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第1話『私たちが変身!?ありえない!』 [ふたりはプリキュア]

シリーズの記念すべき第一回。
ここから5年以上、通算250回以上を重ねるシリーズが幕を開けます。
その5年間の軌跡を一度辿ってみた今、
そして、フレッシュシリーズが始まって一段落ついた今、
最初のシリーズを当時や初見と違った視点で
視聴できれば幸いです。
  
練習中のラクロス部。ギャラリーは女子生徒達の声援でいっぱい。
エースのなぎさがシュートを決め、女子からの声援を一斉に浴びます。
その頃理科室では、「2種類の液体を混ぜると一瞬で凍る」怪しい実験中。
ビーカーから煙が立ち上りますが、実験を成功させるほのか。
体育会系と文化系。明らかに異なる二人。
日が暮れて、練習が終わるなぎさ達ラクロス部と、白衣で本を読みながら歩くほのか。
渡り廊下で交差する二人・・・
二人の初めての邂逅は、これから2年に渡る戦いに立ち向かう事になると思うと
初めは全くお互いを意識しない、他人同士の交差でした。

ベローネ学園女子中等部の登校中の風景。
登校中のなぎさに合流する志穂と莉奈。
この時点で三人が既に友人同士であることが伺えます。
三人の会話から、最近流れ星が多い事がわかります。
流れ星にお願いをしたという志穂に対し、不吉な事の前兆でもあるという莉奈。
そんな会話をしつつ着いた昇降口で、流れ星について
科学的かつ、昔の人の想いについてうんちくを語るほのか。
なぎさは一年では別のクラスだから知らない、ということは、
ほのかと志穂・莉奈が同級生だったという事でしょう。
ほのかの知識に感心する三人ですが、「うんちく女王の雪城さん」と評されるほのかは、
「物知りだけどちょっと知識をひけらかしすぎ」という風にも捉えられます。
それでも男子部の生徒にモテモテらしいほのかを
『爪の垢でもせんじて食おっかな』と評するなぎさに対し、すかさず
『飲むんでしょ』と返す志穂と莉奈。なぎさの間違ったことわざシリーズもここから始まります。

下駄箱を開けると、なぎさにも大量の「女子からの」ラブレターが。
ここで歴代を振り返ると、咲、りん、かれんも女子からもてそうなタイプですが、
多分ラブレターまではもらっていないと思いました。
かれんは目安箱に一部入っていたかもしれませんが・・・
また、5初期にはこまちとかれんが揃っただけで女子生徒が騒然となっていましたが、
ラブレターまでもらっていたのはなぎさだけだったと思います。

さて数学の授業中、居眠りしているところを当てられて戸惑うなぎさ。
x-7=19+x という方程式ですが、
ほのかが『その問題は解けません』と、急遽助け舟を出します。
ほのかの指摘どおり、確かにこの問題は「解なし」の方程式で、
「19+xが19-xならx=13」と、すらすらと解き、教師も脱帽させるほど整然と回答します。
授業終了後、『雪城さん、さっきはどうも』と初めてほのかと言葉を交わすなぎさ。
微笑んで『いいえ』と返すほのか。

苗字で「さん」付けで呼び合っているせいか、まだ関係がぎこちないです。
最初期のスプラッシュスターは苗字で「さん」呼びでしたが、5シリーズの初期で
のぞみ、りんが「秋元先輩」「水無月先輩」、うららが「夢原先輩」「夏木先輩」
と言っていたイメージが、私の記憶が確かならば、全く思い当たりません。
フレッシュシリーズではお互いが幼馴染なので、このよそよそしさが逆に新鮮です。

帰りの電車内で、今度のクラス委員には
「男子にモテモテの雪城さんと、女子にモテモテのなぎさがいい」という志穂と莉奈。
『そんなキャラじゃないし』というなぎさは、対向ホームにいる藤P先輩に見とれています。

自室に帰り、『女の子にばっかり人気があっても、たまには男の子にもてたいよ』
と本音を漏らすなぎさ。この後咲、りんと続く、
「体育会系でボーイッシュだけど乙女チック」なキャラのさきがけですね。
そんな事を思っているなぎさですが、突如流れ星がたくさん降ってくるのに気づき、慌てて
『素敵なボーイフレンドができますように』『足が細くなりますように』
『お洋服が一杯一杯買えますように』『チョコレートケーキお腹一杯食べられますように』
と、願い事を連発します。
足の太さは自然だと思いますが、女の子らしい願い事がかわいいです。
ところが、その流れ星が部屋に飛び込んで来て跳ね返り
なぎさにぶつかる流れ星の光と散乱するカード。
携帯のような物体に変化する光・・・。

