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第41話『負けないってばー!!闇の力をぶっとばせ!』 [ふたりはプリキュア]

「ふたりはプリキュア」シリーズでは最後になるラクロス戦のエピソード。
これが最後の試合になる三年生のために、
宿命のライバル校、御高倶に相対するベローネ学園ラクロス部!
という展開なのですが、裏のメインストーリーは
ジュナ、レギーネ、ベルゼイの三人組が展開する、
彼らに迫る危機と、それにどう立ち向かうのか。
無印シリーズ終盤戦は、敵側の生きる道が模索されていく展開が
これから表のストーリーの裏で繰り広げられ、彼ら三人からも目が離せなくなっていきます。
  
いよいよ決勝戦当日。試合前に前回の夢の世界で襲われたことを回想するなぎさ。
『でも、ほのかがいてくれてとっても心強かったよ。私達っていつも一緒だね。
 これからも二人で力を合わせて、何が起こっても乗り越えて行こう!』
そう回想を締めくくるのですが、次回の展開を既に知っている立場からすると
実に意味深な台詞です。
ともあれ試合前に、毎度の如くプレッシャーをかけに来たとしか思えない教頭の弁舌
『気合で勝利を勝ち取っていただきたい!』
『気合も大事ですが、チームワークも大事ですよ。みんなで力を合わせて頑張って下さい』
そんな校長にへつらう教頭、といういつもの図式に呆れ顔のラクロス部。
というおなじみの光景ですが、これがこのシリーズ最後になると思うと感慨深いです。
そして、なぎさのカバンに潜んでたポルンが登場→誤魔化すなぎさ
→こっそり客席のほのかに合図→『がんばれポポー』と赤くなって誤魔化すほのか
という一連の流れも健在。赤くなるほのかは相変わらずかわいらしく、
『ほのかの応援かわいいー。ナハハハハ・・・・・・』と誤魔化す
なぎさの乾いた笑い声がグラウンドに響き渡りました。

所変わってドツクゾーン、ジャアクキングに謁見している三人。
石の力を求めるジャアクキングは三人にハッパをかけます。
『私が永遠を手に入れぬ限り、お前達の平穏も絶対にありえないのだ』

洋館に戻り、なにか策略を巡らせるばかりで動こうとしない結城先生に苛立ったのか、
角澤が出撃を申し出ますが、結城先生は角澤に、我々に迫る危機に気づいていないのか?
と奇妙な疑問をぶつけます。結城先生の言う、目の前にあるという危機とは・・・?
『キキ、キキー』と騒ぎ出したインコを『静かにしなさい・・・』
となだめる翔子さんでしたが、インコは黙らず、『静かにして・・・』
結城先生と角澤の冷たい視線に気づいて、ぎょっとする翔子さん。
どうしよう・・・といった感じでオドオドと焦った後、
『羽根むしられたくなかったら、黙ってて!!!!』
そんないつもの翔子さんの寸劇の後、意見を交わす角澤と結城先生。
角澤は我らはジャアクキングの生まれ変わりであり、何も恐れるものは無い。そして、
『危機が迫っていると言うのなら、この目で確かめたいものだ』
そんな角澤だけでなく、自らにも言い含めるような結城先生。
『残った深い闇からは何一つ生み出されない。
 闇の力が蝕んでいるのはジャアクキング様だけではない・・・』
彼らの「闇の力」が諸刃の剣になるかのような、結城先生の考えはいかに・・・?

御高倶は明らかに力をつけている様子で、
あの格闘館を大差で破って決勝進出を決めたとの話に怖気づいている志穂、莉奈を
『相手にとって不足は無い。どっからでもかかってきなさーい』と励ますなぎさ。
『なぎさって心臓に毛が生えてるっぽくない?』
「プリキュア」としては弱気になることが多いなぎさですが、
こういう時は頼りになりそうです。
観客席には珍しく美墨家全員集合で応援に来ていました。
『シュートを決めろよ、シューっとな』
『お父さんったらすっごく面白いんだから』
『すっごく恥ずかしいっての!』
父の恥ずかしい声援に真っ赤になるなぎさですが、三年生には最後の試合。
この試合に絶対勝って先輩達の花道に、と意気込む気持ちはしっかりと持っています。

