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マックスハート第39話『燃え尽きろ!青春ラクロス決勝戦!!』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

ベローネ学院女子ラクロス部の試合もこれが最後。
そしてライバル校御高倶ラクロス部が描かれるのも最後です。
勝ち負けにこだわる事と、競技そのものを楽しむ事。
両チームキャプテンの異なる姿を対比しつつも、
ラクロスが好きだという共通の思いが綴られる一編です。
  
練習に励むベローネ学院ラクロス部。
マキとメグミの練習に打ち込む姿からは、かつて険悪だった関係はもう伺えません。
決勝戦の相手は今年も御高倶で、新キャプテンの統率の下
一秒の狂いも一ミリのズレも許されない程精度の高いチームへ変貌したとの事です。
そんなチーム、プロでもありえなさそうですが、それはさておき
なにか対抗策を立てた方がいいと進言する志穂、莉奈をはぐらかす様に
なぎさキャプテンはタコカフェで作戦を考えようと切り出します。
呆れたような志穂、莉奈ですが、何だかんだで追随しました。

一方の御高倶チームは、練習にも異様な緊張感と熱気が漂っていました。
フォーメーションBをシミュレートし、パスを受ける時もあと2メートル前で、
シュートもあと一秒ゴーリーを引き付けてから、と
キャプテンの永沢勝子さんは噂にたがわぬ精密機械のような指示を飛ばします。
フォーメーションに沿って全員が正しく動けるように練習を繰り返し、
散開するチームを見て信念を燃やしていました。
『ベローネに勝つためにはそれしかない。絶対に勝つ。私の理想のチームで』

洋館の窓からは、いつものように少年が外を眺めています。
不意にひかりとの出会いが思い出された時、
全く同時にひかりも何かを感じました。
この時はポルン、ルルンとのやりとりでその空気は和やかになりますが・・・

永沢さんは一人ベローネの校門前でなぎさを待ち受け、
そこに志穂、莉奈と談笑しながらなぎさが出てきました。
なぎさの許へ向かい、生真面目にてきぱきと挨拶する永沢さん。
本日ベローネを訪ねたのは、なぎさと試合で会っても話す事が無かったため、
一度挨拶したかったとの事です。
キャプテンとして自分なりの理想のチームを作り上げ、
最後の試合をベローネ戦で飾れる事が光栄であると語り、
お互いにがんばりましょう、とエールを掛けた後立ち去ろうとした永沢さんは、
なぎさにたこ焼を食べに行こうと呼び止められました。
『た・・・たこやき?』

共に卓を囲み、なぎさのペースに巻き込まれてしまったと微笑むほのかに、
永沢さんもたこ焼を口にして苦笑しています。
なぎさといると、みんなそうなる。なぎさのパワーはみんなに感染する。
私は宇宙からの細菌Xか?(物体Xを知っているとは、相変わらず趣味が渋いです)
そんな志穂、莉奈、なぎさのやりとりを、永沢さんもたこ焼きを口にしながら
いつしか笑顔で見守るようになりました。
彼女がラクロスを始めたのは中一の時からで、スタートラインはなぎさと同じですが、
なぎさは1年からスタープレイヤーでも永沢さんはベンチです。
なぎさが楽しそうにプレイする姿は、永沢さんにとって羨望の的でした。
それを聞いて照れるなぎさですが、研究されちゃってるねと冗談交じりで莉奈が加わり、
私のパワーの素を見たわね!とたこ焼を頬張るなぎさに、
永沢さんも自然に笑いが込み上げてきます。

なぎさも永沢さんもラクロスを始めたきっかけは、楽しそうだったからという同じ理由です。
見た途端夢中になった事、初めてクロスを握った時の事・・・
話が弾む中、なぜそんな事を聞くのか疑問を抱く永沢さんに、なぎさの答えは明快でした。
「同じラクロスをやる仲間だから」
なぎさはラクロスをしている時が一番輝いていると評するほのかに
『ラクロスが好きなんだもん』と自然に返すなぎさを見て、永沢さんの心がざわめき始めます。
『(ラクロスが・・・好き・・・?)』

