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5GoGo 第41話『りんちゃんイケメンとデート!?』 [Yes!プリキュア5GoGo!]

一目惚れした青年には既に彼女がいたり、ちょっといい感じの相手は幽霊だったり、
5人の中で誰よりも恋に恋する乙女なのに、りんちゃんは事恋愛には恵まれません。
そんな彼女がアクセサリーデザイナーを目指す上で、いずれ考えなければならない命題、
そしてりんちゃんの優しさ、無駄な事と効率、などなど。
さまざまなテーマを交えて美麗な作画で描き出す、
純情乙女・夏木りんちゃんのエピソードの最終章です。
  
りんちゃんはアクセサリーのデザインを考えながら歩いていると、
不釣り合いに大量のアクセサリーを身に着けた、ちょい悪風の青年とすれ違いました。
思わずマジマジ眺めてしまって、青年に不機嫌そうな反応を返された後、
改めてりんちゃんは疑問を抱きます。
『すっごいアクセサリーの数。何であんなにつけてるんだろう?』

エターナル。
いつもお茶を淹れていたあの男(ブンビーさん)の姿が見えない事を気にして
部屋を訪れるムカーディアさんに、アナコンディさんは不穏な笑みを浮かべて答えました。
『あの男の事が気になるのでしたら、ご案内して差し上げましょうか?』
その一言と態度で全てを察し、戦慄するムカーディアさん。
アナコンディさんに贔屓されて来たとはいえ、期待に応えられなければ、
ムカーディアさんと言えど例外なく、先はありません。

ナッツハウス。
りんちゃんはアクセサリー作りに興じながら、先ほど会った青年の事を話しますが、
のぞみはうららと新しいケーキ屋さんの話題に夢中です。
自分の話を聞いていないと呆れ気味のりんちゃんのご機嫌を取るように
りんちゃんの作ったアクセサリーなら全部つけたいと返すのぞみ。
りんちゃんはアクセサリーを褒められて一応お礼を言うものの、
アクセサリーはそんな風につけるものではないと切り出そうとした矢先、
ナッツはまるで禅問答のような謎かけを出しました。
『アクセサリーは、おしゃれのためだけに着けるものなのか?』

店の手伝いのために一足先に帰ったりんちゃんが、
花に水をやりながらナッツの言葉の意味を考えていると、不意に百井さんが来店します。
気になる事があるのなら、一緒にお茶でもしながら相談に乗ると言う
百井さんの優しい微笑みに思わずドギマギしてしまうりんちゃん。
丁度和代ママも帰って来たため、店番という仕事からも解放されました。

その頃、ナッツハウスに残る5人は、ナッツの発言の真意を考えていました。
かわいい、きれいと思うから身に着けるというのは当然として、
昔は権威の象徴としても身に着けることがあったり、
仲良し同士でおそろいのものを身に着ける事もあったりと、
色々意見は浮かびますが、ナッツの意図する答えはそこなのか、釈然としません。
そんな中、しばらく無言だったのぞみが口を開きました。
『私がりんちゃんのアクセサリー好きなのって、綺麗とか、かわいいとか・・・
 それだけじゃなくて、何だろう・・・?』

上手く言葉に出来ずとも、のぞみは何かを掴み始めたようです。
階下でみんなのディスカッションを伺っていた小々田先生とナッツは、
のぞみとりんちゃんなら答えにたどり着くと信じて、行く末を見守ります。

『これってもしかして、どこからどう見てもデートってやつ?』
その頃りんちゃんは、百井さんと町を歩きながら心中胸をときめかせていました。
百井さんはりんちゃんに休日の過ごし方、みんなの趣味、特技など
さりげなく話題を振りながら、みんなの弱点をそれとなく聞き出そうとします。
しかし話の途中でりんちゃんはショーウィンドー内のアクセサリーに目を惹かれ、
百井さんは柄にもなく苛立ちを隠せません。
そんな中、りんちゃんは百井さんの首から下がるネックレスに気づき、
なぜそれを付けているのか尋ねました。
百井さんの答えはファッションであり、似合うから着けているというシンプルそのもの。
他の理由など無いとあっさりと切り捨てますが、
ナッツの問いかけが頭に残るりんちゃんは、どうも釈然としません。

