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フレッシュ第25話『イース対パッション!?私は生まれ変わる!!』 [フレッシュプリキュア!]

イース様、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。
イー、ス、様。舌の先が口蓋を三歩下がって、三歩目にそっと歯を叩く。
イー。ス。様。

私がプリキュアのレビューを始めるきっかけとなったのは、
第1話イース様に魅せられてからでした。
それからイース様として、東せつなとして、そしてキュアパッションとして
悩み、迷い成長していく過程を目の当たりにして、
今回をきっかけにイース様と記述することを終わらせます。
「イース様」と呼称するのは続けますが、強調するのはもう止めます。
今回のせつな、パッションの心中を察して、そう思いました。
  
せつなが暮らす事になった桃園家では、一家総出でせつなの部屋準備に励んでいました。
「何か」を作っているラブ。カーテンを選んできたあゆみさん。
日曜大工で手製の勉強机を作った圭太郎パパ。
すっかり自然な笑顔が出来るようになっているせつなは
『私の机・・・』『私の部屋・・・』と、その都度嬉しそうです。
そしてまだ足りない日用品。パジャマとスリッパ、茶碗に箸に歯ブラシを
二人で買いに行くせつなとラブ。
『どっちが早いか競争だ!』
『私に勝てると思ってるの?』
そして、よーい、ドン!でスタート。
いつの間にか普通の女の子と変わらない振る舞いをしているせつな。
彼女がイース様だったと伺わせるものは、今回ここまででは皆無です。

ところで本編とは関係ないのですが・・・ここ数回のラブの妙にセクシーな私服ですが、
このやり取りの間だけ、ニーソックスをはいていなかったような気が・・・
描き忘れでしょうか?

『人を不幸にする事は愚かな事だと?何を考えているのだイースは!』
前回の発言を受けて苛立ちを隠せないウエスターさんは、
館の壁に当り散らして、壁を破っていました。
『そのうえ、もうイースではないなどと言いやがって』
『だったら、自分がイースだったことをはっきりと思い出させてやるのも面白そうだ』
サウラーはいかにも彼らしい、えげつない作戦を思いついたようでした。

買い物を済ませ、待ち合わせ場所のカオルちゃんの店に
満面の笑顔で駆け込んでくるせつなを見て、
『お譲ちゃん、何かいいことあった?前と笑顔の柔らかさが違うよ』
おじさんの方が(顔の肉が)柔らかいけど、と付け足すのを忘れませんが、
カオルちゃんもせつなの変化に気づいていました。
そんなせつなは飛んできたフリスビーを拾ってあげたところ、その持ち主の子供と犬を見て
『この子達は・・・』と戸惑います。
その犬「ラッキー」は、かつてイース様によってナケワメーケにされたこと、
その飼い主「タケシくん」を、かつてイース様がどついた事。
せつながイース様だったことに気づいたのか、牙をむいてせつなに呻りかけるラッキー。
思わず後ずさるせつな・・・
ですがラッキーはせつなに尻尾を振り、指を舐め、飛びついてじゃれついてきました。

その頃、美希、ブッキーと共に買い物を済ませたラブも公園へやってきますが、
せつなと一緒にいるタケシとラッキーを見て、思わず足を止めるブッキー。
ブッキーにとっても初めてプリキュアになった事件だったため、よく覚えていたのでしょう。
ですが、せつなが投げるフリスビーをキャッチするラッキー、
そしてタケシに「せつなお姉ちゃん」と呼ばれて、すっかり慕われているせつな。
事件の加害者と被害者たちは仲良くやっていましたが、
『やっぱり、せつなさんと一緒にいるの、タケシ君とラッキーだよ』
『そっか、タケシ君は知らないのよね。せつながイースだったって事』
『でも、ラッキーはわかってるような気がする・・・』
ブッキーと美希は心配そうでした。

ラッキーは今度犬の運動会に出るため、せつなと一緒に練習して欲しいと
お願いするタケシに、せつなは考え込んでしまいます。
帰っていくタケシとラッキーに手を振って応えるも、
『私は・・・私はあの笑顔を奪っていた・・・』
犯した罪に捕らわれ、表情を曇らすせつなを遠巻きに見ていた三人ですが、
『ラブ、これはせつなが、せつな自身で決着をつけることよ』
『わかってる、せつなは大丈夫だよね』
『私、信じてる』
と、せつなが自分で立ち直れると信じていました。
そんな3人と合流して再び笑顔になるせつなですが、
『ん、また固くなっちゃったみたいだね』
カオルちゃんには「柔らかい笑顔」ではなくなったことを見抜かれていました。

