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魔法つかいプリキュア! 第12話『満天の星空とみらいの思い出』 [魔法つかいプリキュア!]

 新年おめでとうございます。この「魔法つかいプリキュア」も残すところあと4話という段階に来ている時期に、新たな学園生活の第一歩を本格的に踏み出すエピソードを観返すことになったのも、何かの縁かもしれません。
 自分にやたらとプレッシャーをかけてしまったり、読まれているという意識が過剰に反応して固い文章ばかりになったりしてしまうのは、私の悪い癖だと思っています。今回のリコもそれに通じるようで、身につまされるものがありました。みらいのように、私もちょっと見方を変えて行ければ良いのですが・・・
  
 津成木一中の制服を着たリコが、姿見の前で身支度している頃、みらいはまだ夢の中です。
『え~?それってワクワクもんだぁ♥』
 いったいどんな夢を見ていることやら(笑)。みらいはリコに叩き起こされますが、実はリコの方が相当に早起きで、まだ目覚ましの時間にもなっていません。
 その後校長との通信で、リコは早速トパーズを入手したことを報告。この調子でエメラルドも見つけると自信たっぷりです。校長は焦らないよう忠告しますが、その言葉はリコに届いていません。
『いえ、私魔法界代表として、このナシマホウカイでも全力で頑張ります』

 桜並木の通学路を、並んで歩く二人。先日は始業式だけでしたが、今日から授業が始まります。リコと学校に通えることが嬉しそうなみらいに対し、リコは最初が肝心だと、どこか固さを感じさせます。なお、二人の荷物にはモフルンとはーちゃんも潜んでおり、学校で話さないよう念を押しますが・・・嫌な予感しかしません(笑)。 
 
 教室に入る時に一礼し、丁寧に挨拶するリコの立ち居振る舞いに、思春期の男子達は意識し始めます。
『あいつ、ちょっと大人っぽいよな。なのに、なんでみらいと友達なんだ?』
 みらいは遠回しに子供っぽいと言われたようで、脱力しました。リコは授業の前にも教科書を開き、予習に励んでおり、まゆみ達女子とも、挨拶以上に会話が続きません。日直で黒板を消しに行ったみらいをまゆみが手伝ってくれますが、どうやらこれをきっかけにみらいにリコの事を聞こうとしたようです。
『なんかさ、十六夜さんって話しかけづらくない?』
 そんな事無いと否定するみらいの鼻にチョークの粉がついており、二人はそれを見て笑いあいました。そのやり取りを、教科書から顔を上げてリコが見守っています。

 数学の授業で、リコは予習の成果を見せました。三角定規とコンパスを使って、円錐の展開図を正確に板書します。しかしそれはかつての「黒川エレ」を髣髴とさせる、それ以上に黒板を大きくはみ出しており、リコは恥ずかしそうに顔を赤らめました。
 お次は理科。春の正座の名前について、優等生のゆうと君が先に答えますが、彼は春の大三角を答えられませんでした。すかさずリコは手を挙げて、星読みなら魔法学校でトップだったと自信たっぷりに答えますが
『ピピロポラーナス、チャカチャカコナール、ピョンカドラールです!』何その固有名詞w
 みらいは慌ててリコの住んでいたところでの呼び方だとフォローしますが、その珍解答はなぜか生徒達に憧れの目で見られました。その後はーちゃんが授業中に発言してみらいが誤魔化すといったドタバタ劇が繰り広げられます。とばっちりを受けるみらいに対し、リコは逆に一層の奮起を心がけるような顔つきで臨んでいます。

 放課後、みんなでバレーボールをすることになりました。みらいはなかなか上手で、見事スパイクを決めたりしています。一方バレーボールに接するのが初めてのリコはコートの外で一人バレーボールのルールを勉強していました。そしてみらいがリコに参加を促しますが、いつの間にかリコは調べものをすると先に帰っていました。驚くみらいの顔面に、丁度顔面ブロックのようにボールが直撃します。

