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5GoGo 第11話『華麗に変身!ミルキィローズ!』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

今この時期に再見している事もあり、キュアミューズの謎も大いに気になるところですが、
こちらの再見でも同様のタイミングでミルキィローズの謎が語られていきます。
前回の初登場と圧倒的な強さ、今回の初変身と初技披露、そしてラスト学校へ登場など、
少しずつ明らかになっていくミルキィローズの謎は、
5GoGoシリーズ前半を牽引する中心軸となりました。
そして今回の注目はもう一つ。―スコルプさん、あなたを忘れません―
  
あの謎の少女は、果たして青いバラの力の持ち主なのか。
名前すら聞けずにいつのまにか居なくなってしまったあの少女の素性について、
皆がナッツハウスで憶測をめぐらせています。
『キュアローズガーデンより生まれし赤いバラと青いバラ、2つが出会えば新たな力が花開く』
キュアローズガーデンの伝説が物語るように、
本当に青いバラの力の持ち主だとすれば心強い存在になりますが、
今のところ助けてもらっただけで、まだ力を合わせたとは言えません。
皆がそれぞれ思いを巡らせる中、のぞみは全く意に介していませんでした。
『またあの子に会えたら、ありがとうってお礼を言わなくちゃ』
謎の少女が残していった青いバラの花びらの香りを堪能し、
屈託のない笑顔で応えます。
その頃、ナッツハウスを見守る木陰に、あの謎の少女の面影を伺わせる少女が現れて・・・

エターナルでもブンビーさんとスコルプさんが、
アナコンディさんに謎の少女の事を報告しています。
圧倒的な強さに意表を突かれたものの、現時点でプリキュアの仲間ではないと判断し
もう問題が無いと言うスコルプさんですが、直後アナコンディさんから
ローズパクト及びプリキュアの担当を外すとの通告を受けました。
スコルプさんは懸命に食い下がるも、結果を上げる事ができなかったのも事実です。
アナコンディさんに淡々と、しかし歯向かう余地もない嫌味を言われて、
奥歯を噛み締めてただ屈辱に耐えますが、滲み出る悔しさは抑え切れません。
そのスコルプさんの態度に、アナコンディさんも容赦はありません。
立ち上がり、髪を逆立てて・・・
ブンビーさんは明らかにヤバい雰囲気を察して必死にその場を取り繕い、
スコルプさんを連れてアナコンディさんの部屋を後にしました。

学校での昼休み中も、唯一人、引き続きバラの花びらを眺めて微笑んでいるのぞみを除き
謎の少女についての憶測は続いています。
シロップはその状況に、謎の少女がエターナルの新顔の可能性もあると訴え、
仲間だと妄信する事の危険性を警告します。
それでも、のぞみは意に介せず謎の少女との再会を望み、バラの花びらへ目を落としました。
『早く、会えるといいな』

タイプライターで書面を作成するスコルプさん。
最後に署名をした際、ペンを持つ手に力がこもり、折れるペン。
屈辱、怒り、失望・・・。最後に書き上げた書類を残し、部屋を出たスコルプさんを
ブンビーさんはじっくり作戦を立てて臨めば勝算があると宥めます。
しかし、先ほどアナコンディさんに歯向かい、
その際のアナコンディさんの態度を見たスコルプさんは、もう先がない事が解っていました。
せめて最後の意地を見せるべく、スコルプさんは打倒プリキュアとローズパクト奪還を心に決め
ブンビーさんはその姿にかつての部下、ギリンマ君
アラクネアさんを重ね合わせたのか、必死に引き止めます。
『待って下さい。せっかく仲良くなれそうなのに、焦っちゃダメだ。
 前の組織での経験上、感情的に動いても良いことは無い。
 そう、えーとチャンス!チャンスが来るのを待って、ね!』
ブンビーさんの言葉に足を止め、振り返るスコルプさん。
先ほどから続く、鬼気迫る険しい表情は無く、笑みを浮かべて言葉をかけました。
『優しい男だな・・・。だが、俺はもうここに居られない。達者でな』
再び背を向けて歩みだすスコルプさんに、もうブンビーさんの言葉は届きません。
そして、これが短いながらも手を取り合えた2人の今生の別れとなるのでした・・・

