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魔法つかいプリキュア! 第17話『水晶さんおしえて!おばあちゃんの思い出の人』 [魔法つかいプリキュア!]

 若い頃のかの子さん・・・かわええええええええ!!!!!(おいw)。
  
 今日はみんなで大掃除。新型の強力掃除機に振り回されるリコ、窓の汚れが落ちずにこっそり魔法使おうとして今日子さんと鉢合わせるみらい、子ども達は二人とも苦戦しています。かの子さんはそんな孫たちを「魔法」で手助けしようと申し出ました。
『今、魔法って言いました!?』『それ私のセリフ・・・』
 新聞紙を水に浸して窓を拭き、乾いた新聞紙でふき取るとあら不思議。窓ガラスは見事きれいになりました。実際はインクの化学反応ではありますが、かの子さんは私の魔法のおかげだとおどけて見せました。
 そこに大吉さんが大荷物を抱えてやって来たところ、バランスを崩して中身が散乱。その中にはかの子さんの古いアルバムがありました。アルバムを紐解くと、今のみらい達と同じ年頃の、女学生時代のかの子さんが、公園の花を背景に写した写真が載っています。かの子さんは、その頃この公園で不思議な人に出会った思い出話を語ります。
『その人は風のように現れて・・・あの時の事、今でもずっと忘れられないわ』
 記憶の中のかの子さんは、「その人」にまるで初恋のように目を輝かせています。

 みらいとリコが、かの子さんの思い出話に想いを馳せていると、水晶さんが愚痴り始めました。なんでも校長の占いばかりで肩が凝ってしまい、たまには気分を変えた占いがしたいとの事。リコはそれを聞いてマントを羽織り、魔法界の憧れの職業である占い師になり切って占いを始めます。みらいとモフルンを交えて占う内容。それは・・・
『おばあちゃんの思い出の人はどこ?』
 丁度その時、タイミング悪く(良く?)校長から通信が入りました。先日のスパルダ戦について報告すると、何やら校長は考え込み始めます。
『ドクロクシーの闇の魔法。おそらくは古に禁じられた危険な魔法。そしてそれを蘇らせるほどの力を持つもの。そやつは、だが・・・』
 そこで我に返り、これからも十分用心するように二人に告げて通信を打ち切りました。またしても肩が凝ると文句を言う水晶さんを伴って、ふたりは町へと出かけます。

 商店街に場を移し、改めておばあちゃんの思い出の人を水晶さんに問うと、案外近くにいるとの答えが返って来ます。すると、丁度老人が二人に話しかけてきました。まさか、この人が・・・?と思いきや、単に煎餅屋の道を聞かれただけ。それでもこっそりほうきに乗って店を探し、お店へ案内してあげました。その店の行列に、偶然にもかの子さんが並んでいます。老人と向き合い、何かに気付いたかの子さん。まさか・・・。固唾をのんで見守るみらいとリコ。しかし、かの子さんは単に老人の襟にゴミがついていたのを指摘しただけです。ここでは期待外れに終わりました。
 先に帰ったかの子さんと別れた後、二人は再び水晶さんを取り出して占いを始めます。

 校長が闇の魔法やリンクルスマホンに想いを馳せているところにアイザック先生がやって来ます。先日ナシマホウ界を訪れたジュン達のお土産の煎餅をかじろうとして入れ歯が外れる、というお約束がありますが、二人の会話からは校長がアイザック先生よりはるかに年上だと言う事が伺えます。にもかかわらず、この見た目の若さの秘密は、波紋の呼吸常日頃校長が飲んでいるお茶にありました。
『お茶を淹れるのもご自分の手で?まだ魔法を使うのを禁じておられるのですね』
『魔法の力が込められた魔法道具は使っておるがな。ほうきとか』
『いつか私も先生の魔法を見てみたいものですな』
 老人と言える年齢のアイザック先生でさえ一度も校長の魔法を見た事が無いという事実。この秘密は後のエピソードで語られますが、それはまた別の話。ちなみにこのお茶はとんでもない苦さのため、校長以外の人はとても飲めたものではないようです。

