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第34話『なぎさぶっちぎり!炎のガチンコリレー』 [ふたりはプリキュア]

無印~MHにかけては個性豊かな生徒達が登場し、
前回はその中でも出番、個性ともに多い志穂、莉奈がメインのストーリーでした。
今回はMHまでの2年間で通算出演回数がわずか3回にもかかわらず
強い印象を残すベローネ学院のマドンナことミユキさん小田島友華先輩
2回目の登場回かつ、体育祭という学校行事のメインイベント回。
意外なことに「体育祭」が描かれるのは今のところシリーズを通じてこの話が唯一。
「文化祭」は他でも描かれ、「マラソン大会」はありましたが、ちょっと意外でした。
体育祭といえば私自身も女子のブルマ姿頑張る姿に
甘酸っぱい想いを抱いた20年近く昔の思ひ出がありますが、
なぎさの頑張る姿を目に留めたとある男子の存在も、シリーズ通じて異色です。
  
間もなく行われる体育祭のメインイベントは、全学年選抜メンバーの対抗リレーでした。
リレーの練習に励む生徒達。
同じクラスでもチームが分かれ、一人白チームになった志穂は不満気でした。
それもそのはず、ピンクチームはなぎさ、莉奈に加え、
アンカーはラクロス部のキャプテンの弓子先輩。
そしてもう一人、ピンクチームを見守る視線の主は、
紫チームのアンカーを務める学園のマドンナこと、小田島友華先輩でした。

一方、三日月が輝く夜空の下、蝋燭の灯る大広間で
お茶を飲みつつ今後の方針と、プリキュアがパワーアップした「あの力」について
対策協議中の結城先生、角澤、翔子さんの三人。
『今度こそ私が片付ける・・・』
『ん?』相変わらず小声の翔子さんに聞き返す結城先生。
『私が片付ける・・・』
『は?』やはり翔子さんの声が聞き取れずに聞き返す角澤。
『だから・・・』
『は?』再び聞き返す結城先生と角澤に、
『だから・・・私が片付けます!!!!!』と切れる翔子さん。

さて、いよいよ体育祭当日。
徒競走の定番BGM、ロッシーニの「ウィリアム・テル序曲」をバックに
放送係りを務めているほのか。
『フープダンスに出る2年生は、入場門へ集合して下さい』
どうやらベローネには「放送部」が無く、「科学部員」のほのかが放送しているのは
どうやら生徒会役員の仕事のようです。

体育祭開催中は当然校舎の人気が無くなり、
これ幸いと逢引を楽しもうとしていたメップルとミップルでしたが、
例によってポルンに邪魔され、
『(あいつさえいなければ完璧だったのにメポー!)』
などと黒い本音を呟くメップル。
昼ドラっぽくドロドロの内面が見えて楽しめます。
ですが、ポルンも体育祭やるポポ、と教室を出て行ってしまったポルンを
慌てて追いかけるメップルとミップル。たちまちポルンを見失ってしまいました。

体育祭では先程放送で読まれた「フープダンス」の最中。
どうやらフラフープを持ってのマスゲームっぽいダンスのようです。
藤P、木俣、そして後輩の支倉が見守る中、
なぎさは藤Pが見に来ている事に気づいて緊張し、回る方向を間違えて
『美墨先輩がんばってー!』
と冷やかす女子生徒の黄色い声が飛んでいました。
初登場の男子、支倉はこの時なぎさに興味を惹かれたようです。
そしてもう一人、なぎさに目をつけていた友華先輩は、間違えたなぎさに苦笑いしていましたが
『なぎさってスポーツ万能なのに、たまにああいうボケかますのよね』
『だから人気あるんじゃない。弓子となぎさがいれば、今年のリレーは楽勝だね』
というクラスメイト(どうやら弓子先輩と同じクラスのようです)の声を耳にして、
自分の存在感が薄いことにムッとしているようでした。
『ベローネ学院のマドンナの意地にかけても、勝ちは譲れない・・・』

娘の晴れ姿を見に来たはずの美墨夫妻も保護者席で参観していました。
『何でああいう時、ビシッと決まんないのかしらね』
『どんな時でも一発くらい笑いを取っておく事は大事だぞ』
やや残念気味な理恵ママに対し、さすが岳パパらしい講評です。
その後ろ、保護者参観席に紛れて、翔子さんの姿もありました。
『アチチのチ、アチチのチ』
翔子さんが姿を現すのと同じ頃、渡り廊下を飛び回っていたポルンは
例の如く予言めいた発言を繰り返していました。

