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スプラッシュスター第11話『ふらふらフラッピ大ピンチ!』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

皆様、GWはいかがでしたでしょうか。
私は先日のSS感想後に記した通り、近所とはいえ実家に帰っていたのですが、
まるで今回の話と同調するかのように風邪を引き、3日間ぐったりしておりました。
メップル、ミルク、モンブラン国王、シフォンタルトなど
歴代のマスコットキャラクターたちの体調不良は恒例のテーマとも言えますが、
今回は咲の優しさとフラッピの誠意が伝わる、爽やかな視聴後の感想を抱く一編となりました。
 
爽やかな朝です。咲は布団の中で惰眠を貪り、傍らの椅子の上ではコロネが丸くなって眠り、
フラッピも目覚まし時計の上でくしゃみをしながら眠っています。
平穏な朝の光景を断ち切るのは、沙織ママの起きるよう呼びかける声。
まだ目覚まし鳴っていないから大丈夫。寝ぼけ眼で呟く咲は、
もう7時半だと言われても、6時半になれば目覚まし鳴るから大丈夫だと余裕ですが・・・
7時半?我に返って時計を見ると、確かに7時半です。
タイマーを7時半に合わせてみるとちゃんと鳴るため、故障ではなく
うろたえる咲ですが、傍らのフラッピは目覚ましの音が頭に響くと訴えて苦しそう。
そのフラッピが起きる前、どこにいたのかを検証してみると、目覚ましのスイッチの上・・・

咲に疑われたフラッピは冤罪を訴えますが、目覚ましの上で寝ていた事実は変わらず
状況証拠はフラッピに不利です。それでも違うと主張するフラッピは、頭痛を訴えますが
そんなフラッピに迫る咲。『正直に。ね♥』
眉毛が異様に引きつっている笑顔はかえって怖いです。
『絶対怒らないから・・・怖くない怖くない・・・』
そんな咲にフラッピは疲れて具合が悪いとまくし立て、少しは優しくして欲しいと訴えますが、
互いに私の気持ちも知らないで、フラッピの事全然わかってないラピ、と平行線を辿ります。
それでも学校へ行くためフラッピを促し、手を差し伸べる咲ですが、
体調不良を理由にそっぽを向くフラッピを、有無を言わさず連れ出して学校へと走りました。

本日はソフト部の朝練の日。そのために6時半に目覚ましをセットしていたのですが、
咲が駆けつけた時は、既に練習が終わろうとしているところで、
篠原先生に罰としてグラウンド10週を言いつけられます。
フラッピへの恨み節を口にしながら、へろへろになりようやく終了。
朝からとんだ災難に見舞われました。

朝食もろくに食べられなかった咲は、お昼休みに猛烈な勢いで弁当をがっつき
舞が案じる間もなくお約束のように喉に詰まらせます。
学校までダッシュした挙句にグラウンド10週させられた事を思い出し、
フラッピを責める咲。当のフラッピは一人咲達に背を向けて海を見ています。
舞は本当にフラッピの仕業だったのか、チョッピを弁当箱に乗せて
気付かないうちにこのように止めてしまったかもしれないと実演して指摘すると、
咲は絶句した後、違う!とは言い切れないと反省。
疑った事を謝りますが、すっかりスネてしまって海を見ているフラッピの機嫌は直りません。
その機嫌を直すため、明日の休みにみんなで海へ行こうというチョッピの提案に
賛成の一同を他所に、フラッピは一人くしゃみして鼻を啜っていました。

その頃、ダークフォールでは危機感など初めから持ち合わせていないように、
相変わらず踊りまわるモエルンバに見かねたゴーヤーンが釘を刺しに来ます。
が、何度忠告しても、アクダイカーンが相当怒っていると言われても
だからこうして踊っていると、いつの間にやらどじょう掬いまでやっている姿に
当然理解に苦しむゴーヤーン。
『とうとう俺も本気になったって事さ!』
突如踊りを止めてゴーヤーンに相対した直後から、再び軽いノリで出撃して行くモエルンバ。
『ヘンな奴・・・』
視聴者を代弁するように、ゴーちゃんが感想を漏らしてくれました。