 リコは書店でバレーボールの入門書を丹念に読み、それを購入しました。そして書店前で配られている風船をもらった後、みらいのカバンと間違えて持って来た事に気付きます。中にはモフルンが入っていました。モフルンに今日は失敗ばかりだとこぼした後、バレーボールの練習に付き合ってもらいます。
 その頃、リコと一緒に下校できず残念そうなみらいと一緒に居るはーちゃんが、リコを心配しています。
『朝からずっとお口がうーんって』
『朝から凄く張り切ってたな・・・』
 みらいもリコが張り切っていた事が気になっていました。

 河川敷で、モフルンに風船を投げてもらいながら、リコはバレーボールの練習を始めます。レシーブ、トス、スパイク。だけど涙が出ちゃう、女の子だもん
 立て続けにスパイクを決めるも、普段使わない筋肉を使ったためか、肩を痛めてしまいました。そんなリコのために、モフルンが肩たたきをしてくれます。
『モフルンもみらいやリコと一緒にバレーボールやりたいモフ。楽しそうモフ』
 しかしリコはどうも固いままです。
『そんな呑気な事じゃないわ!私は魔法界を代表して来ているの。ルールだってプレーだって完璧でなくちゃならないの!』
 その姿勢に疑問を呈するモフルンを他所に、リコは再び練習に励みます。練習に集中しているためか、リンクルストーンの気配を狙って現れたスパルダが、空に向かって蜘蛛の糸を放っていたことに気づいていません。

 夜。夕食を採りながら、学校でのことを振り返ります。
『二人とも二年生最初の授業どうだった?』
『うん!数学とか星座の事とか、でね!リコ、先生の出す問題にバシバシ答えて、みんなが凄いって』
『いえ、今日は全然ダメでした。明日はもっと頑張ります』
 相変わらずリコは固く、みらいとの温度差が際立っています。そんな中、「星座」と聞いた大吉さんは、みらいがまだ小さかった頃に山へ天体観測へ行ったことを思い出します。
 夜の山奥でみらいと逸れ、大吉さんと今日子さんは必死に山中を探し回りました。みらいは無事に見つかり、怖くて泣いているかと思いきや、モフルンを抱いてニコニコ笑っていたとのこと。ほっとするやら拍子抜けするやら、大変だったと、今となっては笑い話です。

 夕食後もリコは机に向かい、熱心に星の名前を勉強しています。そこに、窓の外からほうきに乗ったみらいが星を見に行こうと誘いました。二人行く手に広がる空には雲が立ち込めていて、星はなかなか見えません。
 暗い空の下、みらいは先程のお父さんの話には裏があったことを語ります。
『私、本当は怖くてずっと泣いていたの』
 暗い山道を泣きながら歩く、幼いみらい。つまづいて落してしまったモフルンを拾った時、その瞳に星空が映っている事に気が付きました。果たして上を見ると、満天の星が空を埋め尽くしています。
『星が凄く綺麗だったの。暗くて怖かったはずなのに、キラキラしてて明るくて。同じ夜なのにね』
『見方が変わったのね』
『そう、それ!リコも同じだと思うの。まっすぐ前を見るだけじゃなくてぐるっとまわりを観たら、星空みたいにキラキラでワクワクな事がきっといっぱい見つかるよ!』
 リコは学校でみんなと笑いあうみらいの姿を思い浮かべました。
『せっかく一緒に居られるんだもん。魔法界と同じように、二人で楽しいこと見つけよう!』
 
 そしてみらいは雲の上まで行ってみようとリコを誘い、先に上空へ飛んで行きます。ところが先程スパルダが仕掛けた蜘蛛の巣にぶつかって落下。かろうじてリコが掴み事無きを得ますが、今度は雲と看板を合わせたヨクバールが襲って来ます。
『こんな夜中に騒がないでよ!』
『みんなが起きちゃうじゃない!』
 なんだかほのぼのした理由ですが(笑)、ともかくヨクバールを前にしてルビースタイルへと変身します。

 しかし相手の身体は雲で、文字通り掴みどころが無くルビーのパワーが通用しません。ヨクバールは空を覆う雲を吸い込み始め、さらに巨大化しました。マシュマロマンのように巨大な相手におののくも、ミラクルは相手の動きが鈍くなっていることに気が付きました。
『マジカル。これってチャンスかも!』
『そうか!大きくて怖くても』
『見方を変えれば!!』
 軽快な動きで鈍重な相手を翻弄し、どてっぱらに風穴を開けます。相手が怯んだ隙にルビーパッショナーレで決めました。

