SSブログ

フレッシュ第17話『シフォンはまかせて!ベリーの新しい力!!』 [フレッシュプリキュア!]

前回、キュアスティックを持っていない為に力及ばず、
己の無力を嘆く美希=ベリー。
そんな美希の成長のためのエピソードは、予想に反して
美希の母親であるポイズニー姐さん蒼乃レミさん(CV:雨蘭咲木子さん)
が鍵を握っておりました。
個人的には「完璧」であるために背伸びをし続ける美希の挫折話ではないかと
なんとなく想像していたため、この「母性愛」展開には
またしても良い意味で期待を裏切られました。
  
ラブの部屋で、好評のタルトのイリュージョンショーについて、などのよもやま話を
ドーナツをつまみつつ語らっていたラブたちとタルトですが、
シフォンがぐずり始めた事で、キルンの力でブッキーがシフォンの要望を聞き、
ピルンの力でラブがシフォンの食事を出す。
そんな姿を見て、美希は一人ため息をついていました。
自分だけピックルンが現れないことについて、そしてそのために
前回骸骨ナケワメーケを取り逃がしてしまったことを気に病んでいるようです。
どういうきっかけでピックルンが出てくるのか、タルトにもわからなかったのですが、
ピルンが出てきたとき、ラブはシフォンのために頑張っていたし
 キルンが出てきたときは、ブッキーはシフォンを守るために一生懸命だった
事に気づいた美希は、シフォンのお世話をすることで
ブルンが出るのでは?と推測し、しばらくシフォンのお世話係を引き受ける事に。
『よろしくね、シフォン♥』と、ウィンクする美希に、
嬉しそうに応えるシフォンでした。

鏡台、ベッド、ポスター、窓際のサボテン。洒落た雰囲気の美希の部屋ですが、
早速鏡台に並ぶアロマを倒すシフォンをきつい口調で叱ってしまう美希。
泣き出すシフォンをあやす美希ですが、不慣れな事にぎこちなさが感じられます。
シフォンのためにハンバーグを作ったり、野菜ジュースを混ぜたキュアビタンを出したり。
『そのかわりピックルン出して』などと、論点のズレたことを要求しつつ
美希が考える「赤ちゃんが喜びそうなメニュー」をシフォンの前に出しても、
当然口にしようとしないシフォン。
『好き嫌いは駄目!』と無理に野菜ジュース入りキュアビタンを飲ませようとしますが、
こぼれた雫が服にかかってしまい、シフォンのことよりもお気に入りの服にシミがつく事を
優先してしまう美希でした。。
一連のやりとりを伺っていたレミさんは、美希が育児を試みていることに
古くは金八先生でもあった事ですし、あらぬ疑いを持つのも無理はありません。

カオルちゃんの店で美希とシフォンを案じるラブとブッキー。
視線の先に、いつも完璧な身だしなみの美希が、乱れた頭で走る姿を見て、
お世話が上手くいっていないのでは、と懸念しています。
美希は書店で「ViVA子育て」を熟読して、育児のポイントを探ろうとしますが、
その様子を見ていたラブの母あゆみさん経由でレミさんに話が伝わり、
またまたあらぬ誤解を抱き、心配するレミさんでした。

本で美希が学んだ事は、「子供と目線を合わせる事」でした。
『はーいシフォンちゃーん。美希ちゃんでちゅよ~♥』
ロンパールームやピンポンパンのお姉さんを彷彿とさせる衣装とおもちゃで
シフォンの気を引こうとする美希ですが、当のシフォンは引いています。
そしていつも安心して甘えられる「ラブ、イノリ」を探して泣き出すシフォンを、
なんとか自分に気を引かせようとする美希ですが、空回りするばかり。
赤ちゃんの世話をしていることに心配して乗り込んでくるレミさんですが、
『何でもないから心配しないで』と追い返す美希。レミさんの顔は、本当に心配そうでした。

