SSブログ

5GoGo 第32話『小さな小さな大冒険!』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

物語の世界に引き込むシビレッタさんがいるためか、これまでもこのシリーズでは、
他のシリーズで見られない独自の展開が繰り広げられてきました。
「マジシャン」という触れこみで現れるムカーディアさんがそれに輪をかけ、
今回も他では見られないような展開が描かれます。
身体が小さくなった世界では、アヒルや子猫、子犬、
さらにアリまでもがプリキュアにとっても恐ろしい存在となり得るのです・・・
  
エターナル。
ムカーディアさんは記憶を頼りにローズパクトそっくりな箱を作り出します。
あまりの出来栄えに驚くブンビーさんに、ムカーディアさんは
誰がローズパクトを持っているのかを明らかにするための作戦だと説明し、
「力を小さくする」と意味深な言葉と共に、偽ローズパクトを見下ろしました

みんなでナッツハウスのお掃除をしていると、
偶然にも(偶然を装って)百井さんが道を尋ねて来店します。
今回は道に迷ったのではなく、近くの店のマジックショーに招かれたと言う百井さん。
のぞみ達は百井さんがマジシャンだと知って興味深々。
百井さんもリハーサルのつもりでやらせてもらうと、
とっておきの小道具を使うマジックをのぞみ達に披露します。
その小道具とは、言うまでもなくあの偽ローズパクト。
百井さんを囲むみんなの顔色が変わりました。

百井さんは慎重にみんなの様子を観察しながら、
これと似たものを持っているのかとカマをかけます。
相手が百井さんとは言え、簡単にローズパクトを簡単に見せる訳にも行かず、
今ここには無いと誤魔化すかれん。
確かに本物を持つシロップは今外出しているため嘘ではなく、
百井さんもそれ以上の追及をせずに、気を取り直してマジックを始めます。
この箱の蓋を開けると、想像を絶する凄い事が起こると言った後、
深呼吸して精神を集中させる百井さん。
緊張が高まり、みんなが固唾を呑んで見守りますが・・・
『その前に、ちょっとトイレ』
一気に緩む緊張。百井さんがトイレに行った後も、例の小箱は卓上に残されています。
のぞみは何が起こるのか待ちきれず、
小箱に手を伸ばして蓋を開けると、箱から光が溢れ出して・・・
その一部始終を、百井さんはトイレに行ったフリをしてそっとドアの隙間から覗いていました。
のぞみ達の姿は、まるで煙のように消え失せています。
いや、正確には米粒のような大きさになっていました。
先ほどの卓が、山のように高くそびえています。

身体が小さくなってしまった事を悟るみんな。
『のぞみが勝手に触るからこんな事になっちゃったのよ!』
のぞみの軽率な行為を責めるくるみと、仲裁するかれん。
そんな折、わざとらしく百井さんが帰って来ました。
のぞみ達は何とか気づいてもらおうと、その足元で必死に声を張り上げますが、
残念ながら(おそらくわざと)気づいてもらえません。
そこに頼みの綱、小々田先生とナッツが帰って来ました。

小々田先生たちも例外ではなく、偽ローズパクトに目を奪われます。
そして店内の百井さんとあいさつを交わす小々田先生とナッツ。
その足元で、懸命に声を張り上げ、手を振ってアピールしても、
のぞみ達の存在はやはり気づいてもらえません。
のぞみ達の姿が見えない事を気に掛ける小々田先生に、
これと似た箱を取りに行ったのではないかと口にする百井さん。
小々田先生は百井先生に不審なものを抱いておらず、
持っているのはシロップだと口を滑らせてしまいました。
当然、百井さんはその一言を聞き逃しません。
そこにちょうどシロップが帰ってきて、同様に偽ローズパクトに目を奪われます。
その際のシロップの仕草で、百井さんはローズパクトを持っている事を確信しました。

のぞみ達がいないと聞いて、一通り見てくると屋外へ向かうシロップ。
その足元で、小さくなったのぞみ達が必死にシロップを追いかけますが、
ナッツハウスを出たところでシロップが飛び立つ際の風圧に巻き込まれ、
6人そろって周囲の草むらへと飛ばされてしまいました。
それを知ってか知らずか、お暇を告げる百井さん。
その後ろ姿を見送った後、小々田先生とナッツは
百井さんが偽ローズパクトを置き忘れている事に気が付きますが、
後を追おうと外に出た時には、百井さんの姿は見当たりません。