 敗れ去り、蜘蛛になってしまったスパルダのなれの果てを前にした闇の魔法使い達は、皆異なる感想を持っています。ガメッツさんは主君のために戦い尽くして悔いはない筈だと、ヤモーはあっさり仕方がないと。そんな中、バッティは主君ドクロクシーの存在に疑問を抱き始めました。ドクロクシーの意向は、常にヤモーが代弁しています。即ちドクロクシーとは存在せず、ヤモーの自演ではないか・・・?しかしガメッツさんはそれに賛同せず、ただ主君を信じるだけだと出撃して行きました。

 みらいとリコの占いには、今度は絵を描く老人が映ります。公園で花の絵を描く老人を見つけ、この人が思い出の人かと期待しながら近づいていくと、その人の隣でかの子さんもキャンバスに向かっています。この人はただの絵画教室の先生です。しかし、手がかりはありました。かの子さんが描いた絵を見て、ここが古い写真に写っていた場所だと気が付きます。

 公園で先程の煎餅をつまんで談笑しながら、かの子さんは昔一度だけ魔法使いを見た事があると話します。詳しい話を聞こうとした時、木の上から降りられなくなった子猫を発見。みらいとリコは助けを呼んでくるとその場を離れ、人目につかぬところでマントを羽織り、魔法で姿を隠してほうきに跨ります。残されたかの子さんが心配そうに子猫を見上げていると、不意に突風が吹きつけました。同時にかの子さんは、若き日の出会いを思い出します。

 あの日、木の上で身動き取れなくなっていた猫を、ほうきに乗った涼やかな青年が助け出した事。猫を救出したその人に、照れながら煎餅を差し出した事。そして、煎餅を受け取り風のように飛び去る後ろ姿を憧れの目で見送った事・・・。今目の前でも、同じようにほうきに跨った二人の少女が、猫を救出して飛び去って行きます。
『あの時と同じこの場所で、もう一度魔法使いを見られるなんて』
 無事に助かった子猫を抱きしめ、かの子さんは童心に返ったように呟きました。
『魔法ってやっぱり素敵ね』
 あの時も、今も。過去と現在を繋ぐかのように、蝶が舞っています。

 かの子さんが先に帰宅した後、モフルンは先程から甘いにおいを嗅ぎ取っていた事を告げます。果たして蝶から大地のリンクルストーン・ガーネットが出現しました。この公園で刻まれた沢山の思い出が、リンクルストーンとなって現れたのだと水晶さんは推察します。
『次は敗北の思い出をこの地に刻むがいい』
 突如、「カレッチと呼んでくれ」レベルの台無しのタイミングでガメッツさんが登場。花と煎餅を合わせてヨクバールを生成します。今回はトパーズスタイルに変身し、立ち向かう二人。

 ヨクバールははーちゃんが持つスマホンを狙って蔦を伸ばして来ます。はーちゃんがガーネットを落してしまったことに気が付かぬまま、前に立って庇う二人。光弾で蔦を弾き、続けて二人分の光弾を合わせて巨大ハンマーでヨクバールを叩きますが、その攻撃は両手の煎餅に盾のように防がれてしまいました。そのまま花の中へと放り込まれる二人。
『綺麗な花をこんな風に!』
 花に閉じ込められて憤るミラクルを、力至上主義のガメッツさんが扱き下ろします。
『下らん。全ては己の糧となるただの道具にすぎん。美しさなど必要ない。この世は強さが全てなのだ』
 ガメッツさんからはーちゃんを守るように、モフルンと水晶さんが立ちはだかります。
『闇の魔法は何よりも強い!世界は我らに従い、闇に飲まれるべきなのだ!』
 無論ふたりはガメッツさんの意見には賛同できません。花の中で手を取り合いながら反論します。
『魔法は人を従わせる力じゃない!魔法の力はみんなを幸せに出来るんだから!』
『そうよ!ミラクルともこの世界の人たちとの出会いも、魔法があったから!』
 二人の手が繋がれると共に、花から光が溢れます。ガメッツさんはその眩さに戸惑うも、足元にその光を反射するモノがあることに気が付きました。
 花から脱出した二人は光弾を巨大なパックマン(何気に怖い・・・)に変え、両手の煎餅を齧りとりました。ヨクバールが怯んだところにトパーズエスペランサを畳み掛け、撃退します。