モデルとしての仕事もある美希は撮影をこなしますが、
そんな美希を心配そうに見つめる、普段は撮影現場に来ないレミさん。
美希の視線の先で、シフォンを休ませていた車が超能力で動くのを見て
あわててシフォンのもとに駆けつけ、またしてもシフォンに怒る美希。
当然のようにぐずるシフォンをあやそうとする美希ですが、
一連のやり取りを伺っていたレミさんは意を決して直接美希に問い質します。
そして、何があってもママは味方であると語り、少しだけ思い出話を始めました。

幼いラブたちがかくれんぼをしていた際、どうしても美希が見つからなかった事。
それを聞いたレミさんが町中を探し回り、隣町の公園で美希を見つけた事。
そして、その時の幼い美希『私なら平気よ。そんなに心配しなくても大丈夫なのに』

思い出話はここで途切れますが、その幼い美希の言葉と、
今の美希が母の想いに戸惑う心境が合致する、絶妙のシーンでした。
レミさんには「最近はやりの人形」をあやしているとごまかす美希ですが、
当のシフォンはいつのまにか姿を消していました。

その頃、撮影現場の公園の芝生広場は、カップルなどが集い楽しげでした。
その様子を芝生に寝転がって眺める西さん。
最近扱いがガマオ君っぽくなっている気がして、少し不安です。
『すみません、この辺でこのくらいの大きさの白いぬいぐるみ、見ませんでした?』
唐突に声を掛けられ『い・・・いえ、見かけませんでしたが・・・』と答える西さんに
『ありがとうございます』と礼を言い立ち去る美希。
シフォンを探すあまり必死になっているためか、一度見たはずの西さんの正体
西さん=ウエスターさんという事をすっかり忘れているようです。

鬼子母神のように木立の中を探し回る美希は、後悔していました。
自分が勝手にシフォンの世話を始めたために、こんな事になってしまった事。
シフォンは今頃一人で寂しがっているのではないか、と不安な想い。
先ほどのレミさんの思い出話には、美希が口にしなかった想いがありました。
『本当は寂しくて怖くて、早く誰かに見つけて欲しかった』
『あの時、ママが見つけてくれてすごくホッとしたわ』
そして、先ほどのレミさんのシーンにつながり、
『私なら平気よ。そんなに心配しなくても大丈夫なのに』
と言う幼い美希とレミさんのやりとりには、続きがありました。
『何言ってるの。ママがどれだけ心配したと思ってるの!』
そして幼い美希に抱きつき、涙を流すレミさん。
『本当に無事でよかった。美希・・・私の大切な美希・・・』
幼い美希も、一緒に涙を流していました。

『今は私がシフォンのママなんだから!』
ようやく見つけたシフォンは、東屋でラブ、ブッキーと一緒にいました。
急にいなくなったシフォンを「叱った」後、シフォンを抱きしめて涙する美希。
自分勝手にシフォンの世話をしようとした事を謝り、
シフォンの無事を本気で喜んだ事で流れた涙。
それは、幼い美希とレミさんと同じ姿でした。
そして美希とシフォンの気持ちが通じたことで、ブルンが姿を現しました。

その安心感もつかの間、公園ではウエスターさんが作り出した
サンドウィッチのナケワメーケが木々を踏みにじり、荒らしていました。
変身する三人。
サンドウィッチなだけに、ピクルス、ゆで卵などを弾丸のように飛ばし、
両手からはマヨネーズ(マスタード?)とケチャップらしきものを発射して攻撃してきます。
その両手からの攻撃から逃げ回っていたパインがピーチとぶつかり、
ナケワメーケのパンの間に挟まれてしまいました。
『プリキュアサンドウィッチの出来上がりだ』『フルーツサンドデス』
ご満悦のウエスターさんとナケワメーケ。誰が上手いこと言えと
二人はベリーの攻撃でサンドウィッチから逃れたものの、そのせいで
ベリーにナケワメーケの注意が引きつけられ、集中的に攻撃を受けるベリー。
身をかわし、弾くベリーですが、流れ弾の先にシフォンが・・・
身を挺してシフォンを庇うベリー。そして
『あなたは私が守ってあげる』と決意を固めると、遂にベリーにもキュアスティックが出現。
『響け、希望のリズム。キュアスティック、ベリーソード』
そして新技『エスポワールシャワーフレッシュ』でナケワメーケを倒し、
見事前回の雪辱を晴らしました。

