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5GoGo 第37話『危ない!ファイブDEチャンス!(後編)』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

巧妙に仕組まれたイカサマゲームの手に落ちたルージュ、ミント、ドリーム。
残されたチャレンジャーはうららとかれんを残すのみ・・・
ミスターマジックの奇天烈なハイテンション故に恐ろしさはさほど覚えないものの、
普通に見ればかなりの危機的状況で迎えるファイブdeチャンスの後編。
イカサマゲームの果てに待ち受けるものは、
ただ「運」が支配するコイントスですが、果たして・・・
  
スタジオの外から小々田先生達が体当たりしても扉はビクともせず、
その間にもミスターマジック主宰のプリキュアファイブdeチャンスは後半戦に突入します。
『残されたチャンスはあと2回。続いてのチャレンジャーはどなたでしょうか!?』
ミスターマジックに煽られて、再び湧き立つ客席のホシイナー達。
その様を睨みつけるかれんの横で、うららが次の挑戦者に志願して手を上げました。
これまでの卑怯なゲーム内容を目の当たりにしているだけに、
かれんはうららに思い留まるよう促しますが、
どうしてもあの番組で優勝したいとうららの決意は曲がりません。
『チョコレート一年分がそんなに大切なものなの?』
うららは首を横に振り、本当に欲しい物は何なのかを打ち明けました。
『私が欲しい物は、優勝トロフィーです。みんなの名前が一緒に刻まれた・・・』
言い終わらぬうちにうららはゲームの場へと引き下ろされ、
うららの最後の表情を見たかれんは、みんながあそこまで熱心だった理由や、
ミルクがかれんを出そうとこだわった理由を理解しました。
『優勝トロフィーに、5人の名前・・・?』
しかしそのうち3人が既に囚われの身となり、うららも果たしてどうなるかわかりません。
ミスターマジックの嘲笑う声に続き、うららのゲームが始まろうとしています。

うららが挑むのは「リズムモグラ叩き」
音楽に合わせてリズミカルにモグラを叩き、一度でも間違えたらゲームオーバー。
前編で3人が挑んだゲームに比べて難易度が高いように見受けられますが、
バックに流れる曲はうららの2ndシングル、ツインテールの魔法。
あつらえたような展開こそがミスターマジックの術中と言えますが・・・
うららはリズムをとりながら、曲に合わせて快調にモグラを叩いて行きます。
完全に曲を自分のものにしているうららにとって、事は順調に運ぶかと思われます。が・・・
"切りすぎた 前髪に♪"
歌に合わせてうららが振り下ろしたハンマーを、突如モグラが両手で受けとめました。
呆気にとられる合間に他の穴から同時にモグラが顔を出し、ゲームオーバー。
『こんなのずるいです!』
理不尽な仕打ちに膝をつくうららに、モグラ達がハンマーを手に襲いかかって来ます。
そしてセットの後ろから現れる、ハンマーを手にしたモグラホシイナーを前に、変身するうらら。
レモネード一人ながら善戦するものの、モグラホシイナーだけでなく
5体のモグラ達にも囲まれ、窮地に追い込まれます。
ハンマーを受け止めて踏ん張るレモネード。
その足元に穴が開き、レモネードもまた罰ゲームボックスへと落とされました。

『あっとひっとり!』『ホッシイナー!』
『あっとひっとり!』『ホッシイナー!』
客席を煽るミスターマジックが最後の一人、かれんに提示するゲームは、
よりによって「コイントス」です。
椅子の拘束が外され、緊張した面持ちでミスターマジックの下へ歩み寄るかれん。
ミスターマジックが取り出すコインにはホシイナーの刻印が成されており、
これもイカサマだという事は明白です。
それでなくても、密かに練習していた折に一度も当たった事のないコイントス。
『どうしました?お気に召しませんか?お得意だと思ってご用意したんですがね』
このままでは、同様に卑怯な手に乗せられてしまう・・・
その時、かれんはポケットの中のコインに気が付きました。
そしてゲームを受ける代わりに、自分の持っているコインでトスをすると持ちかけます。
意外にあっさりと条件を飲むミスターマジック。
しかしさらに、かれんが敗れた場合にはローズパクトも賭けるよう要求。
かれんにさらなるプレッシャーをかけます。

