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フレッシュ第15話『せつなとラブ 相手を思いやる心!』 [フレッシュプリキュア!]

先週の予告を見てから一週間、実に長く感じました。
4人目のプリキュアの謎に迫ったところに絶妙のタイミングで挿入されるせつな回。
いろいろ憶測が飛び交っておりますが、イース様=せつなの運命がどうなるか・・・

かつてのシリーズでも効果的に使用された「光と影」の演出、
本音と建前の解釈、さりげない小ネタなど、本当に毎週気が抜けません。
・・・個人的には本場所期間中はどっぷりと相撲観戦に浸っているので、
再来週まで日曜日は忙しくなりそうです。
  
下校中のラブに、美希、ブッキーが合流して一緒に帰るシーンからスタート。
先週のネコ娘に続き、『こんにちワンワンワン!』と、なぜか今回は犬口調&表情のラブ。
ストーリーに脈絡はないのですが、妙に可愛かったので印象に残りました。
このあと「せつなとデート」(女同士なのにッ?)なので気分が乗っているようです。

その頃、せつな=イース様はウエスターさん、サウラーと共に
メビウスに謁見していました。インフィニティが手に入らない事に苛立つメビウス。
このあたり、並行して観ているせいかジャアクキングとの類似性が感じられます。
イース様以前受けた密命通り行動していると報告。
『愚かにもキュアピーチはこの私に心を許しております。
 あとは隙を見てリンクルンを奪ってしまえば、奴は二度とプリキュアにはなれません』
そしてクローバーのペンダントを付けてラブとの待ち合わせに向かうせつな。
サウラーとのすれ違い様、ペンダントの事を指摘されますが、
せつなはラブを『油断させるため』に付けていると返します。

待ち合わせ場所の女神像の前で待つラブに、突風が吹き付けます。
風がやんだ時、目の前にはせつなが現れていました。
『一人じゃないのね』せつなが言うとおり、美希、ブッキーも姿を現します。
急に来てゴメンという美希、ブッキーに対して、
『大勢の方が楽しいわ』と、笑顔で返すせつなでした。

楽しい4人での街歩きがスタート。
せつなの服選びに、CD屋での視聴コーナー、プリクラなどを巡りますが、
せつなは終始無表情でした。
『(リンクルンを奪う為には、何とかしてラブと二人きりにならなければ)』
せつなはその機会を伺っているようです。
・・・今更美希やブッキーのでもいいじゃないという野暮はこの際考えない事にします。

続いて訪れたカオルちゃんの店は、いつも以上の大繁盛でした。
玉乗り、ジャグリングなどを披露する客寄せパンダならぬ客寄せフェレット効果。
「フェレットタルやんのミラクルイリュージョンショー」と銘打って
一日2ステージ、ギャラはドーナツ食べ放題で契約したことを
一同に説明しているタルトですが、ラブ、美希、ブッキーもある事に気づいていません。
『そうやって他の女の子の前でも喋ってくれたら2アップでウハウハかもね』
カオルちゃんに言われるまで、せつなの前でタルトが喋ってる事に誰も気づいていませんでした。
それ程せつなが三人に溶け込んでいたのか、それとも、もしかして・・・?
一応「世にも珍しい喋るフェレット」などと誤魔化す三人ですが、
『みんなの秘密は私の秘密よ。だって私達、友達だものね』と微笑むせつな。
しかし本心では『(あー早くリンクルンを奪って帰りたい)』と思っていました。

洋館では、ダンベルでキントレ中のウエスターさんと、
相変わらず大量の角砂糖を入れたお茶を飲みながら読書中のサウラー。
サウラーが読んでいたのは「本音」と「建前」を使い分ける人間関係の本で、
『みんな心で思っている本当の事は言わずに、当たり障りの無い事を言って笑っているんだ。
 お互いの本心を知れば、人間関係などすぐに崩れ去る』
と、今回の策略を思いついたようです。
それにしてもキントレ中のウエスターさん。5000回以上と、キントレスキー並みに凄いです。

カオルちゃんの店で、この後の事を話し合うラブたち&せつな。
結局ボウリング場に行く事になりますが、本音では
『(この上またどこかへ行くつもり?いっそこの場で)』と、少しうんざりした様子で、
『その前にラブのメアド聞いてもいい?』と、リンクルンを出させる実力行使に出ようとします。
ところが、三人とも一斉にリンクルンを出し、戸惑うせつな。
三人ともおそろいの携帯(リンクルン)を持っていることに
『本当に仲が良いのね、うらやましい』と呟きつつ、ラブのリンクルンに手を伸ばした矢先、
またシフォンが反応して、久々の超能力で場を乱します。
タルトの時と同様、誤魔化す美希、ブッキーに対して
表では『わかったわ』といいつつも、本音では
『(またしてもスイーツ王国のあいつが、偶然なのか、それとも?)』
以前にも絶妙のタイミングでシフォンが反応したため、訝しげなせつなでした。

