ハピネスチャージプリキュア!第25話 『恋にドキドキ!プリキュア合宿クライマックス!』 [ハピネスチャージプリキュア!]
ハピネスチャージシリーズの大きな特徴である恋愛劇が、ついに始まってしまいました。私はこの件だとナマケルダさんに共感してしまうため、満足いく記事が書けるかどうか、少々心配ですが、とりあえず、成り行き任せで見守っていくことにします。
前回ラストから尾を引いた問題は、三角関係どころか更に広がりを見せ始め・・・
石神りん→誠司→めぐみ→ブルー⇔ミラージュ様
↑
ひめ
早速なんなんでしょう、この泥沼展開は(笑)
※今回も夏木りんちゃんと区別するため、「石神りん」とフルネームで記述していきます。
発熱して寝込んでしまっためぐみ。その顔が赤いのは熱だけなのか、それともブルーを意識しているからなのか、今はまだはっきりとは分かりません。ともかく、この状態ではみんなと合宿を楽しみたくとも、無理は禁物です。
『じゃあ気合で半日で治す!』
いや、それを無理と言うのですよ・・・。半身を起こして気合を入れた矢先、脂汗と共に急き込んでしまいました。
久々に「しあわせごはん愛のうた」を口ずさみながら、ゆうゆうがおかゆを作っています。氷枕を借りて来た誠司が、ついでに持っていこうとした矢先、ブルーが届けようと申し出ました。
みんなをトレーニングに集中させるために気を利かせたつもりの行動が、少年の心に影を落としはじめたことに、神様は気づいていません。
誠司は昨晩ブルーにお姫様抱っこされていためぐみを思い出し、それを振り切るように氷枕をブルーへ押し付けて、買い物を忘れたとつとめて明るく振る舞い飛び出して行きました。
ブルーはおかゆをふーふーしてめぐみに食べさせてあげています。(この野郎)そこにひめが、石神りん以下えれにゃん、かな、れい、そしてかずみを連れてきました。ひめから合宿の話を聞いて、追いかけて来たと言うクラスメイト達は、ブルーの美青年ぶりに黄色い声を上げます。
はしゃぐ女子たちを、いおなが病人の前で騒がないよう注意した後、ブルーにめぐみを任せてトレーニングへと出発。みんなが行った後も、めぐみの咳は止まりません。
『早く治したいなら今は休まないと』
『よーし!頑張って治すぞ!』
めぐみはブルーの忠告を素直に聞いて横になりました。
誠司はひめにめぐみの様子を尋ねました。
『神様にあーんとかしてもらってて』おい余計な事言うなってw
動揺する誠司を見て、ゆうゆうは何かに気付いた様子です。この場はいおなに急かされてランニングに出発。誠司の後ろ姿を、石神りんが思わせぶりな顔で見送っています。
なぜかクラスメイトのみんなも交えて砂浜をランニング。いおなと誠司以外は肩で息をして、ひめは空腹を訴えバーベキューを提案します。ここはいおなが折れ、バーベキューが始まりました。
炭を焼く誠司の傍らにはいおながいます。遠巻きに見守る石神りんは、誠司がいおなの事が好きなのではないかと心配そうです。ただの空手仲間と聞かされても、親密そうな二人の空気に、恋する乙女石神りんは、気をもんでいます。
トウモロコシを焼くにおいは、めぐみのところにも漂って来ます。ヒロインにあるまじき鼻の穴おっぴろげた顔で嗅ぎつけたものの、もう少し横になっていた方がいいというブルーの忠告を素直に聞き、再び横になりました。
そしてめぐみはブルーが先日ミラージュ様と向き合っていた時の真剣な表情を思い出します。
『あの、神様ってミラージュと何かあったの?』
ブルーが重い口を開きます。
『かつて僕は、ミラージュを傷つけてしまったんだ。それ以来、彼女はクイーンミラージュとなり、この世界を憎むようになった。何としても彼女を止め、この世界を守らなくては・・・』
開け放った窓から吹き込むそよ風が、カーテンをさざ波のように揺らします。
『神様、本当はミラージュと戦いたくないんじゃ?そういう顔してたよ。辛い事があったら言ってね。話聞く事は出来るから』
窓の外には、ブルーの海とブルーの空、海鳥が舞うのどかな光景が広がっています。
『私たちの世界も、幻影帝国も、みんなが幸せになれればいいのにね』
ブルーは窓を閉めた後、めぐみに「ブルーと呼んでいい」と言います。顔を赤らめて、神様の事を遠慮がちに「ブルー」と名前で呼ぶめぐみ。まだ熱があるのか、それとも・・・?