シフォンの世話をしたことで、母の想い。沢山愛情をもらっていた事に気が付いた美希。
そして物で釣ったり媚びたりしなくても、ただ純粋にシフォンを愛せばよかった事を知り、
お世話役卒業。と思いきや・・・
分厚い「育児の鉄人」、メガネを取り出し、完璧に育児をする、と気合十分の美希。
『おやつは一日一回、甘やかしすぎは駄目。厳しくするのも愛情なんだから』
その迫力に怖気づいたか、こっそり逃げ出そうとするシフォンですが、
『どこ行くの?シフォン。たっぷり愛情注いであげる♥』
教育ママっぷりを発揮しようとしていた美希でした。


親の心子知らず、といったエピソードは過去シリーズでも用いられましたが、
プリキュアの主人公が「母性愛」を追求するという展開は珍しいと想います。
ストーリー展開上はプリキュア5のミルクの看病をしたかれん等に類似点を見出せますが、
そこに母の想い、大人びた子供にありがちな背伸び等をミックスさせ、
日曜朝の母と娘が揃って視聴するに相応しい内容に昇華していたと思います。
もっとも、レミさんが当初抱いた勘違いは、お母さんとしては気まずいかもしれませんが・・・

今までのストーリーでもシフォンの絡みが少ないことに加え、
やや冷たい印象を与えていた美希。
今回前半では「ピックルン入手のために」仕方なく世話しているといった感じがあり、
料理作りも自己満足、ブルンが欲しいが為にシフォンに媚びる、
シフォンの事よりも自分の都合を優先など、完璧には程遠い姿を晒しますが、
親の想いを感じ取ってからは素直に、自然な姿でした。
そして「怒る」と「叱る」の違い。シフォンを探し回り、皮肉にもラブとブッキーの元にいたのですが、
おそらく二人にも見せた事がなかったであろう美希の本心からの涙。
自分に厳しい美希ですが、本当は甘えたいのだと思います。
だからこそシフォンの気持ちが理解でき、
ひいてはレミさんの心配する気持ちも理解できたのではないでしょうか。

凛々しさが感じられるピーチロッド反則的に可愛いパインフルートと続いた後の
ベリーソードの演出は、帯刀→抜刀を思わせる所に格好良さを感じます。
ただ、「ソード」なので斬りつけるようなアクションかと思っていたのですが、
突く、と言うところになんとなく違和感を感じました。
それでもベリーらしく格好いい演出だと思います。

桃園家、山吹家の両親が既に表に出るエピソードがあったのに対し、
やや影が薄かった蒼乃レミさんでしたが、今回は母としての想いが感じられ、
見事な存在感を出していました。そうなると気がかりなのは、
良き母を感じさせるレミさんは、なぜ離婚しているのか。
いずれ語られる時が来るのかもしれませんが、今まで登場した両親たちは
皆円満な家庭を築いていたので、どのような事情があるのかが気になります。

余談ですが、初代シリーズを並行して視聴しており、
先日闇に還って逝ったポイズニー姐さんと蒼乃レミさんが同じ声ということもあり、
時折ポイ姐さんのような口調が出ると楽しませてくれます。

今回はストーリーの都合上、珍しく存在感が薄かったウエスターさん。
美希に声を掛けられるシーンは楽しませてもらいましたが、
それ以外では扱いの悪さが気になります。
次回予告を見る限り、次の出撃もウエスターさんのようですので、
この愛すべきキャラクターがリストラされないか、ちょっと不安になりました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。