シフォンを鎮めるためにラブがかかりっきりになった頃合いを見計らい、
美希とブッキーがせつなに気がかりなことを質問。
ラブとミユキさんはもう会わないほうがいいって占いで出たそうだけど・・・』
『本当はそんな事言いたくなかったんだけど、でももう大丈夫よ。運勢が変わったから』
そう応えるせつなですが、本音では『(私に探りを入れているの?)』と疑心暗鬼でした。

ナケワメーケの素材を探しに街を行くサウラーこと南瞬。
彼もウエスターさん同様、女性達がすれ違い様に見とれる程のイケメンです。
通りがかったペットショップで、店長が密かに想っている女性客の接客中
オウムが店長の独り言(本音)を喋りだして慌てる店長を見て目をつけ、
スイッチオーバー。そしてオウムをナケワメーケ化するサウラー。

今回の策略は、上辺だけの人間関係に本音を言わせるものでした。
町中に撒き散らされたオウムの羽根をつけられた人はつい本音を言ってしまいます。
互いのバッグと洋服を評価しあう女性二人は
 『デモ洋服ト合ッテナイ』『オ互イ様デショ』
些細なケンカを始めるカップル
 『私ニ内緒デプリン食ベタデショ』『オ前ダッテ隠レテ肉マン食ベテタダロ』
のんびり休日を過ごす夫婦は
 『家事ハ分担スルッテ約束ナノニ』『俺ハ仕事デ疲レテルンダー』
ドーナツを食べるカオルちゃん、タルト、シフォンは
 『美味イワー』『美味イワー』『プリップー』・・・彼らだけは何も変わりません・・・
が、町の至る所で始まる口ゲンカ。そして溜まる不幸のゲージ。

一方、ボウリング場にやってきた一同は、まず球選びから。
ラブは桃色、美希は水色、ブッキーは黄色の球をそれぞれ選びますが、
せつなは「赤色」を手に取ろうと一瞬迷い、黒を選びました。
そこにもサウラーの放った羽根が舞い込み、美希とブッキーに付きます。
『占イデラブチャンヲ悲シマセルナンテ』『許サナイワ』
戸惑う一同。当人との意志とは勝手に発言された言葉に戸惑う美希とブッキー。
謝ろうとする美希とブッキーですが、サウラーの仕業と感づいたせつなは一芝居打つことに。
『ひどい・・・ひどいわ!』と涙を流して駆け出すせつなを、追いかけるラブ。

ロッカーで泣き続けるせつなを慰めるラブ。
『いいのもう、気にしないで』と言うせつなですが、本音では
『(本音を言わせて不幸にさせようなんて、サウラーらしい戦略ね)』
そしてラブにもサウラーの放った羽根が張り付きます。
『(さあ、あなたが本音を言う番よ。どうせあなただって、本当は私の事疑ってるんでしょう?)』
『良カッタ。セツナガ許シテクレタ。良イ子ダナ、セツナッテ。アリガトウ』
『(それが本音?)』予想外の発言に戸惑うせつな。

美希とブッキーはいたたまれなくなったのか、ロビーに移っていました。
ボウリング場のレーンにはラブとせつなの二人。
ボウリングを知らないせつなのためにお手本を見せようと張り切るラブに対し、
本音で『(この子、ちょっとは疑いなさいよ)』と苛立つせつな。
ラブはあえなくガーターで、『その腰に付けてる携帯が邪魔なんじゃない?』
とのせつなの指摘どおり、腰のリンクルンを外します。
お待ちかねせつなの第一球。ナイスボ。見事にストライク。
『ボウリング初めてって本当なの?』と驚くラブに、ただのまぐれ、と返すせつなですが、
再び一芝居をうち、目眩がしたとわざとらしく倒れこみます。
飲み物を買いにラブを外させ、その内にリンクルンを奪おうと企んだようです。
『本当に、呆れるくらい素直な子』ラブが去った後、口を付いて出たせつなの言葉・・・

その頃、口ゲンカが続くボウリング場内の異常と、サウラーに気づく美希とブッキー。
オウムのナケワメーケからレスラー風のマッチョなナケワメーケも現れます。
『オターケサーン』・・・オウムの定番とはいえ、随分と渋い台詞を喋るナケワメーケです。
そこにペットボトルを持って駆けつけるラブ。
三人で変身しようとしますが、手の中のものがペットボトルなので変身できず、
急いでリンクルンを取りに戻り、先に二人が変身することに。

元はオウムなので、パインなら浄化できるかも、と
ベリーにレスラーを任せてヒーリングフレアーを放とうとするパインですが、
見た目どおりのパワフルなレスラーに妨害されて失敗。
苦戦を強いられる二人です。

その頃、リンクルンに手を伸ばすせつな。
さっさと奪い取ればいいのに、と思ったのは私だけではないと思いますが、
感極まったのか、ゆっくりと手を伸ばします。
『遂にリンクルンを・・・これでラブはもうプリキュアになれない』
そしてリンクルンを掴んだ途端に溢れ出す光の奔流に、
悲鳴をあげてリンクルンを手放すせつな・・・

