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第36話『自由を掴め!番人決死の大脱走』 [ふたりはプリキュア]

5~5GoGoにまたがって大活躍してくれたブンビーさん。
彼は当初5シリーズの終了と共に出番を終える予定だったそうですが、
あまりの人気とキャラ立ちのために延命し、続投したそうです。
そんなキャラクターのさきがけとして、同じく憎めない凸凹コンビである
洋館の執事ザケンナーA(チビ)とB(ノッポ)。
彼らもまたMHに至るまで登場し続ける、憎めないキャラクターです。
その二人の初登場となる今回、サブタイトルの通り番人の脱走がメインですが、
真の主役はメップル。普段はあれでも、いざという時には決めてくれる所は
頼れないんだか頼れるんだか良くわからないのですが、
マスコットキャラクターなりに魅せてくれます。
  
冒頭からいきなりドツクゾーンでジャアクキングに謁見している
ジュナ、レギーネそしてベルゼイの三人に対し、
七つの石の力を手に入れるよう求めるジャアクキング。
光の者ですら制御できないほど大きな七つの石の力には器があるはずで、
その器を探すよう指示するジャアクキングに、一人応えるベルゼイ。
『全てはこのベルゼイにお任せを』
役回り、そして今回の描かれ方から、前半戦のNo.2、イルクーボを彷彿とさせます。

番人が監禁されている洋館では、三人がジャアクキングの元に赴いているため
執事ザケンナーの二人が留守を預かっていました。
一生懸命チビが掃除しても、パンを食べながら番人を見張っているノッポが
パンくずを巻き散らかしているのでいつまでたってもきれいにならず、苛立つチビ。
番人の言うとおりに水を持って来ようとしたノッポを、いいなりになってどうすると
叱責して箒で倒すチビ。
ところが立ち上がろうとしたノッポの下敷きになるチビを見て、
間抜けな二人だ・・・と登場して間もないにもかかわらず番人に呆れられていました。

そのころ雪城家で、理科の課題である天気図のまとめを行っていたなぎさとほのか。
新聞の天気図の切り抜きを集めているうち、
季節はずれの水仙が満開、という記事が注目を集めます。
綺麗な花だと目を輝かせるミップルに、花よりもミップルがキレイだと
相変わらずラブラブになろうとしたところをポルンに邪魔され、
駄々をこねるポルンをあやすミップルに、メップルは甘やかしすぎだと難色を示していました。
そして、そのまま喧嘩してしまうメップルとミップル。
仲直りを勧めるなぎさとほのかにも耳を貸さない二匹でしたが、
そんな空気を破るかのようにポルンの口をついて出る言葉。
『お花ポポ・・・』

舞台は再び洋館に。掃除をしながらパンを食べ、パンくずを散らかすノッポに、
掃除をするのかパンを食べるのか、どっちかにしろと迫るチビでしたが、
『じゃあパンを食べるザケンナー』というノッポの反応に肩を落としました。
ベルゼイたち三人がおらず、間抜けな二人しかいない事に好機を覚え、脱出を考える番人。
鳥かごに散らばるインコのエサを撒き散らし、掃除に熱心なチビを苛立たせ
『このインコをとっちめてやれザケンナー』
とチビがノッポに命じてノッポが鳥かごを開けた時、
インコがノッポの指を思いっきりくわえ、痛さのあまり鳥かごを倒してしまうノッポ。
その隙をついて鳥かごから逃げ出す番人。
ホーピッシュを足にくっつけたままジャンプ、という遅そうな逃走でしたが、
大広間を逃げ回り、上手くチビの肩ごしから窓枠に飛び移って屋外への逃亡に成功します。
『さらばだ凸凹コンビ!』
ホーピッシュを頭上に持ち、走って逃げて屋敷の敷地外まで逃れ、ほっと一息つく番人でした。

空の鳥かごを前に怒りの表情を浮かべる結城先生の前に正座しているチビとノッポ。
二人の後ろには角澤と翔子さん。言い逃れができない状況に怯えつつも
言い訳をせずにきちんと顛末を報告する姿勢は見習いたいものです。
『いろいろありまして、早い話が・・・』
『逃げられたのか?』間髪を入れず聞き返す角澤に首をすくめ
『も、申し訳ございませんザケンナー』と謝る二人。
『何のための見張りなの・・・?』『は?』
この状況でも、翔子さんの小声は聞き取れなかったようで、
『ドジ・・・』『え?』再び聞き返す二人でしたが、
『ドジーーー!!!!』
お約束どおり大声になる翔子さんに驚く執事と角澤と結城先生。
ですが結城先生は気を取り直して
『過ぎた事を言っても仕方ない。さっさと連れ戻して来い!』
と二人に命じ、勝算がありそうに呟いていました。
『つかの間の自由は、より多くの絶望を生む・・・』

番人は森の中を逃げ回るも、どこまでいっても果てしなく続く森に疲れ果てていました。
しかし、ふと見上げた空から青空が見えたことでポルンと心を通わせて、
ポルンを通じて通信することに成功しました。
番人の声を聞いて喜びつつも、未だにギスギスしているメップルとミップルでしたが、
なぎさとほのかに嗜まれて皆で手がかりを探すことに。
とはいえ、どこまで行っても木が延々と続く森で目印らしきものも無く、
決め手に欠き、途方に暮れる一同・・・
ですが、突如水仙が咲き誇る一角を見つけ、どうやら冒頭の新聞記事に書いてあった
水仙が咲いている一帯だと目星をつけてなぎさとほのかは番人の救出に向かいました。