その頃ひめは王女にあるまじき豪快さでトウモロコシをがっついています。傍らでトウモロコシを焼き、めぐみにも持って行ってあげようという誠司に、いおなが悪戯っぽく問いかけます。
『本当優しいよね。めぐみに』
『めぐみとは兄妹みたいなもんだからな』
ゆうゆうは相変わらず、思わせぶりな表情でそのやりとりを聞いています。その時、石神りんとかなが、ひめをコテージの裏へ手招きしました。そしてひめに遠回しに尋ねます。
『相楽君って、好きな人とかいるのかな?』
突然の事に目をパチクリさせるひめ。
『相楽君って男らしいし、かっこいいし、頭もいいし、スポーツも出来るし、いざって時守ってくれそうっていうか、優しいんだよね』
『つまりね、りんは相楽君の事が・・・』
『好きなんだァ!!!』
しかしひめは詳しく知らず、アドバイスを送れず、ゆうゆうに誠司の事を耳打ちします。
『誠司って好きな人とかいるのかな?』
「秘密~♪ あの二人の事は見守って行きたいのです』
あの二人とは誰なのか、そのうち気づくんじゃないかと、ゆうゆうは答えません。そしてめぐみの様子を見に行く誠司を、思わせぶりに見送りました。
一方こちらも合宿継続しているらしいオレスキー将軍たち。ホッシーワさんは今日も眩しい白ビキニ姿です。オレスキー将軍がクルーザーで釣り糸を垂れていると、磯の香りに混じってやる気と恋の香りを嗅ぎつけました。恋は人間を妙に生き生きさせるため嫌いだとのたまうオレスキー将軍。ホッシーワさんも、すぐに冷めて消えてしまうと扱き下ろしますが、ナマケルダさんの反応は少し異なりました。
『そうでしょうか。冷めて消えるならいいですが、冷めないまま行くと恋とは相当面倒なものですぞ』
誠司が見舞いに来た時、めぐみはもう起き上がれるようになっていました。しかし安心するのも束の間、めぐみが「ブルー」と呼んでいることに、誠司の心がざわめきます。
めぐみもバーベキューの卓に合流し、焼きモロコシを堪能。体調崩してもお腹だけは丈夫だというめぐみの快気祝いのため、誠司は貝を取りにいきました。ちゃんと漁協に話を通している等、段取りもばっちりです。
誠司を憧れの目で追う石上りんの反応を見て、ひめは悪戯心を出しました。モテモテの誠司を驚かせようと、こっそり人魚姫にフォームチェンジ。素潜りで貝を採っている誠司を見つけて忍び寄ります。
ところがひめはお魚さんたちにちょっかいを出され、振り払おうとして肘を岩にぶつけてダウン。海に沈む人魚姫の手を、王子のように誠司が助け出します。
『人魚が人間に助けられてどうすんだよ』
誠司の爽やかな笑顔が、ひめの心に突き刺さりました。
いおなは怪我したひめを、悪戯でも考えていたんでしょうと呆れています。
『貝を採るのを手伝ってくれてたんだよな』
手当をしてくれただけでなく、フォローもしてくれた誠司に、ひめは胸の高鳴りを覚えます。
そこにナマケルダさんが、持論と共に登場。
『君たちですかな?恋する愚か者たちは。恋はいけませんぞ。あれほど面倒なものはありませんからな』
様子を見に来た石神りんが、メタ発言と共に二度目の標的にされました。
『また私!?』
『恋とはめんどくさいものなのです。苦労したのですよ、私は』
変身した四人に対し、何やら思うところがありそうなナマケルダさんが、サイアークをけしかけて来ます。病み上がりで本調子ではないラブリーを、皆が適切にフォローして行きますが、ナマケルダさんもいつになく熱く迎え撃ちます。
『勝つのですぞサイアーク!このくらい恋の苦労に比べれば、なんてことない筈ですぞ!』
『ナマケルダってさぁ、何か辛い事があったのかな』
『でも私はこのダンスで恋を応援しちゃいますよ!』
ポップコーンチアからの、リボンハートエクスプロージョン。普段はチョイアークを一掃する技がサイアークとナマケルダさんを怯ませ、その隙にフォーチュンがスターライトアテンションで決めました。
『後悔しますぞ。恋などしても疲れるだけです』
言い残して、ナマケルダさんも引き上げて行きました。
