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スプラッシュスター第14話『謎の転校生!満と薫がやってきた』 [ふたりはプリキュアSprash Star]

昨年の今頃、フレッシュプリキュアでは「せつなとラブ 相手を思いやる心」が放映され、
そして並行して視聴していた初代シリーズでは、キリヤ編が佳境に入る頃でした。
早いもので、あれからもう1年経とうとしています。
スプラッシュスターにも、東せつなや入澤キリヤを思わせるあの2人が遂に登場します。
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能な転校生、霧生満と霧生薫。
極めてドライな態度が際立つ初登場回は、
既に知っているとはいえ今後の気になる展開を煽るものでした。
  
夕陽に照らされる大空の木の下で、咲はなにやらキャラフェを差し出し
開けゴマ!などと試みています。
そのココロは、逆にここから泉へ行けないかと考えての事でしたが、
奇蹟の雫がないと行けない、とあっさりフラッピチョッピに却下されました。
取り戻さなければならない泉はまだ多くある事に悩まされるものの、
先日のモエルンバ戦でもピンチを乗り越えて何とかなったので、
これからも何とかなるのでは、と楽観的に構える咲。
舞もまた、一人では難しいかもしれないけれど、みんなで頑張れば大丈夫、と
互いに今後の事に思いを馳せます。

2人はふと、大空の木の不思議さを思いました。
この辺りの守り神として大切にされて来たという大空の木は、
お祈りをすると願いが叶うとか、ここで出会うと強い絆で結ばれるという言い伝えがあり、
まさにここで出会った咲と舞はその日の事を思い返します。
5年前の夏祭りの日、そして舞が転校してきた日の事。
『面白い話ね・・・古いだけの木にしか見えないけど、
 願いをかなえたり人を結びつけたり、そんな力があるの・・・?』
どこからともなく2人の少女達が現れ、咲と舞の話に割って入りました。
人形のように端正な顔立ちながら、どこか感情が欠落したような2人。
冷たく『馬鹿馬鹿しい・・・』と取り合わない青毛の少女と、
『何かに頼らなきゃならない人達って大変よね』と嘲笑うような赤毛の少女に
さすがの咲と舞も少しムッとした顔を浮かべますが、
赤毛の少女は運命の出会いなんてちょっと素敵だと返します。
『私達が出会ったのも運命かもね・・・』
突如吹き付ける強風の中を、背を向けて去ってゆく2人。
風がやんだ時、2人の姿は忽然と消えていました。

翌朝、学校で咲と舞は同い年くらいに見えた昨日の2人について
どこの学校に通っているのか等の思いを巡らせていました。
宮迫の号令と共に(彼も成長した事が伺えます)始まるホームルームで、
転校生が紹介されます。入ってきた2人は、昨日のあの2人。
その端麗な容姿に男子だけでなく女子からも羨望の声が上がります。
赤毛の少女は霧生満。青毛の少女は霧生薫。
簡潔な自己紹介を済ませた2人にそっと手を振る咲に一瞬だけ目線を向ける満と、
まるで無関心に見える薫。2人同時によろしく、と挨拶します。

その頃ダークフォールでは、モエルンバが敗れた事をゴーヤーンに叱責するアクダイカーン。
既に次の者を呼んでいると言うゴーヤーンが呼びかけると、
地面を掘り進んで現れるのはガタイが良いのに根暗なドロドロンです。
早速アクダイカーンの命が下り、それに応じるドロドロンですが、その声は小さくて聞こえません。
わざとらしく指摘するゴーヤーンを蜘蛛の糸のようなもので縛り上げ、
穴の中に引きづり込んで、ゴーヤーンの目の前で「聞こえるように」言います。
『行ってくるって言ってんの。わかった?』

転校生の常として、クラスメイト達の質問攻めに遭う満と薫。
しかし互いに顔を見合わせた2人は、皆が何を言っているのか解らないけれど、
大した事ではないなどと、いきなり険悪になりかねない発言をしますが
空気が悪くならないのは加代ちゃんが質問攻めに遭う満と薫を案じて
みんなで質問したら何を言っているのか解らないと思うと助け舟を出したためです。
その後立ち上がり、咲と舞の許へやって来る満と薫。
色々教えて欲しいと言う満に対し、何事にも興味を持っていないような薫は対照的です。
早速二人の事を名前で呼ぶ提案をする咲に対しても、
快く応じる満と、どうでもいい、と冷たい反応の薫。

