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第35話『これってデート?怒涛のハッピーバースデー』 [ふたりはプリキュア]

『好きな人が、できました』
雫がなぎさ(C.V.本名陽子さん)が言ったのではなく、言われる側に立つというのは
プリキュアの歴史上、今のところこの話が唯一です。
全国1億3000万人のなぎさファンを敵に回した?支倉君。
なぎさの誕生日、告白、栗拾い、そして・・・
盛りだくさんな内容の、シリーズでも珍しい異色エピソードです。
  
10月10日。かつての体育の日は、なぎさの誕生日でした。
誕生日に欲しいものを聞く志穂と莉奈に、なぎさは一人妄想の中。
白馬に乗った藤Pから赤い薔薇をもらい、『美墨さん。誕生日おめでとう』
と笑顔をかけられる姿を想像し、
『ありえないありえないありえないありえないありえない・・・・・・』
と机に頭叩きつけ、そんななぎさに志穂莉奈はドン引きしていました。
『10月10日・・・そうか、なぎさの誕生日かぁ』
その様子を伺っていたほのかは、何か考えをめぐらせているようでした。

すっかりおなじみになった、洋館三人組のコント。
ポルンの放つ力に懸念を抱く結城先生に、考えるより行動だ、と返す角澤。
そんな二人に翔子さんが加わると、当人達は至極真面目なのにコントになるのが楽しいです。
『でも、大丈夫?』『ん?何か言ったか?』
『あ・・・えっと・・・』『言いたいことがあったらさっさと言う!』
『あの子達・・・結構手強いから・・・』『え?』
『言えって言ったから言ったのに・・・』
『奴らが手強いのはわかっている。しかし我々とて最強の戦士、ジャアクキング様の分身だ』
『何だ聞こえてんじゃん・・・』
ともあれ、今回は角澤=ジュナの出陣となりました。

志穂と莉奈から一足早い誕生日プレゼントをもらいつつ登校中のなぎさの行く手、
女子部の校門前では、誰かを待っているような支倉の姿が生徒達の目を惹いていました。
バスケ部のイケメンプレイヤーで、超人気があるという支倉が、誰を待っているのか。
『どうせ私には関係な・・・』そう振舞っていたなぎさの前に現れ、
『美墨さん。俺、男子部2年の支倉って言います。
 単刀直入に言います。好きです。俺と付き合ってください!』
本当に単刀直入に告白し、突然のことであっけにとられるなぎさを他所に
盛り上がる志穂、莉奈、そして女子部の生徒達。
なぎさと支倉を囲む人垣がどんどん増えて行き・・・
『ありえなーい!!』

なぎさは屋上でほのかにこのことを打ち明け、頭を抱えていました。
なぎさは戸惑うあまり返事をせずに、その場から逃げ出してしまったようです。
支倉と付き合うつもりがないというなぎさに、
『他に好きな人がいるから?』とちょっかいを入れられるほのかも大したものです。
『ほら、私ってラクロス命だから、男の子と付き合う暇なんてないの』
そう誤魔化すなぎさに『そう?』と意地悪そうに聞くほのかの表情が何とも言えません。
が、付き合う気が無いなら早々に断るほうが良いと勧めるほのかに、
断ると支倉が傷付くのでは?と気遣いを見せるなぎさですが、
かえってあやふやな状態だと支倉の為にもならないと諭され、決心したようです。

放課後、朝とは逆に男子部の校門前で、支倉を待つなぎさ。
その姿は下校する男子の話題になり、『青春だねぇ』などと冷やかされ、
顔を赤らめていました。そして「カントリーロード」を熱唱
ようやく支倉が現れ、いざ断ろうと口火を切る前に、
『栗好き?』と、さわやかに微笑みつつ先制口撃を仕掛ける支倉。
なぎさの都合や意志を聞かずに有無を言わせず、
彼が毎年行っているという栗拾いに明日の朝9時、
駅前のバス停で待ち合わせ、という約束を取り付けられてしまいました。
『随分強引な人ね』影から見守っていたほのかでなくともそう思いそうな支倉の態度。
ともあれ、明日一緒に行って、そこで断るしかない、という提案をするも
『二人だけで栗拾いって、まるでデートみたいね?』
と、少しなぎさを冷やかすほのかが今回いい味出しています。

