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第27話『新たな闇が迫る!迷子のポルンを救え』 [ふたりはプリキュア]

昨日フレッシュの放映が無かったにもかかわらず、なかなか時間がとれず
久々の「ふたりはプリキュア」シリーズレビュー執筆となった今回。
只今仕事が忙しいのですが、「一人いなくなっても何事も無かったような会社」
がある意味タイムリーかつインパクトに残る今回は
ポルンのつぶやきのような予言、ビルの谷間の闇、台風、一瞬の静寂など
不安を煽る描写が多いサスペンス色の濃いエピソード。
そして今回だけではその素性も目的もわからないウエスターさん角澤竜一郎=ジュナ。
とりあえずの大団円で締めくくった前回から一転、
再び忍び寄る闇の登場となる、ふたりはプリキュア後半の第一回です。
  
夏の暑い日ざしに、淀む川の流れ。一見平穏そうな風景の、花が咲く河川敷。
ところが不気味な植物が芽吹くと突如花がしおれ、
植物はやがて人の形のようになり・・・

前回ジャアクキングは倒される寸前、初代ピッコロ大魔王のように種を蒔いていました。
種は虹の園の栄養を吸って育ってゆく。そして、それを止められるのは
『伝説の戦士?伝説の戦士・・・えーと、なんといいましたかな?
 ああそうそう、「プリキュラ」ですじゃ』
緊張感を一気に吹き飛ばす長老の物忘れ。そして「プリキュラ」はここが初出でした。
ともあれ、クイーンの命でメップル、ミップルだけでなく、ポルンも虹の園へ赴くことになりました。
ポルンも気づいていない、秘められた力に希望を託して・・・

という経緯を、メップル、ミップル、ポルンがなぎさとほのかに語っていました。
ジャアクキングを倒し、プリズムストーンの力で光の園を修復しても、
まだ戦いは終わりではない。それでも、再会できたことを喜ぶなぎさとメップルですが・・・
『今日からまた僕達のお世話をするメポ』
『うっそー、マジで?』
『またー、そんな嫌がってるフリして。
 本当はなぎさ、メップルに会いたくて夜も眠れなかったんじゃないメポか?図星メポ?』
『そんなこと・・・全っ然ない!』
仲が良いのか悪いのか、一瞬まんざらでもない表情をしつつも怒鳴って否定するなぎさが
ラブに対する大輔のように素直じゃなく、心境が伝わる描写でした。

ジャアクキングの蒔いた種とは?不安を募らせる一同をよそに
一人はしゃぎまわるポルン。光の園の住人には虹の園の環境が厳しいのですが、
メップルやミップルよりも元気です。それでも疲れてしまい、
販促のノートパソコン型で眠ってしまうポルンですが・・・
『・・・目覚めるポポ・・・』
『目覚める?』『何言ってんの?もう目が覚めてんでしょ?』
『・・・生えてくるポポ・・・』
本人にも意味が解らないまま、謎の言葉を呟くポルン。

その頃、とあるオフィス内では、上司に企画書を提出する、
無表情なサラリーマン、角澤の姿が。
仕事が速いと評価されている彼ですが、あまりの無表情さからは、
得体の知れない雰囲気が漂っています。

翌朝、ほのかからの電話で目を覚ますなぎさ。
ミップルと一緒にポルンを引き取っていたのですが、
ポルンが一人で抜け出してしまったそうです。
早速ポルンを探しに出かけようとするなぎさですが、
亮太がちょっかいを出してきたため、久々のコブラツイストが炸裂しました。

心配をよそにポルンは町歩きをしていましたが、
ゲーセンのUFOキャッチャーに紛れ込んでぬいぐるみと間違えられたり、
ビルの谷間で黒猫に追い回されたり、ちょっとした冒険になっていました。

なぎさとほのかも手分けしてポルンを探していましたが決め手がつかめず、
暗礁に乗り上げていました。
「子供」のポルンが好きなものといえばケーキ屋!と主張するなぎさですが、
そんななぎさの顔をつぶさないためか、なだめつつもとにかく行って見ようという
ほのかの心配りは流石です。

その頃ポルンは、薄暗いトンネルを彷徨っていました。
が、再び口を突いて出る謎の言葉
『・・・目覚めるポポ・・・』

『なんだよこの集合写真、俺半分しか写ってないじゃん』
その頃、先日の社員旅行の写真で盛り上がっている社員達を他所に
なにかに憑かれたかのようにTVの天気予報を見つめる角澤。
そんな角澤も社員旅行の写真に収まっており、一人むっつり写っている事を
女子社員に冷やかされていましたが、耳に入らないのか、無言でTVを見続ける角澤。
台風は日本上陸せず、南海上を太平洋へ抜けていくようですが・・・
角澤の中で高まる鼓動。三つの種、芽を出した草、生まれたもの、がフラッシュバックして・・・
『うおおおおおあああああああ』
突如窓から身投げする角澤。響く女子社員の悲鳴。
そのまま勢いに任せて変身していく角澤。

