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第44話『最高ハッピー!?なぎさのホワイトクリスマス』 [ふたりはプリキュア]

クリスマスと恋愛物語的展開は切っても切れない関係
キリストの誕生日なのに・・・ですがシリーズ全体を見渡してみると、
SS・・・満と薫は最終決戦の後、雪のように消えてしまうのか?
5・・・目的を成し遂げたら、のぞみとココの別離の時が訪れるのか?
5GoGo・・・恋愛ものというよりも、サンタのお手伝いストーリー
と言う風に、色恋沙汰が絡んでいるSSと5では結末に影を落とす展開でした。
その点、なぎさを中心に展開する無印とMHでは一応のハッピークリスマス。
前回藤Pへの想いと友情との間で悩み、戦意喪失にまで追い込まれたなぎさにとっての
またまた甘酸っぱい、ちょっと素敵なクリスマスイブストーリーです。
  
前回の藤Pと唯の事を引きずっているためか、珍しく食欲が無いなぎさ。
そんななぎさを励ますべく、メップルとポルンがイメージを実態化する能力を持つ
「スピカール」の力でロマンティックなクリスマスを演出しようとしていました。
ところがトナカイばかり、サンタばかりを大量に出現させ、
ロマンティックとは程遠いポルンのイメージで失敗続きです。

早めに夕食を切り上げて自室に戻ったなぎさは、唯の行動力をうらやましく思い、
自分は藤Pの前に出ると頭の中が真っ白になって、まともに話もできやしない。
なんて意気地なしなんだろう、とため息をつきながらプリキュア手帳に書き物をしていました。
『明日はクリスマスイブ。きっと終業式のあとパーティで、 
 先輩はいっぱいプレゼントもらうんだろうなぁ』
『そう、いっぱいいっぱい・・・え?』
なぎさの書いていた手帳を読んでるメップルとポルンに気づき、照れ隠しに怒るなぎさに
『折角僕達がサンタになって、なぎさにとっておきのプレゼントをしようと思ってるのにメポ』
と弁明するメップル。ポルンも追随しますが、「サンタって何?」というポルンに
さっきいっぱい出てきちゃった人だと教えるメップルですが
『クリスマスにやってくるのはあんなお爺ちゃんじゃないポポ。やって来るのは子供ポポ!』
そう言うポルン本人も発言の意味が分からない様子で、??となっていました。
とにかく、待っているだけでなく行動に移そうとしたのでしょうか。
なぎさは夜中に台所で藤Pへのプレゼントとして、手作りチョコを作っていました。

舞台は一転して、暗いドツクゾーンの底で呻くジャアクキングの声。
地面が崩れ、割れる大地。そして、崩壊していく一つの世界。
宇宙空間に、その世界の残骸と思われる岩石が漂っていました・・・
『全てを食い尽くす力が、また一つ世界を飲み込んだ』
『それほどのパワーをジャアクキング様はあやつれるというのか?』
『そしていつかは、全てジャアクキング様の餌食に・・・』
『いや、ジャアクキング様は戦っておられるのだ。自分の中にある全てを食い尽くす力とな』
遠巻きにジャアクキングを見つめていたベルゼイ、ジュナ、レギーネに
余計な詮索は無用だと釘を刺すジャアクキング。
その永遠を阻むものは闇の力によって葬り去られる定めで、ベルゼイたち三人も
その例外ではない、と彼らの下剋上を知ってか知らずか、圧力をかけます。

洋館に戻った三人のうち、翔子さんと角澤は恐れをなしているように
ジャアクキングと共にあれば我々も永遠に・・・と言い掛けたところ
永遠にしもべで良いのか、そして我々が全てを食い尽くす力から開放される保障はない、
と怖気づいたような二人を叱責する結城先生。
その自信の根拠は、「我々もプリキュアが成長しているように成長している」
という事に気づいている為でしょうか。見た目は変わってない、と番人がボソッとこぼしたところ、
『あんたは黙ってて・・・』と振り返り様に番人に言う翔子さん。
『え?』と意地悪く聞き返した番人に静かに近寄り、
『黙ってて・・・!!!』
いつもと違って静かにドス聞かせる翔子さんに、番人はビビッて何も言わなくなりました。
『我々の自由のためだ。我々自身が全てを食い尽くす力から解放されるためだ』
そう語る結城先生と共に、窓から外を見つめる角澤と翔子さん。
彼らが見ているのは、薄暗い館の外に広がる広い世界なのでしょうか。
その眼差しには、強い決意が伺えます。

