SSブログ

第24話『決戦!プリキュアVSイルクーボ』 [ふたりはプリキュア]

前回に続き、プリキュア史上唯一の全・後編に渡る長い合宿の後編。
かつ、私が勝手に名づけた前半クライマックス4部作の2回目にあたる今回、
サブタイトルどおりイルクーボとの実質上の最終決戦。
イルクーボには押され続けたプリキュアの「奇跡」の逆転劇です。
  
合宿所に閉じ込められた状況は変わらず、心なしか周囲の枯れ木の数も増えたようです。
『いいですか皆さん。これは緊急事態です。
 電気どころか電話まで通じなくなってしまいました。
 今夜は早く寝て、明日の朝になったら早々に山を下りましょう。
 大丈夫。きっと無事に帰れます』
生徒の不安を無駄に煽る、教頭によるありがたい訓示が行われていますが、
『元気な姿で、お母さんやお父さんに会えますように、
 生きて帰れますようにみんなで山の神様にお祈りしましょう・・・ぅぅ』
途中から本人が涙声になってしまう教頭、相変わらずです。
『こういう時は、落ち着く事が一番大事です。お互いに協力して、冷静に行動して下さい』
と教頭をなだめつつ生徒に的確に語る校長はさすがです。
ただならぬ状況への不安をなぎさ、ほのかに話しかける志穂、莉奈ですが、
なぎさとほのかは教頭の訓示の時から、イルクーボの脅威が気がかりで上の空でした。

皆が寝静まった後、イルクーボの手に落ちた番人を呼び戻せないか
番人カードを使ってみるなぎさとほのかですが、やはりそう簡単には行きませんでした。
番人を取り返しに行く、と珍しく一人テンパっているミップルと、
意外と冷静なメップルが対照的です。

冒頭で相変わらずのダメっぷりを披露した教頭ですが、きちんと一人見回りをしていました。
が、立ち込める黒雲、吹きすさぶ風、きしむ扉。
『幽霊が出てきたりして・・・』と懐中電灯を下から点けておどけてみた直後、
得体の知れない眠気が襲い、廊下で眠ってしまう教頭。

なぎさがベッドの上で気づいた時は、朝になっていました。
木々は枯れていても、夜の恐ろしさとは違い、陽の光が柔らかく差し込みます。
が、明るいだけにかえって不気味な光景が広がっていました。
ベッドの下でうつぶせに転がっている志穂。起きる気配のない生徒達。
そこに駆け込んで来たほのかによると、皆の様子がおかしいようです。
部屋の外では、アカネさんまでもが廊下で眠っていました。
手分けして教頭、校長を探すなぎさとほのかですが、二人とも意識が無く、
そのことをお互いに伝えようと宿舎内を走り、
勢い余って正面衝突する二人。ここで一時停止するとキスに見えなくもない

メップル、ミップルが嫌な予感を感じると共に、突如として開く正面玄関。
そこから猛烈に吹き込む風に抗うように外に出たなぎさとほのかを待っていたのは
竜巻と共に姿を現したイルクーボでした。
『来た。みんなに何をしたのよ!』
『山荘の中で眠っている奴らの事か?奴らの生きようとする力。生気はここにある』
イルクーボの常套手段である球で、皆の生気を吸い取っていたようです。
『人の命を弄ぶなんて、許せない』
『そうか、では戦って勝ち取るのだな。しかし、こんな小娘にここまで手こずるとは。
 さあ、残る二つの石。渡してもらおう』
『そんな事、できるわけないでしょ?』
『強がるな。お前たちが思っている程、お前たちの力は大きくはない』

変身して立ち向かう二人を、まさに手玉をとるように軽くあしらうイルクーボ。
そしてイルクーボがピッコロさんのように気合を入れると、その衝撃で飛ばされる二人。
それでも諦めず立ち上がる二人に、戦意を失わせようとしたのか、
イルクーボは廃墟と化した街の姿を「お前たちの未来」として見せ付けます。
『どうだ、お前たちの墓場にふさわしい光景だろう』
『誰が墓場なんかに、行くもんかー!!』
気を取り直して再び向かっていったブラックですが、やはり歯が立たず
飛ばされたブラックを受け止めるホワイトと共に体勢を崩し、
負けじと二人で蹴り技で攻撃しようとしたものの、
今度は天空×字拳まで披露したイルクーボに弾かれ、
その勢いで叩きつけられた廃墟のビルが崩れ、下敷きになりそうなプリキュア・・・