『なんだよこの集合写真、俺半分しか写ってないじゃん』
割れた筈のガラスは何事もなく、時間が少し戻っているかのようでした。
そして、「角澤」という社員が初めから存在していなかったかのように、
集合写真から消えている角澤の姿。
何事も無かったかのような会社の風景が映し出されます。
角澤がいなくなったことを除いて。

先ほど南海上を通りすぎようとしていた台風は突然進路を変えて、
日本列島に急速に北上していました。まるで変身した角澤に吸い寄せられるように。
ポルンを探すなぎさとほのかも急な大雨に降られており、
ポルンは歩道橋の下で雨宿りしていました。
そんな中、台風のエネルギーを吸収するかのように叫ぶ角澤。
『もっと!もっとだぁああああああああ!』

角澤が台風のエネルギーを吸い尽くしたためか、再び唐突に晴れ渡る空。
荒い息遣いときしむ筋肉が、角澤の吸収したエネルギーの大きさを物語ります。
晴れたために歩道橋の下から出たポルンでしたが、
まさにそこは角澤の目の前でした。驚いて、必死に逃げ回るポルン。

そんなポルンの危機をよそに、ケーキ屋にたどり着いたなぎさでしたが、
中に入ることもかなわず、ポルンの気配を感じたメップルに導かれて
駆け出していきました。

地下駐車場とおぼしき場所で、角澤に追い詰められるポルン。
そこに駆けつけたなぎさとほのかに対し、
『お前達・・・お前達がそうなのか?』と、
イルクーボの初出撃時を思わせる台詞で迎える角澤。
ドツクゾーンの者の気配を漂わせる角澤に驚くなぎさ、ほのか、メップルですが、
己の力を制御できないかのような角澤の隙をついて変身。

角澤の体からあふれ出る強風に戸惑いつつも、ポルンを抱えて戦うブラック。
そしてホワイトとブラックの陽動作戦や、二人そろっての足払いなど、
戦闘経験の差で角澤を押しているかのようなプリキュアですが、
角澤もまた己の力を制御できないようながらも、その圧倒的なパワーで畳み掛けます。
その勢いでブラックの手からこぼれ落ちるポルン。

『こんな小さい子に何すんのよ!』『ひどい!』
・・・どちらかというと不可抗力のような気がしますが、ともあれポルンを守るために
マーブルスクリューを放つ二人と、風の力で押し切ろうとする角澤。
一歩も譲らぬ力の均衡が崩れて爆風が吹きすさぶ中、
角澤の姿も消えていました。
なぜか夕陽をバックに腕を組み、カメラ目線でポーズを決めている角澤。
これからの新たな敵としてのアピールは十分でした。

ともあれ、無事にポルンが帰ってきて、今日はなぎさと一緒に遊ぶ、
というポルンと、その言葉尻を捕まえて腹を立てるメップル、という
騒々しいなぎさの部屋で幕となりました。

今回はポルンの迷子をきっかけに、新たなキャラクターである角澤=ジュナの
得たいの知れない恐怖感を煽る構成が光りました。
特に無言の角澤が突然大声を上げて身投げするあたりは、
来るべき大嵐の前の静かな緊張の高まりを見事に描いていたと思います。
私が心酔する荒木飛呂彦先生も「トトン トン トン ドン!
というような表現を念頭に置いているとのことですが、それに通じるものを感じました。
また改めてジュナの造形を見ると、キントレスキー並みのマッチョにもかかわらず
均整のとれたスタイルとギリシャ彫刻を思わせる端正な顔立ちで
こんなにカッコ良かったか?と新たな発見がありました。
ウエスターさん(C.V.松本保典さん)がすっかり三の線になってしまったので
同じ声の二の線の敵キャラを改めて楽しめそうです。

もう一方のメインであるポルンも、今回は奇妙な予知のような台詞や
クイーンの言う秘められた力など、神秘性を描いているように思えました。
今までの登場は光の園へなぎさとほのかを導くための顔出しのようだったので、
これから真価を発揮するポルンの能力の伏線と取ることが出来ました。

上記2名の存在感が圧倒的なため、残念ながら
今回なぎさとほのかの影がやや薄かったのですが、
ここ数回の熱闘があったため、多少のインターバルも必要かと・・・
次回でさなえさん、次々回で藤Pと絡めて、それぞれ新たな敵キャラが描かれます。
始まったばかりの後半戦。一度観た筈でも新たな発見があり、楽しみになってきました。
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