雪が降っている学校。でもパーティが開かれている講堂は熱気に満ちていました。
生バンドの演奏。天井にミラーボール。踊る生徒達。
まるでクラブのようで、なんとハイカラな中学なのでしょう(笑)
よし美先生や校長も楽しそうに音楽に合わせて体を動かし、
教頭はどう見ても阿波踊り、どじょうすくいと相変わらずですが、
教師達も楽しみにしている生徒会のパーティ。なんと自主的な中学なのでしょう(笑)
遅れて到着したなぎさも踊りの輪に加わろうとしたところ、唯に呼び止められました。
どうやらあの後、藤Pに告白しましたが断られてしまったようです。
が、勇気を出せたのはなぎさのおかげ、と吹っ切れた様子の唯を見送って
『やっぱり唯はえらいな。立ち直ろうとして、自分で自分を励ましてるもん』
と思いを馳せるなぎさのもとに、ほのかが藤P(と、ついでに木俣)と現れました。
『メリークリスマス、美墨さん』『と、と、とってもメリークリスマスです』
相変わらず面と向かうとドギマギしてしまうなぎさ。
そんな学校に、雪を踏みしめながらやってくる「何か」の足音が迫っていました・・・

パーティはいつしか立食形式に。相変わらずなんとハイカラな中学でしょう(笑)
なぎさはほのか、藤P、木俣と共に輪に加わっているも、
やっぱり藤P先輩の前に出ると何も言えなくなっちゃう・・・とガチガチに固まってしまいました。
ところが、何気なく藤Pが発した一言から、ほのかの心にも波風が立ち始めます。
『そういえばこれって、木俣のお爺ちゃんのところへ手伝いに行ったメンバーじゃない?
『そうだよな。一人だけ、足りないけどな』
藤Pに返した木俣の発言に、ハッとするほのか。
『キリヤか・・・』『まったく、突然いなくなっちまうんだもんな』
そんな藤Pと木俣のやり取りを、俯いて聞いているほのかをなぎさは心配そうに見ていました。
そして近づいてくる「何か」の足音・・・

降り続いていた雪は止み、外は一面の雪景色。まさにホワイトクリスマスになりました。
『あたり一面の銀世界を見ると雪だるまを作らずにはいられなくなっちゃうんだよ!』
藤Pはさわやかなだけでなく、妙な嗜好を持つことが明らかになり、
雪だるま作りなどまっぴらだ、とばかりに中へ戻ろうとする木俣。
丁度入り口でなぎさとほのかと鉢合わせになり、ほのかを口説くような口ぶりで
中に戻ろうとする木俣は、薄々感じてはいましたがほのかに気がありそうです。
もっともほのかは木俣の誘いではなく、外に藤Pがいることに気づき、
なぎさと二人きりに出来る、と空気を読んで木俣と中に入りました。
外に取り残されたなぎさに近づいて来る藤P。
例の如く内心(まさか踊りの誘い?何て返事すればいいの?)とテンパッているなぎさですが・・・
『美墨さん?』『はい、何か』『雪だるま好き?』『は?』

結局なぎさは一緒に雪だるま作りという「二人っきりの絶好のチャンス」に持ち込めたものの
肝心のプレゼントを教室に忘れ、がっかり。
前回の冒頭のように、コロコロ表情が変わる百面相になっています。
そしてその心中では『(チョコって本当に・・・)』と思っていたところに
不意に藤Pに声をかけられ、思わず
『だーいすき!』と口に出してしまい、一気に真っ赤になるなぎさ。
雪球を凄い勢いで転がして
『雪だるま作るのが大好きなんですー!』と誤魔化しましたが、
『さすがラクロス部のエース。パワーが違うね』と見つめる藤Pの眼差しにメロメロに。

ところがその頃講堂では、ほのかを除いた生徒達が次々と眠りに落ちていきました。
MHではよく見られる光景ですが、無印では初の展開です。
屋外でも二人の雪だるまが完成し、握手を求める藤Pに控えめに手を出すなぎさですが、
その後ろで雪だるまが動いたような・・・
空が暗くなり、意識が朦朧とし始めた藤P。そして雪だるまがザケンナーとなって襲ってきます。
雪だるまが吐く吹雪に少なくとも50メートルは飛ばされて講堂の壁に生身のまま叩きつけられ
約3メートルくらい落下したなぎさと藤P。よく無事で・・・などと口を挟むのは野暮ですが
そのために藤Pは気を失い、講堂を飛び出したほのかと共に変身する二人。

口から雪球や吹雪を吐きながら攻撃してくるザケンナーですが、
もとが雪なだけに衝撃に弱く、プリキュアの攻撃であっさりと崩れ落ちます。
そしてその中から現れたのはベルゼイ。
『フハハハハ。メリークリスマス』・・・やはり結構茶目っ気あります。この人。
それはさておきベルゼイに挑みかかる二人ですが、その猛攻を受けつつも
『なかなかいい動きだ。確かにお前達は成長している』と、
今回のベルゼイは真面目なのに妙に楽しいです。
しかし成長しているのはお前達だけではない、と雷を呼んでの攻撃に苦戦するプリキュア。
そしてプリキュアの元へ向かおうと姿を現したポルンもベルゼイにつかまりますが、
すぐにプリキュアの反撃で難を逃れます。

『だめポポ、クリスマスはもっと楽しいポポ 
 もうやめてポポーーーーーーーーー!!!!!!』
そしてブレス装着。いつの間にかベルゼイに召還されて復活しているザケンナーに
レインボーストームを放ち、毎度おなじみのように撃退されるザケンナー。
そしてその勢いを受け止めるベルゼイ。ですがいつもと違うのは
ベルゼイの前で空間が突如歪みはじめて・・・?