陽が落ちた後、キャンプファイヤーを囲み、合宿最後の夜が名残惜しく過ぎて行きます。
ひめの傷を気遣った誠司が当たらいい絆創膏を取りに行く際、今がチャンスだとかなは石神りんを後押しします。誠司を追う石上りんを、ひめが複雑な目で見送りました。
『相楽君って優しいよね』
コテージまでの二人きりの道すがら、遠慮がちに切り出し、勇気を出して告白。
『好きです・・・相楽君が好きです』
ひめとゆうゆうが、木陰で成り行きを見守っています。
『ごめん、突然。相楽君好きな人がいるとか・・・?』
誠司は答えられません。しかしそれが答えになっていると石神りんは察しました。突然告白した事を謝る石上りん、想いに応えられない事を謝る誠司、苦いひと夏の思い出が刻まれました。石神りんもそれ以上は引きずらず、吹っ切れた様子で絆創膏を取りにコテージへと走ります。
ところで、誠司が好きな子とは・・・
『そんなのめぐみちゃんに決まってるでしょう』
『やっぱりいいいいいいいい!』
この件は鈍感そうないおなも既に気づいていました。知らぬは本人ばかりです。
『なになに?何の話?』
『ななななななななんでもない!秘密ゥゥゥゥウウウウウウッ!』
ひめの声が夜空にこだましました。
あの、ブルー様。確信犯でしょうか(笑)
このシリーズの今後の展開を知っている今でこそ笑い飛ばせますが、リアルタイム当時だったら私は何を書いていたか思いやられます。
あのタイミングで「僕が持っていくよ」とか「ブルーと呼んでくれていいよ」とか、おかゆふーふーとか、神なのに空気の読めない行動・発言の数々。否、むしろ神だからこそ人間の、特に思春期の複雑な心に対して鈍感なのかもしれません。
ブルーにはもちろん下心など無く、誠司の代わりにおかゆを持っていこうとしたのも純粋にめぐみを案じ、誠司を含むみんなの負担を減らそうとしての行動です。「ブルーと呼んでくれ」も、遠慮なく親しみを持ってほしいという意図だと思います。もっとも、それが妙な方向に進んでしまうとは全く気付いていないようですが・・・。この鈍感さ故に、かつてミラージュを傷つけた事は分かっていても、何故そこまでミラージュを追いつめてしまったのかが、この時点でのブルーにはまだ理解できていないように見受けられました。
少々言いにくい私のトラウマを語る事になってしまいますが、私は若い頃、というかめぐみ達と同じ頃、同学年の子を酷く傷つけてしまった事を思い出しました。私に気持ちを伝えてくれたその子を、とても酷い断り方をしてしまった事が今でも悔やまれます。もう少しマシなやり方があった筈なのですが、当時の私はそれに気づかず、ただ自分の事しか考えられませんでした。
そんな私に、ブルーをネタとして茶化すことは出来ても、悪く言う資格などありません。
その罰なのかもしれませんが、私はいまだに本気で恋にのめり込んだことがありません。今までの人生で、それなりに交際をして、それなりに恋愛を楽しんだとは思います。しかし一緒にいても本気になれず、どこか冷めていました。
私の結婚願望の無さ、恋愛に対する執着心の薄さは、あの時の事を気にしている。なんて言うのはカッコつけているだけです。
告白する勇気、断る勇気、受ける勇気が無く、傷つく事を恐れ、面倒だと思っている。私はナマケルダさんと同じように、恋愛に対して面倒なだけです。
私の自分語りはどうでもいいですね。失礼しました。
今回は色々とモヤモヤしたものを思い出したりしましたが、甘酸っぱくほろ苦い青春の一ページとしては純粋に楽しめています。
全てを俯瞰しているように見守るゆうゆう、一見鈍感に見えて実は気づいていたいおな等、それぞれの思惑を知った上で観返すと、表情や態度、発言の意図が見え隠れして、互いに駆け引きのような楽しみがありました。
そして誠司のいい人っぷりは、いつも以上に発揮されています。ブルーに対しては暗い影を落としつつも、みんなに対する態度は好青年そのもの。漁協に話をつけているという段どりの良さも、とても中二とは思えません。