百井さんはナッツハウスの対岸で腰を下ろし、
今回はチャンスを与えると余裕の表情を浮かべたまま
無数の小さなホシイナーボールを草原へと放ちました。
あとはローズパクトを持つシロップの帰りを待つばかり、高みの見物と洒落込みます。

ナッツハウスの周りの草むらは、今の6人にとってはさながら密林のようです。
のぞみのせいでこうなってしまったと、再び責めるくるみ。
しかし、言い争いをしている場合ではありません。
普段なら何てことない、可愛いアヒルさんが、地響きと共に6人の元へと迫って来ます。
慌てて逃げるも、途中大きく見える草花に目を奪われるこまち、
タンポポの葉に寝転がるうららなど、一部危機感が感じられない面々がいますが・・・
今度は猫が、続いて子犬が6人を追い回し始めました。
子犬とは言え、今ののぞみ達からすれば怪獣のように大きく、
危機一髪のその瞬間、小々田先生が犬を呼び止めました。
そして微妙に咲に似ている飼い主の少女に子犬を返す小々田先生。
のぞみ達は再び声を張り上げて小々田先生に呼びかけますが、やっぱり気づいてもらえません。

ナッツハウスへと険しい道のりを進む途中、
のぞみは飴玉を見つけて喜び勇んで飛びつきました。
『落ちてるもの食べないの!』
すかさずのぞみを注意するりんちゃん。しかし、続くくるみの言葉は辛辣です。
『のぞみのドジに振り回されるのはこりごり』
流石に言い過ぎではないかとくるみを諌めるりんちゃんですが、周囲は能天気な面々ばかり。
小説のネタになると喜ぶこまちの姿に、再びくるみの溜息が漏れました。
『あ~あ、こんな人たちと一緒にいるの嫌』
その物言いに再び突っかかるりんちゃん。徐々に険悪な空気になりつつありますが、
今はともかくナッツハウスへと向かう事が先決です。

ようやくナッツハウスのふもとへとたどり着いた6人。
それでも安心はできません。もしこの状況でエターナルが攻めて来たら・・・?
その不安は的中してしまいました。アリだー!
草むらの陰からホシイナーの顔をしたアリの大群が現れ、のぞみ達に迫って来ました。
変身する6人。しかし変身しても大きさは元に戻りません。

人間は同じサイズの昆虫には絶対に勝てないと言われます。
その通り、プリキュアの力をもってしてもアリたちは容易な相手ではなく、
倒しても倒しても次々に新手が現れ、きりがありません。
互いを背にして円陣を組む6人を遠巻きに囲むアリ達。
この危機の最中、ドリームとローズがぶつかってしまったり、
アクアが攻撃したアリがミントに倒れ掛かったりと、皆の呼吸も微妙に合わなくなっています。
そしてドリームは追いつめられ、他の5人は皆アリ達に捕まってしまいました。
アリの巣へお持ち帰りされそうになるレモネード。
(嫌だなこれは・・・実際にそんな状況は想像したくもありません)
ドリームはレモネードはお菓子じゃないと言った際、ある事に閃きました。

『私のせいでこうなったんだから、私がなんとかしなきゃ』
その間にルージュも、ミントも、アクアも、そしてローズも次々とアリにお持ち帰りされる中、
(本当にその後の光景は想像したくもありません)
ドリームは先ほどの飴玉を掲げてアリ達を引き付けました。
みんなを放り投げて、一斉にドリームを追いかけるアリ達。
『みんな、今のうちに逃げて・・・』
気がついた時、ドリームは一人ではどうにもならない程の無数のアリに囲まれています。

しかし、ドリームは一人ではありません。
『もう、どうしてそう後先考えずに無茶ばっかりするのよ!つい助けたくなっちゃうでしょ!』
『しょうがないでしょう。それがドリームなんだから!』
あれだけ文句を言っていても、真っ先に助けに入るローズ。
ルージュを皮切りにみんなも続き、サファイヤアローが、ファイヤーストライクが、
エメラルドソーサーが、プリズムチェーンが、次々とアリを蹴散らしていきます。
劣勢と見るや、合体して巨大化し始めるアリ達。
その途中で、ミルキィローズブリザードがホシイナーを撃退。
アリ達も元の姿に戻り、アリの子を散らすように草むらの奥へと逃げて行きました。