そのころ帰宅したほのかは、愛犬「忠太郎」が騒がしいのに気づきます。
ほのかの「お婆ちゃま」も、忠太郎が騒がしいのが気になるようです。
ほのかの家の蔵に吠え続ける忠太郎。
蜘蛛の巣が張るほど、人が入った形跡の無い蔵に入るほのかは、
蔵の奥で光る箱を見つけます。

この「忠太郎」ですが、フレッシュプリキュア第3話でナケワメーケにされた「ラッキーくん」
そっくりで、この後一度だけ置鮎龍太郎さん(5GoGoではムカーディア役で登場します)
のイケメン声でしゃべることがあり、ほのかの良い「マブダチ」でもあります。
今後、その名犬ぶりが明らかになります。

その頃、携帯のような物体をラケットでつっつくなぎさ。
突如物体が飛び上がり、携帯のように開いて顔を出します。
遠慮なく『お前、誰メポ』と言うそれに、
『しゃべった・・・しかも日本語だよ・・・』と突っ込みつつ怯えるなぎさ。
そして図々しくも『僕のお世話をするメポ』と言ってのける物体(メップル)

歴代マスコットキャラクターは数あれど、初対面で特に図々しさを感じるのは
このメップルとミルクでしょうか。シフォンとタルトがまだ甘く見えます。
もっとも、メップルもミルクも、その後心を通わせ、心強い仲間になりますが・・・

そんな事情も露知らず、なぎさの部屋が想像しいことが気になる母、美墨理恵さん。
母に様子を見るよう言われた弟の亮太がなぎさの部屋を訪ねると、
メップルはただの携帯のようになっていました。
『寝ぼけてんの?まだ夕方だぜ』と茶化す亮太を、
足をかけて転ばせる大人気ないなぎさ。
『またなぎさがいじめる~』と泣く亮太と、『言いつけんじゃないわよ!』
と怒鳴るなぎさ。
一件ケンカばかりの姉弟ですが、今後姉弟にまつわるエピソードも多数展開され、
本当は仲の良い姉弟です。

亮太が退散した後、散らばっているカードと、
後ろで尺取虫のように動くメップルに気づくなぎさ。
自分で動くのが辛いメップルは、
『おいそこの女子。僕を希望の姫君ミップルの下へ連れていくメポ』
と上から目線の命令口調です。断られると次は泣き落とし。
改めて見ると本当にタチ悪いマスコットキャラです(笑)

結局ラケットに乗せてメップルを運ぶことになるなぎさ。
メップルの指示は二転三転し、結局ひたすらまっすぐ行かせることに。
断ると相変わらず泣き落としにかかるメップル。
本当にタルトやシフォンが可愛く見えるほど、この時点ではうっとうしい存在です(笑)。
民家の庭先、ゴミ捨て場、厨房と、容赦なくまっすぐ進ませるメップル。
まるで男塾名物「直進行軍」のような光景です。
その間に「光の園からやって来た選ばれし勇者メップル」と自己紹介しています。
そんなこんなでたどり着いたのは遊園地でした。
が、メップルが「ミップルとは違う何か」の気配を感じ、
歌舞伎の隈取風の男、この外見のせいでファンに「カブキマン」の愛称で親しまれる
最初の悪役「ピーサード」が現れます。

逃げようとするなぎさとメップルですが、なぎさが転んだ拍子に
あっさりピーサードに捕まるメップル。
メップルに対し『石はどこだ』と問い詰めるピーサードですが、
そこに『美墨さん』と駆けつけるほのか。ほのかの手にもメップルのようなものが。
ほのかも「この子(ミップル)」にここまで連れて来られたようです。

ミップルも奪おうとするピーサードですが、その隙を突いて
ラケットでメップルを取り返すなぎさ。
ピーサードは『お遊びは終わりだ!』とベンチ、ゴミ箱などを飛ばして来ます。
必死に逃げる二人に対し、変身を促すメップルとミップル。
先ほどの「プリキュアカード・クイーンのカードで変身」「ここにスラッシュ」と
当時のおもちゃの販促のように丁寧に説明するメップルとミップル(笑)。
空から虹色の光が・・・

『デュアル・オーロラ・ウェーイブ』と叫ぶ二人ですが、
『って私ってば何言っちゃってんの?』と、なぎさ。
当人の意志と無関係で発言しているのが面白いです。
そして虹色の光の中で変身。
今見るとターミネーター2の液体金属「T-1000」みたいに古い感がします。
二年目のマックスハートで見違えるように変わったのは、
技術の進歩もありますが、この初代のシリーズの成功があったからだと思います。

