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5GoGo 第5話『生徒会長かれんへの手紙』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

前作開始時からの1年で、かれんは最も変わったと言えるでしょう。
当初は責任感の強さゆえに何でも一人で背負い込み、
時として人の意見にあまり耳を傾ける余裕が無いように見受けられる姿から、
やや近寄りがたい雰囲気がありました。1年間を経て変わっていったかれんが、
広く意見を集めるために設けた「目安箱」。他愛のないものから大切なものまで、
価値のあるなしだけでは推し量れないものを守ろうとするかれんは、もう一人ではありません。
  
人目を忍んで生徒会室へと入る5人。
前回ショットしたドーナツ国王は、いまだうららのキュアモの中で眠り続けています。
ココとナッツの助言でローズパクトに移しても、未だ目覚めないドーナツ国王のために、
以前ショットした布団をローズパクトに移して布団をかけてあげました。
こうして今シリーズも適切に販促営業を繰り広げていると(笑)
生徒会役員達が、意見書がいっぱいに詰まった目安箱を持ってきます。
目安箱は、もっと学校生活が過ごしやすくするための、
色々な意見を集める目的で、かれんが今月から設置したものでした。

『お茶が入りましたよ~。向こうに』
すっかりおなじみとなるエターナルでのブンビーさんのお茶汲み生活は、ここから始まります。
報告書に頭を悩ましているスコルプさんは、これ見よがしに「スコップさん」と呼び続け
さらにナイトメアの中間管理職時代のように、低姿勢ながら遠まわしにいたぶるブンビーさんに
次第に苛立ちが募っていき、遂に堪忍袋の緒が切れました。
『スコルプだ・・・二度と間違えるな!わたしの名はスコルプというんだ! 
 酢昆布でもスコップでもない!』
『すまんねケチャップさん』
ニヤリ!さらに2週続けてわざと名前を間違えて怒りをさそっているぜ
このブンビーさん・・・根っからのお調子者だぜ
(注)台詞は一部実際と異なります。
苛立ちを露にするスコルプさんを、まだまだ青いと評し、
今回はブンビーさんが出向いていきました。

学校では、かれんを議長に生徒会が行われています。
図書館に推理小説を増やして欲しいという、目安箱からの意見を受け、
図書委員のこまちに現状と残りの予算を確認した上で、その要望を取り上げて次の議題へ。
渡り廊下が殺風景だという意見を反映し、美術部の展示の場として活用したり、
中庭に花が欲しいという意見を、教頭と相談の上、早速造園業者を呼んで花壇を作るなど、
かれんは目安箱の意見を的確に、迅速に処理して行きます。

翌朝、寝坊したのぞみは、りんちゃんを巻き込んで慌しく登校してきました。
昨晩遅くまでかれんへの要望書を書いていたために
寝坊したとの事ですが、その中身はといえば・・・
「おやつ休みの時間を作って下さい」「ヤキソバパンを倍の大きさにして下さい」
あまりの内容に目が点になるりんちゃん、うらら、こまち。
『これも読むの?かれんさん・・・』
『そ、そうね。みんなのいろんな声を聞きたいとは言っていたけど・・・』
とっても言いにくそうな雰囲気が漂うも、
みんなかれんが頑張りすぎて無理しているのではないかと心配そうです。
そして、のぞみはかれんのために「いい事」を思いつきました。それは・・・

かれんはこまちと共に、図書館に納品された推理小説が並ぶ書架の前で、
中庭の花壇予定地を眺めながら、目安箱のおかげで色々気付ける事の嬉しさを語りました。
『私一人じゃ気づかない事を、みんなが教えてくれるのよ』
『よかった。かれん、また無理してるんじゃないかって心配してたんだけど・・・』
こまちの心配は杞憂に終わりました。生徒会のみんなと協力し合っている事も伺え、
もう一年前のように一人ですべてを抱え込むような事は無さそうです。

その頃、目安箱に一通の手紙が投函されました。
と同時に目安箱が光り、手紙は時計台の上のメルポへ転送されて来ます。
手紙を受け取ったシロップは、それがかれん宛の手紙と知り
運び屋としての仕事を果たすべく、気乗りしないまま、学校へと向かいました。
ところがかれんを探して校内を行くうちに、
成行きでおタカさんに荷物運びの手伝いをさせられてすっかりヘトヘトです。
手伝いのお礼として、シロップに新メニューのホットケーキを出すおタカさん。
シロップは初めて食べるホットケーキにすっかり夢中になりました。
そこにランチタイムのカフェテラスの待ち時間を少なくして欲しいという要望を受け、
おタカさんに相談するためやって来たかれんは、テラスに座るシロップに驚き、
『シロー!あなたはシローよ!』
俺はシロップだと言おうとするシロップの口を、慌てて塞いで誤魔化します。

その後生徒会室でかれんはシロップから手紙を受け取り、
何故メルポの許へ手紙が行ったのか疑問を抱きました。
手紙の内容は、美術部の部室から備品と作品がなくなっていると訴えるものですが、
ただの紛失届けがメルポから出てくる理由がわからず、シロップも不思議そうです。
その理由を探るため、かれんはシロップを誘って美術部室へと向かいます。

離れにある美術部室棟を訪れた2人が中に入ると、
確かに作品が無くなっており、妙にガランとしています。
そして隣の部屋からは物音と共に人の気配がします。
果たして現れたのは、備品と作品を詰めた箱を持つブンビーさんでした。
『何をしているの?あなただったのね?みんなの大事な作品をどうする気?』
ブンビーさんはかれんに指摘されてリストと照合し、
今初めて没収すべき物ではないと知って愕然としました。
美術部員達の作った物など価値の無い物だと言い放ち、
今までの苦労をどうしてくれるんだ、などと逆切れしてローズパクトを要求して来ます。
屋外へと逃げるかれんとシロップを襲う、ブンビーさんの弾丸。
しかしかれんは逃げる途中で立ち止まり、早く逃げるよう促すシロップをよそに
美術部員たちの作品を取り返す決意を固めて単身変身しました。