 しかし、ガーネットはガメッツさんの手に落ちていました。
『このリンクルストーンで次の戦いを申し込むぞ。返して欲しくばその事を、オボエテーロ』
 はーちゃんはガーネットを落してしまった事を悔やみ、泣きながら謝ります。公園にはーちゃんの泣き声だけが、無情に響き渡りました。

 そのまま泣きつかれて寝てしまったはーちゃんを案じる二人。結局かの子さんの思い出の人もわからなずじまいでしたが、昔魔法使いを見た事があるという事から、魔法使いではないかと想像を働かせます。

 その頃、先々代と味が変わったと言いながら煎餅をかじる校長。時々ナシマホウ界に、本当にごくたまに出向いているようです。
『世界は広くそして変わり続けて行く。魔法界もナシマホウ界も。どれほど長く生きていようと、見て学ぶ楽しみは尽きることは無いのだよ』
 校長が食べているのは「つなぎせんべい」。若き日のかの子さんが差し出し、補習組が土産として買って来た老舗の煎餅が、机の上に載っています。


 冒頭で暴走してしまいましたが・・・やっぱり若い頃のかの子さん、凄く可愛いです♥
 今までも雪城さなえさんや花咲薫子さんの若い頃が描かれてきましたが、おばあちゃんにも当然のように若い頃があり、主人公達と同じように人生を歩んできたという事が伝わる描写は印象的です。

 かの子さんは今でも良い意味で子供心を忘れていない明るさがあり、それが魔法を「楽しんで」信じることに繋がっています。普段のかの子さんからは、暗さを感じさせるものはありません。しかし作中では、みらいのおじいちゃん、即ちかの子さんの配偶者である人物には触れられていません。既に他界してしまったのか、それとも別離てしまったのか。いずれにしても、かの子さんにとっても、今日子さんにとっても安易に触れられない問題だと思われます。
 思えば雪城さなえさんも、星空タエさんも、配偶者の存在は明示されていませんでした。花咲薫子さんに至っては、伴侶を若くして亡くしています。今は穏やかな人生を送っていても(薫子さんは特殊ですが・・・)過去には色々な辛く悲しい経験を経て、今の人生がある筈でしょう。しかし人生とは辛く悲しいだけではなく、楽しいことも沢山あります。かの子さんにとって「魔法」とは、人生を楽しく生きるためのおまじないのようなものだったのかもしれません。

 さて、魔法にからめて「おばあちゃんの知恵袋」をさりげなく紹介している点も心に残ります。新聞紙で窓を拭くという光景は今ではあまり見られなくなりましたが、他にも風呂場の鏡をジャガイモの皮で掃除するということも、かつては定番でした。今の子ども達、または親御さん世代にとっても、逆に新鮮に映るのではないでしょうか。

 これから迎える中盤の山場であるドクロクシー戦に向けて、少しずつ校長の謎が明らかになり始めます。ここまで校長が一度も魔法を使っていない事に、リアルタイム放映時には気が付きませんでした。作中では相当な老人に描かれているアイザック先生さえも、校長の魔法を見た事が無いという事実だけで、校長の見た目と実年齢が乖離していることが伝わる説明が見事です。
 同様にかの子さんがかつて出会った魔法使いが校長だという事、数十年前のその時と見た目が変わっていない事、そして「つなぎせんべい」が文字通り魔法界とナシマホウ界をつないだ事など、説明に終始せずに見る人にとって色々想像を巡らせることができる構成も、良い作りだと思いました。

『そうよ!ミラクルともこの世界の人たちとの出会いも、魔法があったから!』
 作中、マジカルはそう独白します。みらいとリコの出会いは、魔法があればこそ。みらいがジュン、ケイ、エミリーと出会ったのも、二人がはーちゃんと出会ったのも、リコが勝木さんやまゆみと出会ったのも、遡ればかの子さんと校長が出会ったのも、魔法がその縁を繋いでいます。縁は偶然か必然か、まさに魔法のようなものです。私もここを始めた事で出会えた方々もおります。かの子さんが信じている魔法とは、人と人との出会いなのかも知れません。「プリキュアの魔法」という懐かしいフレーズが、ふと頭をよぎりました。

