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5GoGo 第34話『涙のお別れ!クレープの告白』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

プロポーズを「したつもり」だったクレープですが、
当のココがそれを知らなかったというのが初登場時の展開でした。
帰国を間近に控え、残された時間はあと僅かとなり、
意を決して本当の「告白」を切り出すクレープですが・・・
少し苦くても清々しい余韻を残す、愛の結末?を描いた一編です。
  
気持ちの良い朝日の下、シロップは今日も一仕事と張り切るものの、
その一日の始まりはメルポによって水を差されました。
指摘されるままにローズパクトを見ると、クレープ王女の姿がありません。
当のクレープ王女といえば・・・
通学途中の小々田先生のカバンに紛れており、
挨拶するのぞみやくるみを妨げるように一喝しました。
『クレープのココリンにベタベタするなクク!』

『お茶が入りましたよ~。私、入りますよ~』
相変わらずの調子で、絡みづらい2人の部屋へお茶を運ぶブンビーさん。
ところがせっかくお茶菓子まで用意したというのに、肝心の絡みづらい2人がいません。
『私は一体何のためにエターナルに入ったんだか・・・』
結局お茶は、ため息をつきながらブンビーさんが美味しく頂きました。
そして絡み辛い2人はといえば、まるで初代OPの
キュアブラックとキュアホワイトのようにビルの上から街を見下ろしています。
『今日・・・どこ行く・・・?』『今日・・・どこ行こうか・・・?』

人目を避けるため、かれんに招かれて生徒会室に入る一同。
と同時に自由って素敵だとはしゃぎまわり、小々田先生に飛びつくクレープに、
くるみは顔をひきつらせながら物申します。
『元気になったんだったら、一刻も早く帰った方が宜しいんじゃありません?』
ところが予想に反し、クレープは言われなくてもすぐ帰るとあっさり切り出しました。
ただしその前に、ココの仕事ぶりを見てからと言う注文をつけます。
『小さな事でも把握し分かち合う。
 これが結婚生活のコツであり、二人でいい国を作る極意クク♥』
クレープの発言に渋い顔のくるみに反して、
のぞみ達は今日いっぱいは居るという事だと、顔を見合わせて頷きました。

お昼休みの間も、クレープは小々田先生のカバンの中に潜んで常に一緒。
テラスにのぞみ達の姿が無い事を珍しく思った小々田先生は、シロップに行方を尋ねるものの、
朝からクレープを探して飛び回るハメになったシロップはご機嫌斜めです。
小々田先生は苦笑いを浮かべた後、何やら打ち合わせをしている5人の姿を見つけました。
しかし5人は小々田先生とクレープに何をしているのかと問われると、歯切れ悪く誤魔化し
そのままくるみの呼びかけに応じ、ランチもとらずに行ってしまいました。
のぞみ達を放っておいて、小々田先生とラブラブライチタイムを企むクレープ。
その目論見は、忘れた頃にやってくる増子さんによって阻まれます。
次のサンクルミエール通信の特集記事にすべく、小々田先生に質問攻めする増子さん。
かと思えば小々田先生は無数の女子生徒達に囲まれてしまい、相変わらずの人気ぶりです。
しかしクレープは小々田先生のカバンの中で、
妬くどころかむしろ生徒達の人望を集めている事が嬉しそうです。

授業を終えた後の小々田先生の姿を、
カバンの中から憧れの目で見つめていますクレープ。
丁度その時、のぞみが授業の内容について質問に来ました。
クレープはカバンの中からそっとそのやり取りを伺うと、
それはまさしく生徒と先生の関係なのですが、
クレープはその間に、それ以上の何かを敏感に感じ取ってしまったようです。