再び話を元に戻し、みんなの苦手なものを聞き出そうとする百井さん。
しかし今度はりんちゃんが迷子の女の子を見つけたため、またも話は中断。
りんちゃんははぐれた兄を呼びながら泣いている女の子に優しく語りかけ、
交番へと連れて行きます。百井さんは後は警察に任せようと切り出し、
どうもらしくなく、焦りが感じられます。
しかしりんちゃんは泣いている女の子を放っておけるような子ではありません。
泣き止まない女の子に自作のコサージュをプレゼント。
続いてブレスレットに見とれていると気づくや否や、これも女の子にプレゼントしました。
女の子はすっかり泣き止み、お兄ちゃんにプレゼントすると大喜びです。
いずれも女物のデザインのため、思わず驚くりんちゃんですが、
お兄ちゃんはプレゼントしたアクセサリーをずっとつけてくれる優しい人物のようです。

その後、百井さんとりんちゃんはカフェのオープンテラスに腰を落ち着かせました。
ここはのぞみが話していた店と知り、お土産を買ってあげようと気遣うりんちゃんに、
百井さんは見返り無く、人に与えてばかり、なぜ無駄な事ばかりするのかと問いました。
『与える事より自分の欲しい物を手に入れる事の方が大事でしょう。
 あなたも本当は、そう思ってますよね?』
百井さんの物言いに、りんちゃんも徐々に怪訝な表情を浮かべ始めた矢先、
のぞみが駆けつけました。りんちゃんがおめかしをして出かけたと知って、
ケーキを食べに行ったと誤解しての事ですが、
百井さんと2人きりの現場を見られたりんちゃんは慌てて誤魔化し始めます。
そこに、ウェイターがお茶とケーキを運んできます。が・・・
『お待たせしました。お茶が入りましたよ』
どこかで聞いた台詞、どこかで聞いた声、そして胸元の名札の「文尾」
愛想の良い笑顔でケーキを持って来たウェイターは、ブンビーさんでした。
思わず驚き立ち上がるのぞみとりんちゃん。そして、百井さんも。

『お前がどうしてここに!?』
予想だにしない再会に最も驚いているのは百井さんです。
のぞみとりんちゃんの前という事も忘れてブンビーさんを問い詰め始め、
『そもそもお前はエターナルを裏切って、地下に落とされた筈じゃ・・・』
思わず「エターナル」の単語を口走ると言うミスを犯しました。
『エターナルって』『どういう事?』
今更失言に気づいても後の祭り。
さらにブンビーさんが追い打ちをかけるように暴露し始めました。
『そうそうこいつもエターナル!それも酷い奴なんだよ。
 私の入れたお茶を紅茶に変えやがって』
ブンビーさんはどうでも良い事を根に持っていたようですが(笑)
もう二度とエターナルには戻らないとそのまま逃げて行きました。
そのおかげで百井さんは、もはや言い逃れが出来ません。

『今まで気づかない方が悪い。良く思い出してみろ』
百井さん、いやムカーディアさんは、高原の出来事、縮小化、ファイブdeチャンスと
これまでの例を挙げて居直り、ムカデ怪人の本性を現しました。
そしてテーブルをホシイナー化するムカーディアさんに、変身して立ち向かう2人。

『与える事が好きだというのなら、私にも下さいよ。ローズパクトを!』
これまでの紳士的な態度から一転、ムカーディアさんは凶悪な表情で
攻撃を畳み掛け、2人の行動には無駄が多いと一蹴します。
効率の良い私達には絶対に敵わないと、リブス・ブレード(露骨な肋骨)を繰り出し
アクセサリーをつける理由に悩んでいる事を無駄な事だと切り捨て、
ローズパクトもアクセサリーも持つにふさわしい者が持つべきだと言い放ちました。
『違う!相応しいか相応しくないかなんて関係ない。
 フローラさんは私達にローズパクトを渡してくれたの!
 だから私達は、その想いに応えたいだけなの!』

