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プリキュア5 第4話『やすらぎのキュアミント!』 [Yes!プリキュア5]

こうして記事を書くようになってから、文章を書くことの難しさを改めて痛感しています。
単に好きだからというだけでは務まらず、作家ともなれば自分の名前で書いた書物は
半永久的に残り、様々な評論や解釈を受けて、時には批判に晒されるものです。
好きだからこそ夢見た世界に足を踏み入れ、その入り口で迷いを見せるこまちもまた、
のぞみの後押しを受けてみんなのために、ひいては自分のために立ち上がります。
やすらぎのプリキュア。そのキャッチフレーズとは異なる面も併せ持つ
放映当時は史上初となる「主人公の上級生のプリキュア」誕生です。
  
夕暮れの図書館。こまちは受付で図書委員としての務めを果たしつつ、
原稿に向かって執筆活動に励んでいました。
本を借りた生徒達の、図書館が呪われていて、
誰かが暴れているような音が聞こえてくるという噂話に耳を傾けながら、
こまちは困り顔で原稿に目を落とした後、原稿をクシャクシャに丸めます。
『全然ダメ・・・』
ところで余談ですが、この時生徒が借りた本「ロバート・A・H著 学校の七不思議」とは
外国人が書いたとは思えないタイトルですが、どんな内容なのでしょうか・・・

翌日の昇降口でもこまちの周囲では講堂に住む悪霊など、妙な噂話でもちきりです。
その状況を懸念したかれんは、こまちに昼休みに時間を取って欲しいと頼みました。
こまちとかれんは、いつのまにか3人になっているのぞみ達に目を留めます。
他愛もない卵焼きの味付け談義に興じているその輪の中に
(どうでもいいですが、私は醤油をかけて食べる派です)
いつの間にかうららが加わっている事にかれんは疑問を抱きつつ見送ります。

一方ナイトメア本社ビルでは・・・
前回あのままトンズラしてしまったというガマオ君の後釜として
ブンビーさんに呼び出されて来たのは、キャリアウーマン風のアラクネアさん。
ナイトメアのエリート中のエリートと自称するだけに、
ブンビーさんのさりげない嫌味な言葉にもどこ吹く風、自信たっぷりに出撃していきました。

さて、午前の授業が終わってこれから楽しいランチタイム。
だったのですが、小々田先生によって進路指導室に呼び出されるのぞみ、りんちゃん、うらら。
進路指導室で待っていた小々田先生はココの姿に戻って一息つき、
(ココ曰く、人間体でいるのは疲れるらしい)
早く残りの2人、やすらぎと知性のプリキュアを探すよう促しました。
話を弁当を食べながら聞き流し、口元についたおべんとうを仲良く取り合うのぞみとりんちゃんに
ココは真面目に聞いて欲しいと苦言を呈し、早く友達を解放して欲しいと訴えますが、
進路指導室にかれんとこまちが入ってきたために慌てて身を隠します。
かれんは進路指導室で弁当を食べていた事を咎めた後、
改めて3人に事情聴取するためテラスへと場所を移しました。

生徒会の調査で、一連の騒ぎが起きた場所でのぞみ、りんちゃん、うららが目撃されており、
何かを知っているのではないかと問い詰めるかれんに対し、
うまく説明できるはずもなく下を向いて口ごもってしまう3人。
こまちは3人の心をほぐすかのように、優しく言い換えて問いかけます。
『かれんは何か知ってることがあったら教えて欲しいって言ってるだけなのよ』
やんわりと補足するこまちの言葉に、のぞみは意を決して単刀直入に切り出しました。
『仲間になってもらえませんか?』
慌ててのぞみを留めるりんちゃんですが、
「生徒会長で知性の塊の水無月先輩」「なんかこう、安らぎって感じの秋元先輩」
というのぞみの評にはうららも同意し、一人頭を抱えるりんちゃん。
何の事だかさっぱりというかれんの反応はごもっともで、
解りやすく説明してほしいというこまちの要望を受け、
のぞみはプリキュアである事、変身して戦っている事をそっと打ち明けます。
しかし当然こんな話が信じられる筈もなく、
かれんは作り話と決め付けて少々怒り気味で立去り、
こまちはどんな作家が書いた話なのかと訊ねて、
それとなく両者をフォローしつつかれんの後を追って立去りました。