ただ、もともと貝を取りに行くつもりで漁協に話をつけたとは思いますが、あの場面は誠司が一人になりたかったように見受けられました。ブルーに妬いた感情を抱いた自分を見つめ直すために、海で頭を冷やそうとしたのかもしれません。
結局ひめがちょっかいを出そうとしたため、「一人で頭を冷やす」ことは出来ませんでした。しかしひめの世話を焼くことでいつもの日常を重ね合わせ、平常心を取り戻せたと思います。もっともその誠司の心配りを、ひめが意識し始めてしまうのですが・・・
ひめが誠司に抱いたものについては次回とその次で描かれて行きますが、この時点ではひめにとっても初恋のような感情だった筈です。ラストの『秘密ゥゥゥゥウウウウウウッ!』絶叫はコミカルに描かれていますが、めぐみに誠司の想いが秘密というだけでなく、自分の胸の内も「秘密」という気持ちがあったのかもしれません。
それにしても、キャンプファイヤー囲んでギター弾いているブルーが妙にシュールでした。あなた一応神様なんですから、そんな若大将みたいなことしなくても(笑)
【今回のおめでとうメッセージ/キュアダイヤモンド】
ちょうどこの話が放送された約一年前に、よりによって敵の少年とフラグを立ててしまった六花さんが登場。でも本命はやっぱりマナ王子・・・ですよね?
とりあえず、妙な自分語りをしてしまった私の頭も冷やしていただきたいものです。
前回ラストから尾を引いた問題は、三角関係どころか更に広がりを見せ始め・・・
石神りん→誠司→めぐみ→ブルー⇔ミラージュ様
↑
ひめ
早速なんなんでしょう、この泥沼展開は(笑)
※今回も夏木りんちゃんと区別するため、「石神りん」とフルネームで記述していきます。
発熱して寝込んでしまっためぐみ。その顔が赤いのは熱だけなのか、それともブルーを意識しているからなのか、今はまだはっきりとは分かりません。ともかく、この状態ではみんなと合宿を楽しみたくとも、無理は禁物です。
『じゃあ気合で半日で治す!』
いや、それを無理と言うのですよ・・・。半身を起こして気合を入れた矢先、脂汗と共に急き込んでしまいました。
久々に「しあわせごはん愛のうた」を口ずさみながら、ゆうゆうがおかゆを作っています。氷枕を借りて来た誠司が、ついでに持っていこうとした矢先、ブルーが届けようと申し出ました。
みんなをトレーニングに集中させるために気を利かせたつもりの行動が、少年の心に影を落としはじめたことに、神様は気づいていません。
誠司は昨晩ブルーにお姫様抱っこされていためぐみを思い出し、それを振り切るように氷枕をブルーへ押し付けて、買い物を忘れたとつとめて明るく振る舞い飛び出して行きました。
ブルーはおかゆをふーふーしてめぐみに食べさせてあげています。
はしゃぐ女子たちを、いおなが病人の前で騒がないよう注意した後、ブルーにめぐみを任せてトレーニングへと出発。みんなが行った後も、めぐみの咳は止まりません。
『早く治したいなら今は休まないと』
『よーし!頑張って治すぞ!』
めぐみはブルーの忠告を素直に聞いて横になりました。
誠司はひめにめぐみの様子を尋ねました。
『神様にあーんとかしてもらってて』
動揺する誠司を見て、ゆうゆうは何かに気付いた様子です。この場はいおなに急かされてランニングに出発。誠司の後ろ姿を、石神りんが思わせぶりな顔で見送っています。
なぜかクラスメイトのみんなも交えて砂浜をランニング。いおなと誠司以外は肩で息をして、ひめは空腹を訴えバーベキューを提案します。ここはいおなが折れ、バーベキューが始まりました。
炭を焼く誠司の傍らにはいおながいます。遠巻きに見守る石神りんは、誠司がいおなの事が好きなのではないかと心配そうです。ただの空手仲間と聞かされても、親密そうな二人の空気に、恋する乙女石神りんは、気をもんでいます。
トウモロコシを焼くにおいは、めぐみのところにも漂って来ます。ヒロインにあるまじき鼻の穴おっぴろげた顔で嗅ぎつけたものの、もう少し横になっていた方がいいというブルーの忠告を素直に聞き、再び横になりました。