ピーサードも『な、なにが起こった?』と状況を把握していない様子。
『光の使者、キュアブラック!』『光の使者、キュアホワイト!』
『ふたりはプリキュア!』
『闇の力のしもべたちよ』『とっととおうちにかえりなさい!・・・って何?』
と、相変わらず口と体が勝手に動いているようです。
業を煮やして襲い掛かるピーサードですが、とっさにジャンプで逃げて
その身体能力に驚く二人。メップル曰く『これがプリキュアのパワー』とのことです。
状況と能力に戸惑っているのか、あどけない表情のまま格闘するホワイト。
そしてピーサードに投げ飛ばされますが、『大丈夫』と、手を振るホワイト。
能力を理解し始めたのか、ブラックはピーサードを投げ飛ばします。

手こずるピーサードはザケンナーを初召還。
『怒れる天空の妖気ザケンナーよ!邪悪な心、闇の恐ろしさを思い知らせてやれ!』
・・・ザケンナーにそんな大層な肩書きがあったとは、全然覚えていませんでした。
ザケンナーはジェットコースターに取り憑き、ヘッドライトから光線で攻撃します。
必要に応じてメップル、ミップルが助言を与えつつ攻守で健闘する二人。
助言を受けながら戦うというのが、まだ力に慣れていないことを思わせます。
そして手を繋ぐよう促すメップルとミップル。すると・・・
『ブラックサンダー!』『ホワイトサンダー!』
『プリキュアの美しき魂が』『邪悪な心を打ち砕く』
と、また勝手に口と体が動いて
黒と白の稲妻「プリキュア・マーブルスクリュー」でザケンナーを撃退。
「ゴメンナー」になって退散します。

この「ゴメンナー」描写は、主な視聴対象である少女層に、「敵を倒す」
罪悪感を減らすための製作側の配慮だったと思います。
スプラッシュスターでも「開放される精霊たち」で表現されていました。
しかし次第に製作側の考え方や視聴側の受け止め方が変わったのか、
5~フレッシュではこの描写は無くなり、取り付かれたものが元に戻る、
場合により完全撃破という風になっています。
「戦う女の子」を描く以上、いかにソフトに表現するか試行錯誤が感じられます。

戦闘終了後『あの変な人は?』と、単刀直入にあんまりな感想をいうほのか(笑)
退却し『どういうことだ。奴らは一体?』と、プリキュアのことを知らないピーサード。
そして人目はばからず『ミップル~♥』『メップル~♥』といちゃつく2匹
そんな2匹を見て『取り込み中悪いんだけど、色々説明して欲しいのよね』
と、もっともな事を言うなぎさ。 
『君達はプリキュアのパワーを授かったメポ』
『これから二人は光の使者プリキュアとして私達と一緒に戦うミポ』
『勝手に決めないんで欲しいんだけど』というなぎさの主張も省みず、
あまつさえ『僕達のお世話をするメポ』とまでいうメップル

『わけわかんない』というなぎさに対し、
『何か面白そう』とまんざらでもなさそうなほのか。
『ありえなーい!』というなぎさの嘆き?で、第1話の締めとなりました。

第1話は主人公であるなぎさとほのか。どちらかといえばなぎさの紹介がメインで、
これから脇を盛り上げていく志穂、莉奈、ユリコらベローネ学院の生徒や、
美墨家、雪城家の家族は顔出し程度でした。
それでも『ねえねえねえ』『しかもしかもしかも』『でもでもでも』
『ね!ね!ね!』など、志穂を印象付ける志穂節は、早速炸裂していました。
さすが未来のミルク=ミルキィローズ(演じているのはどちらも仙台エリさんです)

なぎさが憧れている藤P先輩は、まだ名前も知らず車窓越しに眺めるのみ。
ミップルやメップルが何者なのか、
襲ってきたピーサードやザケンナー等は何者なのか。
ピーサードが求める「石」が何なのか、
これから随時明らかになっていくようでした。

また、スタッフの様々な試行錯誤や実験性を感じ、全く新しいものを
一から作り上げる、そういった印象を改めて感じました。
特に「ドラゴンボール」の監督だった西尾氏の力か、アクションシーンは突出しており、
それが「ドラゴンボール」を見て育った私世代に受けるのかもしれません。
また、声優さんではなぎさの母、理恵さんを演じる荘真由美さんは「チチ」
ほのかの祖母、さなえさんを演じる野沢雅子さんは言うまでも無く「孫悟空」
家族が最強の夫婦でもあった、初代プリキュアの主人公たちでした。