ブンビーさんは建物入口にある胸像をホシイナー化。
美術部棟を守るべく、手を広げるアクアにホシイナーの大きな手足が襲い掛かります。
一人では厳しく、再び逃げるよう促すシロップですが、アクアは逃げません。
『あの手紙は私のところに届いたの。私に解決して欲しいと言う願いがこめられて届いたのよ。
 だから、私は全力でその願いに答えたい!』

苦しい戦いを強いられても、それでもアクアは退きません。
そう、アクアは一人ではありません。駆けつけたのぞみ達も変身して合流します。

5人が束になってかかっても、今回のホシイナーはなかなかの強敵です。
ブンビーさんは美術部棟ごとフッ飛ばしてしまえと煽り、
美術部の部室に突進して来るホシイナーを、単身足止めするアクア。
体格の差は歴然で、徐々に押されていきますが、
どうせガラクタしか無いと扱き下ろすブンビーさんに反発し、渾身の力で逆に押し返します。
『この学園に無くなって良いものなんて、一つも無いわ!』
そしてアクアの新たな技、プリキュア・サファイアアローの矢がホシイナーを貫き、撃退。
今日の事は無かった事にしてやると吐き捨て、ブンビーさんも撤退して行きました。

結果的にのぞみ達が来てくれたから良かったものの、
シロップは一人で対抗しようとしたかれんに無茶し過ぎだと言いますが、
かれんにはあの時、そのシロップが居てくれたために一人ではありませんでした。
そしてシロップは、かれんの願いに応えようとする強い気持ちがあったために
手紙が届いたのだと察します。

ランチタイムの行列は、新たなお手伝いが入ったために解消していました。
新たなお手伝いの甘井シロー、すなわちシロップは昼時の忙しい時だけ手伝うと言うものの、
どうやら報酬のホットケーキ食べ放題に釣られたようです。
そこに目安箱一杯のかれんへのお礼の手紙が届けられました。
その中の一通には、かれんを中心に笑い合う5人の姿が描かれています。
「ガンバレ!かれんさん!」
のぞみが先ほど思いついたのは、この事でした。みんなからの寄せ書きの絵。
みんなの気持ちが詰まった手紙を抱き、かれんから自然な笑顔がこぼれます。
『手紙って、素敵ね・・・』


今回のエピソードを見返して、変わったのはかれんだけでなく
生徒会全体、そして学校全体の雰囲気が変わったように思えます。
確かにかれんは優秀で、責任感も非常に強く、頼み事を断る事も無いために、
今までは生徒達、生徒会役員達がかれんに頼りきりでした。
それが今回では生徒会役員達も、議事の進行やかれんの補佐など、
適切に役割をこなしている姿が見受けられます。
かれんは頑固な面があるものの、決して人の意見に耳を貸さないような子ではありませんが、
はっきりと面と向かっては言いづらい事もあるでしょう。
そのために意見を届ける手段としての目安箱というのは良い発想に思えます。
かれんへの一方通行ではなく、かれんが適切にフィードバックして、
そしてかれんへのお礼の手紙と言う形でコミュニケーションが続いていく様は
生徒達がかれんを、かれんが生徒達を互いに信頼しているという好印象を覚えました。

また、今回はかれんが「一人ではない」と強調する描写が目立ちます。
プリキュア5のシリーズ開始時には、こまちという理解者がいるものの、
孤高の生徒会長という立場や、家族と離れて暮らす孤独さを感じさせていました。
それが近寄りがたい高嶺の花のような雰囲気を醸し出し、
それ故に周囲から少し距離を置かれていたとも見られ、
かれん自身が望んでいないのに、一人になってしまうという悪循環があったように思えます。
のぞみ達との出会いで変わって行ったかれんは、一人の寂しさを知っているからこそ、
一人でいる事の多いシロップに手を差し出せたのだと思いました。

スコルプさんにちょっかいを出すブンビーさんも、
ある意味一人で奮闘しているスコルプさんに手を差し伸べたと言えなくもないのですが、
この2人の関係については少し後のエピソードで語る機会があるために割愛します。
今回のブンビーさんはネタとしてお茶汲み、名前間違い、いたぶるやり取りが楽しめました。
しかし、その後のブンビーさんの描かれ方が少々雑な気が否めません。
ブンビーさんは何のために美術部を漁っていたのか、
かれんに指摘されるまで、本気で没収すべきものがあると思っていたとしたら
いくらブンビーさんとはいえ、少々間が抜けすぎています。
かといってプリキュアをおびき寄せる口実にも見えませんし、
逆切れや戦闘中の台詞も唐突感があるのが残念でした。

とはいえ、美術部の作品群を「価値の無いもの」と切り捨てるブンビーさんと、
目安箱の意見はどんなものでも参考にしたいと考えるかれんの対比は良いと思います。
のぞみの提案はいくらなんでも問題外ですが・・・(苦笑)

さて、個人的には5GoGoの新技の中で、
「弓」という武器を扱うアクアの凛とした立ち姿が決まっていて
サファイアアローのバンクが一番気に入っています。
技の効果自体の使いやすさもあって活躍の場も広く、
一番手ではなくとも頼りがいのあるアクアに相応しい技だと思っています。

ところで、今回図書館に納品された推理小説がこまちに影響を及ぼしたのでしょうか・・・
4話後のエピソードの元凶は、ここにあったというべきか(笑)
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