夜になり、前回のラストで口ずさんでいた「みんなでおうちでゆうごはーん」の席でも
浮かない様子だったせつなが気になるのか、ラブはなかなか眠れません。
ラブが案じたとおり、せつなは悪夢にうなされています。
夢の中、どことも知れぬ暗い砂浜。
せつなの行く手にはタケシとナケワメーケにされたラッキーの姿が。
そして振り返るとそこには「なんて酷い事してるの」と言わんばかりの目で
せつなを見つめるラブ、美希、ブッキー。
その視線に耐えられず、呻るラッキーからも逃げるように、せつなは海に駆け出します。
走っても走っても、出口の見えない暗い闇に、うなされ続けるせつな。

翌朝ラブの「ごはんだよー」という声で起きたせつなが部屋を出た時、
入り口の表札に気づきました。
「せつな/SETSUNA」そしてクローバーの葉の絵。
冒頭でラブが作っていたのは、この表札のようです。
ラブが作る朝食。出されたオムレツにはケチャップで描かれたせつなの笑顔がありました。
『きっと私はこんな風に笑えてないわ』
『うん』
ラブはせつなの声に正直に答え、真剣にまっすぐせつなを見ていました。
『私嬉しいの、プリキュアになれて、みんなの仲間になれて。生まれ変われて凄く嬉しいの。
 なのに・・・なぜイースの時の事を思い出すの?
 生まれ変わったのに、何で・・・何でこんなに胸が苦しいの?』
『やっと、相談してくれた』
一人で悩みを抱えていたせつなが打ち明けてくれた事を喜ぶかのように、
『胸が苦しいのは、せつなだからだよ。イースじゃなくて、せつなだから』
と励ますラブ。そして、外はいい天気になり、せつなと遊びたくてうずうずしている
タケシとラッキーが待っている筈です。

公園には既に美希とブッキーが来ていましたが、まだタケシとラッキーは来ていません。
その前に、ブッキーからせつなに、犬のトレーニング方法をまとめたノート、
美希からせつなには、アロマをプレゼントされました。
みんなが気遣ってくれていると知り、感極まったようなせつなの背後から、
『ふーん、そんな顔も出来るんだ・・・』
サウラーが現れました。せつなを嘲笑うように・・・

『東せつな。キュアパッション。笑わせてくれる』
サウラーはせつなの影をナケワメーケ化。イースの形をしたナケワメーケが出現します。
(注:あえて「イース」と呼び捨てにしますが、こんな奴「イース様」と呼びたくない為ご了承下さい)
よりによってイース形ナケワメーケの台詞は『ワガナハイース』
そして相変わらず心を突くのが上手いサウラーが追い打ちをかけるようにせつなを追い詰めます。
『東せつな。いや、メビウス様のしもべイース。
 まさか忘れたわけじゃないだろう。それがお前の本当の姿。お前の闇だ』
『私の本当の姿・・・私の闇・・・』
思い出したくないものから目を背けるように後ずさり、逃げ出そうとするせつな。
『逃げちゃ駄目よ』『前を見て』
背後から美希とブッキーの叱咤が飛びますが、せつなは自信が無さそうに
『でも私はまた、皆を不幸にしてしまう・・・』と不安そうですが、
『不幸はいつでも幸せに生まれ変われるんだって、せつなが一番わかってるはずだよ』
『そう・・・みんなが私に教えてくれた』と、徐々に自信を取り戻していくせつな。
そして自信に満ちた顔と口調で
『私の本当の姿はプリキュア。キュアパッション!』
と言い放ち、4人揃っての変身。

