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第48話『史上最大の決戦!プリキュア最後の日!!』 [ふたりはプリキュア]

「夏草や 兵どもが 夢の跡」(by松尾芭蕉)
きちがいだが仕方がないですが、(by獄門島)
闇の三戦士たちの戦いぶりを見て、この一句が相応しく感じられます。
「史上最大の決戦」は事実上闇の覇権争い。
三つ巴の激戦が今、幕を開けます。
 
ジャアクキングと対峙するペプシマン闇の巨人。
石の力、闇の未来を持つのに相応しいのは互いに己であると主張。
「その蝕まれた体で何が出来る」
「全を生み出す力は計り知れない。お前ごときに操れるはずが無い」
既に主君であったジャアクキングに対して敬語を使わなくなった巨人と
ジャアクキングの戦いが始まります。
  
キリヤに連れられてひとまず戦いの余波が届かない谷間に退避したブラックとホワイト。
ホワイトはキリヤとの再開に複雑な表情を見せるも、目を背けてしまうなど
揺れる心情が感じられます。
あれ以来キリヤはずっと光と闇の狭間を彷徨い続けていたとのこと。
闇を追われたため、そうするしかなかった。どうやって生きて行けばいいのか、
それ以前に本当に生きているのかずっと自問自答しながら過ごしていたというキリヤに
ブラックは虹の園で一緒に暮らせばいい、と言いますが、
元々闇の住人であるキリヤはできないと拒みます。
そして光と闇の間に歪が出来始め、もうすぐあらゆる世界が闇に包まれてしまう、
ジャアクキングと闇の巨人のどちらを倒してもそうなってしまい、
全てを生み出す力を得たものが闇を支配し全てを闇で多い尽くす。
『これからもずっと光と闇の狭間に漂うことになるんですね。きっと』
もう手遅れだと諦め口調のキリヤは自嘲気味に呟きます。

互いに顔を見合わせ、頷くブラックとホワイトはキリヤにジャアクキングのところへ
もう一度連れて行くよう頼みました。
二人の決意を示すかのように固く繋がれた二人の手。
『確かに手遅れかもしれない。でも、黙って見ているわけには行かないわ』
『このままじゃどっちにしても闇に覆いつくされるんでしょ』
そしてさらに強く手を握り、
『私達は全てを生み出す力を取り戻すために来たのよ』
『自分達の運命は自分達で切り開くしかない』
そんな二人の強い姿を見つめるキリヤも心動かされていました。
『一体、何があなた達にそうさせるのか・・・』

繰り広げられる巨人とジャアクキングの激闘を止める、
ブラックのちょっと待ったコール(byねるとん紅鯨団)
巨人はひとまずプリキュアと先に決着をつけようと向かってきます。
ジャアクキングと戦っていた時はサイズも大きく
思わず「でかい・・・」と呟くブラックの前でプリキュアとの格闘がしやすいサイズに縮小し
思わず「早い・・・」とブラックに言わしめる程素早い動きで攻撃してきます。
巨人に攻撃が命中するたびに石の力の象徴のように虹色の光が飛び散り、
一見プリキュア優勢のようにも見えますが、当然簡単にケリがつく相手ではありません。
そして何も手出しをせずに高みの見物を続けているジャアクキング。

通用しないとわかっていても、これしかない。
二人の絆が生み出す技、マーブルスクリューを放つべく、互いに手を繋ぐ二人。
そして渾身の想いと力で繰り出したマーブルスクリューですが、
無情にも通用せずにかき消され・・・
『伝説の戦士よ、お前達の御伽噺は終わりだ』
向かってくる巨人を前にして、落ち着いた、しかし悲しみとも取れる目をしている二人。
たとえるなら「迫る王蟲の大群の前のナウシカ」のような目です。
そして王蟲に弾き飛ばされたナウシカのように、巨人の攻撃によって倒される二人。

プリキュアが追い込まれても手をこまねいているだけのキリヤと、
遠く離れているために何もできず嘆くポルンと番人。
既に石の力が失われているポルンは「光のパワーを受け取れポポ」を試みますが
案の定ドツクゾーンに届くはずもなく、己の無力を嘆くポルンと番人。

そこに助け舟を出したのは長老とクィーンでした。
ポルンに自分の名前を思い出してみるよう促す長老。
「未来を導く光の王子」
その名前に自信を取り戻し、ひらめいたポルン。
『番人とポルンがプリキュラポポ』
怪訝そうな番人ですが、ポルンの気迫に押されるままプリキュアのように手をつなぎ、
『未来を導く光の王子、ポルン!』
『全てを生み出す力を守る光の番人ウィズダム!』
『我らの力、届かん事を!』
そして二人で力と声を合わせて
『光のパワーを受け取れポポーーーーー!!!』
『私もポポなのね・・・』と言った後にボソッと呟く番人ですが、
力はドツクゾーン目指して伸びていきました。
番人もやけくそ気味なのか、ポルンのようにポポポポポと口走りながら力を込めています。