ナッツハウスに風が吹きつけ、湖面が揺れ始めます。
何か出た気配を感じ取り、外へ出るみんなを、湖面に立つスコルプさんが待ち受けています。
『貴様らのせいだ。ローズパクトを見つけたのはこの私だというのに・・・
 もうこれしか方法はない!』
目のゴーグルをむしり取るスコルプさん。
たちまち周囲の草が枯れ始め、そしてスコルプさんは大サソリの怪物と化しました。
5人は変身して立ち向かうも、尾から放たれる光線、尾そのものの攻撃に苦戦を強いられ、
その固い装甲にはファイヤーストライクもサファイヤアローも通用しません。
プリズムチェーンで両手の鋏を縛り上げ、その隙にシューティングスターを畳み掛けるも、
チェーンは断ち切られ、シューティングスターも鍔迫り合いの末に弾き返されました。
追い打ちを掛けるように畳み掛けられる光線や尾の攻撃は
エメラルドソーサーで受け止めますが、持ちこたえられずに押し切られてしまいました。

倒れ伏す5人に、スコルプさんの嘲る声が響きます。
『あいつはどうした?お前達の仲間じゃないのか?青いバラの力か何か知らんが、
 お前達が余りにふがいないので手を貸す気にもならないのだろうよ!』
力とは強い者になびき集まるものだと言うスコルプさんに、
ドリームはただ一人立ち上がり、通じぬ拳でスコルプさんを叩きながら反論します。
拳を鋏に止められても、ドリームの心は負けません。
『力は、強い人のところに集まるんじゃない。勇気を持った人にこそ、相応しいの!』
投げ飛ばされるドリームの下敷きになるココ達。
そしてスコルプさんの尾が迫り、窮地が迫りますが、その時・・・

曇っていた空に薄日が差すと同時に、バラの香りが立ち込めました。
そして、雲から注す光の中を、一人の少女が歩んできます。
プリキュアにも、ココ達の珍妙な姿にも、そしてスコルプさんの禍々しい姿にも全く驚かず、
スコルプさんの目の前に立ちはだかって言い放つ少女。
『その人たちには、指一本触れさせない!』
スコルプさんの鋏が迫ろうとした時、眩い光が辺りを包み・・・
『スカイローズ・トランスレイト!』
パレットを取り出し、驚く皆の前で変身します。
『青いバラは秘密のしるし。ミルキーローズ!』

その強さは前回同様、スコルプさんの攻撃を軽々とかわし、両腕の鋏を押し留めます。
『さっきプリキュアが言ってたとおり、力は強い者のところに集まるのではないわ。
 力というのは・・・沢山の思いや、願いから生まれるものなの!』

両腕を払いのけ、ミルキィローズの強烈な肘打ちがスコルプさんの眉間に炸裂。
そのまま湖へと落ちるスコルプさんですが・・・
『こんなことで・・・こんなことでは、終わらんぞ!』

再び湖から姿を現すスコルプさんに、ミルキィローズの必殺技が繰り出されました。
『邪悪な力を包み込む、バラの吹雪を咲かせましょう。ミルキィローズ・ブリザード!』
その名のとおり青いバラの花びらが吹雪となってスコルプさんを包み込み、
大輪のバラが花を咲かせました。そして・・・
『さらば、ブンビー・・・』
今際の際に怪物の姿からもとの姿に戻ったスコルプさんは、
最期にブンビーさんの名を口にして、妙に安らかな表情で散って逝きました。

無言で立去ろうとするミルキィローズを呼び止めるドリーム。
『この間はありがとう。私、どうしてもお礼が言いたくて』
その言葉にミルキィローズはちょっと意外そうな顔で振り返り、
そして微笑を浮かべて、また会いましょうと言い残し、バラのつむじ風とともに姿を消しました。
ドリームはお礼が言えた事がとても嬉しそうです。
そして、ミルキィローズは味方なのだと言う事もはっきりしました。

エターナル。
館長に呼び出されたアナコンディさんは、
青いバラの力によってスコルプさんが斃された事を知りました。
不手際を詫びるアナコンディさんに対し、館長は意に介せず、
ローズパクトが手に入りさえすれば構わないと、まるで動じていません。

