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第23話『危うし!夏合宿の悪夢』 [ふたりはプリキュア]

毎年恒例といってもいい夏合宿。
MHでは今回と同様ラクロス部&科学部合同合宿+小田島先輩が奮闘し、
SSでは学校に泊り込みという肝試し的要素+咲の誕生祝いを密かに企画し、
5では南の島でバカンスとかすかな恋の萌芽を描きナッツめ、俺のこまちを・・・
5GoGoでは高原で忠太郎謎のイケメン百井とテニス。
途中敵の襲撃を受けつつも、それなりに平穏に終わる展開がほとんどです。

しかし初の夏合宿の今回は、イルクーボに手も足も出ない二人、1話では解決しない問題
シリーズ前半を締めくくるクライマックスを今回から4話分としてみれば
実質的に前半のクライマックス・その1とも言うべき位置づけになります。
  
とりあえずは、練習中のラクロス部のシーンから始まります。
臨時コーチとして参加したアカネさんの激が飛ぶ中シュートを外すなぎさ。
部員達がへたり込む程ハードな練習をこなした後、さらになぎさにアカネさんの愛のムチが・・・
『ミスしたので罰ゲーム。合宿所までマラソン。遠回りしていくわよ!』
『うそー、私だけ?』嘆くなぎさの後ろで志穂の気の毒そうな表情が、しんどさを感じさせます。
・・・天気もいいため、脱水症状か熱中症になってもおかしくないと思うのですが・・・
ともあれ、柔らかな木漏れ陽と、満々と水を湛える湖畔の道を
合宿所に向かって優雅に自転車で流すアカネさんと、ヘトヘトについて行くなぎさ。
『風が気持ちいいー♪ なぎさ。あんたも見てごらんよ。湖がきれいよ』
『そんなの見る余裕無いっす。でも本当きれい』
『コラー!誰が止まっていいと言った!』
・・・体育会系、文化系を問わず、OB、OGは大抵理不尽なものです・・・

一方、川沿いでは科学部がフィールドワーク中。
たまには生徒と一緒に自然に触れ合いたい、と同伴している校長ですが、
水深ひざ下のせせらぎに転げ落ち、
『溺れました。誰か助けて下さーい』などと慌てた挙句、
『悪い見本を見せたんですよ。こういうことにならないよう、気をつけるんですよー』
と、珍しく教頭の役どころのようなドジっぷりをあらわす校長。
ともあれ、濡れた校長のためにタオルを取りに合宿所に戻るほのかでした。

なぎさはヘトヘトになりつつも、ようやく合宿所にたどり着きました。
『お疲れー。じゃ私、先にシャワー浴びるね』と、自転車をチリンチリン鳴らして
立ち去るアカネさんを見送り、一言『・・・鬼』
そこに現れたほのかにもアカネさんの臨時コーチの感想を聞かれ、
『もう、最・・・高・・・』とガックリきていました。

そんなハードな合宿も、夕食の時間ともなれば楽しいものです。が・・・
『えー、夕食の前に、校長先生の挨拶があります。どうぞ』
『いやいやいや、ここは夏合宿の総責任者でもある教頭先生が』
『あ、いやいや、やはり校長が』『いやいやいや』『いやいや』
『・・・・いいから早くしなさい』
食事を前にお預けをくらい、挨拶がはじまるまでの長いやり取りにうんざり気味の生徒達ですが、
『いいですかー、消灯は10時。合宿に来たからと言ってハメ(中略)朝食は7時半です』
あまりにも長い教頭の一言に、食傷気味の生徒達でした。
それにしても夕飯の献立は、カレーライス、筑前煮らしきもの、トンカツらしきもの、味噌汁、
小鉢と、いくら育ち盛りとはいえかなりのボリュームです。