その日の夕方、練習で疲れて帰宅した咲がフラッピに声を掛けると反応が無く、
まだ怒っているのかと開けてみると、そこには凄まじい形相のフラッピが・・・
怒っているのではなく、くしゃみを我慢していたためで、盛大なものを咲に吹きかけます。
しかし顔色も悪く震えており、熱もあるようで、咲は今日一日のフラッピの様子、
体調が悪いと主張していた事、学校でもくしゃみをしていた事を思い返し
改めて話を聞かなかった事を謝ります。
『フラッピ。疑われたり、具合悪くなったり、散々の一日になっちゃったね』
カードを使って注射を出し、申し訳無さそうに語りかける咲の前には
注射に怯えるフラッピの姿が。そして・・・アッー!
お尻に大きな絆創膏を貼って悶えるフラッピですが、
振り返ったその顔は妙にスッキリしていました。

緑の郷に来てからというもの、カレッチにボコボコにされたり耳が腫れ上がったり
苦労が絶えず、知らない世界での生活は大変だと言うフラッピに、
咲は自らの体験を重ね合わせて語りかけます。
咲が小学校に入学した時、新しいもの、知らない人ばかりの環境に不安に苛まれ
両親が迎えに来るまで泣き続けてしまった事。
そんな咲にいつも笑顔でいられるようにとの願いを込めて、
沙織ママが咲の笑顔を刺繍したタオルをくれた事。
『この私が大泣きなんて、おかしいでしょ?』
咲は笑いながら振り返ると、フラッピはいつの間にか眠っていました。
フラッピにそっと布団を掛け、電気を消して部屋を出る咲。
『おやすみ・・・早く良くなってね』

翌朝フラッピが目を覚ました時、その額には件の咲の笑顔が刺繍されたタオルが乗っており
ベッドの傍で看病したまま眠ってしまった咲が目に入りました。
咲が一晩中看病してくれた事を理解し、その寝顔を見つめるフラッピですが、
不意におなかが鳴り、その音で咲が目を覚ますのを見て慌てて寝たフリをします。
が、咲にはしっかりおなかの音を聞かれていたようで、
出してもらった中華丼をかき込むフラッピに、他にも欲しい物が無いか訊ねる咲。
『どうしてそんなに優しいラピ?』
箸を止め、丼から顔を上げずに問うフラッピに、咲の答えは明解です。
『フラッピは病気が治ったばかりでしょ。弱ってる人に優しくするのは当たり前の事だよ』
『・・・ありがとうラピ』
照れ隠しなのか、あくまで丼から顔を上げないものの
フラッピは海へ遊びに行くラピ!とすっかり元気になりました。

フラッピとチョッピは慣れない暮らしに疲れていた。
浜で戯れる姿を見守りつつ、咲と舞はその境遇を案じます。
が、目の前のフラッピとチョッピはそんな素振りを見せずに蟹と戯れて
案の定尻尾を挟まれたり、ヒトデに興味を示したり、
海の水の冷たさに驚いたりと好奇心旺盛で楽しそうです。
そんな2匹の姿に、私達と一緒にいる事で嬉しい事や楽しい事を
沢山見つけてくれたら嬉しい、と思いを馳せつつ見守る咲と舞ですが・・・

『Shall We Dance?』
突如響き渡るモエルンバの声。あたりを見回す咲と舞ですが、
予想に反して海中からシンクロのように現れるモエルンバ。炎の化身なのに・・・
美しい、などとコブラージャさんのような自分に酔っての登場に
どっから出て来んのよ!と言う咲の突っ込みもごもっともです。
ともあれ、海から飛び出し浜に着地すると同時にフラッピとチョッピを捕まえ
変身が出来ない2人に太陽の泉の在り処を問い詰めるモエルンバ。
『どうしても教えないっていうのなら、海の中でスイミングでもしてもらおうか?』
とクロールのような仕草で迫り、
『春の海は冷たいぜクロール(これ難波さんのアドリブでしょうか)』
そう脅迫するモエルンバに、そんな事をされたらフラッピがまた風邪を引いてしまうと
咲は気が気ではありません。
業を煮やしたモエルンバが2匹を海へと投げ込みますが、その脇を猛スピードで駆け抜ける咲。
2匹が海中に落ちる前に、海に駆け込んで見事受け止めます。
舞もまたモエルンバの横を掛け抜け、2人の手が繋がれました。

変身した2人の足元から、浜辺のバーベキューセットのようなウザイナーが現れ
再びどっから出てくんのよ!と言うブルームの突っ込みが入ります。
赤く焼けた木炭を飛ばしての攻撃、そして周囲を木炭に取囲まれ
身動きが取れない2人に容赦なく迫る木炭の嵐。
『邪魔者はいなくなった。あとはアクダイカーン様に全ての泉を・・・』
『渡さない!!』
狼狽するモエルンバ。立ち上がる2人にウザイナーのタコとイカの足をけしかけますが、
フラッピもチョッピも絶対守ると言う2人の反撃が始まります。
掴んだ足を豪快に払いのけ、上に載るモエルンバもろとも体勢を崩し、
ダメ押しのようにイーグレットが腕を掴んで叩きつけ、
ブルームの掌底で豪快に浜を転げまわるウザイナー。
そしてツインストリームスプラッシュでウザイナーを撃退。
モエルンバもまたいつもどおり撤退していきました。

