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YMOを語ってみる 「TONG POO」~Yellow Magic Orchestra [音楽]

4~5歳の頃、両親と車でどこかへ出かけた際、車内でかかっていた曲がありました。
その曲が何なのかずっと解らないまま、ただメロディラインの合いの手に入る
電子音による旋律が、ずっと記憶の片隅に残っていました。
時は流れて高校生の頃、再生が話題となった折に、「YMO」そして
「イエロー・マジック・オーケストラ」という単語の響きに不思議な魅力を覚えた当時の私は、
NHKで放送された再生ライブの模様を見て、鳥肌が立ったのを今でも思い出します。
あの時の曲は、これだったのか・・・と。

YMOを代表する曲の一つ、「TONG POO 東風」。多分私が初めてYMOを意識した曲です。
 
ファーストアルバムの他の曲と同様、東洋風の曲調でありながら、
A面の細野ワールドとは異なる、坂本龍一らしさというものが感じられる気がします。
YMOファンには周知の通り、ファーストアルバムには「日本版」と「米国版」がありますが、
私はこの日本版の方が好きです。米国版に追加されている間奏部のヴォイスは
それはそれで独特の魅力があるものの、やっぱり蛇足に思えます。
日本版の中間部は確かにやや冗長に感じられなくもないですが、
良く聴くと変奏曲よろしく、微妙に違った意図が聴こえるようで、
これこそが教授の意図した音楽だったのではないかというように見受けられます。
そして再びメインの旋律に戻った後からラストにかけて、
裏で鳴っているピアノの凄さはさすが芸大院卒の格といったところでしょうか。

この曲はYMO屈指の人気曲だけに、多くのライヴで演奏されています。
まずは私がYMOを意識するきっかけとなった1993年再生ライヴ。

原曲に忠実な演奏故に、ライヴならではのアレンジが少なく残念という声もありますが
オーソドックスだからこそ、私が再びYMOを知るきっかけとなった、忘れられない演奏です。


1983年散開ライヴ。こんなにキラキラで軽い東風なんてアリ?と首をかしげた事もありますが、
今思えば後記YMOの雰囲気に合わせたアレンジも良いかなと思います。
色んな意味でライブらしくない演奏ではありますが(笑)


ニューヨーク、1979年ハラー公演
タバコを加えながらこんな演奏をする教授のインパクトが強烈!
それ以外でもクールに見えて熱く、それでいてクールなメンバーの演奏が実にカッコいいです。


そして1979年LA グリークシアター公演
YMOの海外デビューであり、前座でアンコールを求められた伝説の公演の、
そのアンコールの模様です。途中自動演奏が止まる?アクシデントに見舞われながら
この公演最初の頃、つい30分ほど前までガチガチに緊張していた様が嘘のような、
この威風堂々とした演奏っぷりは圧巻です。

私にとってのYMO原風景ともいうべき東風。
この曲と出会えた事に、感謝しています。


作曲:坂本龍一

<番外>

OMY「SHANG POO」 シャンプー?
YMO大好きなナムコの作曲家の皆さんが結成したパロディユニット「OMY」の一曲。
知らずに聴いたらどっちがオリジナルかわからなくなるような高いクオリティ、
知って聴いたらこの巧みなはぐらかしっぷりが素晴らしい?迷曲です。
似て非なるメロディラインもさることながら、
細野さん独特のベース奏法までも忠実に再現している様はもう脱帽です。
案外ご本人がこっそり参加してたりして・・・?
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コメント 4

元通りすがり

これはまた懐かしい曲ですね。
ネットなどまだ無い時代のことなのに、何故かこの曲のタイトルがフランスの映画監督ジャン・リュック・ゴダールの作品「東風」を元ネタにしてることを当時すでに知っていたのが不思議です。
多分雑誌に載っていたYMOの記事から仕入れた知識だと思いますが、
昔は情報が乏しい分かすかな情報にも全力で食いついて知識を吸収しようとしていたのでしょうね。
そういえばこの曲にも矢野さんの歌入りバージョンがありましたね。
by 元通りすがり (2012-06-21 23:21) 

スティクス

>元通りすがりさん
東風~中国女~マッド・ピエロのゴダール三部作はどれも良いですよね。
今より圧倒的に情報量が少ないにも関わらず、
周知されていたのは当時の音楽雑誌の充実ぶりにもあると思います。
ファミコン攻略法などでもそうでしたが、昔は色々と情報収集に貪欲でしたね。

>歌入りバージョン
そういえばコズミック・サーフィンにも似たようなのがありましたね。
「キラキラシュワシュワ~♪」って奴です(笑)
シュワシュワ~って、ナケワメーケを思い出します。
by スティクス (2012-06-22 23:56) 

nanpsu

通りすがりでこの面白いサイトを見つけました。

私がYMOにはまったのは、実は散開のTongPoo。
この竹笛みたいな旋律に洗脳されてしまいました。
王道のYMOファンのピコピコ系からではなかったですね。

それからというものの私のDNAの幹部に刷り込まれた
曲となりました。

YMO初期の細野さんベースもしびれますね。
o-setsu-yのベースで感化されました。
http://www.youtube.com/watch?v=JB-6k6QCsGw


by nanpsu (2012-09-05 21:22) 

スティクス

>nanpsuさん
私は散開が「再発見」でした。
賛否両論ある散開ですが、新たなファン層を拡大したという点や
90年代前半のトレンドを巧みに取り入れた作風やアレンジなど
もっと評価されていいプロジェクトだと思います。

それにしても東風の旋律は一度聴いたら離れない不思議な魅力がありますね。
竹笛っぽいというのも何かわかる気がします。

o-setsu-yの動画紹介ありがとうございます。
これは面白いですね。
ラストでジ・エンド・オブ・エイジアに繋がるのがまたニクいです。
このまま続きを聴きたくなりました。

次はビハインド・ザ・マスクの記事を書くべきですが、
最近ちょっと忙しくて・・・という言い訳ですみません。
中期・後期・再生それぞれに好きな曲があるので、
早く追いつきたいと思っています。気長にお付き合い頂ければ幸いです。
by スティクス (2012-09-06 07:34) 

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