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マックスハート第38話『さよならほのか!?絆は固く永遠に!』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

以前にもなぎさが大阪に転校?という話があり、この時は早々に誤解だという事が分かるため
一人思いつめてテンパってしまうひかりの描写が主でした。
今回はほのかのパリ行きの話が浮上し、
離れ離れになることを互いに上手く言葉にできないなぎさとほのかは、
その想いをキャッチボールに置き換えて気持ちを伝えます。
気合十分で襲い掛かるサーキュラスとの戦いも含めて非常に密度の濃い一編でした。
  
ある日の夕暮れ、母から届く一枚の絵葉書がほのかの心に波風を立てます。
エッフェル塔が描かれた絵葉書には、今まで世界中を飛び回っていたけれども、
今後しばらくパリに住み、そのためほのか達とパリで暮したいという意向が綴られていました。
現時点では「今後の事を相談したいので遊びに来ませんか」という内容ですが、将来的には・・・

翌朝の登校時、ほのかはなぎさとひかりにその事を打ち明けます。
パリがどのくらい遠いのかピンと来ないひかりに対し、
飛行機で3日くらいかかると誤った認識を持っているなぎさですが、
(いつの南回り時代でしょうか)距離が問題ではありません。
ほのかはすぐには結論は出せないけれども、両親の気持ちもある、と口ごもり
かなり迷っている事が伺えます。
『ほのかが行きたいと思うなら行ったほうがいいんじゃないかな。
 ほのかなら大丈夫。どこに言ったって元気にやっていけるって』
そう言うなぎさにほのかはうつむいてしまい、
いつの間にか志穂、莉奈が合流してなぎさを賑やかに連れて行ってしまいました。
そしてほのかにもユリコが合流し、この話題は持ち越しになりました。

国語の授業中、なぎさは登校時に何であんな事を言ってしまったんだろうと
少し後悔していました。
そして授業終了後、ほのかの許へ向かって何かを言おうとしますが上手く言葉にならず、
そうこうしている内にラクロス部のミーティングへ行かなければならないため
再び言葉をかけそびれてしまいました。

練習の合間に、もし私がパリへ行くことになったらなんと言葉を掛けるか、
なぎさは志穂と莉奈にそれとなく聞いてみます。
が、家族旅行?とか、絶対遊びに行く、とか、お土産買ってきて、とか
筋違いの答えばかりが返ってきて、あんた達に聞いた私が間違ってたと嘆きました。
一方のほのかは科学部の実験中、窓の外をぼんやりと見ており、
らしくない態度にユリコも何か感じたようです。

今度はタコカフェに足を運び、なぎさはアカネさんに訪ねてみました。
ところがアカネさんまでもが「パリ」と聞くと学生の頃通っていた喫茶店を思い出す、などと
昔話を思い出す始末。しかもそこで出会った人と恋をして(な、なんだってー!!)と
脱線していく話に再び聞きたい事が聞けないなぎさに、ひかりが飲み物を持ってきました。

タコカフェの裏手で、ひかりも、メップルたちも離れ離れは嫌だという話になります。
ルルンも離れ離れは嫌ルル。ルルンもう少し離れるポポ。というやり取りが微笑ましいですが、
その間なぎさはずっと考え込んでいました。
(それにしてもこのシーンのなぎさの座り方、非常にヤバいです)
登校時の発言を軽はずみだったと悔やみ、
それでもどう言葉を掛けるべきか、うまく言葉にならずにもどかしそうです。
今のほのかに言ってあげられる事が無いのか、夕陽を見つめて思い悩みました。
『行くべきか、行かざるべきか』
なぜかシェイクスピアを引用するシークン(さすが後のサンクルミエール図書委員
の言葉が流れる中、同じ頃ほのかも一人縁台で夕陽と絵葉書を眺め、迷っています。

少年は外を眺めながら、あの千本鳥居での邂逅を思い、自問自答します。
『僕はどこで生まれたの?僕は一体・・・』
その姿を見守りつつサーキュラスは、
あのお方の意志を邪魔する者は排除すると出撃して行きました。
こちらもだんだんと佳境に近付いています。

翌日放課後の科学部で、ユリコはほのかに渡欧すべきだと強く主張します。
ヨーロッパに留学するのが夢だというユリコは、
そんなチャンスは滅多に無く、若いうちに沢山刺激を受けた方がいいと力説しますが、
それはほのかも分かっています。でも、何かがしっくり来ません。
そしてほのかは引き寄せられるようにラクロス部の練習を見に行きます。
ほのかに気付いて駆け寄るなぎさは、ほのかが「自分のことは自分で決めなきゃ」
と言っている事を引き合いに出して、何かを言おうとしますが、
やはり言葉に詰まって言い出せませんでした。

『なぎさの言うとおりなんだよね・・・』
先ほどのなぎさの言葉を自室で反芻するものの、ほのかは何か釈然としません。
そんな折、練習を終えたなぎさが訪ねて来ますが、なぎさもやはり言葉にならず、
気を取り直してキャッチボールに誘い出しました。