日が傾き始めた頃、閉店準備を始めたナッツは、
一人しょんぼりとしているクレープに目を留めました。
気遣ったナッツが言葉をかけようとした矢先、
クレープはナッツを遮るように、精一杯強がってまくしたてます。
『大事な婚約者が帰るという日に、まったくしょうがないダーリンクク!
 きっとまた学校で生徒に捕まってるクク!
 まあ、ココリンもパルミエクレープ国王になったら、もっともっと忙しくなるククだから・・・』
そんな軽口を叩きながらも、クレープの目は笑っていません。
『ココにちゃんと気持ちを伝えたのか?』
ナッツは、王国や王女の立場を持ち出してもココは戸惑うだけだと指摘して、
「クレープ王女」としてではなく「クレープ」としての思いを伝えるよう諭します。
真っ直ぐな言葉には真っ直ぐな言葉で答えてくれる。
ナッツが知るココは、そういう真摯な人物です。

そこにのぞみ達が、クレープのお別れ会の準備を整えて帰って来ました。
今日一日バタバタしていたのはこの準備のためで、
クレープにプレゼントを差し出すのぞみ。
嬉しさと当惑が入り混じった表情でプレゼントを受け取ったクレープが、
リボンをほどこうとした矢先、そのリボンを受け取る手が割り込みました。
いつからそこにいたのか、その手は当然ヤドカーンのものです。
リボンを丁寧に結び、リボンをホシイナーと化す2人組。
『俺たちからも・・・』『プレゼント♥』
ありがたくもないホシイナーの贈り物を前に、変身する6人。

戦いの場を池の対岸へと移すプリキュア5人に、リボンを振り乱して襲い来るホシイナー。
そちらへ走る小々田先生達にもリボンの攻撃が迫り、
それはローズが受け止めるものの、全てを受け止めきれず、
払い飛ばされた余波でココ達は珍獣化。そしてクレープはホシイナーに、
シロップはイソーギンに捕まり、いとも簡単にローズパクトを奪われてしまいました。
さっさと引き上げようとするイソーギン、ヤドカーンをドリームを筆頭に制しようとしますが、
6人がかりでも無数のリボンに叩き回され、
捕らわれのクレープへと差し伸べるドリームの手は届きません。
皆が地に叩き伏せられている状況下、一人ココはよろめきながら歩み出しました。
今ここで逃げてしまったら、全てが失われてしまう。
絶対に諦めてはいけないとドリームに教わったと、懸命に歩み続けます。
『「クレープは必ず王国まで送り届ける」「ローズパクトも必ず取り返す」
 両方やらなくっちゃあならないってのが、パルミエ国王のつらいところだな』
(台詞は一部意訳です)
ココにヤドカーンの鋏が向けられようとするその時、
ドリームが割って入り、鋏を受け止めました。

『教わったのは、私達の方だよ。
 私はみんなを思うココの優しい気持ちに応えたいだけなの!』

鋏を持ち上げ、体勢を崩したところに皆が次々と挑みかかり、
ローズパクトはイソーギンが取り落とした隙を逃さずにシロップが取り返しました。
迫るホシイナーには、ココ様一人に無茶をさせないと単身ローズが立ち向かい、
巧みにリボンを打ち据えて無事にクレープを救出。
そしてフルーレと共にレインボーローズエクスプロージョンを放ち、
イソーギンとヤドカーンは痛い攻撃を受けるのを嫌って引き上げて行きました。
そのままホシイナーを撃退し、ココに微笑みかけるプリキュア達の、
そしてドリームの姿を目の当たりにしたクレープは・・・

