強いはよくないわ』とミユキさんに諭され、
とりあえずせつなも見学から始める事になりました。
一方その頃、電車を降りた西さんは、深い山の中で途方に暮れていました。
『へへ・・・海は・・・海はどこだー！！！』
駅前の畑で農作業中のおじさんに海の方向を訪ねたところ
おじさんは用水路の下流の方を指します。
用水路を下って海に着くのか疑問ですが、
それでも西さんなら・・・西さんならきっと何とかしてくれる・・・
そして西さんは用水路を流れる木の葉を見て、何かをひらめいたようでした。
レッスンに励む三人ですが、ブッキーだけは様子が異なり、
妙に見学中のせつなを気にしており、ラブとぶつかったりと、らしくありません。
そしてレッスン終了後、途中で立ち去ったせつなを気にかけるラブに
『本当にダンスがやりたいのなら、そのうち向こうから言ってくる。
前にも同じような事、あったじゃない』
と、ブッキーの時の事を思い出す美希。
ブッキーもその事を初めて知ったようで、ラブと美希がどんな気持ちで
自分を待っていたのかを察したようです。
そして今度もきっと同じだと言われ、何か思うところがあるブッキーは
晩御飯にせつなを呼びに行く役を引き受けました。
ブッキーが呼びに来た頃、せつなは部屋で読書中でした。
妙に自分を気にかけている事が気になるのか、せつなはブッキーに訪ねます。
『レッスンのときも私を見ていたようだけど、どうして？』
『それは・・・私ね、人前でダンスをする自身が無くて・・・』
始めは断った事、それでもラブたちが待っててくれた事、
そして先程知った、自分から言い出すのを待ってくれていたことを打ち明けるブッキー。
『自分・・・から・・・』そんなせつなが読んでいたのは
「DANCE STARTER BOOK ビギナーのためのファーストステップガイド」
本当はダンスをやりたいのでしょう。けれどラビリンスには音楽も踊りもなく
人前で笑顔になるのはまだ少し苦手だ、というせつなを
二人で踊ってみようと誘ってみるブッキー。
とりあえず踊ってみたはずのブッキーとせつなですが、見事に息が合っていました。
かつてボーリングを知らないにもかかわらず高得点をマークしたせつなは
元々持っているものが違うのかもしれません。ともあれ
『凄い、とっても上手』というブッキーの言葉に上気し、声を弾ませるせつなは
ガラスに映った自分の笑顔に我ながら驚いていました。
遂に西さんははるばる海まで下ってきました。
サーフボードに腹ばいになる、サーフィンの基本中の基本である「パドリング」で
海まで下ってきた西さんは浮き輪、シュノーケル装備、ゴーグル着用とフル装備で
『ははははは！見えた、あれが海か！』
とすっかりご満悦でスイッチオーバー。
スイッチオーバー後はサーフボードに立つも、お腹に浮き輪を装着し、
その浮き輪をナケワメーケ化します。
そしてサーフボードを抱え、歌舞伎の見得を切るようなポーズで決めて
張り切って不幸を集めようと砂浜に上陸したものの・・・
『・・・誰もいねぇー』
『楽しいと、自然に笑顔になるものなのよ』
そういうブッキーにどうしてダンスを始めようと思ったのか質問するせつなに
ブッキーは本当は忘れ物した事を打ち明けます。
そしてアカルンの力で取りに行ってもらおうとお願いした時、
合宿所にナケワメーケの声が届きました。
とりあえず人のいそうなところを襲うことにしたウエスターさんは
合宿所に目をつけたようで、4人は変身して立ち向かいます。
『プリキュアがこんなところに？』
予想外だったのか、驚くウエスターさんでしたが、気を取り直して
浮き輪から吐き出される風攻撃と、浮き輪飛ばし攻撃で応酬してきます。
その浮き輪に簀巻きのように捕まってしまうピーチとベリーの姿を見て
『カッコわるー』と笑うウエスターさん。
ウエスターさんに馬鹿にされたことに逆上しつつも、文字通り手も足も出ず
迫るナケワメーケから飛び跳ねて逃げるピーチと転がって逃げるベリーを見て
再びゲラゲラ笑うウエスターさん。
懐かしい「ギランのグルグルガム」のような状況から、
パインとパッションがピーチとベリーを救い出しました。
ピーチ＆ベリー組と、パイン＆パッション組の二手に分かれて反撃開始。
再びピーチ組を攻撃するナケワメーケですが、
今度は浮き輪を二人に跳ね返されて体勢崩すナケワメーケ。
そこにパインが久々のパインフルートからヒーリングフレアフレッシュを放ちます。
何気に強力なウエスターさんのナケワメーケに押し切られそうになりますが
パインに手を添えるパッション。そして気合一閃。
ナケワメーケの上からウエスターさんは吹っ飛ばされ、