無事奇蹟の雫をキャラフェに収めたものの、唐突にくしゃみが出る咲。
冷たい海に飛び込んだためかすっかり風邪を引いてしまい、
自室のベッドに臥せってしまいました。
看病していた沙織ママが部屋を出た後、フラッピは枕元へと向かい、
海へ入ったせいなのか心配しますが、
『フラッピは何も気にしなくていいんだよ。一晩眠れば良くなる・・・から・・・』
咲はフラッピを責める事も無く、そのまま目を閉じました。
その夜、フラッピは氷水を取替え、タオルを絞り、一晩中枕元で付き添います。
翌朝、咲が目を醒ました時、昨日とは逆の構図で、枕元で眠っているフラッピに気が付きます。
『フラッピ、ありがとう・・・』

いい話で終わると思いきや、オチがつきました。
目覚ましが鳴り響くと、咲の額に乗っていたタオルを尻尾で振り払うコロネ。
タオルは壁に当たって跳ね返り、タオルが当たって机の上の絵が倒れ、
目覚ましのスイッチが押されて止まりました。
フラッピもようやくおとといの朝の事を思い出します。
目覚ましが鳴ると同時にコロネに尻尾で払い飛ばされ、目覚ましの上に落ちた事を・・・
我関せずと言ったそぶりであくびした後、堂々と後ずさりして部屋を出て行くコロネを
呆れ気味で見つめる咲とフラッピ。
ともあれ咲はフラッピの看病のおかげで体調を取り戻し、
朝から沢山食べて元気に学校へと走っていきました。


冒頭からしばらくはフラッピを疑ってかかる咲ですが、
一方的な疑いだったと指摘されてからの描写は、
咲とはどんな子なのかを描いた模範解答のようです。
献身的にフラッピを看病し、随所に見せるささやかな気遣い、
優しさを見事に感じさせる描写など、それが鼻につくところが無いのが
咲というキャラクターの特徴だと思います。
また冒頭でもフラッピを疑ってかかっているにも関わらず、
素で手を差し伸べる仕草も心に残り、この嫌味の無さが咲の大きな魅力だと思います。

個人的に印象的なのは、フラッピに自らの体験を語るシーンです。
この場面は元気な咲がかつて泣き虫だったというだけでなく、
咲を案じた沙織ママの優しさ、それを受け継いだ咲の優しさを感じさせます。
途中で眠ってしまったフラッピを案じてそっと部屋を出るあたり、
とりたてて劇的に描いているのではなく、あくまで普通の描写なのですが
自然に流れるように繋がっている事であざとさを感じません。
看病明けで眠っている咲を見るフラッピの表情や、その後の照れ隠しのような態度など
細かい仕草も丁寧に描かれており、派手さは無いものの印象的な話を彩っています。

そしてフラッピもこんなにいい奴だったのか、と認識を改めさせられました。
既に第1話の再見で、フラッピのキャラクターの再評価をしたつもりだったのですが、
その後しばらくはお世話するラピ、などがあった為その印象が薄れ掛けていました。
自分を助けるために海に入って風邪を引いたにもかかわらず、
何も言わずに優しい言葉を掛ける咲に胸を打たれたようなフラッピが、
一晩中せっせと看病し、咲を見守る一連のシーンによって、
フラッピの咲に対する誠意を感じました。

一方でアクション面もこの時期のSSシリーズとしては目を惹きます。
モエルンバによって海へ放り出された2匹を受け止めに走る咲と、
咲と合流するために走る舞。この2人が手を繋ぐ場面はスピード感にあふれ、
ウザイナーを連続攻撃によって豪快に転がす様はなかなか見ごたえがありました。

ところでコロネの描かれ方が、終盤の頼もしいコロネを既に知っている身からすると
あの渋い声でこの時何を想っているのか想像させられて楽しめます。
また、咲の机の上に第8話ラストで舞が描いていた、
みのりと咲二人の絵が飾られている等、さりげない所にも目が向く構成で
再見して気づく事が多い、優れた一編だと思いました。
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