4人の運命とローズパクト。あまりに大きな重圧がかれんの双肩にのしかかり、
緊張のあまり押し潰されそうです。しかし、逃げるよう促す4人を前にして、
この4人を失う事など、かれんには考えられません。
コインを握りしめ、ゲームを受け入れました。
喝采する客席。固唾を呑んで見守るみんな。高まる緊張。そして、決心を固めるかれん。
『つづきは、このあとすぐ』
先日のブンビーさんに続き、ミスターマジックもまた
高まる緊張感をはぐらかすようにカメラ目線でCMまたぎをやってのけました。

コインを取り出し、かれんは念入りにルールを確認します。
Vの字が刻まれた方が表で、何も無いほうが裏。
落ちたコインの裏表を当てればいいのね?
チャンスは1回のみ。スポットライトに照らされる中、かれんは意を決してコインを弾きます。
高々と上がったコインは静かにかれんの右手の甲に落ち、と同時に左手を被せるかれん。
その一瞬の隙に、ミスターマジックは卓越した動体視力で「裏」だと見切っていました。
かれんは、確率2分の1の答えの重みに、裏か表か迷い続けます。
悩むかれんを前に、先手を取って「表」を選ぶミスターマジック。
かれんはミスターマジックの表情と、これまでのインチキの数々を思い出し、
「表」を選ぶと主張します。それならばと、ミスターマジックは「裏」に変えます。
かれんの性格と状況から「表」を選ばずにいられない状況に追い込む。
「裏」だと知っていながらの策士ぶり。これこそがミスターマジックの心理戦でした。

『さあファイナルチャンス!これでプリキュア5の運命が決まります!』
コインを見てみましょうと促すミスターマジック。しかしかれんは中々左手を上げられません。
しびれを切らしたミスターマジックはかれんの左手を掴み、強引に高々と持ち上げました。
勝利を確信するミスターマジック。しかしかれんの右手の甲には、ある筈のコインがありません。
と同時に、かれんの左手からコインが滑り落ちました。
コインが床に落ちる乾いた音がスタジオに響き、そしてコインは「表」を上にして止まりました。

『表よ!私の勝ちだわ!』
かれんは嬉しさと安堵が入り混じり、滅多に見せないはしゃぎっぷりを見せます。
そしてやり直しだと文句をつけるミスターマジックに対し、
髪をかき上げて、さらっとクールに言い放ちました。
『あら?誰も手の上のコインの裏表を当てるとは言ってないわよ』
ミスターマジックはこれまでの事を棚に上げてブチ切れ、そして絶叫します。
『ずるいぞーーーーー!!!!!』
と同時に空間がひび割れ、キリン、モグラ、ゴールポスト等これまでのホシイナー達が現れました。
『なんてずるい奴なんだ。許せん!』
そんなミスターマジックに、お前が言うなとばかりに罰ゲームボックスを打ち破る4人。
そしてミルクもくるみとして崩壊するスタジオ空間へ合流します。
『汗で手についたコインを持ち上げたのは、あなたじゃない!』
正々堂々と戦って勝利したかれんの周りにみんなが揃い、
ここにプリキュア5が勢ぞろいしました。

襲い来るホシイナー達から互いを庇いながら戦うプリキュア達。
『ローズ。あなた私のために番組に出るの辞退したのね。ありがとう』
戦いの最中にお礼を言われ、ちょっと澄ました顔の後、笑顔を見せるローズ。
そして一つにまとまったホシイナーを一人で引き受け、
渾身のメタルブリザードで打倒しました。
続けてミスターマジックにはレインボーローズエクスプロージョンが襲いかかり、
ミスターマジックは客席のホシイナーで壁を作って辛くも引き上げて行きました。