そしてめぐみはブルーが先日ミラージュ様と向き合っていた時の真剣な表情を思い出します。
『あの、神様ってミラージュと何かあったの?』
ブルーが重い口を開きます。
『かつて僕は、ミラージュを傷つけてしまったんだ。それ以来、彼女はクイーンミラージュとなり、この世界を憎むようになった。何としても彼女を止め、この世界を守らなくては・・・』
開け放った窓から吹き込むそよ風が、カーテンをさざ波のように揺らします。
『神様、本当はミラージュと戦いたくないんじゃ?そういう顔してたよ。辛い事があったら言ってね。話聞く事は出来るから』
窓の外には、ブルーの海とブルーの空、海鳥が舞うのどかな光景が広がっています。
『私たちの世界も、幻影帝国も、みんなが幸せになれればいいのにね』
ブルーは窓を閉めた後、めぐみに「ブルーと呼んでいい」と言います。顔を赤らめて、神様の事を遠慮がちに「ブルー」と名前で呼ぶめぐみ。まだ熱があるのか、それとも・・・?
その頃ひめは王女にあるまじき豪快さでトウモロコシをがっついています。傍らでトウモロコシを焼き、めぐみにも持って行ってあげようという誠司に、いおなが悪戯っぽく問いかけます。
『本当優しいよね。めぐみに』
『めぐみとは兄妹みたいなもんだからな』
ゆうゆうは相変わらず、思わせぶりな表情でそのやりとりを聞いています。その時、石神りんとかなが、ひめをコテージの裏へ手招きしました。そしてひめに遠回しに尋ねます。
『相楽君って、好きな人とかいるのかな?』
突然の事に目をパチクリさせるひめ。
『相楽君って男らしいし、かっこいいし、頭もいいし、スポーツも出来るし、いざって時守ってくれそうっていうか、優しいんだよね』
『つまりね、りんは相楽君の事が・・・』
『好きなんだァ!!!』
しかしひめは詳しく知らず、アドバイスを送れず、ゆうゆうに誠司の事を耳打ちします。
『誠司って好きな人とかいるのかな?』
「秘密~♪ あの二人の事は見守って行きたいのです』
あの二人とは誰なのか、そのうち気づくんじゃないかと、ゆうゆうは答えません。そしてめぐみの様子を見に行く誠司を、思わせぶりに見送りました。
一方こちらも合宿継続しているらしいオレスキー将軍たち。ホッシーワさんは今日も眩しい白ビキニ姿です。オレスキー将軍がクルーザーで釣り糸を垂れていると、磯の香りに混じってやる気と恋の香りを嗅ぎつけました。恋は人間を妙に生き生きさせるため嫌いだとのたまうオレスキー将軍。ホッシーワさんも、すぐに冷めて消えてしまうと扱き下ろしますが、ナマケルダさんの反応は少し異なりました。
『そうでしょうか。冷めて消えるならいいですが、冷めないまま行くと恋とは相当面倒なものですぞ』
誠司が見舞いに来た時、めぐみはもう起き上がれるようになっていました。しかし安心するのも束の間、めぐみが「ブルー」と呼んでいることに、誠司の心がざわめきます。
めぐみもバーベキューの卓に合流し、焼きモロコシを堪能。体調崩してもお腹だけは丈夫だというめぐみの快気祝いのため、誠司は貝を取りにいきました。ちゃんと漁協に話を通している等、段取りもばっちりです。
誠司を憧れの目で追う石上りんの反応を見て、ひめは悪戯心を出しました。モテモテの誠司を驚かせようと、こっそり人魚姫にフォームチェンジ。素潜りで貝を採っている誠司を見つけて忍び寄ります。
ところがひめはお魚さんたちにちょっかいを出され、振り払おうとして肘を岩にぶつけてダウン。海に沈む人魚姫の手を、王子のように誠司が助け出します。
『人魚が人間に助けられてどうすんだよ』
誠司の爽やかな笑顔が、ひめの心に突き刺さりました。
いおなは怪我したひめを、悪戯でも考えていたんでしょうと呆れています。
『貝を採るのを手伝ってくれてたんだよな』
手当をしてくれただけでなく、フォローもしてくれた誠司に、ひめは胸の高鳴りを覚えます。