それにしても都内から随分遠そうな深い森でしたが、
そんなにすぐに駆けつけられるものでしょうか?
バスで向かうなぎさとほのかのシーンがありましたが、現実にこういうところは
バスの本数も少なそうで、実際に行くのはかなり困難だと思います。
が、あくまでフィクションですので、森の中で執事ザケンナー二人に追い詰められた
番人の下へ、ポルンの先導もあり、間一髪たどり着いたなぎさとほのか。

『お、お前達は何者だザケンナー』
『ザケンナー?』
『あなたたち、もしかしたらあの3人組の仲間なの?』
『そ、そうだったらどうするザケンナー』
なぎさとほのかに明らかにビビっていますが、強気な返事をする執事二人。
そこに暗雲が立ち込め、突如地中から伸びるツタに番人とポルンが絡め取られます。
そして稲妻と共にベルゼイが現れ、変身する二人。

周りの木々は、まるで戦いの場を作るかのように自ら動いていました。
アジトを知られたベルゼイは、このように屋敷ごとどこかへ移れば済む、と言いつつも
『しかしこの場でお前達を倒せば、その必要もなくなるがな!』
と襲い掛かってきます。パワーのジュナ、スピードのレギーネというイメージの中、
小柄であまり強そうに見えないベルゼイですが、
プリキュア二人が同時にかかっても全く歯が立たず、
『石の力のありかを言うまでは生かしておいてやろう』
などと言われてしまう始末。戦況を打破するためにマーブルスクリューを放つ二人ですが、
以前と同様、否、それ以上の力を見せて、一人でマーブルスクリューを分解するベルゼイ。
『必要なのは覚悟と気迫だ!』
そう言い放つベルゼイは悪役らしからぬいい台詞でプリキュアを追い詰めます。

そしてポルンを拘束していることで「あの技」も出せず、
進退窮まったな、と言うベルゼイに、負けムードが漂いはじめます。
縛られて涙を流すポルンを見かねてプリキュアが、番人が懇願しますが、
ここで立ち上がったのは「伝説の勇者」メップルでした。
『もうやめてくれメポ。石の力のありかはこの僕しか知らないメポ!
 言うからその二人を下ろしてメポ』
そう言うメップルをベルゼイの電撃が襲い、苦しむメップル。
石の力のありかを聞かれ、二人を放してくれたら喋るというも、
そんな話に乗ると思うのか、と冷静に一蹴するベルゼイ。
そして電撃の力が増し、メップルを腰に下げているブラックごと吊り上げられ万事休す・・・

『メップルをいじめないでポポーーーーーーーーー!!!!!』
ポルンの叫びでメップル、ポルン、番人の拘束が解け、ブレスを装着するプリキュア二人。
『覚悟と気迫なら!』
『誰にも負けない!』
プリキュアの逆襲が始まり、逆に防戦一方になるベルゼイ。
そして放たれたレインボーストームは受け止めきれず、撤退するベルゼイでしたが
その戦いどさくさに、番人は執事ザケンナーの二人に捕まっていました。

ベルゼイを退けたものの、屋敷は森ごと居場所を移し、
番人も再び囚われの身に。
振り出しに戻ってしまいましたが、メップルとミップル、ポルンとの仲は修復されました。
『選ばれし勇者だミポ♥』とメップルにキスするミップルを見て、
『ポルンもチューポポ』と触発されたポルンから逃げ回るメップル。
そして「アッー!」という、一応平和的な幕切れになりました。

話の構成的には、イルクーボが初めて立ちはだかった19話に類似する点があります。
この時もメップルとミップルのケンカが描かれ、それでも
いざという時には立ち向かう勇気を見せるメップル、という話でした。
そこに今回は子供であるポルンが加わり、かつ強力な力を秘めているポルンによって
逆転、という王道かつわかり易い展開になっています。
前半のメップルはとにかく大人気なく描かれていますが、
それがかえって後半のメップルを引き立てています。

ジュナ、レギーネ、ベルゼイのうち、直接戦闘に赴く機会が少なく、
策謀を巡らせるキャラクターとしての印象が強かったベルゼイですが、
一人でこれだけ戦えるという事をすっかり忘れていました。
圧巻は一人でマーブルスクリューを打ち破るところですが、
『過ぎた事を言っても仕方ない』
『必要なのは覚悟と気迫だ!』
といった台詞回しにもその器の大きさと知性を感じさせました。

そして初登場にもかかわらず、キャラクターの個性を見事に出した
執事ザケンナーの凸凹コンビ。
無印後半~MHにかけて、主に叱責されたり振り回されたりする
気苦労の耐えない役回りを演じつつもコミカルな描写とあいまって
悲惨さは微塵も感じさせず、名脇役として定着していきます。
冒頭でブンビーさんを引き合いに出したように、
もしかしたらこの二人にも助命嘆願があったのかもしれません。
とすれば、満と薫、ブンビーさん、イース様と続く系譜の
先陣を切ったキャラクターということになりますが・・・?
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