そして試合開始。最初にボールを取ったのは莉奈でした。
そして志穂にパス。二人の脳裏には、一生懸命練習してきた日々が思い出せれていました。
そして志穂は、あの「ラクロス辞める」と訴えた時の事も・・・
『いろんなこと乗り越えてきたんだもん。だよね!』
そして志穂からなぎさにパスが通り、なぎさのシュートで先制点を決めます。

ところが白熱する試合中、突如なぎさを襲う突風。
なぎさの視界がが歪み、なぎさの耳に響くジュナの声。
『なぜこんな遊びに夢中になる。俺には理解できん』
今週のフレッシュで意味なくカキ氷をかき込んでいたあなたに言われる筋合いは
嫌な気配を察したメップルとミップルに警告され、立ち上がったほのかは
場内を見回します。静かに走る緊張
そしてほのかにも風が吹きかかったとき、フィールドからなぎさの姿が消え失せていました。
それなのになぎさが消えた事に美墨一家をはじめ、
チームメイトも観客も誰も気づいていない異様な状況に戸惑うほのか。

『お前も一緒に来るんだ』ほのかの耳にもジュナの声が響き、ほのかも連れ去られます。
二人は試合会場近くのビルの屋上に送られていました。
ビルから試合会場を見下ろし、自分がいないのに試合が続いている事を不審に思うなぎさに、
誰もなぎさがいない事を気づいていない事を告げるほのか。
『お前達が心置きなく戦えるようにしてやったのさ』
どうやらジュナの優しい心遣い力の影響のようですが、
試合に向け練習を積み、そのため何度も授業中に居眠りをしたというなぎさには関係の無い事。
ジュナの相手をしている暇は無い!と言い放ちます。

が、静かに二人に歩み寄りながら呟くジュナ。
『ベルゼイ・・・お前が躊躇している理由は一体何だ。恐れか?
 我々に迫っている危機とは、こいつらの事なのか?それを確かめる為に俺はここに来た』
ジュナから吹き荒れる突風からポルンが隠れ、二人は変身して立ち向かいます。

なぎさの姿を目掛けてパス出す志穂。ですが、なぎさだと思ったのは御高倶の選手。なのに、
『ドンマイなぎさ』奇妙な雰囲気が漂っている試合会場。
そしてベローネも1点を奪われて同点に追いつかれてしまいます。
『ドンマイなぎさ。まだまだこれからだって』
そう励ます弓子先輩。でも、先輩を大切に思う後輩は、この場には存在していません・・・

ブラック、ホワイトの猛攻をジュナは軽く受け止め、
『ベルゼイ、一体何を恐れているのだ』と疑問を感じ続けていました。
ジュナの発言はプリキュアにとっては意味がわからないまでも、
ジュナの気迫が普通でないことは伝わって来ています。
そして風を纏って向かってくるジュナでしたが、突如としてジュナの力が抜けて行き・・・
『お前達か?お前達の仕業かぁ!!!なんだこれわぁあああああああ!』
苦しむジュナから溢れ出す闇の奔流がプリキュアに襲い掛かろうとしたとき、
『プリキュラーーーーーーーーー!!!!!!!』
ポルンの叫び。ブレス装着。そしてレインボーストームの毎度おなじみの流れ(すみません)

ぶつかり合う闇と虹の力。ですが、いつもと違って虹の力が押されていきます。
しかし押している筈のジュナもフラフラで、まるで抜け殻のよう。
そしてついにレインボーストームが押し返され、同時にポルンの気力が持たなくなり
レインボーストームもブレスの力も消えてしまいます。
溢れる闇の奔流。ですが、ポルンの体から飛び出した石の強大な力が現れ、
その力に守られるプリキュア。
遠く離れた番人も、石の力が動いたことを感じていました。

そして倒れるジュナを、どこからともなく現れたレギーネが抱きかかえ、
捨て台詞を吐いて引き上げていきました。
レギーネだけではなく、隣のビルからはその一部始終を見届けていたベルゼイ。
石の力がポルンに宿っている事を目の当たりにしていました。