そして翌朝。
サンクルミエールの校門には、制服に身を包んだあの少女の姿がありました。
『面白くなりそうね・・・』


サブタイトルどおり、最初の変身と最初の必殺技を見せるミルキィローズが
今回のクライマックスを彩りますが、ストーリー面ではのぞみの存在感が際立っています。
冒頭のナッツハウスでのやりとりや、続く学校のテラスでのやり取りに於いて、
皆が憶測を巡らせ、時には疑念すら抱くような状況下にあっても、
のぞみだけはこの会話の輪に全く加わっていません。
周りがどう考えようとも、のぞみはミルキィローズを信じ、ただお礼を言う事だけを考えています。
特にシロップが懸念していたように、素性が解らない相手を警戒する事も必要でしょう。
しかし手を貸し、助けてくれた人を詮索し、疑わなければならない状況は悲しいものです。
今回ののぞみの純真な姿を見ていると、謎や憶測はどうでも良く、
再会を願い、お礼を言いたいという気持ちが実に清々しく見えました。
その真っ直ぐな姿勢は、力とは勇気を持った人にこそ相応しいと
スコルプさんに真っ向から反論する等、劣勢に置かれた状況下でも貫かれています。
物怖じせずに通じぬ拳を振るい続ける姿にも惹き付けられるものがあり、
改めてのぞみがこの物語の中心にいる存在だと感じました。

ただ、今回はどうしてもスコルプさんを判官贔屓で見てしまうため、
もしのぞみとスコルプさんが対話する事ができたら、などとも考えてしまいました。
ミルキィローズがエターナルの一員かもしれないと挑発するスコルプさんに対し、
ドリームは前回ミルキィローズが一人でスコルプさん達に立ち向かった事に触れ、
その際「あなたは間違ってる」と言い放ちます。
しかし、今一人で苦境に立ち向かっているのは、むしろスコルプさんです。
のぞみ=ドリームは当然スコルプさんの苦悩や立場など知る由もありません。
スコルプさんもわざわざ挑発するような台詞を吐くため、
その内面がドリームに伝わるものではありませんが、仮にドリームが
「あなたはかわいそうな人」のような言葉をかけたらどうなっていたでしょうか。
実際にそれをやってしまえばストーリーが破綻してしまい、
あくまで私の想像上にとどめるべきものですが、
前回と今回のスコルプさんが置かれた立場を考えると、救いのある結末を想像したくなります。

出撃に赴く前の描写からして、スコルプさんは薄々自分の最期を悟っていた事でしょう。
このまま結果を出せないと「地下室」送りとなり、
プリキュアを倒してローズパクトを持ち帰っても、その時は今の姿には戻れない。
おそらくサソリの怪物となってしまうと、二度と元の姿には戻れないのでしょう。
そう考えると、この時のスコルプさんの覚悟が実に悲しく思えてきます。
まるで寿命を宣告され、最後の結着をつけに行ったイース様のように・・・
エターナルという組織の描写を見ると、
スコルプさんはこれまでずっと一人で行動して来たと思われます。
しかしスコルプさんは最期に一人ではありませんでした。
二度と戻れない禍々しい怪物の姿から、最期に人の姿に戻って
安らかな表情を浮かべてブンビーさんに別れの言葉を遺せた事は、
ある意味「救われた」と解釈したいです。
そして、もう地下室送りの恐怖からも、報告書の悪夢からも開放され、
安息の時が得られたのではないかと。そうでも考えないと、気の毒でなりません。

そんな訳ですっかり後回しにしてしまいましたが、
ミルキィローズの初変身、そしてその後の立ち回りと技披露の流れは
新たな仲間が加わる事への期待感と高揚感が感じられます。
未だ明らかにならない素性と、学校に姿を現すラストシーンなど、
初登場から情報を徐々に小出しにして行く様は、
なかなか明らかにならない謎や、彼女自身の神秘的な振舞いと相俟って
先が気になる展開を盛り上げていました。
もっとも神秘的な振舞いは本人の演出によるものも多々あり、
次回では一部馬脚を現す事になりますが(苦笑)
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