そこにナマケルダさんが、持論と共に登場。
『君たちですかな?恋する愚か者たちは。恋はいけませんぞ。あれほど面倒なものはありませんからな』
様子を見に来た石神りんが、メタ発言と共に二度目の標的にされました。
『また私!?』
『恋とはめんどくさいものなのです。苦労したのですよ、私は』
変身した四人に対し、何やら思うところがありそうなナマケルダさんが、サイアークをけしかけて来ます。病み上がりで本調子ではないラブリーを、皆が適切にフォローして行きますが、ナマケルダさんもいつになく熱く迎え撃ちます。
『勝つのですぞサイアーク!このくらい恋の苦労に比べれば、なんてことない筈ですぞ!』
『ナマケルダってさぁ、何か辛い事があったのかな』
『でも私はこのダンスで恋を応援しちゃいますよ!』
ポップコーンチアからの、リボンハートエクスプロージョン。普段はチョイアークを一掃する技がサイアークとナマケルダさんを怯ませ、その隙にフォーチュンがスターライトアテンションで決めました。
『後悔しますぞ。恋などしても疲れるだけです』
言い残して、ナマケルダさんも引き上げて行きました。
陽が落ちた後、キャンプファイヤーを囲み、合宿最後の夜が名残惜しく過ぎて行きます。
ひめの傷を気遣った誠司が当たらいい絆創膏を取りに行く際、今がチャンスだとかなは石神りんを後押しします。誠司を追う石上りんを、ひめが複雑な目で見送りました。
『相楽君って優しいよね』
コテージまでの二人きりの道すがら、遠慮がちに切り出し、勇気を出して告白。
『好きです・・・相楽君が好きです』
ひめとゆうゆうが、木陰で成り行きを見守っています。
『ごめん、突然。相楽君好きな人がいるとか・・・?』
誠司は答えられません。しかしそれが答えになっていると石神りんは察しました。突然告白した事を謝る石上りん、想いに応えられない事を謝る誠司、苦いひと夏の思い出が刻まれました。石神りんもそれ以上は引きずらず、吹っ切れた様子で絆創膏を取りにコテージへと走ります。
ところで、誠司が好きな子とは・・・
『そんなのめぐみちゃんに決まってるでしょう』
『やっぱりいいいいいいいい!』
この件は鈍感そうないおなも既に気づいていました。知らぬは本人ばかりです。
『なになに?何の話?』
『ななななななななんでもない!秘密ゥゥゥゥウウウウウウッ!』
ひめの声が夜空にこだましました。
あの、ブルー様。確信犯でしょうか(笑)
このシリーズの今後の展開を知っている今でこそ笑い飛ばせますが、リアルタイム当時だったら私は何を書いていたか思いやられます。
あのタイミングで「僕が持っていくよ」とか「ブルーと呼んでくれていいよ」とか、おかゆふーふーとか、神なのに空気の読めない行動・発言の数々。否、むしろ神だからこそ人間の、特に思春期の複雑な心に対して鈍感なのかもしれません。
ブルーにはもちろん下心など無く、誠司の代わりにおかゆを持っていこうとしたのも純粋にめぐみを案じ、誠司を含むみんなの負担を減らそうとしての行動です。「ブルーと呼んでくれ」も、遠慮なく親しみを持ってほしいという意図だと思います。もっとも、それが妙な方向に進んでしまうとは全く気付いていないようですが・・・。この鈍感さ故に、かつてミラージュを傷つけた事は分かっていても、何故そこまでミラージュを追いつめてしまったのかが、この時点でのブルーにはまだ理解できていないように見受けられました。
少々言いにくい私のトラウマを語る事になってしまいますが、私は若い頃、というかめぐみ達と同じ頃、同学年の子を酷く傷つけてしまった事を思い出しました。私に気持ちを伝えてくれたその子を、とても酷い断り方をしてしまった事が今でも悔やまれます。もう少しマシなやり方があった筈なのですが、当時の私はそれに気づかず、ただ自分の事しか考えられませんでした。
そんな私に、ブルーをネタとして茶化すことは出来ても、悪く言う資格などありません。
