神谷明さんの降板事件に思うこと

このところ帰宅が遅く、プリキュアレビューも料理もなかなか手がつけられず、
せめて思うことでも綴ってみようか、と思った矢先、
表題のような残念な事件について語る事になろうとは・・・皮肉なものです。
以前のプリキュアレビュー時にも述べたとおり、
私の人生に大きく影響を及ぼした作品「シティーハンター」。
そして我々世代の男子は「キン肉マン」や「北斗の拳」の影響を受けていない者は
おそらくいないことでしょう。
それらの作品で主役を演じた、神谷明さんが名探偵コナンの毛利小五郎役を
降板することになったのは、既にコナンの視聴を切った身としても
奇妙な寂しさと、その事実関係に疑問を抱かずにはいられない歯切れの悪さを感じました。
　　
「へのつっぱりはいらんですよ」
「お前はもう死んでいる」
「暗いよ～狭いよ～怖いよ～」
「もっこりー♥」
各キャラクターだけでなく、その代表的な台詞まで神谷さんの声で再生されるほど
我々世代には深く浸透している神谷さんの声。
先述の通り、名探偵コナンはかつて毎週とまではいかないにしても
機会があれば観ておりました。
そして後半のほとんど、コナンによる事件解決シーンは
小五郎の声を借りたコナンによって行われる、という展開上、
ほぼ神谷さんの独り舞台状態でした。
そんな神谷さんに何が起こったのか、憶測が乱れ飛んでいるようですが、
これだけ重要な役を降板することの意味がわからない神谷さんではないと思いますので、
よほどの事があったのでしょう。そして、断腸の思いであったことは想像に難くありません。

名探偵コナンのマンネリ展開に正直申し上げて辟易としており、
ここ数年全く視聴していなかったのですが、何かおかしいと感じたのは
日本テレビの平日19時代から枠が移転したことです。
今放映されている生放送バラエティを楽しみにされている方がいらっしゃれば恐縮ですが、
それほどまでにゴールデンの時間にアニメーションを放映するのが難しい時代なのでしょうか？
私が子供だった頃とは時代も変わり、少子化も進み、子供の娯楽はアニメだけではないとはいえ
月曜の藤子不二夫ランド、火曜のサザエさん（再）、水曜のドラゴンボール、
木曜のキャプテン翼、金曜のドラえもん、土曜のまんが日本昔話、日曜の世界名作劇場など、
なにも参照しないでもこれだけすらすらと曜日毎に診ていたものを思い出せる程、
かつてアニメはゴールデンに充実していました。

そういえばプリキュアの前の時間帯、今ではニチアサキッズタイム
と題されている日曜の朝枠にいわゆる戦隊もの、仮面ライダーが入っておりますが、
これもかつては土曜の18時枠だったと記憶しておりますので、
それほどまでに子供視聴者を夕方のテレビに繋ぎとめておく事ができないのか、
テレビ局側の言い分ももちろんあるとは思いますが、
手をこまねいて安易にそれなりの視聴率が取れる（かどうかは疑問ですが？）
似たり寄ったりのバラエティを量産する体質には苦言を呈したいと思います。

神谷さんの降板は事実関係が明確ではないので、
こういった事情が影響しているかどうかはわかりませんが、
今回の事を報じている記事を読む限り、TV局側との行き違いではないか、と思わせます。

ところで、私が好きな神谷さんのキャラクターを2つ挙げると、
一つはシティーハンターの冴羽リョウ（けものへんに僚の右側）、
もう一つはOVA版ロードス島戦記のアシュラムです。
前者は神谷さんの真骨頂とも言うべき、二枚目と三枚目の使い分けが見事に演じられ
リアル中学生だったころ、こんな大人になりたいと憧れを抱くに十分なキャラクターでした。
そして後者は、今までヒーロー・主役を中心に演じることが多かった神谷さんが
クールな悪役を演じている、という事でその格好良い敵役ぶりに
こんな一面もあるのか、と驚いたものです。
かつて夏休みに放送していたので、神谷さんの敵キャラにも憧れたものです。

複雑な気持ちではありますが、今はひとまず
長い間素晴らしいキャラクターたちに命を吹き込んでくださった神谷さんを労いたいとおもいます。

せっかくなので、私のお気に入りのシティーハンターのOP、EDでも貼っておきます。