2人の霧生さんのズバ抜けた能力は続く数学の授業で発揮されました。
始めはわからないといっていた問題も、しばらく教科書を読み進めた後挙手した薫は
すらすらと淀み無く答えてクラスメイトだけでなく先生の度肝を抜きました。
教科書の基本問題を応用すればすぐ解けると言う満と薫に、
習ってもチンプンカンプンだった咲、そしてそんな咲に目が点になる舞。

続く体育の時間はバレーボール。
コートの外で眺めていた満と薫がバレーボールのルールも知らない事に、
当然驚く咲でしたが、快くルールを教えます。そして満と薫が加わった咲舞チーム。
仁美のスパイクを受け損ねた咲のレシーブによりボールは大きく外れていきますが、
『薫~♪』(この満可愛すぎます・・・)
素早く後を追った満のトスを受けて薫の鋭いスパイクが決まります。
仁美はそのあまりに見事なプレイに目を奪われ、
授業の後も興奮冷めやらず、2人にバレーボール部入部を強く勧めます。
2人の運動神経なら他のスポーツも、と自らも所属するソフト部も勧めますが・・・
『それって命令?私、指図されるの嫌いなの』
『私達のやる事を勝手に決めないでくれる?』
あまりにも冷たい2人の発言に言葉を失い、仁美の手からボールが転げ落ちます。
それを見て仲裁に入る咲ですが、仁美もその物言いに衝撃を受けて立去りました。

仁美は廊下で俯いたまま、ショックを拭いきれません。
咲はそんな仁美の許へ向かい、残された舞も仁美の事をフォローします。
2人のプレイを素晴らしいと思ったその気持ちを伝えたかっただけだと言う舞の言葉や、
仲良くしたかった、という気持ちをまるで解らないかのように、
その都度そんな事して欲しいなんて頼んでいない、など満と薫の疑問が掛けられます。
それでも舞は、満と薫も皆と友達になって欲しいから、なにか協力したいと、
咲が頑張っているのを見ると私も頑張ろうと思うと打ち明けます。
咲が向かった先の仁美も、先ほどは興奮してちょっとおせっかいだったかと反省していました。
そんな仁美を元気付け、一緒に仲直りしようと申し出る咲ですが・・・

嫌な気配を感じるチョッピに促されて教室を出る舞は廊下で咲とすれ違い、
共に校庭へと向かいます。果たして花壇の近くを行く2人の下を、何かが掘り進んで来ました。
『ふたりはプリキュア?』
地中から現れたドロドロンはブツブツ何やら言っていますが、
声が小さくて聞き取れないのを咲と舞が聞き返したところ、
逆切れして地中から飛び出し、花壇の花をウザイナー化。
根暗な笑いを浮かべて迫るドロドロンとウザイナーに対し、変身して立ち向かいます。

蔦を振るい、土塊を吐いてのウザイナーの攻撃を上手に避ける2人ですが、
ドロドロンが繰り出す糸に両腕を絡め取られて身動きが取れなくなりました。
太陽の泉の在り処を尋ねるドロドロンですが、その時校内から聞こえてくる
休み時間で賑やかな生徒達の声が気に入らないようで、
ウザイナーを校舎へとけしかけます。
が、これが仇になり、私達の大切な学校を壊すなんて許さない!と
ブルームとイーグレットの闘志に火をつけてしまいました。
糸に巻かれたまま逆にドロドロンをジャイアントスイングのように振り回し、反撃開始。
蔦をかいくぐってのブルームの蹴り、そしてイーグレットの風の力がウザイナーに炸裂し
倒れたところにツインストリームスプラッシュで撃退しました。

昼休みの弁当タイム。踏ん切りがつかない仁美を促し、
咲は舞と共に弁当を持って満と薫を訪ねます。
弁当を持って来ていない事を平然と告げる満と薫に唖然とする咲。
まるで気に留めていない2人に、仁美は自分のおにぎりを差し出しました。
『どうして私に・・・?』
何か食べないとお腹が空くと思う、「命令」や「指図」ではなく渡すと、
感情が込められていない無表情ながらも『おいしい・・・』と返す2人。
いつしかブッキー加代ちゃんやナッツ宮迫が少しずつおかずを持ち寄り、
りんちゃん健太はヤカンでお茶を持って来て、満と薫の周りにも賑やかなひとときが訪れました。
が、しかし・・・