その罰なのかもしれませんが、私はいまだに本気で恋にのめり込んだことがありません。今までの人生で、それなりに交際をして、それなりに恋愛を楽しんだとは思います。しかし一緒にいても本気になれず、どこか冷めていました。
私の結婚願望の無さ、恋愛に対する執着心の薄さは、あの時の事を気にしている。なんて言うのはカッコつけているだけです。
告白する勇気、断る勇気、受ける勇気が無く、傷つく事を恐れ、面倒だと思っている。私はナマケルダさんと同じように、恋愛に対して面倒なだけです。
私の自分語りはどうでもいいですね。失礼しました。
今回は色々とモヤモヤしたものを思い出したりしましたが、甘酸っぱくほろ苦い青春の一ページとしては純粋に楽しめています。
全てを俯瞰しているように見守るゆうゆう、一見鈍感に見えて実は気づいていたいおな等、それぞれの思惑を知った上で観返すと、表情や態度、発言の意図が見え隠れして、互いに駆け引きのような楽しみがありました。
そして誠司のいい人っぷりは、いつも以上に発揮されています。ブルーに対しては暗い影を落としつつも、みんなに対する態度は好青年そのもの。漁協に話をつけているという段どりの良さも、とても中二とは思えません。
ただ、もともと貝を取りに行くつもりで漁協に話をつけたとは思いますが、あの場面は誠司が一人になりたかったように見受けられました。ブルーに妬いた感情を抱いた自分を見つめ直すために、海で頭を冷やそうとしたのかもしれません。
結局ひめがちょっかいを出そうとしたため、「一人で頭を冷やす」ことは出来ませんでした。しかしひめの世話を焼くことでいつもの日常を重ね合わせ、平常心を取り戻せたと思います。もっともその誠司の心配りを、ひめが意識し始めてしまうのですが・・・
ひめが誠司に抱いたものについては次回とその次で描かれて行きますが、この時点ではひめにとっても初恋のような感情だった筈です。ラストの『秘密ゥゥゥゥウウウウウウッ!』絶叫はコミカルに描かれていますが、めぐみに誠司の想いが秘密というだけでなく、自分の胸の内も「秘密」という気持ちがあったのかもしれません。
それにしても、キャンプファイヤー囲んでギター弾いているブルーが妙にシュールでした。あなた一応神様なんですから、そんな若大将みたいなことしなくても(笑)
【今回のおめでとうメッセージ/キュアダイヤモンド】
ちょうどこの話が放送された約一年前に、よりによって敵の少年とフラグを立ててしまった六花さんが登場。でも本命はやっぱりマナ王子・・・ですよね?
とりあえず、妙な自分語りをしてしまった私の頭も冷やしていただきたいものです。
2017-04-09 18:04
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合宿編その2。今回はクラスメイトまで加わっての話でした。そんな中ブルーの重要な話が。ブルーがミラージュを傷つけた事で、ミラージュはQミラージュへ。OPでもわずかながらあったあの場面です。こんな仲だったんですか。
ひめの人魚見て、「5GoGo!」のシビレッタワールドや「スマイル」の海外旅行を思い出しますな。
(後者はなおの大食いがキョーレツだからあまり無いだろう)
挨拶はダイヤモンド。そう、イーラを看病したのは1年前だったんですね。声の寿さん、少し前までは「ジュウオウジャー」でナリアを演じてました(上官はレッド、配下はドロドロンとガメッツ)。ようやく終わってまたダイヤモンドに専念出来るかも。
by MP (2017-04-09 22:48)
>MPさん
人魚ネタは私も過去作品を思い出しました。スマイルではキュアピースの自爆攻撃もインパクトあった気がします。
>イーラを看病したのは1年前
そもそもドキドキ!自体が早くも4年前・・・月日が経つのは早いものです。
ユーフォのジョイナスあすか副部長と、けいおん!のムギは知っていましたが、私は最近の戦隊モノは全く知らず・・・そのような役柄もやっていたのですね。
by スティクス (2017-04-11 21:59)