『気が付かなかった。星がこんなにきれいだなんて』
 ヨクバールが雲を吸い込んだお蔭で、夜空が晴れ渡りました。それを見上げるリコの表情は、みらいとはーちゃんが心配していた固い表情ではありません。
『私、見つけたい。この世界でも素敵な事たくさん』
 改めて、二人で満天の星空を見上げると、ひときわ輝く星に目が留まりました。手が届きそうに輝く星に手を伸ばすと、本当にその星が手の中に飛び込んできます。それはリンクルストーン・タンザナイト。また新たなリンクルストーンを手に入れました。

 そして窓から外を見ていた勝木さんが、空を横切る魔法使いのシルエットを目撃していました。

 翌朝。通学路を行くみらいとリコのもとへまゆみが追いついて来ます。今度はリコも普通に挨拶を交わし、そしてバレーボールの約束をしました。
『あのね・・・私もバレーボールしたい。でも、ルールを知らなくて、やり方教えてくれる?』
 まゆみは嬉しそうに快諾します。その後加わった壮太も交えて「十六夜さん」という呼び名が慣れないリコは、名前で呼ぶように申し入れました。みらいだけでなく、クラスメイトからもリコと呼ばれるようになり、これから彼女の学園生活が本格的にスタートします。


 冒頭で触れた通り、今回は気負い過ぎるリコの姿が印象的に描かれています。今までリコの立場だったみらいが、魔法学校ではこんなに固くなっていなかったことを踏まえると、これは二人の性格上の問題と言えるでしょう。もちろん、どちらが良い悪いという事はありません。人である以上、このような差異があって当然です。
 
 第一クールの魔法界編でも感じたことですが、そのエピソードの流れにおいて本来は色々教わるべきであるみらいが、実はリコに影響を及ぼしていました。そしていざリコがナシマホウ界に来た今、こちらの世界の常識に疎いリコを導く役目をみらいが担っています。
 リコのプライドの高さと、自分に厳しい姿はもちろん長所ですが、反面周りが見えなくなり、人の忠告に耳を傾けられなくなるという危険と背中合わせです。その状態に陥ると、なかなか自分では気が付けないもの。本来は冒頭で校長がもう少しフォローすべきなのかもしれません。しかし、それを気づかせる役目をみらい、はーちゃん、モフルンという、同じ目線の、あるいは妹のような存在の者達が引き受けていることで、上から目線の忠告にならずに良かったと思います。

 その中でもモフルンとの絡みが目を惹きました。下校後、書店から河川敷へ向かう途中のコミカルなやりとりもさることながら、バレーボールの練習に付き合ったことで、この両者の距離が少し縮んだように思えます。そして、バレーボールの練習での「ナイスモフ!」は、理屈では無く、楽しくプレイする事を提案するような発言に思えました。もっとも、そのモフルンの気持ちはまだリコには届いていなかったのですが・・・(笑)。

 モフルンといえば、みらいの思い出話でも重要な役割を果たしています。当初山で逸れたみらいは泣くばかりですが、モフルンの瞳に映る星空を見てから感じ方が変わりました。この時のモフルンには当然動く力も、みらいと話す力もありませんが、みらいを励ましたいという気持ちがあった事は間違いないでしょう。この時の経験が、今のみらいの性格形成に大きな影響を及ぼしています。みらいは多少の事には動じないようにも見えますが、それでも彼女はまだ中学生。内心ではいろいろ不安に思う事もあるのだと思います。そんな時におそらくこの星空の出来事を思い返し、違う角度から物事を見れば不安も不安でなくなると考えているのかも知れません。ちょっとした不安や心配事も「ワクワクもん」として捉えることができるのが、みらいの強さと言える気がします。

 新年早々、(実は私は1月3日から仕事でした・・・)私は仕事で残念な失敗をやらかしました。会社に損害を与えるような問題ではありませんが、かなり悔しい想いをさせらました。そんな折に今回の話を振り返ったことで、その失敗も見方を変えれて反省し、次に活かそうという前向きな気持ちになれたと思います。
 みらいとリコと同様に、私も今年一年、素敵な事を沢山見つけたいという気持ちになりました。
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