『満と薫がいない?』
ダークフォールでは2人の行方を気にしているアクダイカーンとゴーヤーンが。
彼らが名指しで呼ぶ、ということは・・・
無断で動いた満と薫に罰を与えると言うゴーヤーンを、
あの2人がどう動いて何をするか楽しみだ、とアクダイカーンは捨て置きます。

夕陽に照らされる坂道を下校してゆく咲と舞。
満と薫が運動と勉強にズバ抜けている事を話題にする咲ですが、
舞はむしろそんな咲がすごいと指摘します。
みんなが仲良くなれたのは、咲がいたからだと言われて照れ笑いを浮かべる咲と2人、
笑顔で下校する姿を見下ろす高台にドロドロンが現れてブツブツ文句を言っていますが・・・
『だらしないわね、ドロドロン』
顔なじみのように、その横を通り過ぎて見くだすように声を掛ける満と薫。
カレッチモエルンバも敵わなかった伝説の戦士を見ておこうという理由でこの世界を訪れ、
プリキュアと「友達」になったと言う2人に、
プリキュア打倒を命じられた筈のドロドロンは面白くありません。
そんなキレ気味のドロドロンを冷ややかに見下ろす満と薫の髪を、
吹き付ける風がなびかせます。ドロドロンが引き上げた後、顔を見合わせる2人。
『これからが楽しみね、薫』『そうね満。面白くなりそう』
見下ろされているとは露知らず、笑顔で下校する咲、舞を
満と薫は冷たい目で見下ろし、2人同時につぶやきました。
『お手並み拝見・・・』


これから先の展開を既に知っている身としても、
満と薫の初登場シーンやラストの場面からは鮮烈な刺激を受けます。
登場当初は比較的社交的な満と、何事にも興味を見せない薫、
という性格だったと記憶していたのですが、薫のドライな態度は記憶していた以上でした。
だからこそ薫の方が純粋だったのだと考える事も出来、後の展開を思うと意味深です。
そして2人の造形は今なお魅力的で、イース様やキリヤ同様
敵の同世代キャラクターの持つ冷たい美貌は、その性格とも相俟って強い印象を残します。

大空の木での出会いとその時のやりとり。
数学の授業中や、学校での様々な場面を見ると、
非常に高い能力を持っているのに反し、ある意味赤子のように純粋なのが
満と薫のキャラクターの面白いところだと思います。
特に冷たく見える薫も、興味無いなどと連発するものの、
随所に好奇心があり、知らない事を知ろうと感じさせる描写が散見されます。

本放送をリアルタイムで視聴した当時、夕陽の下で咲と舞を見下ろす場面は
今後満と薫の運命がどうなるのか、ぞくぞくしたものです。
その場面の与える印象は今も色あせておらず、ドロドロンを見くだす2人に吹き付ける風、
笑顔で下校する咲と舞に対し、冷たい表情の満と薫といった構図は、
「友達になった」と楽しげな話題の咲と舞と好対照を見せます。

満と薫があまりに強烈なインパクトを見せるため、
同じデビュー回にも拘らずドロドロンは少々気の毒です。
根暗で地中に潜っていたりと地味な印象を与えてしまうキャラクターですが、
個人的にはドロドロンは結構好きな敵キャラクターです。
口が動かない造形のため、今後台詞の大半が岩田光央さんのアドリブになったり、
かなり危ない所までプリキュアを追い詰める実力を持っていたりするので、
彼にも注目して再見して行こうと思います。
(そういえばオールスターズDX2にはSS組で唯一登場しなかったとか・・・不遇です)

満と薫の初登場という印象が強いのですが、
これを普通の転校生を迎えるエピソードと置き換える事も出来ると思います。
転校生に抱いてしまう妙な期待感や、早く親しくなろうとするあまりに、
知らず知らず相手の事を考えなくなってしまったりする事。
本当に仲良くするためにはどうすれば良いのか、等
今回の裏の主役とも言うべき仁美を通して見るとまた違った視点で楽しめました。
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