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フレッシュ第37話『シフォンを守れ!プリキュアの新しい力!!』 [フレッシュプリキュア!]

スポンサーが付く以上避けて通れない強化&新商品エピソードですが、
いかに自然にストーリーに織り込むかによって視聴後の印象は大きく変わります。
シフォンを守るために力が欲しい、特訓をしたいという気持ちが
いつしか自己中心的になり、分裂していく4人の心。
その危機を乗り越えてパワーアップと絆を再び深めるという展開は
プリキュア5中盤に描かれたエピソードを連想させます。
演出も格好良い「ラッキークローバー グランドフィナーレ」
そのお披露目となるエピソードでした。
  
冒頭からダンスレッスン中の4人ですが、皆どうも集中力に欠けているようです。
皆シフォンを横目で見ており、ミユキさんからもシフォンが気になって動きがバラバラと
指摘され、事情を説明します。
シフォンがインフィニティである事、そして新たな敵、ノーザ「さん」に歯が立たなかった事。
せつな曰く「サウラーやウエスター以上に狡猾で卑怯な手を平気で使う」
(サウラーはともかくウエスターさんは馬鹿正直に正面から来る気がしますが)
ノーザ「さん」に対抗する為、強くなるために特訓したいと訴える4人の声を聞いて、
「こうなったらダンスだけじゃなくプリキュアのコーチも引き受ける」というミユキさん。
『さっすが一時は4人目のプリキュアと噂されたお人や
さりげなくミユキさんの黒歴史を蒸し返しつつもありがたく思うタルトに、
私もシフォンの事を守りたいというミユキさん。
心当たりがあるという秘密の特訓場に案内してもらう事になりました。

早くも変身した4人がたどり着いたところは、とある豪邸の前。
家電製品からロケットまで取り扱う御子柴グループのお屋敷でした。
その苗字に聞き覚えのあるピーチですが、ここはラブのクラスメイト御子柴健人の家で、
その健人(メガネ君)と共に裕樹(茶坊主)と大輔、そして使用人達が出迎えます。
以前ミユキさんもトリニティのレッスンでこの施設を使わせてもらったとのことですが、
中坊三人組は本物のプリキュアだと感激しています。
密かにラブに想いを寄せている大輔はピーチに、
美希一筋の裕樹はベリーに惹かれ、そして健人はパインもいいけどパッションも、と
二股かける気かこの野郎!という全国1億3千万のブッキー&せつなファンを敵に回しそうな
中坊軍団を向こうに回して特訓場へ向かうミユキさん以下プリキュアの4人。

庭の一角が開いて地下への道が続くという、特撮物の秘密基地のような
個人邸宅っていうレベルじゃねーぞ、というような設備の中で
まずコンピュータを使って身体能力を測定。
それによるとピーチはパンチ力、ベリーはキック力、パインは持久力、パッションは瞬発力に
それぞれ秀でているとのことです。
それぞれの得意分野を強くするか、それとも・・・
4人別々に特訓メニューを組むこともできるけど、と何か思うところがありそうなミユキさんには
ダンスレッスンの時のバラバラの動きが思い出されていました。
それでも一刻も早く強くなってシフォンを守ってあげたい、という4人の熱意に任せ、
個別プログラムでの特訓がスタートします。

キック力特訓場(そのためだけの施設ってどこに需要があるのか謎ですが)では
裕樹が打ち出すボールを華麗に蹴り返し続けるベリーが。
持久力特訓場(ちゃんとフリガナふってあるのが律儀です)では
どう見てもただのルームランナーで持久走に励むパインが。
瞬発力特訓場では四方八方から鉄球が飛んでくるという
一般人向けには危険すぎる施設で身をかわすパッションが。
そしてパンチ力特訓場では同様に四方八方から迫ってくるサンドバッグを
殴り返すピーチの姿が。
『これでプリキュアも強くなれそうだな』
そう述べる大輔でしたが、ミユキさんはこれだけではダメだと懸念していました。

その頃洋館では、先週に引き続きソレワターセを栽培しているノーザ「さん」と
ベンチプレスで筋トレに励むウエスターさんの姿がありました。
一万回も続けている程驚異的な肉体ですが、
サウラーに筋トレではプリキュアを倒せないと指摘され、続けてノーザ「さん」にも
力だけではプリキュアを倒せないと、ソレワターセの素を受け取るウエスターさん。
『せいぜい頑張って頂戴』苦々しそうに出陣するウエスターさんに背後から
『ウエスター君、忘れ物・・・』とインフィニティレーダーを投げて、冷たく一言。
『お行きなさい・・・』