ナケワメーケが倒れたところをパッションがハピネスハリケーンでとどめを刺しました。
『海のバカヤローー！！』
元の姿に戻った浮き輪にしがみつき、バタ足で帰るウエスターさんの捨て台詞が、
静けさを取り戻した浜辺にこだまします。
戦い終わり、お互いの顔を見合わせた後、ハイタッチをかわすブッキーとせつな。
そしてせつなは戦いの前に話していた、ブッキーの忘れ物を取りに行きました。
たどり着いたブッキーの部屋には、ミシンや型紙などが広がっていて・・・
『せつなさん遅いなあ』そう呟くブッキーの前に戻ったせつなを見て、
ブッキーは嬉しそうに『着てくれたのね』と言っていました。
『まあね。いい感じよ』
戻ってきたせつなは、ブッキー手製のおそろいの練習着を着ていました。
ブッキーがダンスを始められたのは、練習着に勇気をもらったから。
おそろいの練習着なら、みんなと一緒に頑張れると思ったからでした。
だからこそ、せつなにも同じ勇気をあげたくて練習着を作ったとの事。
そんなブッキーの想いを受け止めるかのように、胸の前で手を合わせるせつな。そして・・・
『勇気はちゃんと貰えたわ。私も、皆と一緒にダンスをやってみる』
ブッキーの時と同様、クラッカーを鳴らすラブと、垂れ幕で迎える美希。
そしてせつなはブッキーの手を取り、
『ありがとう、祈里。ううん、ブッキー』
『うん、せつなちゃん』
新生ダンスチーム「四葉のクローバー」誕生の瞬間でした。
まずは本編を語る前に、新OPとEDを語らないわけには行かないと思います。
OPは基本的に従来のものの踏襲ですが、歌詞が異なり（2番でしょうか？）
アレンジも若干異なること、そしてパッション＝せつなのパートが加えられ、
何よりイース様の姿が削除され、新たな敵幹部らしき姿が見える事が気になります。
パッション＝せつなの姿をOPで見られるのは良いのですが、
ラビリンス三人そろい踏みの所からイース様の姿が消えて
ウエスターさんとサウラーだけになっているシーンは妙に寂しい物がありました。
そして新EDは相変わらず良く動きますね。踊るパッションを始めて見られるのですが、
イントロの機械仕掛けのオルゴールっぽい動きと、ベリーがやけに凛々しい顔立ちなのが
印象に残りました。ひょっとして「ガンバランス」だったりするのかも、と思っていただけに
このEDは新鮮でした。
そして本編。今までブッキーとせつなが深く関わる話が無かっただけに、
この二人の関係を深める共通点として
「本当はダンスに興味を持っているけれど、消極的だった」
という点を持ってきたのは見事な構成です。
ブッキー目線でせつなを想う気持ちは、第24話でのラブのように
せつなを案ずるブッキーの優しさが伝わってきます。
元々温厚で人の心配をする役回りをさせやすいブッキーだからこその展開でした。
そして、「互いに名前（愛称）で呼び合う」事で距離感を縮める展開は、
無印第8話やSS第2話に通じるプリキュアシリーズの伝統を感じられました。
こうなると、美希とせつなの話が今後展開されるのかが気になります。
第24話のように純粋に悪役として格好いいウエスターさんも魅力的ですが、
本人は大真面目なのにも関わらずギャグにしか見えないお茶目なウエスターさんが
第18話以来久々に見られるのが楽しいです。
一連のイース様編のシリアスな展開でこれをやられたらブチ壊しになりかねなかったので
約2ヶ月ぶりとなったのはやむをえませんが、その分見事に穴を埋めてくれました。
それにしてもせつなは「ラビリンスには歌も踊りも無い」と言っていましたが、
かつてウエスターさんはヘッドホンで音楽聴きながらヘッドバンキングしていたような・・・
一つ気になったのは、今回ウエスターさんはパッションの事を「イース」と呼ばず、
特別に意識せず既に「プリキュア」という群として扱っていること。
そしてパッションも特別にウエスターさんを意識していないところを見ると、
おそらくイース様という存在は先週で葬り去ってしまったのでしょう。
OPにも姿を見せないですし、せつなはこれからせつなとして、パッションとして生きてゆく。
イース様ファンとしては寂しさを禁じえなませんが、これも仕方の無い事。
引き続きせつな、否、4人の主人公を応援していこうと思います。
次回は「オードリー」がゲスト出演するようですが、
ウエスターさんの方が面白いのでは・・・屋台でヤキソバ焼いてましたし、
来週も期待を裏切らない活躍をしてくれそうです。
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