夕食後に、なぎさの部屋を訪ねてくるほのか。
二段ベッドの上段を『高いところ好きなの』と自慢げのなぎさを
危なっかしい子供のように『落っこちないように気をつけなきゃ駄目よ』と注意するほのか。
そしてテラスで星空を眺めているユリコに気づき、二人でテラスに向かいます。
美しい星空の下、流れ星を見つけてメップルと会ったときの事を思い出すなぎさ。
横で「フラスコを沢山下さい」と言う科学部員らしい?願い事がするのが楽しいです。
続けてテラスに出てくるアカネさんが山の神様の話を始めたところ、
志穂の姿が見えない、と心配そうな莉奈が訪ねてきます。
山の神様の話の後だけに、神隠しを心配する科学部らしからぬうユリコですが、
追い打ちをかけるかのように合宿所の電気が一斉に消え、不穏な空気が立ち込めます。
アカネさんを筆頭に志穂の捜索の為、懐中電灯を手に山に繰り出すラクロス部員達。

ほのかは教頭の照らす懐中電灯で配電盤の検査をしますが、
手ブレしたりほのかの目を直射したりと下手な教頭のせいで進みません。
『あーもうじれったい、貸しなさい』『いやいや校長にこのようなことは』
『いいから』『あ、いやいや私が』『貸しなさい!どうですか?』
食事前と同じようなやり取りを繰り広げた挙句、的確な校長の照査で
ほのかは落ちたブレーカーを発見し、合宿所に再び光が点ります。
その光を見て、ひとまず合宿所に戻る山狩り部隊。

結局志穂は見つからず、心配する一同ですが・・・
『あー、のぼせたのぼせたのぼせたー。いやーお風呂に入ってたら急に停電になって、
 電気点くまで入ってようと思ったんだけど、流石に我慢できなくなって、
 だけどだけどだけど、暗いから着替えに手間取った手間取った手間取った』
心配を他所に、志穂節炸裂で現れる志穂。大顰蹙!
かと思いきや、志穂のトレーナーが後ろ前な事を注意するなぎさと、
あわててトレーナーを直す志穂。心配したことを責めるのでなく、
トレーナーを直した直後の志穂のいい笑顔と相俟って、ちょっといいシーンでした。
が・・・不気味な山鳴りが響き、流れが止まるせせらぎ。そして送電鉄塔に雷光が走り・・・

翌朝、アカネさんの自転車の先導でランニング中のラクロス部。
ですが、その会話から再び朝から停電になったことが伺えます。
そして、途中の異様な光景に思わず足を止めるラクロス部員達。
昨日は水を湛えていた湖がすっかり干上がり、夏なのに葉を赤くして落葉してくる木々。
倒れてくるる木々に、危険を感じたラクロス部はランニングを中止して退避します。

一方の科学部でも、干上がった川に不審を抱き、校長に問い合わせるも
当の校長が『どうなんですか?雪城さん?』とほのかに聞く始末。
校長は文系出身。または理科が弱いのか、校長にも質問されるほのかも大したものです。
そして教頭は一人配電盤をいじっていましたが、
突如割れる窓ガラスと、吹き込んでくる枯葉の嵐に直撃され、目を回していました。

枯れた木々が道路をふさいでいることに危機感を覚え、明るいうちの下山を提案するアカネさん。
『わかりました。教頭、外部に連絡を』
『いやそれが、携帯が繋がらなくて・・・』
『ロビーに電話があるでしょう』
『あ、そうでしたそうでした』
教頭より大人としての存在感を示すアカネさんはさすがですが、
その後の教頭の発言で電話も通じない事を知り、パニック状態の生徒達を前に
『それじゃ、ここは陸の孤島ってこと・・・?』と、
MHに至るまでで珍しくアカネさんが弱気な表情と発言をする数少ないシーンです。

一般人と違い、異常の原因はドツクゾーンの仕業と目星をつけ、外に向かう二人。
『近づいてるメポ』得体の知れない緊迫感が徐々に高まり、
『湖だメポ!』メップルの声を合図にするかのように、
涸れた湖の底に現れるイルクーボ。そして一瞬で湖畔の二人の背後に回りこんできます。
が、ただ不気味に笑い、しかも変身を促すイルクーボ。
『怖いのか・・・?』挑発するかのようなイルクーボを振り切るかのように
変身する二人。
その様子を見て「計画通り」のような表情を浮かべるイルクーボ。

変身後の二人に対しても、『やはり、そういうことだったか』、と、
まさにイルクーボの計画通りことが運んでいる事を伺わせる様子。
メップルとミップルはその様子に不吉なものを感じ、その予感は適中。
石の番人の隠れ場所を突き止めたと宣言するイルクーボでした。
『同じ命の石を守るもの同士。お前たちが変身すれば、必ずウィズダムも反応する。
 私は、そのわずかな動きを感じる事ができるのだ』