水飲み場で一息つく、なぎさとほのかの元に、友華先輩が単身現れます。
どうやらなぎさはこの前までの競技でも活躍していたようで、
そのことを友華先輩に評価されつつも、リレーまでもたなくなる、という友華先輩の意見を聞き
『それで、友華先輩のチームが優勝するっていうんですか?
 安心してください。私達そう簡単には負けませんから』
と、フレンドリーを通り越してべったりと友華先輩に腕を絡ませるなぎさ。
その手をそれとなく払って立ち去る友華先輩の態度に、
『やっぱ・・・嫌われてる気がする・・・』と、第16話の時のように感じているなぎさですが、
良きライバルに頑張って欲しいだけだ、と友華先輩の態度を読み取るほのか。
そして水のみ場を立ち去った二人の後に姿を現す翔子さん。

ポルンは一人『アチチのチ』と繰り返しながら用具室に紛れ込み、
バランスを崩して玉入れの玉の中に紛れ込んでしまいました。
その頃、人気の無い校舎へ向かい、一人廊下を行く翔子さん。

『さあ、玉入れ競技の始まりです。一年生の皆さん、頑張って下さい』
思わず三十路男の郷愁をかき立てる内容のほのかのアナウンスで
玉入れが始まり、選手たちの足元をチョロチョロしていたポルンは
玉と間違われてカゴに投げ入れられていました。

お昼休みは、家族と一緒のお弁当タイム、ではなく各自クラスでのお弁当でした。
その時初めてミップルがいないことに気づくほのか。
食べる気満々で弁当を食べようとしたなぎさに耳打ちして、
メップルもポルンもいない事に気づき、昼食返上で探すことに・・・

『やっぱメインは午後のリレーだな』
木俣はじめ、男子生徒にも注目を集めているトリのリレー競技。
『先輩の言ってた対抗リレーに出る人って、雪城さんの隣で踊ってた人ですよね』
なぎさはすっかり支倉のお眼鏡にかなったようでした。
『ちょっと楽しみかなっ、て思って』
支倉が全国1億3000万人のなぎさファンを敵に回した瞬間でした

空腹を堪えつつ、メップル、ミップル、ポルンを探すなぎさ。
ほのかと合流して昇降口に来たところ、メップルとミップルはほのかの下駄箱に隠れていました。
『メポメポメポメポ』『ミポミポ』
ポルンが行方不明で、邪悪な気配を感じているからか、
少し落ち着きなさい、と言いたくなる程テンパッているメップルとミップル。
その頃、当のポルンは相変わらず用具室で一人玉入れに興じていました。
『アチチのチ、アチチのチ』と、不気味な台詞を呟きながら・・・

午後の競技が始まり、姿の見えないなぎさとほのかを探す志保と莉奈。
引き続き姿の見えないポルンを探すなぎさとほのかの耳に、
突如ピアノの音色が響きました。
音のした方、離れの音楽室に向かうと、そこにはピアノを鳴らしている翔子さんの姿が。
『あの・・・プリズムストーンの力・・・全てを生み出す力はどこに行ったの?お願い、教えて・・・』
懇願するような口調に戸惑うなぎさの態度を見て、
翔子さんは鍵盤に指を叩きつけるように立ち上がり、レギーネ化。
『教えなさいよ!』
音楽室の扉を破って襲い掛かるレギーネの炎の力を避けて、変身する二人。

ですが、変身してもお腹が鳴るブラック。どうやら空腹はカバーできないようです。
レギーネは鍵盤で和音を鳴らした後、グリッサンドしながら
『それなら無理矢理聞くまでね』とピアノをザケンナーにします。
音楽室の外にあった防火扉を閉めてザケンナーを足止めする二人ですが、
防火扉を焼き破って出てくるピアノザケンナー。
その勢いで崩落する地面からホワイトを助けてそのまま屋上へ投げ、屋上へ向かうブラック。
その後を追うように、壁を登って追いかけてくるピアノザケンナー。

体育祭では、既にリレーが始まる直前でした。
なぎさがいないことに戸惑う莉奈はチームメイトの弓子先輩に報告。
いざとなったらなぎさの分まで二人分走るという弓子先輩に、
相手チームである友華先輩も、なぎさが来ないことを気にかけていました。
『美墨さんどうしたの?あなたが来なきゃ、張り合いが無いじゃない・・・』