元のテレビ局に戻り、お礼を言われるかれん。
『私じゃない。みんなが、みんなの気持ちが勝たせてくれたの』
そう謙遜するものの、極度の緊張から解放されて腰が抜けてしまいました。
やっぱり勝負事は苦手みたいと苦笑いするかれんですが、
これからもう一勝負待ち受けています。本物のファイブdeチャンスは間もなく開始。
かれんに手を差し出すのぞみ。かれんはその手を取って立ち上がり、
みんなでスタジオへと駆け出して行きました。
『でも、コイントスだけは勘弁してね』

そして数日後の水無月家。そこには優勝した瞬間を何度となくVTRで見返すのぞみの姿が!
飽きずに何十回となく録画を見返すのぞみにやや呆れながら、
くるみは優勝賞品のチョコ食べまくる、くる、くる。
『お前、本当にこれでよかったのかよ』
『私はパルミエ王国のお城に名前を刻んでもらうからいいの』
そこに5人の名を刻んだトロフィーが到着しました。
喜び勇んでトロフィーを囲むみんなを、少し寂しそうな目で見るくるみ。
ところが手招きするみんなに促されてくるみがトロフィーを見てみると、
そこには5人の名にだけでなく、「美々野くるみ」の名も刻まれていました。
目を輝かせてかれんを見るくるみ、そして頷くかれん。
坂本さんがテレビ局の友人に手を回した裏ワザの賜物とはいえ、
これは紛れもなくみんなで手にした、みんなの宝物です。


こうして久々に前後編を見返した今、
「カオス回」と位置付けていた認識を改める必要がありそうです。
確かにミスターマジックの異様なノリと理不尽なゲーム展開は強烈なインパクトをもたらし、
りんちゃん、こまち、のぞみが前回見せた表情や仕草などが記憶に残ります。
しかし、根底に流れる思い出づくり、くるみの気遣いと寂しげな本音、
とてつもない緊迫した状況に置かれたかれんが、結果として強運を引き寄せた事。
そして何より、6人が一つだというこれまでのシリーズの総括ともいうべき展開は、
このシリーズを後半に向けて収束していく上での集大成と言えそうです。

かれんが勝利を手にする展開は結果オーライ、完全に「運」に支配されるものです。
しかし、「奇跡」は自ら起こしてこそ価値があるといいます。
大変なプレッシャーを前に逃げなかったものの、敗れた先に待つ事の重大さに滲む汗、
ミスターマジックの慢心と油断を誘い込み、心理戦にも屈しなかった事。
これらが交じり合い、強運という名の奇跡を招き入れたと考えたいです。
それにしてもかれんが見せる不安と、勝利を手にした後のはしゃぎっぷり、
対するクールな振る舞いと、全てが終わった後に腰を抜かす様など、
今回だけでかれんというキャラクターの個性が色濃く描かれていました。

前回と今回いずれもゲームに参加しないものの、
くるみがもう一人のメインとしての存在感を発揮しています。
当初、あの自己中心的で高慢だったミルクが、
みんなの事をここまで気遣う事が出来るようになったと思うと感慨深く、
だからこそ随所に覗かせる寂しげな表情や仕草が印象に残ります。
本当は自分もこの輪の中に一緒に加わりたい。
それでも5人しか資格が無いのであれば、みんなに譲りたい。
頭でわかっていても、寂しい気持ちは消せないものです。
そんなくるみに対する気遣いの恩返しともいうべき皆の粋な計らいは、
坂本さんの裏ワザがあったとはいえ、
みんなで勝ち取ったトロフィーだからこそ価値が感じられました。

何でもアリのぶっとんだ展開の中にしっかりと描かれた6人の絆。
前後編というボリュームに相応しい、見ごたえのある2編でした。
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