しかし、事態は根本的に解決していません。
ホシイナーを退けても体は小さいままで、ローズも力尽きてミルクになってしまいました。
そして夕暮れ、みんなを探しに行ったシロップが、
空振りに終わって戻って来た際、何の気なしに偽ローズパクトの箱を開くと、
6人は無事元の大きさに戻りました。
『誰かが箱にたどり着いたようだ。大したものですね』
今回はローズパクトの持ち主を探す事が目的だと言わんばかりに、
百井さんはあくまで余裕の態度を崩さず引き上げて行きました。
無事にナッツハウスへ戻る6人。
くるみはシロップのせいであんな遠くまで吹き飛ばされたと文句を言いますが、
シロップにとっては訳がわからず目を白黒させるばかり。
改めてマジックで小さくなっていた事を明かし、
小々田先生たちに先ほどまでの体験談を語るみんな。
その後ろで人知れず偽ローズパクトが姿を消し、
そしてのぞみは、一点釈然としない出来事に気づきました。
『でも、なんでアリのホシイナーが出て来たんだろう・・・?』


小さくなって、普段見ている世界の巨大さに驚くという展開は、
普通ならばサブタイトルどおり「大冒険」といった感の楽しげなエピソードになります。
しかし今回は現実的な生命の危機と言える程の窮地に追い込まれたり、
くるみの発言の数々から内部分裂の危機を内包したりと、
かなりのピンチと言える話だと思いました。

あくまでコミカルに描かれるものの、アヒル、猫に追われた後の子犬に追われる場面では、
小々田先生が通りかからなければ確実に詰んでいます。
また、アリ達に捕まってしまうというのも、同等サイズとなったアリの能力や
アリの習性を考えると相当にヤバい状況です。
「レモネードがアリに捕まってしまったわ」といったアクアの妙に説明的な台詞が
多少可笑しさを滲ませるものの、本編中で指摘してしまったように
想像したくもない嫌な光景を想像してしまいました。
その状況下で飴玉を使ってアリ達を一心に引き受けるドリームも、
「今のうちに逃げて」と心の中で言っている事と、
無数のアリ達に囲まれている絶望的な光景から、相当の覚悟を抱いている事が伺え、
「悪夢の招待状」に匹敵するほどのピンチだったように見えます。

以前にも触れたとおり、くるみはリアリストな一面が見受けられます。
それ故に今回はこの事態を招いたのぞみだけでなく、
この状況を楽しんでいるフシのあるこまちにもその矛先が向けられ、
あろうことか「こんな人たち」とまで扱き下ろしています。
りんちゃんが食って掛かるのも尤もだと思いますが、
この一連の流れで、くるみがこれまでのぞみとかれん以外とは
さほど親密な描写が少ない事に気づきました。
一応下に見る事の出来るのぞみと、
ミルク時代から慕っていたかれんは別格なのかもしれませんが、
りんちゃん、うらら、こまちにはそれぞれ特技に於いてはくるみと遜色ありません。
プライドの高さ故、距離を作ってしまっているような印象を受けます。
それでも口では文句を言いながらも、真っ先に助けに来るあたりは
素直になれないくるみらしさが伺え、続けてみんなが助けに来ることで
禍根を断ち切り、一緒にこの状況を打開しようという展開に持っていく手法は流石です。

そして今回を見る限りでは、まだこの時点でムカーディアさんの末路が
決まっていなかったのではないかと思われました。
直接手を下したりせずにあえて最後の逃げ道を残しておいたり、
小々田先生たちに顔を売っておいたのも、どこかで共闘あるいは和解という道を
模索していたように思えます。やはり決定的になったのはあの5deチャンスのようです。

予想外に重い目で見てしまいましたが、
今回6人が色違いでおそろいの上着を着ていたり、
小さい体で懸命に手を振ってアピールする様が妙に可愛らしかったりと、
視覚的にも楽しめる一面があった事を特筆しておきます。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。