地下訓練場でミユキさんが仕上げに提案したのはダンスレッスンでした。
驚き戸惑う4人は何故ダンスなのか質問しますが、
踊ってみれば分かる、というミユキさんの言葉通りに踊ってみると
冒頭のシーン同様みんな動きがバラバラです。
『ミユキさんどうして?』『こんな事してる場合じゃ』『もっと強くなって』『シフォンを守らないと』
皆が集中せずにいろいろ考えているため、互いにぶつかり合って転倒する4人に
あの夏の日の事を思い出さない限り、四人が別々に特訓しても強くはなれない』
そして、『プリキュアが強くなるにはダンスよ。明日もダンスをしてもらうわ!』と言う
ミユキさんの言葉を、4人ともあっけに取られて聞いていました。

御子柴邸の門の前でなぜダンスなのか、疑問を口にするベリーとパッション。
ところが疑問が苛立ちになっていったのか、些細な言葉のトラブルから諍いが生じてしまいます。
明日は元の特訓に戻してもらうよう頼んでみるというベリーに
何か考えがあってのことではないかと進言したパッション。
その言葉に露骨に不満な顔になるベリーは声を荒げ『じゃあその考えって何?』
『そんなきつい言い方しなくても・・・』
険悪な空気を気にしてパインが仲裁に入ろうとしますが・・・
『わからないから聞いてるだけでしょ!』『だったら直接ミユキさんに聞いてみれば?』
『でも、直接聞けばいいってものでも・・・』『じゃあどうしろっていうのよ!』
『そんな事わかんないよぉ・・・』
そんなやり取りを観るうちに次第に泣き顔になってくるシフォン。見かねたタルトも口を挟み
みんなやめてよとピーチが大声を上げたところ、遂に泣き出してしまうシフォン。
『みんながケンカして悪かったねー』とあやすピーチでしたが、
その言い方が3人の癇に障ったようで、
『そんな、皆が悪いような言い方しなくても』
『大体、ピーチが大声出したからシフォンが泣いたんでしょ』
『とにかく、明日の特訓をどうするかは各自帰ってから考えましょう』
3人に反論するわけにもいかず、シフォンを抱えて途方に暮れるピーチ。
そしてベリー、パイン、パッションはその心境を象徴するかのように
夕陽の中、距離を置いて帰って行きました。

翌日、ダンスの練習を始めようとしたミユキさんにピーチを除いた三人が反発。
『あたし、パスしてキックの特訓をします』
『私も瞬発力の特訓を』『私も持久力アップしたいです』
そんな態度にミユキさんも頭にきたのか、勝手にすればと突き放します。
それでもなんとか仲裁しようとするピーチですが、
『今あたし達に必要なのは』『ダンスじゃない』『特訓よ!』
と、取り付く島もありません。
そんな仲たがいするプリキュアたちの暗黒面に影響されたのか、
インフィニティとして覚醒してしまうシフォン。
急ぎ子守唄を聴かせる為にクローバーボックスを開けようとするタルトですが
プリキュアの仲たがいに原因があるのか、蓋が開きません。
追い打ちをかけるように反応したレーダーを持ってウエスターさんも登場。
トレーニングマシーンをソレワターセにして襲い掛かってきます。

とりあえずシフォンはミユキさんに託して戦う4人ですが、
ソレワターセに立ち向かおうとしたピーチの前に
『シフォンは私が守ってみせる』とベリーが割り込み、さらに
『私に任せて』『いいえ私が』とパッション、パインが割り込んだために4人が追突。
続いて飛び上がったところ、またしても同様に割り込み動きがバラバラです。
そんな状況を冷静に観察しているミユキさん。

戦いの場を屋内特訓場から庭に移すも、ダンベル攻撃に苦戦を強いられます。
4人が倒れた現場に駆けつけたミユキさんはダンスの曲を流し、そして告げます。
あの日の気持ちを思い出して。新生四つ葉のクローバーが誕生したあの日の気持ちを』
その言葉にはっとする4人。
あの時初めてみんなの心が一つになった。
そしてダンスを皆で踊るために何が大切なのかを思い出し、
ハートを一つにする事が必要だったんだ、と反省します。
『私達、何やってたんだろう』『自分の事ばかり考えて』
『一番大切なこと忘れてた』『みんなの想いは同じ』
みんなが守りたいものは、シフォン。
するとインフィニティ化しているシフォンが反応し、開け放たれるクローバーボックス。
その中から溢れる光がプリキュアに降り、力が満ち溢れていくようでした。

