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5GoGo 第3話『運び屋シロップの友達』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

殆どをメールで済ませるようになったこのご時勢に、
手紙を貰うというのは、やはり特別なものを感じます。
呆れる程大量の手紙を送りつけるミルクしかり、
寝ずに返事を書かされてしまうココとナッツしかり、
手紙には書き手と貰い手の気持ちが、
そしてその間に立ち、手紙を運ぶ人の気持ちも感じられるものです。
例え策略のための、再就職祝いの手紙だとしても・・・
 
パルミエ王国の近況を知らせてもらおうと、ミルクへの手紙を書く小々田先生とナッツ。
丁度ナッツハウスを訪れたシロップに、渡りに船とばかりに手紙を運んでもらおうとしたところ、
シロップはミルクからの袋一杯の手紙を持っていました。
いくらなんでも多すぎる手紙の山を前に、小々田先生はこれに全部返事を書くのかと引きつり、
そっとナッツに目を向けると開店準備で忙しいと口実をつけて逃げられました。
開店準備といえば、うららはみんなでお菓子を持ち寄ったりした時の事を思い出し
急遽みんなでスーパーへ買出しに行く事に決定しました。

時計台の鐘の音が鳴り響く昼下がり。
シロップはキュアローズガーデンに行けるようになるまでの間として、
この時計台に住んでいます。置いた荷物の中からはシロップの相棒、
ポストのような姿のメルポが飛び出し、届いたばかりの一通の手紙を差し出しました。
それはまたまたミルクからの手紙。
シロップはうんざりして、どうせ後でまた届くから後で届ければ良いと投げやりです。
その態度にメルポは肩を落として困惑しているようです。
(メルポは「メー」としか喋らないので、態度や仕草で判断するしかありません)
いつの間にかうたた寝をしていたシロップが目を覚ました時、
あの手紙と共にメルポの姿が見えません。

スーパーでの買い物には小々田先生とナッツも同伴しています。
外出すればパルミンに出会える確率が高くなるとの事ですが、
実際はミルクへの返事から目を背ける口実で、図星を突かれて口ごもる小々田先生。
かれんへのグレープジュースのこだわりをうららに吹き込むりんちゃんに、
逆にりんちゃんのオレンジジュースを盾にとって脅しに入るかれんなど、
夏合宿の前の買い物のような楽しげな雰囲気の中、
こまちは実家に豆大福を取りに行くため、一足先にスーパーを出ました。
そして店を出たこまちは、足元にいるメルポに気付きます。
メルポから渡された手紙の裏を見て、それがミルクからの手紙と察したこまちは、
続けて店を出て来たのぞみに、手紙を届けてくれたメルポを見せようとしたところ、
メルポの姿はどこにも見当たりませんでした。

その頃エターナルでは・・・
アナコンディさんはスコルプさんのしたためた報告書を読み、
まだ見ぬ敵プリキュアに対する危惧の念を抱き始めました。
ところがプリキュアと幾多の戦いを繰り広げてきたブンビーさんはスコルプさんを笑い飛ばし、
豊富な戦闘経験を活かしてアナコンディさんに取り入ろうとへつらい始めます。
アナコンディさんもブンビーさんの経験には興味を抱くも、
「なぜやられ続けて来たのか」と言う点もしっかりと分析した報告書の提出を求め、
ブンビーさんに出撃を命じました。
その際、ブンビーさんが持っている手紙に目が留まります。
『知り合いに再就職が決まった報告をと思いまして・・・』
果たしてブンビーさんの手紙の受取人とは・・・

メルポを探して街を行くのぞみとこまちは、
同様にメルポを探し回るシロップと鉢合わせました。
シロップはこまちがミルクからの手紙を持っているため、メルポが届けに来たと察しますが、
手紙を渡した後すぐに居なくなってしまったと聞いて、
知らない町で一人になってしまったメルポが心配でなりません。
大きな鳥の姿になって上空から探そうとするシロップに、
この町の事は私達の方が詳しいと申し出るこまち。
しかし頑固なシロップは一人で探すと言って聞きません。
『メルポはシロップの友達なんでしょ?じゃあ私達の友達だよ。みんなで探そう』
それでもシロップは余程の事が無い限り人は乗せないと強情な態度を取りますが、
こまちは無理に乗せてもらわなくても構わない、と前置きした上で、
ミルクの手紙を運んでくれたお礼がしたいため、探すのを手伝いたいと申し出ました。
『待つロプ。早く乗るロプ』
こまちの気遣いに触れたシロップは、2人を呼び止めて乗せる事を了承しました。このツンデレめ
キュアモをシロップの羽根に近づけると、階段になって乗りやすくなります。
・・・って、お前は一体どういう生物なんだよ

帰りの遅いこまち達が気になるりんちゃん達。パルミンの気配を感じ取るナッツ。
そして・・・町を彷徨うメルポには、手紙を速達で届けて欲しいと申し出る男の姿がありました。

メルポが集めてシロップが届ける。二人三脚でこなして来た運び屋の仕事に誇りを持つが故に、
シロップは届けたくないと不貞腐れた先ほどの自分が許せず、
その結果メルポが迷子になった事を気に病んでいました。
そして背中に乗せたのぞみとこまちに励まされ、ようやくメルポの姿を見つけます。

メルポに駆け寄るシロップ。そしてシロップに駆け寄るメルポ。
感動の再会・・・と思いきや、メルポはシロップをあっさり通り越し、
のぞみ達の前に駆け寄って、一通の手紙を差し出します。
またミルクからかと思い封を切ったのぞみは、手紙を開いて息を呑みました。
『私からの手紙は届いたかな?』
そう、それはブンビーさんからの手紙で、
そこにはかっこよくポーズを決めているブンビーさんの自画像が描かれています。
ブンビーさんが再就職祝いを届ける相手とは、のぞみ達の事でした。
合流した5人の前に、ビルの上で逆光を背に立つブンビーさんが立ちはだかります。
『久しぶりだな。プリキュア』