意外にも下敷きになる前に瓦礫を押しとどめたのはイルクーボでした。
『そんなものの下敷きになっては、石を探すのが厄介だからな』
ツンデレと誤解されそうな行為ですが、あくまでイルクーボの狙いは石なので・・・
ともあれ、状況を打開するためにマーブルスクリューを使おうとするブラックに対し、
昨日も効かなかった、と珍しく弱気のホワイト。
それでも、やるだけやってみようと放ってみます。
が、再びイルクーボに握りつぶされてしまうマーブルスクリューを目の当たりにして、
『やっぱり駄目、勝てっこない。あんな相手、奇跡でも起きなきゃ勝てっこない』
と、普段はいざという時にこそ芯の強さが目立つほのか=ホワイトにしては珍しい発言です。

『だったら・・・だったら奇跡を起せばいいじゃない』
『奇跡を起こす?』
『私、何が何でも一撃食らわさなきゃ、絶対に気が収まらない』
勝気なブラック=なぎさらしい台詞でホワイトを励ますブラック。
そして、イルクーボの胸のペンダントただ一点を狙って攻撃し続けよう、と提案。
始めはかわされ続けていました。が、なんども執拗に攻撃をするうちに隙が生じ、
まずホワイトの攻撃がイルクーボの胸元をかすめ、表情が明るくなるホワイト。
続けてブラックの蹴りが、まともにイルクーボのペンダントに直撃。
そのせいか、周囲の廃墟の幻が消えうせます。
『奇跡を起こせた!』『やれば出来る』

勢い付きかけた二人を制するかのように、強硬手段に出たイルクーボ。
イルクーボが力を込めると、メップル、ミップルの体が引っ張られるようになり、
二人が隠し持っていたプリズムストーンがイルクーボの手中に引き寄せられてしまいました。
『今全ての石が我が手に』
これでジャアクキングが完全な存在になり、ドツクゾーンの永遠の不滅を信じて
高笑いするイルクーボでしたが、七つ揃った石の力が想像以上で、
石の力に負けて力が抜けていき、折角手に入れたメップル、ミップルの石も
自然に元に戻っていきました。

今ならいける。弱ったイルクーボに対し、再びマーブルスクリューを放つ二人。
かろうじて受け止めるイルクーボですが、今までのように握りつぶすような余力は残っておらず
二人が強く手を握り、さらにブラックの気合で威力を増すマーブルスクリューに、
『七つの石の力が、これほどまでとは・・・ぬうぅ・・・ぐわぁぁああああぁぁ・・・』
イルクーボもまた、石を遺して闇に還って逝きました・・・(ように見えました)
生気を奪っていたイルクーボが倒れたことで、枯れた木々や草花も元に戻り、
鳥や蝶が舞う美しい自然の光景が戻ってきました。

恐る恐る番人のカードを使うと、今度はきちんと番人が姿を現しました。
しかも、せっかく苦労して助けたにもかかわらず『遅い・・・』と苦言を呈す始末。
この人が一番ワガママかもしれない気がしてきました・・・
ともあれ、イルクーボが遺した石を預けるほのか。
道路やライフラインも復旧したのか、合宿の方もようやく無事に帰れるようです。

合宿から戻った後の雪城家で、最後の二つの石をホーピッシュに入れることに。
『ああ、何度この瞬間を夢見たことかミポ』
『これで光の園に幸せが戻るメポ』
嬉しさ一杯のメップル、ミップルを他所に、渋い表情のなぎさ。
『大丈夫なの?変な事になんない?ちなみにどうなんのよ?』
先ほどの戦闘時とは異なり、逆に弱気になるなぎさですが、
意を決して最後のプリズムストーンを収めると、何も起きない・・・
と思いきや、一面に溢れ出す虹色の光の奔流に圧倒されるように庭に出る二人。
見ると、雪城家から虹が伸びていました。
そして虹の彼方から一つの光が落ちてきて、
第一話のメップル同様、ほのかの部屋でバウンドして、なぎさに直撃する光。