しかし当のなぎさはそわそわして眠れず、夜中に弁当を作り始めて
翌朝目にクマを作ってほのかにポルンを預けに来ました。
まだ恐れをなしているなぎさは、ほのかについて来て欲しい、
今日は誕生日だからお願いを聞いて、と訴えますが、
『支倉さんはなぎさだけを誘ったんだから、私が行ったら失礼でしょ』
というもっともなほのかの発言に、何度もほのかを振り返りつつも
重い足を進めて行きました。
『イガイガ・・・ドカーン・・・』例によってポルンの予知らしき言葉を背に受けながら・・・

不安でいっぱいのまま待ち合わせ場所に行ったなぎさでしたが、
当の支倉の姿が見えず、ドタキャン?と喜んだのも束の間、
支倉は「牛めしとカレーの杉屋」という店で弁当を買っていました。
・・・このネーミングセンス、なんとも言えませんが、仮に松屋の弁当だとしたら
冷めると美味しくないのでは・・・などといらぬ心配をしてしまいました。
ともあれ、せっかく夜中に弁当を作ったなぎさの立場はありませんが、
当のなぎさは自分の作った弁当の入った荷物を横目で見るも、
支倉の買った弁当で構わない、と妥協していました。
そんななぎさを影から見つめる、どうみてもバレバレのほのかサングラスに帽子の怪しい人物。
バスの中、なぎさは支倉と隣同士の席で、支倉に飲み物をもらったりして、
なかなか断るタイミングをつかめずに戸惑っていました。
その二人を後部座席から監視するようなバレバレのほのかサングラスに帽子の怪しい人物。

たどりついた「カントリーロード」「カントリー栗園」で栗拾いを始める二人。
栗の木を蹴って頭にイガが振ってくる支倉を笑うなぎさなど、それなりに楽しそうな雰囲気に、
いつものなぎさらしく元気になってきた様子を見て、
体育祭で元気に活躍している君を見て、いいなって思ったんだ。俺、元気な子が好きだから』
と、なぎさに惹かれた理由を語る支倉。
『端から見てるといいカップルミポ』
『なぎさ、流されてる・・・』
影から様子を伺うほのかとミップルの反応は対照的ですが、
我に返り、断ろうとするなぎさは肝心なところで言い出せず、
『私・・・私・・・ジュース買ってくる!』
と逃げて行ってしまいました。
その様子を上空から「甘酸っぱー」と見つめているジュナの姿が・・・

急にいなくなったなぎさを探す支倉と、変装してついてきたほのかに気づいて相談するなぎさ。
『隠れていても何も解決しないわよ。
 私がついているから勇気を出して、ちゃんとお断りしてきたら』
というほのかの励ましを受け、なぎさを探しに来た支倉に対し、
『私、支倉君に言わなきゃいけない事があるの』
と、ようやく重い口を開く決心を固めたなぎさ。
『私・・・私、やっぱり支倉君とは・・・』
と言い掛けた所に突風が襲い、栗のイガで身を固めたザケンナーが現れました。
突然の怪物の襲撃に戸惑いつつも、なぎさを庇って逃げる支倉。
意外といいところあると思ったのですが、当のなぎさは変身できずに困惑していました。
しかし支倉は行く手をジュナに遮られ、吹き飛ばされて気を失ってしまい、
支倉を巻き込んだことを怒るなぎさに対し
『しかし、これで変身しやすくなったんじゃないのかな?』
と、なぜか見事に空気を読んでくれているジュナ。
そしてジュナに促されるまま?変身する二人。

『うかつに手を出せば、傷を負うのはお前達のほうだ。さあ、どうする?』
ジュナの言うとおり、丸まってイガを表に転がって来る栗ザケンナー。
思わず逃げ回る二人でしたが、逃げ道の途中で倒れてる支倉を見て、
支倉を抱きかかえるブラック。そしてそのまま栗ザケンナーのイガの隙間を走り、
なんとか着地する二人。
キュアブラックの腕の中、うっすら意識を取り戻した支倉は、
ブラックの横顔を見た後、再び意識を失ってしまいました。

『ここで待っててね。すぐにやっつけてくるから』
支倉を横たえて、久々にマーブルスクリューでザケンナーを撃退する二人。
再び意識を取り戻した支倉の目には、マーブルスクリューを放つブラックの後姿が。
『見つけた・・・僕の、理想の人・・・』
ザケンナーを撃退し、ジュナを退けたキュアブラックに声をかけようとする支倉が
一瞬つまづいて目線を反らした後、既にその姿はありませんでした・・・