お別れ会が始まり、盛り上がるのぞみ達を一人見下ろしているクレープ。
主役を迎えに来るココに、クレープはのぞみとココを交互に見て、
王国や王女などとは関係ないまっすぐな気持ちを伝えるべく、
大きく深呼吸して口を開きました。
『クレープは、一つの事に一生懸命努力しているココリンが好きクク。
 ココリンにずっと傍に居てほしいクク』
その言葉を受けたココは、何とも言えない哀しい目を浮かべた後、
はっきりと向き合って答えました。
『それは・・・できないココ』
まだやらなければならない事があるだけでなく、
それ以上に傍にいて一緒に夢を叶えたい人がいる事。
その人とはやがて離れ離れになってしまうからこそ、今一緒の時間を大切にしたいと・・・
それがのぞみだと悟ったクレープの目に涙が溢れました。
涙を見せじと後ろを向いたクレープ。
案じたココが声をかけようとするのを遮って、クレープは涙を拭い、ツンとすました顔で、
それでも拭いきれない涙を浮かべたまま、毅然と言い放ちます。
『クレープ「王女」と呼ぶクク!』
そして「ココリン」と言いかけるのを「ココ」と訂正し、
国を代表する者同士として付き合いをして行く事と、
国を運営する上で困った事があったら相談に乗ってあげてもいいと、
「クレープ」ではなく「クレープ王女」として、涙ながらに申し出ました。
その意を酌んで、ココも「クレープ王女」へ感謝の言葉を口にします。

そして帰還の時。もうクレープは泣いてはいません。
例の如くブロマイド(笑)を差し出して、もしもココを大切にしなければ
いつでも飛んでくるとのぞみを名指しで念を押し、
のぞみは訳がわからず戸惑うばかり。
そしてシロップの背に乗り、一路クレープ王国目指して帰って行きました。
道中、プレゼントを開けてみると、中にはみんなの手作りの色紙が入っています。
「元気で またあおうネ!」
『みんなと一緒なら、ココリンはきっと大丈夫クク』
クレープはそう確信し、気を取り直して国民の待つクレープ王国へとシロップを急がせました。


りんちゃんの失恋、つぼみの失恋?など、少なからず失恋は描かれてはいますが、
はっきりと「告白」し、それをはっきりと「断る」形での失恋は珍しい展開です。
(強いて言えば美希にフラれ続ける裕喜くらいなものでしょうか・・・?)
これまでベタベタとココに懐いていた姿は、悪く言えば少女の憧れのようなものでした。
それでも女のカンの鋭さというべきか、
これまでのココとのぞみの関係を見続けるうちに、
クレープは自分に勝ち目がない事を薄々悟っていた事でしょう。
それでも今回の途中まで、クレープはあくまで甘い幻想の中に閉じこもり、
ココとのぞみの関係から目を逸らそうとしていたと思います。
「逃げてしまえば すべてが失われてしまう」
このまま言いたい事を言わずにわだかまりだけを胸にしていたままでは、
王国同士の対等な関係にも影響を及ぼしてしまいますので、
結果としては残念に終わったものの、ココに想いを伝える事が出来た事で、
クレープ自身もすっきりしたことでしょう。

どんなに相手を想っていても、それが独りよがりのものでは「恋愛」にはなりません。
館長→フローラであったり、アナコンディさん→館長という一方通行な関係は、
まさにそれを端的に表しています。
館長もアナコンディさんも、最終的に相手をねじ伏せようとしてしまい、
それが悲劇につながってしまいました。
ある意味恋敵と言えるのぞみをクレープが認める事が出来たのも、
互いを尊重し思いやるという、のぞみをはじめとするみんなが共通で持っている心を
これまでの付き合いの中で目の当たりにする事が出来たからだと思います。
また、たとえ恋の夢破れても、今回のココのようにはっきりと断ってもらえれば、
まだ気持ちの整理はつき易いものです。
もっと早くにフローラが、また館長が、明確に断っていたとしたら、
果たしてどうなっていた事でしょうか・・・

それにしてもフラれた直後のクレープの仕草と台詞回しは実に健気で、
これまでの再見で改めてその魅力を実感した私の中での
クレープ株は最高値を更新しました(苦笑)
失恋後、「ココリン」ではなく「ココ」と呼ぶようになったとはいえ、
シロップの背の上という誰も聞いていない場では「ココリン」という呼び名が出てしまうのも
一人の時くらいは「ココリン」との甘いひと時の記憶に身を委ねてあげてもいいかと
温かい目で見てあげたい気にさせられます。
増子さんや女子生徒に囲まれる小々田先生をむしろ誇らしく思ったりという、
ある意味等身大の魅力に加え、誇り高い王族としての振る舞いも併せ持っており、
今回でしばらく出番が無くなってしまう事がこんなに惜しくなるとは、
再見するまでは思いもよらず、再見による再発見の醍醐味を感じた次第です。