『ポルンポルン♪ ポルンだポポ』
『今度はポポかよ』率直な感想を述べるなぎさですが、
『ひょっとして光の園から来たの?』というほのかの問いかけに、
『未来を導く光の王子、ポルンだポポ』と、簡単に自己紹介するポルン。
『行けば?もう、光の王子やら、選ばれし勇者やら・・・』
『プリキュアも行くポポ』
『本当にあんたたちって呼び名と見た目にギャップがありすぎなのよね。
 光の園の人たちってなんでこう・・・え?光の園に私達も?』
『プリキュア連れて来いって、クイーンが言ってたポポ』
『って言われてもね・・・』『ちょっとそこまでって訳にもいかなそうだし・・・』
と、なぎさとほのかが難色を示そうとしたところ・・・
『やーだーやだやだやーだ!一緒にポポ!プリキュアも一緒に行くポポ!長老も待ってるポポ』
これから何度と無く繰り出される、ポルンの凄まじい駄々っ子のような振舞いが。
『そんなのどこにあるかわかんない所、きっと、すんごく遠いんだよ。
 ものすごーく危ない所かもしんないじゃん。
 行ったっきり帰って来られなかったりしたらどうすんのよ』
当然のようななぎさの不安をよそに、
『行ーくーポーポー!』というポルンの駄々で、幕となりました。

今回も圧倒的な強さを見せ付けるイルクーボを
「奇跡は起こすもの」という信念で押し切り、撃退した。
私としては、今回はそういった目線で見ています。
七つの石の力に耐えられずに弱体化するイルクーボを
ご都合主義、と切り捨てるのは簡単ですが、その前のホワイトを励ますブラックの
前向きな姿勢こそ、プリキュアという作品で伝えたい信念だと思います。

ともあれイルクーボは「勝負に負けたが戦いには勝った」という感じでしょうか。
弱体化が無ければ今までの実力差から、プリキュアが勝つことが出来なかったと思います。
イルクーボの強さは実力だけではなく、余裕に満ちた振舞いにもあると感じました。
常に冷静で、余力を残しているような態度。
そして石を直接奪い取る、という切り札まで持っていても追い詰めるまで使わず、
まずは渡すよう勧告、次いで戦って奪い取る、といった流れにも、
No.2としての風格たるものがあります。
「暴走する力を制御できない」というのはありがちな展開ですが、
イルクーボのような実力者、かつ手にした力を自分のために使おうとしなかったのに
こうなってしまうのは、イルクーボにとっては不本意でしょう。
ともあれ、まだ正式な退場ではありませんが、最後の勇姿を目に焼き付けておきます。

合宿が続いている、というのはストーリーの都合上なのですが、
欲を言えばもう少し生徒or教師、アカネさんの描写が欲しいと思いました。
大自然パニック映画系の、脱出できない状況や不穏さが伝わってくれば
もう一捻りあったと思います。ともあれ、相変わらずの教頭、
意外とやることはやっている教頭と、両面を見ることの出来る貴重な回でもあります。

そして最後に登場したポルン。遂に来たか・・・という感じです。
MHのラストに至るまでの展開は当然知った上で再視聴していますが、
ポルンといえばダダこね、ダダこねといえばポルン、という図式があるので、
なぎさにとっての頭痛のタネが増える形になります。
ともあれ、メップルが今後おとなしくなるので少しはマシだと思いますが・・・
もう一点、ポルンといえば「プリキュラ」だと思っていましたが、
今回「プリキュア」と、きちんと発音できているのが意外でした。
次回あたりで間違って覚えるんだったかな?などと思い出しつつ、
近いうちに再見して確認してみます。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。