空腹のため力が出ず、苦戦を強いられるブラック。
いつしか二人はピアノの口から出るワイヤーに縛られ、
さらにワイヤーから伝ってくる熱攻撃を受けていました。
熱さに悲鳴をあげる二人の声が聞こえたのか、一人玉入れに興じていたポルンが反応。
白い玉の中、一つだけ紛れた赤い玉を見て何かを察したのか、
『危ないポポ・・・ブラック・・・ホワイト・・・
 プリキュラが危ないポポーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!』
そして二人の腕に現れるレインボーブレス→レインボーストーム→レギーネ撤退。
いえ、決してはしょった訳ではないのですが、本当にこのくらいあっさりしていました。
前にもこんな事書いた気がしましたが・・・

ザケンナーを退けたものの、リレーが始まる号砲が聞こえて我に返るブラック。
レースは既に第2走者の莉奈がスタートし、次の走者のなぎさの姿はまだ見えず、
無念そうにアンカーのたすきを外す弓子先輩。
『仕方ないわ、一人ずつ繰り上がって』
なぎさが不在のままレースが進み、複雑な表情で見守る紫アンカーの友華先輩。
なぎさは保護者席の後ろから駆けつけたため、すぐに入れずに
保護者の人波をかきわけて進んでいました。
とうとう弓子先輩にバトンが渡った時、グラウンドに姿を現して、
コースを突っ切って駆けつけるなぎさ。
『いくら速くても、一人で二役は無理よ』
と、弓子先輩の活躍をほくそ笑んで見つめていた友華先輩でしたが、
なぎさの姿を見て顔色を変えました。
そしてアンカーのたすきを受け取り、スタート地点に向かって走るなぎさ。
『面白くなってきたわね・・・』
なぎさと友華先輩のアンカー対決が実現。
先にバトンを受け取った友華先輩の後を追い、やや遅れて弓子先輩から
バトンを受け取るなぎさは猛然と追い上げていきました。

既に他のチームは優勝争いから脱落し、ピンクと紫、なぎさと友華先輩の一騎打ちに。
抜きつ抜かれつの競争に盛り上がる生徒、保護者、そして男子。
『ズキっとキタぜ・・・』
なぎさに一目惚れしたらしい支倉のことはこの際放っておきましょう。
ほぼ同着するなぎさと友華先輩でしたが、判定の結果、なぎさが先着との結果が。
『そんな!何でよ何で?ありえなーい!』
思わずマドンナらしからぬ台詞を発する友華先輩でしたが、気をとりなおし
『美墨さん、またいつか競い合いましょう』と去って行きました。
『やっぱ嫌われてる?』と気にしているなぎさを他所に、
『あの子といると、どうもマドンナとしてのガードが緩んでしまう。気をつけなきゃ』
と自省していた友華先輩が次に登場するのは、MHの夏合宿です。

そして体育祭が終わり、夕陽が差し込む教室でやっと弁当を食べることができた
なぎさと、自分の弁当を食べられてしまって目が点になるほのか。
そして何事も無かったかのようにピアノに差し込む夕陽のカットで幕となりました。

今回はやはり小田島先輩の存在無くして語れません。
2回目の登場ながら、前回同様なぎさにライバル心を燃やし、
マドンナとしての務めを果たそうと思い込んでいながらも悲壮なところが無く、
嫌味な感じもなく、既になぎさに惚れてしまっているかのような描かれっぷりで
次に登場するときが最後になってしまいますが、
この時も思いのたけを打ち明けるシーンがあり、ただのライバル以上のものを感じさせます。

惚れたといえば初登場の支倉ですが、彼は次回でとんでもない事をしでかすので
その意味でもプリキュア史上類を見ないキャラクターでもあります。
ただ惚れっぽいだけと断じてしまうのは簡単なのですが、
こういうキャラも作品の味付けにはいてしかるべき存在でしょう。

何気に翔子さんも存在感があります。
既に定番となった洋館での小声→大声では、今回は角澤と結城先生の驚くリアクションも大きく
普段冷静な二人とのギャップを楽しませてくれます。
そしてピアノに座ってなぎさとほのかに目をやる翔子さんは、
ピアノの似合う美しい女性という感じで、欲をいえばピアノをただ鳴らすだけでなく
レギーネらしい曲を弾いてくれたら良かったのですが・・・
(個人的にはべートーヴェンの「熱情」とかが合っていると思います)

体育祭のシーンが重点的に描かれているので戦闘シーンの印象はやや薄いのですが、
空腹で力が出ないブラック、というのは
「ハラが減ってリキが出ねぇ」という初期のドラゴンボールでのさなえさん悟空のようで、
ラストに弁当をかきこむ所にも似た印象を持ち、
私にとって既に10年以上昔のものとなった「体育祭」と合わせて
懐かさを感じさせてくれました。
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