SSブログ

フレッシュ第21話『4人目のプリキュアはあんさんや!!』 [フレッシュプリキュア!]

過労の末に入院・・・
ちょっと人事ではない状況なのですが(苦笑)プリキュアシリーズでも初、
他の作品でも「怪我」や「病気」以外での主人公の入院は知りません。
今回の鍵を握るのは4人。ラブ、タルト、ミユキさん、そしてせつな=イース様
とくにタルトとミユキさんの内面が描かれるのは珍しいので、
そこに着目しつつ、本筋であるラブとイース様の描写も盛り上がってきます。
  
桃園あゆみさん、蒼乃レミさん、山吹尚子さん。三人の母が見舞いに来ていた病室。
ラブたち三人の他に、一人残ったミユキさんは、責任を感じているような様子です。
ラブたちとの会話、そして部屋を出る際のあゆみさんら母親達の様子を見る限りでは
ミユキさんがついていながら!などといったやり取りはなかったと思いますが、
自分がついていながら倒れるまでレッスンさせていた事に心を痛めているように見えます。
拍車をかけるように、元気になったらもっとがんばる、すぐレッスンして下さい、という
三人の態度に、表情を曇らせるミユキさん。
一方、物陰から様子を伺っていたタルトも、懸念を抱いていました。

まだベッドから離れられず、静養が必要と思われる三人ですが、
上体だけでできるリズムや動きの練習をしていました。
そんな様子を苛立った様子で見ていたタルトは、ついに我慢ならずに音楽を止めます。
まあ、4人部屋で1ベッド空いているとはいえ、病院ですから・・・
といった常識はさておき、タルトの懸念は世界の危機だというのに
ダンスにうつつを抜かさず、プリキュアに専念してほしい、というものでした。
顔を見合わせる三人ですが、どちらも選ぶことは出来ない。
既に両方選んでいる、と返答し、
『ダンスとプリキュア両方選んだから、ミユキさんや、タルトとシフォンに出会ったんだよ』
というラブの発言に頷く美希、ブッキーでしたが、タルトは釈然としない様子です。

ここでサブタイトルなのですが、サブタイトルを読み上げたのはタルト役の松野さん。
フレッシュシリーズが始まってから、サブタイトルを読むのは
ラブ役の沖さんの担当だったので新鮮でした。
もっとも、ラブの声で「あんさんや」という胡散臭い関西弁を聞くのは違和感がありましたが・・・

さて、そのタルトですが、ラブたちの気持ちもわかるけれども、
このままではあかんのや、と悶々と考えつつカオルちゃんの店に向かっていました。
カオルちゃんの店では、既に先客、ミユキさんが来ており、
カオルちゃんに自らの悩み、指導者として、ラブたちの体調不良に
気づいてあげられなかったことを打ち明けていました。
「先輩として失格」と思いつめるミユキさんですが、カオルちゃんから見れば
三人がとても楽しそうだったと語ります。
それは無理しての空元気ではないか、と弱気になっているミユキさんに
『ウチのドーナツを食べてくれるお客さんも、本当に美味しいと思ってる笑顔と、
 そうじゃない笑顔って、すーぐわかるんだ
 もしお嬢ちゃんたちが無理をしたのなら、あんな笑顔は出来ないとおもうなぁ』
今までも垣間見せた、年長者としての助言でミユキさんを励まします。
それにしてもこの時のカオルちゃん、おそらく初めてサングラスの下の目が描かれていましたが、
ムサい中年のような普段の印象と異なり、意外にも綺麗な目をした二枚目でした。

そこに駆けつけてくるタルトと普通に会話するカオルちゃん。
初めてタルトが喋るのを目の当たりにしたミユキさんは驚きます。
『お願いやミユキはん。何も言わずにプリキュアになってや
 ホントはこんなんルール違反なんやけど、緊急事態なんや』
フェレットが喋る事と、あまりに唐突すぎる勧誘に戸惑うミユキさんですが、
ミユキさんが4人目だと信じているタルトの熱心な態度、
そして必死にアカルンを探す姿を見て、タルトと向き合いきちんと話し合います。
そして、自分が4人目のプリキュアだとは信じられないこと。仮にそうだとしても、
トリニティのリーダーとしてダンスとプリキュアの両立ができない、とはっきりと言い放ちます。
その両立している者のために苦労を背負い込んでしまっているタルトですが、
ミユキさんの意思の固さに肩を落とし、それでも諦めのつかない様子でした。

三人が入院している病院には、今度はせつなが現れました。
『具合はどう?』と案じつつも内心では
『(だいぶ弱っているみたいね・・・フフ、だから言ったじゃない)』
そして部屋の扉を閉めるためにラブたちに背を向けたときの一瞬の悪い表情など、
相変わらず表と裏の使い分けが上手です。
せつなは入院中の三人のために「占いの差し入れ」を持ってきていました。
前回の事「二兎追うもの一兎をも得ず」を、もう一度占ってみよう、と提案するせつな。
その直前、一瞬美希とブッキーの方を警戒するように見るのが意味深です。