なぎさは自室で、この3年間のラクロス生活に思いを馳せていました。
先日の格闘館との試合の事や、客席の藤Pとほのかを見て心が揺れた時の事
いつしか藤Pとの想いに耽り始め、石段で夢を語り合った時の事
そして先日の誕生日の事を思い出して呟きます。
『先輩、お互い頑張りましょうね』
『お互い頑張りましょうメポ』
一部始終をメップルに見られたなぎさの、照れ隠しのクッション攻撃がメップルを襲いました(笑)

そして試合の日。開始前に円陣を組み、皆で手を繋ぐよう促し、
キャプテンとして最後の試合に臨むなぎさの言葉がチームに掛けられます。
『いよいよ決勝戦です。こんな頼りないキャプテンに一年間ついてきてくれて本当にありがとう。
 私達3年は最後の試合になるけど、私達がグラウンドから去っても、ずっと皆で
 手を繋いでいられると思うんだ。大好きなラクロスをやってきた仲間同士なんだからね。
 さあ、ベローネらしい良い試合をしよう。ラクロスを思いっきり楽しんでね!』
皆への感謝、自分の想い、そして試合に向けての抱負が込められた見事な言葉です。
思い出に残る良い試合にしよう、そして勝って優勝だ!
明るいベローネ陣営を見つめる永沢さんも、自分の信じる道をチームメイトに告げました。
『私達も気合を入れて!練習どおり正確に動きましょう』
客席で見守るほのかとひかりも、いい試合になる予感を感じています。
ホイッスルが響き、なぎさと永沢さん両キャプテンはコート中央で相対しました。
『よろしく。頑張ろうね』『もちろん。お互いに』
そして、試合開始。

始めにボールを奪ったのはベローネです。
メグミがキャッチして、マキにパスを出しますが、御高倶は見事にパスカット。
そしてガードに向かうベローネチームのゴールに迫る御高倶チーム。
シュートを打つと思いきや、絶妙のフェイントパスで、皆が気を取られた隙を突き
パスを受けた永沢さんのシュートがベローネのゴールに突き刺さりました。
なぎさは先制点を奪われても、まだ始まったばかりとチームを鼓舞しますが、
対する永沢さんは、先制点を奪ったものの、
パスポジションが遅すぎるとチームメイトを叱責していました。

なぎさのパスをもらった志穂に、そのまま行っちゃえ!と声が飛び
志穂はアタフタしながら単身ゴールへ向かって走ります。
想定外の動きに御高倶の選手が戸惑う中、
そのままシュートと再び声が飛び、思い切ってシュートを放つ志穂ですが・・・
そのボールはあさっての方向に高く弧を描き、と思いきや
御高倶ゴールポストに当たり→御高倶ゴーリーのクロスに当たり→ゴールへ。
というなんちゃってシュートになりますが、1点は1点。同点に追いつきます。
その後も試合は一進一退。互いに譲らぬ好ゲームを繰り広げ両校の応援席も盛り上がります。
前半終了時では、2対3でベローネがリードしています。

『決勝戦だというのに、何?あの明るさ・・・』
ハーフタイム中、志穂のシュートを話題に笑顔を見せるベローネチームを見る永沢さんは、
タコカフェでのことを思い出しました。
『ラクロスが好きなんだもん』
ラクロスを始めた時の事、ただボールを追っているだけで楽しかった時の事を思い出し、
ラクロスが好きな気持ちは負けていないという永沢さんですが、
少し勝つことにこだわりすぎていたと省みて笑みを浮かべます。
『私達はこれまでどおり、練習で繰り返して来た私達のラクロスを頑張りましょう』
厳しかったキャプテンの突然の発言に戸惑う御高倶メンバー。
今までミスを注意するばかりだった永沢さんでしたが、前半の選手達の良い動きを褒め、
至らぬ点は気にしないでまたチャレンジとポジティブな指示を飛ばします。
『自分達のラクロスは間違っていない、だから絶対頑張れる。
 最後のゲーム、最高の試合にしましょう!』
そう結ぶ永沢さんの発言を受け、萎縮気味に見えた御高倶チームにも、笑顔が見えました。

始まる後半戦。
永沢さんの動きがベローネチームを翻弄し、
先ほどのフェイントパスの体勢から今度は直接シュートで同点に。
シュートが決まって喜ぶチームメイトを見つめる永沢さんも柔らかな表情になっています。
その雰囲気は客席にも伝わり、ほのかもひかりもいい試合になった事を感じますが、
空に立ち込める暗雲、そして現れるサーキュラスによって台無しに。
いつの間にか会場にはなぎさ、ほのか、ひかりとサーキュラス以外に人はおらず
ラクロス道具とスコアボードが一体化したザケンナーを生み出すサーキュラスに
変身して立ち向かう2人。