倒れたプリキュアに迫り、とどめを刺そうとする巨人。
その背後からポルンと番人が送ったパワーが届き、
さらに勇気を出したキリヤの援護で巨人が怯んだすきに光のパワーを受け取る二人。
去っていくキリヤに、そして遠くから届けてくれたポルンと番人に礼を言い、
装着されたブレスの力で反撃開始。巨人を圧倒します。
格闘でも形勢逆転。巨人のこめかみに二人で蹴りを打ち(痛そうな攻撃です・・・)
巨人が倒れたところにレインボーストームを放ちます。
なんとか押し留める巨人ですが、ここにきて様子がおかしくなりました。
まるであしたのジョーの「光るゲ○」のように口から虹色の光を吐き出し始め
その光はジャアクキングの方へ吸い寄せられています。
今まで巨人とプリキュアの戦いを黙って眺めていたジャアクキングは
どうやら共倒れか、勝ったほうを叩きのめすつもりだったのでしょう。

『闇の戦士よ。お前達の愚かな夢の結末だ』
石の力を奪われ、ジャアクキングの力に抗う力も失われてしまった巨人は、
それでも必死にあがき続けますが、体内の石の力ごとジャアクキングに飲み込まれ
その恐ろしい光景をただ見守るしかできないプリキュア。
ジュナ、レギーネ、ベルゼイの恐ろしい断末魔の表情と共に巨人は吸収されて逝きました・・・

遂に石の力を手に入れ、雄たけびと共に
『全ての者は闇によって支配されると』と高らかに宣言するジャアクキング。
あまりに強大なジャアクキングを前にして、私達に止められるの?と思いつつも
やるっきゃない、と決意を新たにする二人。
襲ってくる闇の波動から身をかわしますが、再びレインボーストームを放つために
互いに近づきたいものの、攻撃が凄まじく手を取る事ができません。
『これで終わりだ!!』
ジャアクキングの放つ巨大な闇の球に手を繋いだまま飲み込まれていく二人。
その刹那、空間に亀裂が生じて・・・?

プリキュア二人が気づいた時、洋館の森に戻っていました。
喜んで二人の下に駆けつけたポルンと番人の前で怪訝そうな二人ですが、
どうやら光と闇のバランスが崩れたせいで空間に歪が生じ、
その歪に飲まれたために危機を脱したようです。
が、安心したのもつかの間。そこに地震が襲い、
空に現れた亀裂から伸びるジャアクキングの腕。
プリキュアを追って、ジャアクキング虹の園に立つ。
『闇の未来のために伝説の戦士は永遠に葬り去らなければならない』
そして続くジャアクキングの雄たけびで幕となりました。

後半戦を彩った名悪役、ジュナ、レギーネ、ベルゼイ・ガートルード。
その三人の姿は既に前回で融合してしまい巨人の姿になりましたが、
主にベルゼイの意志が表に出ていると思わせる描写、ジュナの力強さと
レギーネの敏捷さを併せ持つ、三人の面影を随所にうかがうことが出来ます。
初見時には、例えばプリキュアと手を組んでジャアクキングを倒した後、
巨人VSプリキュアという構図だったらどうなるか、とも思いましたが、
今回再試聴してそれはありえないと改めて感じました。
ジャアクキングの分身であり種である彼らは、ジャアクキングのしもべながら
「子」といってもいい存在です。今回の下剋上の裏には、
子はいつか親を乗り越えていくものというテーマが暗に描かれていたのではないでしょうか。
残念ながら彼らが憧れた自由へのハードルはあまりに高く、
最期は苦痛と無念さが入り混じった恐ろしい表情で吸収されてしまいますが、
せめて永遠の安らかな眠りにつけるよう祈るばかりです。

巨人の印象が強かったのであまりプリキュアに対して印象が薄かったのですが、
こちらもやはり再試聴で気づいた点が随所に見られました。
絶望的と分かっていても奮い立たせる二人の芯の強さ。
キリヤ、ポルン、番人皆の協力に心から「ありがとう」の言葉をかける場面。
ですが何よりも印象的だったのは、本文中にも記述した
「王蟲の大群を前にしたナウシカ」のような表情です。
この状況は迫り来る自らの確実な最期を前にしつつも、
希望を捨てていないと言う点で共通しており
それ故に続くナウシカ復活のシーン、ポルンが立ち上がるシーンへの
カタルシスを高めているのだと思います。

次回でいよいよ初代シリーズも終了。
最終回を観るのも久々なので、また変わった印象を持つ事ができれば幸いです。
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