プリキュアたちに『ワガナハイース』と襲ってくるナケワメーケとの戦いが始まりますが、
ちょうどそこにやって来たタケシは、目の前のナケワメーケにイース様の面影を見て
(全然似てないだろ・・・イース様はもっと、こう・・・)
『ラッキーを怪物にした人・・・』と、あの時の事を思い出してすくみ上がってしまいます。
元が影だけに、影の中に消え、影の中から攻撃を仕掛けてくるナケワメーケに
いつしか動きを封じられてしまうピーチ、ベリー、パイン。

怯えるタケシとラッキーを、かつての罪滅ぼしとばかりに
『あなた達は絶対守るわ』と立ちはだかるパッション。
『もう二度と、この子の笑顔を失わせはしない!』
その意気を受けたのか、安全な場所に避難せずに
『絶対に負けないで』とパッションを励ますタケシ。
そしてラッキーはナケワメーケが隠れている影を「ここ掘れワンワン」とばかりに捜し当て
ラッキーの協力の元、ナケワメーケの隠れ場所を掴み
トリプルプリキュアキックを畳み掛ける三人。
そして倒れたナケワメーケに『今よパッション!』と促します。

『ワガナハ・・・』イースの形のナケワメーケが立ち上がった所、
その姿、その過去を振り払うかのように
『さよなら・・・イース!』
とハピネスハリケーンを放ち、過去と決別するパッション。
ナケワメーケが敗れたのを見届け、撤退するサウラー。

『ありがとうキュアパッション!』
タケシのお礼に感極まり、パッションの目から涙が流れていました。
『私の方こそ、ありがとう・・・』
イース様、せつな、パッションとして初めて「ありがとう」と言ったのは、
罪を許されたという想いが込み上げたのでしょうか・・・

そして数日後、そこには運動会に向けてトレーニングに励むタケシとラッキーの姿が。
『今の技にパッションキャッチって名前つけるんだ
 一番かっこいい、赤いプリキュアの名前からとったんだ』
その言葉に、顔を赤くするせつな。
『何で真っ赤なの?』
『ううん、なんでもない』
過去を断ち切ったせつなは、少しずつ自分の生き方を見つけていける。
そう感じさせる平和なラストでした。

前回でも描かれた、イース様としての所業と今の幸せの狭間に苦しむせつなですが、
既に自分の居場所を見つけたこと、仲間を得た事から
前回のような深刻さはあまり感じられず、むしろ表情豊かで生き生きと振舞う
せつなの姿が印象的です。
だからこそ、イース様時代の罪の中で一番「悪いイース様」のイメージが強い
第3話の事件の被害者が登場することで生まれる罪悪感。
そこから目を背けるのではなく、そして一人で抱え込むのではなく、
前向きに乗り越えていく。キュアパッションとして、東せつなとして。
「さよなら、イース」という台詞はイース様ファンとして一抹の寂しさを覚えましたが
パッションとしても過去と決別するため、寂しかったことでしょう。
過去に縛られるのではなく、前だけを向いて生きていくというのはとても難しく
時に大きな痛みを伴います。まさにそれを体現しているような描写だと思いました。

パッションが加わり4人になった変身バンクは評価したいです。
個人的にはパッションの変身シーンに前回胸を躍らせたのですが、
先に三人が変身→単独でパッション変身だと、
シャイニールミナスやミルキーローズのように少し違う存在のように見える気がするので、
特に「仲間」であることを強く意識する必要があるパッションのキャラクター性を考えると
上手い構成だと思いました。
そして今までラブほど親密ではなかった美希とブッキーとの距離も縮まり、
今後せつなと美希ブッキーとの間にどのような話が展開されていくのか楽しみです。

『イース・・・お前の本当の姿。お前の闇、思い出させてやる』
サウラーは今回、そう言い残して去っていくのですが、
やはりどこかイース様を気遣っているように思えます。
ラビリンスに生まれ育ち、不幸を集めることを目的とする生き方に
疑問を感じないサウラーからすれば
イース様がイース様である事が本当の姿で、それを取り戻そうと
サウラーなりに考えているのではないかと思いました。

">次回は毎年恒例の合宿。予告が短かったのですが、
個性的なエンドカードのおかげで、どうやらウエスターさんの出番のようです。
残された男二人のラビリンス組の今後も気になる後半の展開です。
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通りすがり

http://www.asahi.co.jp/precure/story.html
ここで予告のフルバージョン見れます
by 通りすがり (2009-07-27 02:14) 

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