ラクロス最終エピソードらしく、ブラックをクロスに掠め取ってそのままシュートを放ったり、
クロスをホワイトに被せて身動きを取れなくしたりと
ザケンナーもクロスを的確に使って攻撃してきます。
プリキュアの窮地に変身したルミナスの
「光が未来を照らすルル」バリヤー(そういえばこれ正式名称あるのでしょうか?)によって
ザケンナーは吹き飛ばされ、立ち上がるブラックとホワイトにサーキュラスの声が響きます。

『ジャアクキング様の意志に従っていればいいものを』
『お前達の思っている幸せなど取るに足らん小さなものだ』
そんなサーキュラスに反論する2人。どんなに小さくても、皆そのために努力していると、
そして私達の幸せは私達の手で守ってみせると。
再び立ち上がったザケンナーに、エキストリームルミナリオを放ち
ザケンナー撃退、そしてサーキュラスを退けました。

再び始まる後半戦は、御高倶が2点、ベローネが1点を追加して4対4の同点です。
ボールを持つなぎさには永沢さんがマークに付きますが、
その隙を突いて志穂にパス、と同時になぎさはゴールへ向かって疾走します。
志穂のパスがなぎさに通り、放たれたなぎさのシュートは
ゴールポスト→地面とバウンドして御高倶ゴールネットに突き刺さり、試合終了。
『おめでとう』
永沢さんから握手を求められ、勝ち負けではなく最高の試合だったと返すなぎさ。
2人のキャプテンはラクロスを愛する気持ちを思い出せた事、そして再会を願い
ラクロスを続けていけばまた会える、と共に笑い合いました。
グラウンドには勝者も敗者も無く、互いの健闘を称えるような姿に
客席からも惜しみない拍手が鳴り響きます。
ベローネの優勝で、最後の試合が終了しました。


ラクロス部のエピソードは前作から何度かあり、その最終戦に相応しいエピソードだと思います。
志穂の挫折と莉奈の後押し弓子先輩の最後の試合
マキとメグミの険悪な雰囲気など、何度か壁があってもその都度乗り越えてきた彼女達は
メインストーリーでは無いにも拘らず成長している様が生き生きと描かれています。
その基底にあるものは、ラクロスが好きでやっているという事。
試合だけでなく合宿や練習風景を見ると、好きだという楽しい部分だけではなく
苦しい練習という側面も見る事が出来ますが、彼女達は不平を口にしません。
好きだからこそ楽しんで出来る。楽しんで出来るからこそ強くなれる。
ベローネチームからは、そういう印象が感じられます。

一方の御高倶チームも、考え方は異なっても間違っているとは言えないと思います。
その研究熱心さ、練習熱心さは見事なものですし、
永沢さんが厳しく当たっていても挫けない姿からは、
「御高倶」という名前のようにお高くとまっているような雰囲気は伺えません。
楽しくプレイする事と勝ちにこだわってプレイする事。
現れているのはこの違いでしょうか。

その御高倶チームを率いる永沢勝子キャプテンは
今回限りのゲストキャラクターながら非常に魅力的です。
チームを統率している時の険しい表情もさることながら、
タコカフェや後半戦、試合終了後に見せる笑顔も素敵で、
さらに泣きボクロがその美貌を引き立たせるという、一話だけの登場が惜しいキャラクターです。
あれだけ厳しく指導していてもチームメイトが反発している素振りが見えないのは、
おそらく彼女はそれ以上に自分に厳しいのでしょう。そんな姿も想像されます。

そして普通に見ていただけでは忘れてしまう程さりげない描写ですが、
今回からひかりと少年のシンクロも描かれ始めます。
今後、回を追うごとにこの描写がどんどん強調されてゆき、
ラストに向けてひかりの運命がどうなるのか、見ている側に緊張を強いる展開は
マックスハート後半の大きな柱になって行きます。
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はみい

そんな永沢さんもいまではプリキュアに
by はみい (2013-12-27 16:40) 

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