このシリーズの結末に向けて次第に収束していく展開をどう見るか、
「衝撃発言」や「ファイブdeチャンス」など、曲者ぞろいのエピソードが続く中、
新たな発見があるかもしれないと期待したいです。
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まるっさ

アリアリアリアリ・・・な回があったと思えば次は・・・ですか(笑)。ブチャラティさん大人気ですw
JOJOはどの部も(8部未チェックですが)独特の魅力があって単純に甲乙つけ難く思えること自体が凄いと思うのですが、中でも5部は終始バトルメインな分、ある意味一番ストレートに『ジャンプ』っぽい部だったかも知れません。

話は戻りますが、正直ここまでケモノ形態のココがかっこよく、男前にみえた回は他にないんじゃないかと思うくらい男らしかったと思います。
結構こういうのはなあなあにして100%女の子の方に丸投げしちゃう(勝手にあきらめてもらう)作品が多い気がするだけに、この決断力には凄いものがあります。さすがにこればかりは『両方やらなくちゃ』というわけには(一夫多妻でもない限り)いけないとは言え(笑)。
何度も触れてしまい恐縮ですが、改めて気になるのはココはミルクのことをどう思ってたかということですね・・・ミルクの想いに気づいてなかったから別に振りもしなかったとしたら複雑な感じではあります。もっともミルクはミルクでDX3など、結構かれんとのカップリング(笑)の方が印象強いこともあり!?変に悲恋に走らずこのまま何も波立たないままで良いのかもしれませんね。
それにしてもこれだけの大人数が誰一人空気になったりキャラかぶりすることもない5シリーズ。サザエさん時空(おい)でもあることですし、今でも続きというか単純に彼女たちを満喫できる機会があれば、と思いたくもなります。

それでは。
by まるっさ (2011-08-24 20:17) 

スティクス

>まるっささん
あのココの台詞を聞いた時に、反射的にブチャラティが出てきてしまいまして、
ついやってしまいました(笑)
私は一番ジャンプらしいといえば二部だと考えています。
シーザーとの「友情」、「努力」が大っ嫌いながらも試練を乗り越えて
柱の男との戦いに「勝利」するというジャンプの3大テーマが入ってるかと。

ジョジョについて語り出すと収集がつかなくなってしまうので、
本題に戻りますが、確かに今回のココの姿は歴代珍獣たちの中にあって、
珍しいほどのカッコよさですね。
コッペ様など別の意味でのカッコよさがありますが、
ご指摘の「勝手に諦めてもらう」をつぼみにやってしまいましたので(笑)

ココとミルクに関してですが、私としてはミルクがココに抱いていたのは
「恋心」ではなく「憧れ」だったと考えています。
今回のクレープやのぞみの姿を見て、
自然と身を引く方向に進んで行くようになったのかなと。
それでもアナコンディさんの最期の姿を見た時の反応からは
届かない想いの痛ましさを身にしみて理解しているような雰囲気もあり、
一概に言いかねるところがありますが、
このあたりはラスト前の再見で改めて考えてみたいと思います。

>かれんとのカップリング
ある意味公式ですから(笑)。
私の知る限り、かれんが泣いているのを見たのはこの時だけですし、
「ミルク」としては良く泣いていますが、「くるみ」として泣いているのは
非常に珍しく、だからこそ、この2人の涙が真に迫っていました。

>続きというか単純に彼女たちを満喫
私も時に5だけでなく、全てのシリーズにおいてそう感じる事があります。
しかし、DXシリーズというファンにとって最高のご褒美もあることですし、
物語は完結して初めて成立するものだと思いますので、
無理に続編や外伝的なものを作るよりは、各々が思い思いに
のぞみ達の姿を想像できるのは良い事だと考えています。
by スティクス (2011-08-25 07:51) 

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