 もう一つ、バッティが疑念を抱く展開は新鮮でした。ここまで校長が魔法を見せていない事には気が付かなかったものの、ドクロクシーが一言も喋らず、常にヤモーがその意志を代弁している描写はずっと気になっていました。スプラッシュスターの前例があるだけに、私を含めドクロクシーはヤモーの傀儡ではないかと感じた方も多かった事でしょう。バッティ目線でこの疑念が数話に渡って描かれたことで、彼のキャラが立ってくるというのが面白かったと思います。

『世界は広くそして変わり続けて行く。魔法界もナシマホウ界も。どれほど長く生きていようと、見て学ぶ楽しみは尽きることは無いのだよ』
 ラストの校長の台詞は、常日頃私が感じていることです。ググったりWikiを見れば分かるような事柄は、実際に見て体験すると全く違った印象が得られます。それは駅めぐりで一見何も無いような小駅や、観光地など無い駅に降りた時でも毎回感じ、都度新たな刺激を受けています。
 ということで次の土日には、また某駅へと足を運んでみようかと思います。次回プリキュア感想まで、また数日お待ち下さいませ・・・
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MP

新作「キラキラ☆プリキュアアラモード」が始まりました。でもしばらくは「ハピチャ」から「まほプリ」までの3作中心です。

今回はみらいの祖母・かの子中心の話。第1話でもリコらしき子を見たみらいに対し、「魔法使い」という言葉を発言した事から、「かの子婆さんは何かあるな」と思ってました。何せ過去の「プリキュアの祖母」っていうと、終戦直後にキュアホワイトに覚醒したかもしれない雪城さなえ、実際にプリキュア(キュアフラワー)となっていた花咲薫子、ウルフルンを受け付けなかった星空タエなど様々でした。

それがこの回、若かりし頃のかの子が魔法つかいを発見した事があるという事が判明、エピローグで煎餅を食べてる事から、それが魔法学校の校長とは。やはりかの子にはそういう過去があったんですね。

また、前の回でスパルダが破れ、バッティがヤモーを警戒する様になる様に。スティクスさんの言う通り、当時の私はヤモーはゴーヤーンみたいな奴なのかと思ってました。しかしそれが中盤、そして最終回でああなるとは(バッティも)。

最後、来月の18日に「まほプリ」オフィコンブックが発売される予定です。勿論買うつもりです。「ドキドキ」みたいに本編で語られなかった事が記載されるかも。
by MP (2017-02-10 00:26) 

急行・快特本八幡

校長の占いばかりで肩がこると愚痴る水晶、どこに肩があるの?と思わずツッコミを入れたりしました。この水晶、浮遊するだでなく足踏み(?)までするとは…。みらいの祖母かの子が出会った思い出の人、顔までは出ませんでしたが、校長であることは明らかです(ラストでつなぎせんべいを食べていた…)。
魔法つかいプリキュアのコンプリートファンブックは勿論買うつもりです。自分はスマイルからプリンセスまでのコンプリートファンブックをすべて持っています。
by 急行・快特本八幡 (2017-02-12 11:52) 

スティクス

>MPさん
やっぱりバッティの発言は当時気になりましたね。ただヤモーがゴーちゃん役だと被ってしまうので、良い結果だったと思います。最終回の「アレ」も含めて(笑)。終わってみれば彼が一番キャラ立ちするとは思いませんでした。

>「まほプリ」オフィコンブック
実は購入を迷っています。製作者・キャスト達のインタビュー記事を読むことで私の感想が引っ張られてしまいそうで・・・
「魔法つかい」シリーズの感想を最後まで終えた後に購入しようかと思っているので、ご承知いただけると幸いです。
by スティクス (2017-02-12 22:11) 

スティクス

>急行・快特本八幡さん
確かに、肩はどこにあるのでしょう。肩が無くても肩は凝る、とは知りませんでした。(笑)

>思い出の人
実はアイザック先生の若い頃だったりして(んな訳ない)

「まほプリ」オフィコンブックについてはMPさんへのコメントでも触れましたが、このシリーズの感想を書き終えるまでは読まないつもりでいるので、ご配慮いただけると幸いです。
by スティクス (2017-02-12 22:14) 

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