ラブがせつなの許に駆けつけたとき、せつなはシートに腰掛けてうつむいていました。
『せつな!大丈夫?そんなに具合悪いの?』
『いえ・・・・大丈夫よ・・・』無理をして背筋を伸ばしているように見えますが、表情は解りません。
リンクルンを手にしたラブが立ち去った途端、耐え切れずに荒く息をつくせつな。

戦闘の方は、ラブ→ピーチ登場であっさりと形勢逆転。
ピーチとベリーの二人でレスラーの動きを止め、ヒーリングフレアーでオウムに戻すパイン。
レスラーはラブサンシャインフレッシュで撃退されました。

『ナケワメーケが倒されても、一度壊れた関係が修復される事はない』
そう信じていたサウラーですが・・・
『洋服と合ってないなんて言ってごめんね』『私こそごめんなさい』(女性二人組)
『今度は一緒に肉まん食べようね』『プリンもね』(カップル)
『あなたの本音が聞けて良かったわ』『これからは何でも話し合おうね』(夫婦)
『もし良かったら今度食事でも』『はい』(店長と女性客)
『うーん、美味いわー』『プリップー』(何も変わらないカオルちゃんとタルトとシフォン)
そしてボウリング場内でも、互いに謝る人々の姿が。
『何故だ?醜い本音を知ってしまったのに何故?』戸惑うサウラーにピーチは言い放ちます。
『人間には相手を思いやる心があるの。
それがあれば、本音で喧嘩したって仲直りできるんだから』
『・・・そんな事、本には書いてなかった』と、撤退するサウラー。

そしてせつなに謝るブッキーと美希に、気にしていないと返すせつな。
『せつなさんも、ラブちゃんのこと本気で考えたからこそ、あえて辛い事を言ったのよね』
『そうだよ、私とせつなは、何でも本音の仲良しなんだから。ミキたんやブッキーと一緒だよ』
そんなラブの発言に愛想笑い?から、うつむくせつな。
『せつな、私達これからもずーっとずーっと、仲良しだからね』
そんなラブに微笑みかえすせつな。その胸元ではクローバが輝いていました。


ギャグ&アクション満載の前回から打って変わって、心理描写が光るエピソードでした。
サウラーの操る「本音」「建前」というものは、せつなの本音と建前がどう展開していくのか、
それを考えると実に考えさせられる描写が多々ありました。

まずは歴代のシリーズでも効果的に用いられた、光と影の演出の妙。
・カオルちゃんの店での会話中、せつなだけ影がかかっていて、ラブたちにはかかっていない。
・ボウリング場のロッカーでは、日影で泣くせつなと対照的に、日輪のように明るいラブ。
・光の奔流に包まれ、ラブに心配された以降のせつなには影がかからない。
・サウラーの表情が逆光になることが多い。
なぎさとほのかのケンカや、闇から再び光に戻ってきた満と薫など、
象徴的にこの「光と影」が上手く用いられることから、今回のエピソードはせつなにとって、
ラブたちにとっても重要なものになると思われます。

せつなのクローバーのペンダントも光と影と合わせて象徴的に用いられていました。
・冒頭の出撃時には逆光で4枚全てが影。
・ロッカーでラブの本音を聞いた後、斜めに差し込む光で2枚だけ明るく照らされる
・ラスト、全ての葉が輝いている。
せつなを交えた4人と考えると、その時々のせつなとの関係を示しているように見えます。

また、本音と建前について、
せつなも口に出さないのが本音で、口に出しているのが建前と思われますが、
・『本当に仲が良いのね、うらやましい』とカオルちゃんの店で呟くシーンは、
 せつなの口元しか映っておらず、表情が伺えません。
・『(本当は私の事疑ってるんでしょう)』とロッカーで内心思うシーンは、
 その後の『(ちょっとは疑いなさいよ)』と合わせると
 「そう思っていて欲しくない」とも解釈できる気がします。
 『本当に、呆れるくらい素直な子』と口をついて出る台詞は、
 「だからラブに惹かれている」という風に感じました。
・『これでラブはもうプリキュアになれない』とリンクルンに手を伸ばすせつなは
 目的の達成目前で目を輝かせていると見るべきかと思いますが、
 ラブはプリキュアになれない→ラブと戦わなくて済む、という事に
 安堵して喜んでいる風にも思えました。

今回のサウラーの作戦自体は例によってえげつないのですが、
四ツ葉町の人々は素直な人が多いようで、雨降って地固まるケースが多くなりました。
現実はそんなに甘いものではないのですが、日曜の朝くらい、
そんな事忘れて素直に楽しむのもいいと思います。
明日から始まる一週間の現実に立ち向かうためにも・・・

余談ですが、ペットボトルで変身しようとするラブは
「スプーンでウルトラマンに変身しようとしたハヤタ隊員」を思い出し、
もしかして狙ったものか?と大人の視聴者として楽しませてもらいました。
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