占いの結果は前回と異なり、『今は苦しいかもしれないけれど両方頑張るべき』
でした。元気になっちゃいそうだ、と素直に喜ぶラブでしたが、
せつなの企みはどうやら両方に全力を注がせ、精魂尽き果てさせることでした。
占いの内容が180度変わっていることを不審に感じる美希とブッキーですが、
占いは刻々と変化するものであり、いつも同じとは限らない、と返答するせつな。
『楽しくなったり悲しくなったり、好きになったり嫌いになったり。
 どんどん変わっていっちゃうもんね』
そう言うラブの発言に、せつなは思わず戸惑いの表情を浮かべていました。
好きになったり嫌いになったり。これはせつな=イース様
ラブに対して抱きつつある感情を暗示しているのかもしれません。

一方、主が不在のラブの部屋では、シフォンを寝かしつけつつ
タルトが密かに決意を固めていました。
『わいが、どうにかせな・・・』

いよいよダンス大会当日。どうやら無事に退院し、三人とも大事には至らなかったようです。
若いって素晴らしいです(三十路男の郷愁)
控え室でアップを済ませ、衣装の準備もバッチリ、意気込みは十分でした。
が、しかし・・・思いつめたタルトが隙をついて衣装の入ったトランクを持ち出してしまいました。
血相を変えて衣装トランクを探す三人。

『みんな堪忍な。でもこうでもしないと、諦めてくれへんやろ』
自分の行いを正当化するためともとれる弁明をしつつトランクを引いて会場を後にするタルト。
ですがトランクの中ではシフォンが寝ており、その力で中身の衣装が散乱してしまいました。
散らばった衣装を見つつ、愚痴を吐き始めるタルト。
『四人目のプリキュアを目覚めさせること、出来へんかったなあ。
 わいなぁ、最初はプリキュア探しなんて、面倒くさいと思うてたんや。
 サクサク見つけて、スイーツ王国へ帰ろうって考えててな・・・』
そんな折、シフォンの超能力で舞い上がる衣装を見て、
三人の大事な衣装が汚れてしまう、と慌てた際、我に返るタルト。
三人にとってダンスがどれだけ大事だったかを思い返し、
そしてプリキュアも続けていってほしい。あの三人がプリキュアで本当に良かった。
と、感極まって衣装に顔を押し当てて泣き出すタルト。
・・・シフォンのいたずらよりも汚れると思いますが、まあ考えないことにしましょう。
ともあれ、ダンスを続けるも辞めるも決めるのはタルトではなくラブたち三人だと気づき、
自らの顔を叩いて気合を入れ、衣装を持って会場へ戻るタルト。
気合十分でトランクを転がしつつ疾走していましたが、
『アッー!嘘やろ!はまっとるがな』
運悪くトランクが溝にはまり込んでしまいました。タルトとシフォンの力では抜けない。
そこにせつなが通りかかり、喜ぶタルトとシフォン。
『女神光臨やー』私にとっても女神ですが何か?

ダンス大会はもうスタート直前で、特別審査員を務めるミユキさんは
ラブたちがステージに上がっていないのを心配していました。
ラブたちは会場を手分けして探していましたが見つからず。
そこにトランクを持って駆けつけるせつなと、後からついてくるタルト、シフォン。
『すんまへん、ワイが勝手に持ち出したんや。ワイのせいでみんなを疲れさせてもうた』
頭を下げるタルトを三人とも責めませんでした。
責めるどころか、ウォーミングアップになった、衣装を着てみたかったの?などと
軽口を叩く様子を見て、せつなは
『(何なの?こいつらのこの強い絆は)』と疑問に感じていました。

『せつな、ありがとう。占いの事とか、タルトの事とか、応援しにきてくれた事。
 絶対優勝GETして見せるから、見てて。じゃあね』
そうせつなにもお礼をいいつつ会場へ向かうラブの背を見て、
『残念ね、優勝はできないわ!』と、イース様にスイッチオーバー。
『今から私が全てをブチ壊す!』と
走る三人の階上から残り2枚になったカードを投げつけ、トランクをナキサケーベにします。
と同時に、右腕を襲う痛みに耐えるイース様
ナキサケーベはトランクの車輪で転がり、壁を突き破りダンス大会が行われるホールへ乱入。
逃げ惑う観客、引き裂かれる緞帳、壊される椅子。場内は混乱に陥ります。
ステージの上にミユキさんが取り残されているのを見たラブは
避難しようとする人の波を掻き分けてホールに入ろうとしますが
つまづいて、さらに壊れたホールの破片で足を挟まれて身動きが取れなくなります。
そこに迫り来るナキサケーベですが、先程破いた緞帳に車輪を取られ転倒。
その隙にラブの元に集まる美希、ブッキー、そしてミユキさん。