河川敷で、ラクロスのキャッチボールを始める2人を見守るひかり、メップルたち。
前作も含めて、ほのかがラクロスをするのは初めての事です。
なぎさはほのかが捕りやすいようなボールを放ち、
受け止めて返すほのかのボールは少々強すぎましたが、
流石はキャプテン。見事受け止めて再び捕りやすそうなボールを返します。
2人の間に言葉は無くても、互いの表情が生き生きしてきました。
ひかりとメップル達が見守る優しい空気が流れる夕暮れ時。
その空気は降って沸いたかのような邪悪な気配で一変します。
すっぽ抜けたほのかのボールの先にはサーキュラスが待ち構えており、
ボールを握りつぶして次はお前達だ、と言わんばかりに凄みます。
変身して立ち向かう2人。

直後、襲い掛かるサーキュラスの攻撃を受けて
いきなりブラックは川へ投げ落とされ、ホワイト地に叩きつけられました。
そしてひかりも変身・・・
したものの、再びの速攻で3人とも叩きのめされます。

いつになく激論を交えての戦闘が繰り広げられています。
この世界は間もなく闇に覆われる、全ての世界の運命は闇の支配者が握っているという
サーキュラスに、私達の居場所は私たち自身で決める、と反論。
サーキュラスの腕を押し留めるホワイトと、空いたボディにパンチを畳み掛けるブラックですが、
あまり効いていなさそうに見えます。お前達が意志を持つ事など許されない。
そう言うサーキュラスに、2人は再び真っ向から反論します。
『運命は自分自身で切り開くもの、絶対に諦めない』

追い打ちを掛けるようにサーキュラスはテトラポットをザケンナー化しました。
それを見たルミナスが久々にハーティエルアンクションを放って
早速ザケンナーを無力化します。
業を煮やしたサーキュラスが渾身の闇のエネルギーを2人にぶつけ
巻き起こる土煙を案ずるルミナス。ですが・・・
『私達、見かけによらず結構タフなのよね』
『あなたにも、私達の本気の力、見せてあげる』
土煙が晴れた時、ルミナスは堪えて立ちはだかる2人の勇ましい姿を目にしました。
そして2人は顔を見合わせて頷き、ブレス召還。あとはいつも通りの流れで
サーキュラス撤退、ザケンナー撃退となりました。

翌日の通学路で、ラクロスをこれからも続けていくのか訊ねるほのかに
なぎさは先の事はまだわからないと返します。
そのなぎさの答えを、ほのかは『わかんないよね、わかんなくてもいいんだよね』
と噛み締めていました。
そこに合流するユリコも、本当はほのかと別れるのは嫌だ、と本音を叫びます。

そして、ほのかは母に返事を書きました。
手紙には、パリで暮らす事に関して、
これから自分自身と向き合って考えて行きたいとの思いを綴り、
次に会った時には成長したほのかになっていると約束して結びます。
手紙を書き終え、縁台に出て忠太郎を撫でる姿を見守るさなえさんの
ゆっくり考えればいい、という言葉と、
雪城家の屋根で今回を締めくくるようなハピネンの言葉で締めました。
悩んでも躓いても、今を一生懸命活きるという事の積み重ねが幸せへの道、と。


転校を題材にしたエピソードでも、以前の物とはだいぶ印象が異なります。
本心では引き止めて欲しい、と思っているように見えるほのかと、
ほのかの意志を尊重しつつもほのかと離れたくない、と思っているように見えるなぎさ。
この2人の言葉に出せない思いが途中までずっと貫かれています。

なぎさは最初志穂、莉奈やアカネさんにこういう時どうするのかを訊ねますが、
まるで答えになりませんでした。
志穂、莉奈もなぎさとは深い付き合いですし、大人であるアカネさんも
本来ならばまともな答えを言っても良さそうですが、あえて言わせずに
なぎさ自身の言葉と行動で解決するような構成にしているのが上手いと思います。

一方のほのかも答えが出せず、本当はユリコにも引き止めて欲しかったのではないでしょうか。
それをあっさりと正反対の答えを返されたためにさらに迷ってしまいました。
それが劇的に変わるのが、キャッチボールのシーンです。
相手が受け取れるような、相手の事を考えて投げないとキャッチボールは続かないものです。
初めてのほのかに配慮したボールを放るなぎさ。
少々受け取りにくいボールでもしっかりと受け止めるなぎさ。
これらの描写からは、言葉に出来なくてもほのかに気持ちを伝え、
ほのかの気持ちを受け止める、というなぎさの姿を象徴しているように思えました。

それだけに留まらず、今回もサーキュラスの気合が十分で、
戦闘シーンもかなり力が入ります。
特にサーキュラスのエネルギー弾を受け止めて、耐えて、
立ちはだかる姿は非常に格好良く
その時の台詞と相俟って印象深いものになりました。

珍しい点として、今回の1話で少なくとも作中で4日間は流れている事です。
今まで長くても2日。前後編の修学旅行でも計2泊3日だったので、
それだけ今回の問題を解決するのに時間を費やしたという事でしょう。

そして次回の伏線のように、作中何度も挿入されるラクロスの練習シーン。
次回はいよいよベローネ学院女子ラクロス部、最後の試合となります。
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