バケツ4つ分の栗を収穫したなぎさの元に支倉から話が持ちかけられました。
『美墨さんゴメン。無理矢理栗拾いについてきてもらって。
 実は、ここで僕の理想の人を見つけてしまったんだ
 あの力強さ。あのたくましさ。黒の服が良く似合う凛々しい人。
 彼女こそ僕が追い求めていた理想の人だ。本当にゴメン!』
そう謝る支倉の「理想の人」に戸惑いつつも、
『私も実は今度の事はお断りしようと思ってここに来たの。
 でも、なかなか言い出せなくて・・・』
と言うなぎさに、
『じゃあ、今回はお互い縁がなかった・・・という事でいいのかな?』
と、あっさりしている支倉。
それでも、今日一日美墨さんのおかげで楽しかった。ありがとう、
と言う姿を少しは見直したのですが・・・
『もしもーし、黒い服のかっのじょー!出って来ってよー!』
さっそくキュアブラックを探しに行く軽い姿に、
『どっちも私・・・の事だよね?』と、なぎさは複雑でした。
『こんなにもてる事なんて一生ないメポ』
『全っ然、おもしろくなーい!!』
ちょっかいを出すメップルを怒鳴る、栗園に響き渡るなぎさの叫び・・・

町に戻ってバスを降りた時、改めて今日が誕生日だったと気づき、
全然良い事が無かった、と嘆くなぎさの前に、藤Pの姿が・・・
『ところで藤村君。今日はなぎさの誕生日なのよ』
偶然にしてはタイミングが良すぎ、ひょっとして冒頭のやり取りを見て
ほのかが仕込んだ事かもしれませんが、ともあれ
『誕生日おめでとう、美墨さん』と藤Pに言ってもらい、
冒頭の妄想が叶ったようで、赤くなるなぎさ。
『先輩が・・・先輩が・・・祝ってくれた・・・』
最後の最後で、素敵な誕生日の思い出を作ることが出来たようです。

今回は「なぎさを振った男」として悪名を轟かせた支倉のエピソードという
先入観を持っていたのですが、改めて見返すとそんな悪い奴じゃないと思いました。
確かに有無を言わさず栗拾いに誘ったりしていましたが、
普通ならたじろいでもおかしくないザケンナーの襲撃からも
しっかりとなぎさを守っており(変身できないのでありがた迷惑でしたが)
最後は自ら謝ったりと、意外といい奴だと思いました。
そして、このまま付き合ったとしても弁当の事など上手くタイミングがかみ合っておらず、
遠からず破局を迎えたであろう事、そして
彼が憧れつつも二度と会うことができないキュアブラックに
叶わぬ恋心を抱いてしまった事を考えると、少し気の毒なキャラにも見えてきます。

戸惑うなぎさも良く描かれていますが、
影から見守るほのかも良く描かれていると感じました。
屋上でなぎさを冷やかしつつも、なぎさと支倉のために早めに断ることを勧めたり、
自分が付いて行ったら支倉に対して失礼だと気遣ったり、
それでいて変装してまでなぎさが心配で付いてきたり。
当然志穂や莉奈もなぎさの良い親友なのですが、告白されたことで舞い上がり、
当のなぎさの事をここまで深く考えられるのはほのかだった、という点が
ただの友人以上の二人の絆を感じさせます。

なぜか空気の読み方が上手いジュナと、本筋には関係ないポルン。
ジュナは同じ松本保典さんが演じるウエスターさんの「甘酸っぱー」の印象が覚めやらぬ中
逃げ出すなぎさを見守るジュナ、というシーンが妙に印象に残りました。
そして上記ストーリー概要には殆ど記載していませんが、
ポルンの味覚を疑うシーンが出てくるのが印象的です。
栗の木陰でこっそりなぎさの様子を伺うほのかの足元で、
イガをむいて生のままの栗をかじって「美味しいポポ」と言っていました。
また、ラストでなぎさの弁当を全部食べていたというオチがつくのですが、
その弁当の中身が「おにぎりの中にチョコレートやジャム」という
りんちゃん以外のプリキュア5メンバーが作る料理並みに凄まじいものを
美味しい、なぎさは料理の天才と持ち上げたり、
ちょっとした脇を彩った二人の存在でした。

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