『フフフフフ・・・夢も未来も失い、恐怖におののくがいい!』
高らかに言い放つイース様に対し、反論するのはミユキさんでした。
『あの子達の夢を邪魔させない!』
『邪魔なのはお前の方だ!』
言い争う二人の間に、いつのまにかアカルンが漂ってきていました。
どちらかの気配を察したのか・・・
ともあれ肉弾戦はできないミユキさんを守るため、ミユキさんの目の前で
意を決して変身する三人。その姿を見て、当然驚くミユキさんでした。

ナキサケーベにベリー、パインがパンチを叩き込み、ダメージ受けるイース様
ピーチはミユキさんを「お姫様抱っこ」でタルトのもとへ運んで託して戦いに向かいます。
ミユキさんが見守る中、強力なナキサケーベに立ち向かう三人。
『あの子達がプリキュアだったなんて、全然気付かなかった。
 私、本当何も気付いてあげられなかった。
 ラブちゃんたちは、ずっとダンスもプリキュアも、頑張ってたんだ。
 一番弱気になっていたのは、私だ・・・』
そして弱気になっていた自分を奮い立たせるかのように、プリキュアへ声援を送るミユキさん。
その声に元気をもらったように、ナキサケーベの背中から繰り出される
紐のようなものを掴んで後ろに倒す三人。
ナキサケーベがダメージを受けたため、再びイース様を激痛が襲います。
『うっ・・・まだそんな力が残っているとは・・・ありえないッ・・・』
『ダンスもプリキュアも、応援してくれる人がいるからよ
 だから、選んだものが大きくても重くても、
 幸せや寂しさを全部抱えられるだけの力が沸いてくるの』
『うるさいうるさい!そんな都合のいいことがあるか!』
まるで駄々っ子のように反論するイース様
そしてキュアスティックでナキサケーベを一斉に攻撃する三人。
攻撃を受け止めるナキサケーベですが、イース様にはダメージが伝わっていました。
『あぁっ!こんな痛みなどッ!』耐えるイース様ですが、
遂に体まで蝕むツタに耐え切れず、悲鳴をあげるイース様
そしてナキサケーベも倒されて最後の一枚のカードを受け取り、
無念そうによろめいて引き上げるイース様

どうやらダンス大会は騒ぎの余波で中止になってしまったようです。
が、もう一度開催されるまでにもっとレベルアップしたダンスを完成させればいい、と
ミユキさんも三人も乗り気でした。
そしてプリキュアだって事を説明してくれていれば、もっとメニュー内容を考えられたのに、
と言うミユキさんへの弁明をタルトに押し付け、一件落着。

と思いきや、一方のイース様は、傷つき辛うじて館にたどり着き、
立っている気力もなくなったのか、腰を落として座り込んでしまいました。
そこに現れるサウラーは冷酷に言い放ちます。
『我々の全ては、メビウス様に決められている。
 もしや、それ以上の物を手に入れられると思っているのか?』
思わずハッとして顔を上げたイース様の瞳に映るサウラーは
嘲笑を残して立ち去っていきました。
立ち上がろうとして再び腰を落としてしまうイース様
弾みで転げ落ちるクローバー。見つめるイース様の目が霞んでいき・・・
なんとも次回への緊迫感を募らせる幕切れとなりました。

イース様の運命も大いに気になるのですが、まずはタルトから。
今回一人で思いつめてコトを大きくしてしまったタルトですが、
気持ちはわからないでもありません。
世界の危機に立ち向かえるのはプリキュアしかいないのに、
関係のないダンスで疲れてしまっている。
でも、タルトが押し付けて色々決めてしまったのでは、全てが管理されている
ラビリンスと同じ事になってしまい、それでは作品のテーマが成り立ちません。
そして、タルトもラブたちのことを信じているからこそ、思いとどまれたのだと思います。
メップルがなぎさにラクロスを、フラッピが咲にソフトボールを辞めさせようとする、といった
描写が今までなかっただけに、今回のタルトの行動と心境描写は新鮮でした。

続いてミユキさんの弱気になったり迷ったりするような描写。
年上の指導者的立場の人としては、まだ設定上17歳と若いこともあり、
プロとはいえまだまだ迷ったりすることもあるでしょう。
そして指導者としての責任を感じたりと、今まで弱い部分が描かれなかっただけに
「憧れの存在」でも弱みを持ち、迷うこともある、と表現されていたと思います。

そして佳境に入ったイース様
随所にラブとのやり取りで心の揺らぎを感じさせるようなところが描かれ、
そしてラブたちとタルトの「強い絆」を目の当たりにし、
ミユキさんの声援で力を得る姿を目の当たりにした後、
サウラーから掛けられた非情な言葉と、ラビリンスの者としての運命。
次回でついにせつな=イース様がラブに知られるようですが、
こんなに来週まで緊張感を持つ展開は久々で、少し怖くもあります。

もっとも、次回予告の後の味のあるエンドカードが
いい意味で緊張感を和らげてくれました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。