ともかくジュナを退け、急いで試合会場に向かうなぎさでしたが、
丁度試合終了の笛が鳴り、その場にへたり込んでしまいます。
が、良く見ると同点。弓子先輩が有終の美を飾るように1点返し、延長戦に持ち込んでいました。
そして始まる延長戦。御高倶の速攻をなぎさが阻み、莉奈へ、そして志穂へ。
しかし敵もさるもの、パスを阻止して速攻反撃体勢。
ですが御高倶のシュートは外れてゴールポストにあたり、
こぼれ球を弓子先輩が拾ってなぎさへ長距離パス。
試合終了を告げる笛と同時になぎさのシュートが決まり、見事優勝。
最後の試合を優勝で飾ることができ、ハイタッチを交わして喜ぶなぎさと弓子先輩。
ベローネ学園ラクロス部の1年は、こうして幕を閉じました。

・・・が、今回はまだ終わりではありません。
翔子さんに肩を貸されて(俺と代わって下さい)、よろめきつつ館に戻ってくる角澤。
結城先生に自らの体の異変と、かねてから言っていた危機とは
この事だったのか、質問する角澤と翔子さん。
結城先生は既にその原因を突き止めていました。
ジャアクキングを蝕む「全てを食い尽くす力」は、彼ら三人の体をも蝕んでいることを。
そして、ポルンから飛び出した光こそが石の力であることを確信した結城先生。
あの強大な力を、あんな小さな器「ポルン」に閉じ込めていたとは、と
やってくれたな、というように番人を見つめて一言。
『謎は全て解けた・・・』

三年生の最後の試合にかけるラクロス部。
特に退部の危機を乗り越えた志穂や、最後の試合に思いをかける弓子先輩といった
ラクロス部の面々。そしてなぎさが消えたにもかかわらず何事も無かったのように進む
試合、といったサスペンスタッチの描写はしっかりと描かれていますが、
どうしても今回はジュナたちが主役に見えてしまいます。

以前から策を巡らせ続けていたベルゼイが早く「危機」について
二人に説明していれば・・・とも思いますが、ストーリーの展開上やむを得ないでしょう。
そしてジュナを助けに来るレギーネ。彼らに迫る危機を三人で乗り越える。
そのために石の力を探し、ポルンが持っていると探り当てる。
など、立場を変えれば彼らが生きるための戦いの話になります。
これが無印シリーズ終盤の異色な点で、下克上そして三つ巴の戦いというのは
他のシリーズでは今のところ見られない展開です。

彼ら三人組に視聴者が惹かれるのは、翔子さんのおなじみの小声コント、
歯磨きしながら登場する結城先生。実は可愛いパジャマを愛用している結城先生
金田一一を担当した松野さん演ずる石の番人に向かって「謎は全て解けた」発言。
真面目だけど妙に空回り観のある角澤、といった、ブンビーさんやウエスターさんといった
明らかなギャグキャラではないのにも関わらず醸し出されるユーモア性。
そして彼ら3人のチームワーク、そして生き残るためにあがく姿でしょうか。

次回はシリーズ屈指の名作と名高い42話。プリキュア、特にブラックの活躍もさることながら
闇の三人組目線でも見返す事が出来れば面白いと思います。
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サンカルロ

スティクスさん、こんばんは。
連日お勤めの合間にレビュー、お疲れさまです!

さて、いよいよ次は神バトル回の#42話
羽原脚本、熱いですよね。
プリキュアシリーズでは、最近とんと
ご無沙汰ですが、羽原さん脚本の話がイチバン
好きでした。なぎほの・敵キャラが展開する
熱血な長台詞の応酬がカッコ良くって。
いまや羽原さんスッカリ売れっ子になっちゃったからなあ。

次回のレビュー、大いに期待します。私も同期をとって
#42話、もう一回振り返ろうかな。楽しみにしてますね。
by サンカルロ (2009-08-20 00:53) 

スティクス

>サンカルロさん
いつもご訪問&コメント&お気遣いありがとうございます。
このように帰宅が遅い日もありますので、
早く先に進めたいという気持ちとマイペースとのジレンマもありますが
自分のペースで気軽に進めているつもりです。

次回は本当に熱いバトルの印象が強い話ですよね。
実は今の時点で細かいストーリーがうろ覚えだったりします。
だからこそ、新鮮な目線で視聴できればいいかな、と思っています。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
by スティクス (2009-08-21 00:44) 

サンカルロ

私もただいま帰宅しました(苦笑)
そのペースでOKですから、お気になさらずに。

レスポンスへの義務感に駆られて
焦ってレビューされても、それは本意ではないので!
スティクスさんのペースで展開されるレビューが
私は観たいんですよ。
by サンカルロ (2009-08-21 01:02) 

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