まるで信じてもらえなくとも、のぞみは2人を仲間にする事を全く諦めていませんが、
りんちゃんは騒ぎを起こしている張本人にされているようで少々腹を立てています。
実際に騒ぎを起こしている張本人であるのは事実だと認めつつも、
特にかれんの態度が気に入らず、住む世界が違うと思っていました。
そしてうららに意見を求めようとしたところ昼休み終了のチャイムが鳴り、
結局のぞみとりんちゃんは弁当を全部食べる事が出来ずに嘆きます。
(うららは何も食べてないような気がしますが・・・)

放課後、りんちゃんはサッカー部の練習に参加し、
図書館で執筆にいそしむこまちの許にはのぞみが、
そしてうららは生徒会室の前で、かれんに話でも聞いてもらおうと
中の様子を伺いますが、あいにくと会議中です。

こまちが小説家を目指している事に尊敬の念を抱くのぞみ。
こまちは小さい頃から読書が大好きで、自分でも書きたいと思っていましたが、
読むのと書くのは違い、コンクールに応募しても落選ばかり。
小説家になれるわけが無いと後ろ指を差される事もあり、
こまちは最近その夢を諦めかけていました。
しかしのぞみは、そんなに簡単に諦めてはダメだと後押しします。
『自分を信じて頑張れば、いつかきっと夢は叶うんですよ』
のぞみも最近やりたい事を見つけられたので
秋元先輩の夢を応援すると張り切り、こまちもその姿勢になんだか元気が出てきました。
そして改めてのぞみに、先ほどのプリキュアについての話を訊ねます。
こまちはあくまで物語の一部だと思っていますが、のぞみは本当の話だと訴えます。
その頃、学校のマンホールの下で、怪しく目が光りました。
『覚悟しな、プリキュア』

図書館を出て、歩きながらプリキュアやドリームコレット、ナイトメアとの戦いなど
一部始終を聞くこまちですが、やはりかれんがそんな話を信じるか疑わしいようです。
ところがその矢先、件のマンホールから伸びる蜘蛛の糸に絡みつかれて
のぞみとこまちはそのままマンホールへと引き込まれて行きました。
下水道で待ち受けていたアラクネアさんは
2人の前で蜘蛛女の姿に変貌し、ドリームコレットを要求。
『何か出たココ!』
生徒会室の前でうららと一緒にピンキーをキャッチュしていたココが気配を感じ、
練習を終えたりんちゃんと共にマンホールへと急がせます。
一方のぞみはこまちの手を引いて下水道を逃げますが、行き止まりにぶつかり、
後ろから迫るアラクネアさんからこまちを守るべく変身。

『プリキュアって、本当の事だったの?』
目の前で変身を見届け、事情を飲み込むこまち。
アラクネアさんは汚水に仮面を落とし、汚水コワイナーを生み出します。
噴出される汚水攻撃からこまちを守り、こまちを連れて下水道のさらに奥へと逃げるドリーム。
背後に迫るコワイナーをやり過ごして地下宮殿のような空間に着地すると、
先回りしたアラクネアさんが待ち受けていました。
そこにりんちゃんとうららが駆けつけ、2人もまた変身します。