『もう一度言う。久しぶりだな。プリキュア』
ブンビーさんは、大事な事なので二回言いました。
ナイトメアは消滅した筈なのに、何故ここに?みんなの動揺が走る中、
今はナイトメアではなくエターナルのブンビー様だとアピールした後、
あの日の出来事に想いを馳せました。
カワリーノに屋上から落とされた際、奇跡的に窓枠に引っかかり、
そして自分が飛べる事を思い出して一命を取り留めた事を・・・(忘れんなよ)
改めてローズパクトを渡すよう凄むブンビーさんに逆らうのぞみ達。
そしてメルポもブンビーさんに抗議しています。
メルポにプリキュア宛の手紙を渡せば届けに行く筈で、
それを見越して利用した事に怒ったシロップはブンビーさんに挑みかかりますが、
力の差は歴然、簡単にあしらわれました。
『まとめて掛かって来いプリキュアァアアアア!』
戦闘態勢に入るブンビーさんを前に、変身する5人。

ドリームと徒手空拳の戦いを繰り広げるブンビーさんでしたが、
他のみんなも加勢に入り、薔薇の力を得てパワーアップしたプリキュア相手に
5対1では流石のブンビーさんと言えども分が悪く、ポストをホシイナー化します。
ポストから植物のように伸びる蔓に決め手を欠き、
大量の手紙攻撃を受けて跳ね飛ばされる5人。
パワーアップしたのはお前達だけではないと、ブンビーさんはすっかりご満悦で、
ローズパクトを渡すようココ達の前に立ちはだかりました。
非力なココとナッツでは当然ブンビーさんに敵う筈も無く、軽々とあしらわれてしまい、
メルポを庇うシロップも同様、文字通り子ども扱いです。
しかし、倒れたシロップに駆け寄るメルポの姿は、ミントに何かを呼び起こさせました。
メルポを捕まえ、ローズパクトを要求するブンビーさんに対し、
温厚なミントの心も、ここらが我慢の限界です。

『シロップさんとメルポさんは、ずっと二人きりで頑張ってきたの。
 きっとつらかった事も苦しかった事もあったと思うわ。
 お互いを支えあってきた2人の気持ちを利用するなんて、許せない!』

そしてミントの新たな技、プリキュア・エメラルドソーサーが発動します。
どうみても気円斬です。本当にありがとうございました。
こんなのが当たったら朝からスプラッタ展開です。ブンビーさんよけろー!
辛うじてかわしたブンビーさんは、その隙にメルポを取り落とし、
ミントに続いてドリームがシューティングスターでホシイナーを撃退します。
『シロップとメルポは一生懸命手紙を届けてくれた。
 私達だって、2人のために出来る事があればなんとかしてあげたい』

今日のところは挨拶だけにしておこうと、
小物っぽい捨て台詞を残してブンビーさんも引き上げて行きました。

『あ・・・あの・・・ありが・・・』
蚊の鳴く様な小さな声で歯切れ悪く、照れながらお礼を言うシロップを、
ちょっと意地悪にあしらう5人。
シロップの照れ隠しのような叫びが町に響き渡りました。
『うるさいロプ!』

そして数日後。そこにはミルクへの返事を書き終えて力尽きるココとナッツの姿が!
2人がかりで3日徹夜して書き上げたという大量の手紙を前にして、
こんなに運べないと拒絶するシロップの傍らで、メルポがその大量の手紙を吸い込み始めます。
『俺は絶対に引き受けないからなァーッ!』
再びシロップの叫びが、ナッツハウスに響き渡りました。



3話目にしてこのような展開を描けるのは、やはり2年目の強みと言うべきでしょうか、
前作の合宿前のような雰囲気が根底に流れる、楽しい一編だと思います。
プリキュア側5人だけでなく、ブンビーさんに焦点を当てる事で
ある意味腐れ縁のようになったブンビーさんとの関係が
嫌味なく描かれている事は特筆すべき点だと感じられました。

楽しげな、というか見ていて楽しい(胃が痛い?)エターナル陣営の
アナコンディさんによる「報告書責め」も、ここから始まりました。
そしてこの時点ではスコルプさんを馬鹿にしているブンビーさんを見ると、
第11話までにこの2人の間に繋がる絆を既に知っているために複雑な気がします。
しかし再就職先での若造をあしらう経験者の中途社員という雰囲気が出ており、
大人の視聴者には、会社社会への風刺のようで描写に妙なリアリティを感じられます。

ただ厳しい意見で恐縮ですが、
こまち=ミントが新たな力を披露する話としては動機が弱いのが残念です。
新シリーズ開始直後という時期だけに、未だプリキュア5の後半エピソード、
特にこまちに焦点が当たり続けた35話41話43話の記憶が新しく、
これらと比較すると、ミントがパワーアップする必然が薄いような気がしました。
シロップとメルポの絆を目の当たりにして、それを利用したブンビーさんに対して憤る。
作家を目指す=文章を書く=手紙に寄せる思い、という繋がりと思われますが、
特にミントでなくても、誰でも務まりそうな気がしてしまいました。
前作第4話の、こまちの初変身のエピソードでも、こまちが覚醒する必然性が弱く感じられ、
前作では中盤以降にこまちの個性や立ち居地が確立されて行きましたので、
ひょっとしてこまちは序盤で動かしにくいキャラクターなのでしょうか。
次回のうららのパワーアップ話の出来が良いため、このような印象を抱いてしまいます。
もっとも、こまちは今回の6話後ではとんでもないエピソードを披露する事になりますが・・・
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