即座にムカーディアさんを否定するドリーム。
しかし2人では不利な状況に変わりはなく、ホシイナーの拳が襲いかかろうとしますが・・・

その時ローズが、レモネードが駆けつけ、4人でホシイナーに反撃します。
そしてミントとアクアはムカーディアさんを新手のエターナルと判断して挑みます。
その正体が百井さんだと知って、皆も驚きが隠せませんが、
同時にこれまでの不可解な事態にも納得が行きました。
高笑いと共にホシイナーをけしかけるムカーディア。
そこにココ達が到着し、ホシイナーはナッツの力を得たローズがメタルブリザードで撃退。
続けてムカーディアさんにレインボーローズエクスプロージョンを放ちます。
壁を作って受け止めるものの、さしもの彼も受け止めきれず、
押し切られる前に撤退して行きました。

後日、あの迷子の女の子がお兄ちゃんと一緒にナッツハウスへお礼を言いに来ます。
りんちゃんとの再会を喜ぶ女の子。そしてりんちゃんは、お兄ちゃんを見て驚きました。
冒頭、無数のアクセサリーを付けていたちょい悪風の青年こそがお兄ちゃんで、
彼は妹がプレゼントしたアクセサリーをすべて身に着けている、
見かけによらず妹想いで優しい心の持ち主でした。
兄妹の姿を見て、りんちゃんはナッツに答えを出します。
『誰かの想いがこめられているから見につける。
 それがアクセサリーを見につけるもう一つの理由なのね』

『私だって、りんちゃんの気持ちが沢山詰まったアクセサリー、いっぱいつけたいもん!』
アクセサリーの品定めをする兄妹を微笑ましく見守り、
一つの答えに気が付いたりんちゃんは、きっと良いデザイナーになる事でしょう。


まず初見時に驚いたのは、ムカーディアさんの扱いでした。
キリヤ、満と薫といったこれまでの例からすれば、
変身前のプリキュアと接点を持ったキャラクターは何らかの影響を受け、
ムカーディアさんも今後身の置き方に悩むものと思っていましたが、
いともあっさりと敵幹部の立ち位置に収まってこのまま最後まで敵対し続けます
ムカーディアさんが心変わりをしないのであれば、例えばりんちゃんに
『百井さん、何かの間違いですよね?』
といった台詞を言わせる事も考えられますが、
エターナルと知って以降はこのような素振りも無く、普通に敵幹部として認識しています。
そのため最初はドライな関係に思えて疑問を抱いたのですが、
今思えばりんちゃんに無用の心の傷を与えないため、
あえて純粋な悪役として振舞わせたように思います。

その百井さん=ムカーディアさんは、これまで緻密な作戦を立てて臨んで来たものの、
今回はらしくなく焦りと苛立ちが見受けられます。
いくら相手が中二の少女とはいえ、単刀直入に苦手なものを聞こうとしたり、
無駄な事ばかりするなどと言い放っては疑問を抱かれて当然です。
それがわからない程、彼が追い込まれたと見るべきでしょう。
なまじアナコンディさんの事を知っているが故に、
結果を出せないと自分さえも例外ではない。
結果を出すためには回り道をせずに効率を考えたために、
単刀直入な言い回しが目立ったのだと思います。
もしもいつものムカーディアさんが綿密な作戦の下で挑んできたら、
果たしてどうなっていた事でしょうか。
妙なプレッシャーを与えたが故に、ムカーディアさんの本来の持ち味を殺してしまった
アナコンディさんもまた、効率化を考えての事と思いますが、結果は見ての通りです。

さて、作品のテーマとメインであるりんちゃんに目を向けると、
りんちゃんはなぜアクセサリーデザイナーを志したのか。
その初心を思い出せばナッツの問いかけはすぐに答えは出せる筈です。
結婚式に臨む未来さんのために、心を込めてお手伝いしたい。
この時点で既に答えは出ており、「りんちゃんの作ったアクセサリーなら全部つけたい」
と即答したのぞみも答えを出しています。送り手の心を受け手に届けるという事。
それであればアクセサリーである必要はなく、今作品のテーマである「手紙」も同じです。
しかし「衣食住」のように生活に直結しないものだからこそ、
アクセサリーの持つ価値は見た目の美しさだけではない何かが必要ではないか、
それを作る者は、それを知っていなければ真に優れたものは作れないのではないか。
ナッツの問いかけの意図はここにあったように思えました。