『お前達に夢を見る権利はない!』
3人がドリームコレットを渡す意志が無いと見るや、アラクネアさんは糸攻撃を繰り出してきます。
『夢なんて幻想にすぎない。お前達全員これから絶望の淵に沈めてやる』
『絶望ですって?そんな筈無い!』
アラクネアさんの言葉に反論するのは、柱の影に隠れていたこまちでした。
しかし今のこまちは普通の人間です。
力の無い者は黙って踏みにじられていればいいと
あえなくアラクネアさんに縛り上げられ、助けようとしたドリームもまた縛り上げられます。
実力がない者ほど騒ぐもの。そうあしらうアラクネアさんに、反論するドリーム。
『秋元先輩は実力あるもん!』
『(゜д゜)ハァ!?』(←本当にこんな反応するアラクネアさん)
人に何を言われても、こまちは一生懸命小説を書いていた事、
努力できる人は実力があると擁護しますが、
アラクネアさんはそんなドリームを放り投げ、コワイナーをけしかけます。

『夢原さんは、私の夢を笑わずに聞いてくれた。応援すると言ってくれた。
 私も彼女の夢を応援したい!』

こまちの想いに引き寄せられるように、緑色に輝く蝶が現れてアラクネアさんの糸を断ち切り、
そして蝶はこまちの腕に止まってピンキーキャッチへ姿を変えました。
前回のうらら同様、こまちもまた導かれるままに無意識に変身します。

『安らぎの緑の大地、キュアミント!』
唖然とするアラクネアさん。そして我に返り、自分の姿に驚くミント。
アラクネアさんもすぐに我に返り、コワイナーをけしかけますが、
その攻撃はミントの能力で阻まれます。
『大地を揺るがす乙女の怒り、受けてみなさい!プリキュア・ミントプロテクション!』
いや、それ受けてみなさいって技じゃないでしょ。
負けじとレモネードが、ルージュが追い打ちをかけ、
仕上げはドリームが決めてコワイナーの仮面を叩き落としました。
『上には何て報告したらいいのよ』
アラクネアさんもまた、毒づいて撤退していきます。

のぞみ達3人がマンホールから這い上がった時、
まわりには騒ぎを聞きつけてすっかり人垣が出来ていました。
さらにその後ろからかれんも現れ、のぞみ達を咎めるように問い詰めますが、
その後に続いてマンホールからこまちが出て来た事に絶句します。
『こまち・・・?一体、何をしているの!?』
のぞみ、りんちゃん、うらら、そしてこまちは唖然とするかれんの前で
共有の秘密を抱えた事を笑って誤魔化しました。


こまちが夢と現実の間に密かに挫折を抱いている事、
それをのぞみに励まされて、励ましてくれたのぞみに触発されて
立ち上がる様は悪くないのですが、
前々回のりんちゃん前回のうらら、そして次回次々回のかれんと比べて
変身につながる動機が弱く、少々地味になってしまったのが残念です。
こまちのおっとりとした雰囲気、多少の事では動じない胆力、
時折見せる極端にズレた感性と、怒った時の怖さといった個性は
話が進むにつれて晩成的に確立されていったのだと改めて感じました。
小説家への夢と挫折というテーマは、後の「海賊ハリケーン」の際に掘り下げて描かれるので
今回の消化不良分は仕方が無いと考えます。

なぜか突っ込みたくなる描写も見受けられます。
のぞみとこまちがマンホールから転落した際、落下地点にはご丁寧にマットが敷き詰めてあり、
2人が怪我をしないよう気遣ったアラクネアさんの気遣い(笑)が感じられたり
いくらなんでも学校の地下にあんな立派な地下空間があったり等。
そして汚水を被りながら下水道を走り回ったら、
最後地上に戻った際、凄い臭いがしそうですが、
そこははじけるレモンの香りとやすらぎのミントで消臭したのでしょうか・・・

一方、この時点で既にりんちゃんとかれんの確執が見受けられました。
かれんの態度はまだ上から目線といった冷たさを感じさせ、
りんちゃんは住む世界が違うとかれんを拒絶している節があります。
これが解消する第8話まで、この2人のぎこちない関係に注目すると新たな発見がありそうです。
そして次回の、史上唯一の変身に失敗するエピソード
どのような再発見があるのか楽しみに5人が揃うのを待ちたいと思います。
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