レインボーストームの流れから逃れるようにベルゼイは撤退し、
ベルゼイを退けた二人の前に空間の歪みが。
そしてその歪みに浮かび上がったのはキリヤの姿でした。
『闇と光の間に出来た歪、僕はその歪に呼び寄せられてしまった』
ポルンの「やってくるのは子供ポポ」は、どうやらこの事だったようです。
ブラックの呼びかけに応えず、淡々と語るキリヤ。
『あなた達の力と闇の力との衝突によって出来た歪が、僕をここに呼び寄せた。
 これから、光と闇との間に何かが起きる。今までとは違った何かが・・・』
目を潤ませてキリヤの姿を見つめるホワイトでしたが、
『歪が元に戻ろうとしています。僕は帰らなければなりません』
と、再び消えてしまうキリヤ。ホワイトが後を追いつつも、歪は空しく消えて行きました。

『ごめんなさい、またこんな事に巻き込んでしまって。
 私といると、いつも藤P先輩まで危険な目に遭ってしまう。
 私って、やっぱり藤P先輩の近くにいないほうがいい・・・』
借りていたマフラーを藤Pに巻き、悲壮な決意を固めるなぎさ。
ところがその目前には突如夢のような光景が広がります。
雪に覆われた木に光の飾りが、まるでイルミネーションのように煌めく光景。
眠ったままの藤Pがなぎさにもたれかかり、赤くなるなぎさ。
ロマンティックな光景の中、藤Pと二人きりの時を過ごさせるという
メップルとポルンによるなぎさへのクリスマスプレゼントでした。

藤Pが意識を取り戻した時、目の前の幻想的な光景は既に無く、
藤Pも夢を見ていたと思っていたようですが、藤Pにとっても忘れられない光景だったようです。
『何ていうか。不思議だったな。なぜか美墨さんが隣にいて、
 あんな綺麗な風景の中に二人っきりで。夢ならずっと覚めないでほしかったな』
そして二人で交わすメリークリスマスの挨拶。
その様子を見守っているほのかと、メップル、ポルンも嬉しそうです。

結局チョコレートを渡す勇気は持てなかったようで、チョコはほのかが美味しく頂いたようですが、
メップルたちのおかげで最高の、忘れられないクリスマスイブの思い出を作ることができた、
とても素敵なクリスマスイブになった、と語らうなぎさとほのかが向かう
夕暮れの町の光景、で幕となりました。

前回の消化不良を一気に拭い去るような、甘酸っぱくもなぎさにとっては
ハッピーエンドになる今回。普段ちょっとした頭痛のタネであるメップルもポルンも
ワガママなだけではなく、なぎさのために何か出来ることをしたい
という気持ちが素直に伝わってくる彼らなりの誠意を感じられます。
その結果がラスト前の美しい光景の中に二人きりで過ごした時間というプレゼント。
来年はもう一歩前進したなぎさを見ることが出来ますが、
前回からの続きという点では、モヤモヤしたしこりを消し去るような、
クリスマスにふさわしい高揚感も持たせる良いラストの展開でした。

前回の続きといえば、藤Pに告白した唯がどうなったかの後日談も語られます。
が、唯は残念そうな素振りを見せるもそれほど引きずっている感も無く、
見事に自分を励ましつつなぎさに礼を言う姿勢は、見習いたいものです。
自分で自分を励ませる、というのは実社会において、特にサラリーマンにとって
心が折れそうな時に有効な手段だと思いますので・・・

突如姿を現したキリヤは、やや後付の設定の印象が否めませんが、
別の見方をすれば「ほのかにとってのクリスマスプレゼント」と解釈できます。
話の都合上、藤Pと木俣によってキリヤの話題がのぼり、ほのかの顔が曇るシーン。
その後ほのかがどうなったかは詳しく描かれていませんが、
キリヤの登場後、目を潤ませて無言でキリヤの姿を見つめ
再び消える前に追いかけていく。あまりに短い再開ですが、
またいつかキリヤに会うことが出来る、という希望をほのかに与えたのは確かだと思います。
ポルンの「やってくるのは子供」発言、雪の中迫ってくる謎の足音、と
少しサスペンス色がある演出ですが、キリヤというキャラクターの特色を考えれば
それも一つの手だと思います。

余談ですが、今回の声優さんは後のシリーズのレギュラーになる方々が多く、
  永野愛さん:よし美先生→シークン→秋元こまち
  仙台エリさん:志穂→ミルク、ミルキィローズ
の定番の二人をはじめ、
  松本保典さん:ジュナ→ドーナツ国王→ウエスターさん
  西村知道さん:ベルゼイ→メビウス
のフレッシュの悪役を演ずることになるお二方、さらに
  城雅子さん:森岡唯→太田優子
  中川亜紀子さん:矢部千秋→安藤加代委員長→ブッキー
のスプラッシュスターのクラスメイト、と実に多彩でした。
次回はその矢部千秋こと安藤委員長こと後のキュアパインが主役の合唱コンクール
無印最後の日常描写が描かれる話になり、無印シリーズも佳境に入ります。
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