そんな中にあって、ちゃっかり生還を果たしたブンビーさんの存在感が際立っています。
ほんの少しの登場ながら、ムカーディアさんの正体を意図せずも思い切り暴露し、
逃げる際にも「エターナルには戻らない」などと言いながら
「頼まれたら戻ってもいいかな」と漏らすなど、憎めないキャラクターぶりは健在です。
しかし、この時点ではまだエターナルに未練が伺え、
同時に己の力で何かを成し遂げようという考えにはまだ至っていないと見て取れます。
今までの業種とは全く異なるウェイターから始めるという点からは
前向きなものが感じられますが、まだ彼からは「ひたむきさ」が見受けられません。
それを得るまでのあと数回にも目を向けてみたいと思います。

最後に、りんちゃん好きの私としては苦渋の考えではありますが(笑)
あの女の子のお兄ちゃんは一見とっつき悪そうでも根は大変優しい人物であり、
アクセサリーという話題の共通点、そしてあそこまで妹がべったりくっついている以上、
おそらくフリーの可能性が高いです。その妹とりんちゃんもうまくいきそう、
という事は・・・りんちゃんにとってお似合いの相手かもしれません。
これまで失恋に見舞われ続けてきたりんちゃんが幸せになってくれるのなら、
私は涙を飲んで身を引きましょう(痛)
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まるっさ

連レス恐縮です・・・ひょっとしたらGOGOラストまでご迷惑お掛けするかも知れませんが(滝汗)。

『”百りん!?”回かと思ったらめっちゃ”のぞりん”回だったでござる』

というのが見終えた当時の印象でした(笑)。”のぞりん”好きの自分にとってはまさにサプライズだったので良かったのですが、確かに下手に『前例』を意識してしまってた分、僕も意外というか肩透かしをくらったというか・・・似たようなパターンを見るのはどうも、と常日頃思ってきた割には身勝手だなl、と自分自身思ったものです。

正直ムカーディアさん自身は(やってきた行為はおいといて)決して邪悪の化身でもなければ、もちろん実はいい人というほどでもなく(おい)・・・ただの自尊心と出世欲が強いだけの若者レベルでの『嫌なヒト』といった感じと受け取っていただけに、別に無理な改心は却って不自然ではあったとしても、後に迎えるあの最期はやはり見ていて辛いモノがありました・・・ブンビーさんみたいなノリで生きていてくれればな、とも。

・・・もっとも5シリーズ、いやプリキュアシリーズの幹部のみなさんは全員そうなんですけどね。

その反動か!?フレッシュ以降の新体制になってからは少なくとも『なんの救済もなくあっさり退場』というのはなくなり、当たり前のように幹部が半年以上生き延びているケースがスイートまで続いているわけで・・・そう考えると今は敵にとっても天国極楽なのかなと・・・ムカーディアさんのみならずドツクゾーンやダークフォール、ナイトメア、エターナルのいい味出してなのに一切プリキュアと話し合いや救済とかなしにただの悪人、いやただの障害物として『取り除かれていった』みなさんのことを考えるにつけ、思ったりします。
by まるっさ (2011-09-18 12:35) 

スティクス

>まるっささん
ご迷惑だなんて、そんな・・・(滝汗)
私も大いに励みになりますので、どうぞよろしくお願い致します。

「のぞりん」の集大成としても今回は楽しめました。
特にデート?の現場を見つかった時のりんちゃんの表情変化が
何とも言えずに可愛らしいのがたまりません。

とはいえご指摘の通り、ムカーディアさんに限らず
ナイトメア~エターナルの皆さんはそこまで極悪人ではなく、
「嫌な奴」レベルだったと思うと、
他の皆さんの最期も忍びないものがありますね。
特に次回のシビレッタさんが私には気の毒でならないので、
果たして次回でどう肯定的に結び付けるか、考えどころです。
もっとも、敵が魅力的であるからこそプリキュアが引き立つという
本来の敵役としての存在価値を全うしていると言えますが・・・
果たしてトリオ・ザ・マイナーやメフィストの今後の運命がどうなるのか、
こちらも気になります。
by スティクス (2011-09-19 12:45) 

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