それでもプリズムストーンと番人を守るべく立ち向かう二人ですが、
やはりイルクーボは強く、肉弾戦では歯が立ちません。
攻撃を仕掛けると反撃やいなしで軽くあしらわれ、
ブルース・リーのように手招きまでする余裕を見せるイルクーボ。
挑発に乗るように立ち向かうブラックですが、イルクーボに捕まえられて投げられ、
ホワイトにぶつかって錆びた鉄柵が崩れ、涸れた湖底に落ちる二人。
ブラックの下敷きになって庇ったホワイトを、OPの構図で引き起こそうとするブラック。
しかしイルクーボには手も足も出ず、衝撃波で飛ばされる二人。

『渡さない、プリズムストーンは絶対に渡さない!』
『あなたがどんなに強いか知らないけど、
 強いだけで何でも思い通りになると思ったら大間違いだからね!』
せめて気持ちだけでも負けまいとする二人を煽るかのように淡々と語るイルクーボ。
『お前たちは、この世の中に生きる者たちは皆平等だと思っているだろう。
 平等とは、一握りの優れた支配者のために生きる残りの者たちによって作られた言葉だ。
 つまり、その者たちの命のエネルギーは、全てジャアクキング様のためにあるのだ』

その言葉に憤り、マーブルスクリューを放つ二人ですが、これも計算ずくの行動で、
片手でマーブルスクリューを受け止めて握りつぶすイルクーボ。
うろたえる二人をよそに、イルクーボの計画通りに事が進んでいました。
『これで準備は完全に整った。虹の園の命の力。そして伝説の戦士のエネルギー。
 この瞬間を待っていたのだ。伝説の戦士の放つエネルギーこそが、
 我々の世界と、ウィズダムの世界に住む間に隔たる扉を開ける鍵となる。見るがいい』
イルクーボが力をこめると空間が歪み始めます。
さらに青筋を浮かべて脂汗を流し、力を込めると
空間の歪みが大きくなり、番人が無理矢理引きずり出されました。
突如イルクーボの前に引き出されて戸惑う番人に、
『お前がウィズダムか。光と闇の狭間を漂う能力がある者の噂は聞いていた。
 そんなに不思議か?私とて闇の世界のナンバー2だ。そのくらいの情報は持っている。
 居場所さえわかればこっちのものだ。あとは力さえあればいい』
そして番人を引きずり出すために力を使いすぎたためか、
『残りの二つは、改めて頂きに来る。楽しみに待っていろ』
と、番人の悲鳴とともに撤退するイルクーボ。
事態は急展開を迎えたところで、クライマックス4部作の第1話目が幕となります。

ハードながらも楽しい?合宿が、話の前半と後半で2度暗転する、
急激な展開が見どころの今回。
前半の志穂失踪事件と停電騒ぎは蓋を開けてみれば大したことはないのですが、
後半、そしてこれからのドツクゾーン決戦に向けての前菜のようなものだと思います。
山の神とあわせた神隠しと停電が実にあっけなく解決し、
危機感のない当事者の志穂を責めずにやり過ごすくだりは印象的でした。

が、後半の展開はイルクーボの面目約如。
前回、そして19話と登場する度に圧倒的な脅威をもたらすイルクーボですが、
今回はその実力と知識を存分に発揮し、まさに悪役ここにあり、
というべき見事な活躍ぶりでした。
今回は作画も美しく、なぎさ、ほのかをはじめ生徒達やアカネさんもきれいに描かれていますが
イルクーボも「触角のないナメック星人」のような外見ながら、実に格好良く描かれています。
憎めない者や、キリヤのように複雑な感情を抱かせる者など、
プリキュアシリーズの敵キャラは個性豊かですが、色物要素がないにもかかわらず
イルクーボの存在感は半端ではありませんでした。

次回はいよいよイルクーボとのひとまずの決着。
このブログをはじめるまで、そんなにイルクーボに肩入れしていなかった私ですが、
正統派悪役のキャラクターにすっかり魅せられてしまいました。
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