その他なぎさ、ほのかシリーズの特徴として、次回予告の漫才?が秀逸です。
初回からも炸裂しており、
『あれって掃除機モンスター?』
『そうじきありえなーい・・・なんて』
『はぁ・・・』
これもシリアスな話の予告以外は大抵あったと思います。
ということで、フレッシュ第10話放送前に掃除機モンスターの話を再見する時間があれば
第2話レビューを執筆したいと思います。
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横浜学園都市部

こんにちは。2年前から閲覧しているのに、なかなか感想の書き方が解らなかった横浜学園都市部です。

プリキュアシリーズの原点ともいえたこのお話は、正に歴史の第1歩を踏み出したストーリーでしたね。

今でも忘れられなかったです。
by 横浜学園都市部 (2011-11-02 10:35) 

スティクス

>横浜学園都市部さん
記念すべき初代の第1話。
そして私の文体が今と大幅に異なる時代で、
今読み返すと少々恥ずかしいものがあります。
2年前から、という事はフレッシュのリアルタイムレビューと、
初代~MHの再視聴レビューを執筆していた頃からいらしていたのですね。
感想に書き方などありませんので、
思いのままに、ご遠慮なくコメントを頂ければ幸いです。

・・・とはいうものの、私も5GoGo終盤の執筆に大いに苦しんだので、
大きなことは言えないのですが・・・
by スティクス (2011-11-02 20:58) 

ミスタープリキュア

お初に。
最近ユーチューブに投稿されているプリキュア物の影響で、すっかりプリキュアバカになっている物だ。

私は当時、記念すべき第1話を拝見していたが、当時は「魔法や変身の無い『ナージャ』の次は、『セーラームーン』もどきか」と、幾分期待して見たが、こんなに面白いものとは思わなかった。これが『おジャ魔女』や『セーラームーン』を上回るシリーズになり、今や国民的なスーパーヒロインシリーズになろうとは、誰一人思わなかっただろう(私めも)。

そうこうしている間に、いよいよ2013年開始の記念すべき第10作が、少しずつではあるが分かってきた。タイトルは『ドキドキ!プリキュア』、構成メンバーは初期では初の4名で、イメージカラーは既に常連のピンク・ブルー・イエローに、初期では初の紫(厳密にはムーンライトは第1メンバーだが)、そしてモチーフとなったのは「トランプ」だ。という事は、「プリキュア版『ジャッカー』」、または「プリキュア版『ギンガイザー』」という事になるのか?(どっちもマニアックだなァ)

しかし「トランプ」がイメージの戦士と知らされ、制作側の朝日放送は「ぜんぜんヒットしなかった『ギンガイザー』みたいだから、やだなァ」。と思ってたりしないのだろうか?(それとも『ギンガイザー』なんて忘れちゃったのかな?)ともかく、次回作を期待している。
by ミスタープリキュア (2012-12-04 20:26) 

スティクス

>ミスタープリキュアさん
こちらこそ、お初にお目にかかる。しかるべきプリキュア愛を語るるコメント、
小生としても嬉しい限りである。

小生は第一話を放映日の現在進行形で視聴したわけでは無く、
始めて観たのは確か第三話だったと記憶している。
当時、アニメから遠ざかっていた小生にとって、実に刺激的な作品と感じ
以降この国民的スーパーヒロインの活躍から目が離せなくなった次第である。
小生は「ナージャ」はおろか、「おジャ魔女」も「セーラームーン」も
実は良く知らない。故にプリキュアという作品からは
往年のジャンプアニメが持っていた熱い遺伝子を感じ、
そこに魅力を覚えた次第である。
それが西尾氏によるものと知ったのは、しばらく後の事であった。

第10作の話題は小生の下にも、少しずつ届き始めている。
が、小生はあまり先読み、いわゆるネタバレを好まぬため、
積極的な情報収集は放映開始まで殆ど行わない傾向にある。
そのため、「トランプ」モチーフというものも初めて知った。
ジャッカー電撃隊・・・懐かしい名を久々に耳にしたものだ。
ダイヤ、スペード、クラブ、ハートだけではきっと収まらないであろう。
ジャック、クィーン、キング、そしてジョーカーが絡むのか興味は尽きないが、
今はまだスマイルの5人の行く末を注視して見守りたいと願う。

・・・いつも違う文体を使ったら妙な言い回しになってませんかね(笑)
ともかく、今後とも宜しくお願い致します。
by スティクス (2012-12-04 23:20) 

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