パッションとパインでソレワターセを引き付け、その隙を突いてピーチとベリーで仕掛ける。
やっとそれらしくなったプリキュアの動きです。
パインは持久力に物を言わせて攻撃をかわし続け、
パッションは瞬発力に物を言わせて素早い攻撃の合間を縫って避け続けます。
二人に気を取られている隙に、背後からキックとパンチで
それぞれダンベルを破壊するベリーとピーチ。
『そう、それでいいのよ』まるで軍師のようなミユキさんの呟きに応じるかのように
『私達四人一緒ならあなた達なんかに絶対に負けない!!』

するとクローバーボックスから再び新たな力が。
『プリキュアフォーメーション。レディ、Go!』
ピーチの号令の下、片手を挙げたクラウチングスタートの姿勢から駆けて行き、
『ハピネスリーフ、セット!』現れた赤いハートをパインに投げるパッション。
『プラスワン、フレアーリーフ!』続いてベリーに投げるパイン。
『プラスワン、エスポワールリーフ!』さらにピーチに投げるベリー。
『プラスワン、ラブリーリーフ!』
4つのリーフが一つのクローバー型になり、その中心にソレワターセを拘束。
そして桃、青、黄、赤、それぞれの色の葉に着地する4人。
『ラッキークローバー!グランドフィナーレ!!!』
放たれる力によって一時結晶化して撃退されるソレワターセ。
それを見ていたウエスターさんは『何なんだあの力は、聞いてないぞぉー!!』
と、プリキュアと同じような走り方で走って帰って行きました。

戦いも終わり、子守唄を鳴らすと無事に元に戻るシフォン。
『プリキュア、ミンナイッショ♥』
そう言うシフォンをラブは優しく抱きしめ『みーんな、一緒だよ!』
今の私達ならシフォンを守れる、という決意を新たに、
夕陽に誓う4人で幕となりました。

冒頭でも少し触れたように、今回は「Yes!プリキュア5」中盤の仲違いを連想しました。
些細な言葉のアヤからどんどんと深くなっていく対立。
そして仲裁に入ろうとしたパインがさらに仲裁に入ろうとしたピーチを責め
ただ謝ることしかできなかったピーチ。
気の強い美希と真面目すぎるせつなはともかく、ブッキーの態度硬化は
普段穏やかなだけに驚かされました。
プリキュア5の仲違い時は互いに疑心暗鬼に陥ったり不信になったりしましたが、
その時と異なるのは皆が真剣にシフォンを守りたいと考えている事です。
その気持ちに縛られて周りが見えなくなり、いつしか自分のことしか考えられなくなる。
実際に仕事熱心になってくるとこういうことが起き得るだけに、
一社会人として私も戒めたいと思います。

設定上は17歳とのことですが、4人の欠点を的確に見極めるミユキさんは
さすがに年長者としての貫禄を見せ付けます。
シフォンを守るためには何が必要なのか、今何をすべきなのかを
言葉で教えるのではなく、ダンスで教える。
息を合わせなければ踊れないというだけでなく、ダンスによって4人が
心を一つにしたことを知っているからこそできる指導法は見事で
一社会人として私も部下の育成に参考にしたいと思います。

その結果得られた新必殺技はクラウチングスタートから走ってゆき
皆で一枚ずつ葉を足していくという演出がなかなか格好良かったです。
パインは彼女らしくたどたどしく受け取る、など個性も現れているのも面白いです。
ところでこの技を見て「サンバルカン」のラグビーを思い出した年配者は私だけでしょうか・・・?

いまどき総合商社の社長クラスでもこんな家には住めないと思いますが、
クラシカルな豪邸の水無月家と比較して近代的な印象を受ける御子柴家。
この家から公立の中学校に通学していたり、クラスメイトが大財閥の子息であることを
ラブが知らないという設定は少々無理がありますが、そこはフィクションということで・・・
でもあのトレーニングマシーンは普通の人間が使うには荷が重過ぎる気がします。
あんなところでトレーニングをしたというトリニティは
実はものすごく運動神経が良かったりして・・・
いずれ某男塾塾長のように謎の助っ人とかで出てこなければいいのですが(笑)
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