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フレッシュ第38話『クローバーボックスをさがせ!!』 [フレッシュプリキュア!]

美希が前面に出る話は残念ながら多くはありませんが、
第33話の感想でも書いたとおり、いずれも良作揃いだと思います。
今回も不幸な要因が重なって起きたクローバーボックスの紛失を、
自らの責任として孤軍奮闘する姿と、悩み迷う姿。
自他共に厳しい姿勢を見せながらも性根が優しく真っ直ぐで
責任転嫁をしない姿は、彼女のモットーである「完璧」を追求するための
努力の積み重ねによる結果だと思います。
  
『ドーナツーおかわりーzzz』
平和なラブの安眠を妨げるかのようにぼんやりと光を放ち
インフィニティになりかけるシフォン。
真夜中の部屋でこんなものを見たらかなり怖いと思いますが・・・
異変に気づいて駆けつけたせつなと共に押入れで寝ているタルトを叩き起こし、
クローバーボックスで子守唄を聴かせようとします。
安眠を妨げられたタルトは眠気まなこでクローバーボックスを回している様を
ラブとせつなに『真面目にやって頂戴』と理不尽に責められます。
また再びシフォンがインフィニティ化するかもしれないため、
今夜は徹夜の覚悟だ!と意気込むラブ、せつな、タルトでしたが・・・
タルトが奏でる子守唄の調べにいつしか二人とも眠りに落ちていました。
睡魔と、そして理不尽な二人と闘いながら子守唄を奏でるタルトに同情します。

今回のオープニングも映画仕様で、美希がメインの話だけあって
オープニングでも劇場版でのベリーが活躍するシーンをピックアップしていました。
さすがプリキュアの歴史上初の水着姿を披露しただけあって、
レトロなSFタッチのレオタード風衣装まで披露するとは・・・

いつもの公園ではまだ美希しか来ておらず、その傍らでクローバーボックスを回すタルト。
二人の会話から察するに、つい先ほどもシフォンがインフィニティ化したようで、
ゆっくり眠る暇も無いタルトを気遣って変わりに子守唄を奏でる美希。
タルトに訪れる暫しの安眠の時でしたが、
「綺麗なオルゴール」に興味を示した少女が近づいて来て触らせて欲しいと頼みました。
一度は断わるものの泣きそうになる少女を見て、少しだけ触らせてあげる美希ですが、
丁度そこに仕事の話らしき電話がかかってきて、ほんの少し目を離した隙の出来事でした。
道路を隔てた先にいる友達にクローバーボックスを見せようと飛び出した少女。
左右をよく見ず、車が迫る道を横断しようとして、
間一髪気づいた美希が飛び込んで救出しますが、
その拍子にクローバーボックスは少女の手から転げ落ち、
対向車線のトラックの荷台に乗って運ばれてしまいました。

ラブ、ブッキー、せつなが集った公園で、美希はクローバーボックスを紛失したことを、
ただ「私が悪い」と繰り返して謝り続け、理由を聞かれても「私が悪い」の一点張りで
少女の事を口にする事は無く、ひたすら己を責め、謝罪し続けます。
タルトも美希に気遣ってもらった手前美希を弁護しますが、
『誰も責めてはいないわ。心配してるだけよ』
・・・ってせつなさん、その口調と構図では責めてるようにしか見えないですが・・・
ともあれ、このままクローバーボックスが見つからなかったら、
いつシフォンが再びインフィニティ化するかわかりません。

ソレワターセの栽培を終えたノーザ「さん」を、跪いて出迎えるサウラー。
先々週の苦々しそうな態度と一転し、世渡りの上手さを感じさせますが、
ノーザ「さん」にソレワターセを託され、ウエスターとは違うところをご覧に入れます、
と出撃していきました。

公園から場所を移したラブの部屋でも、ただただ謝り続ける美希。
『ミキ・・・泣イテル・・・笑ッテミキ・・・』そんな美希を気遣うシフォンでしたが、
まさにその直後、インフィニティになろうとする衝動が襲い掛かります。
ラブはシフォンを抱きとめ、そしてインフィニティになりつつあるシフォンも
かろうじて意識が残っており、『ミキ・・・笑ッテ・・・』と告げたものの
無情にも続けて飛び出すのは『我が名はインフィニティ・・・』の抑揚の無い言葉。
美希はクローバーボックスを探し出す事を決意して部屋を飛び出し、
残る三人はラブだからシフォンを任せられる、というせつなの声を受けて
ラブは留守を預かり、そしてブッキーとせつなは美希の後を追いました。

絶対にクローバーボックスを探し出すという強い決意の下、
美希は公園で聞き込み。そして植え込みの中やベンチの下、ゴミ箱の中など
誰よりも外見に気を遣っている筈の美希が汚れる事をいとわずに探し回ります。
インフィニティと化したシフォンの姿は徐々に薄れて行き、
今にも別の次元へ飛んでしまいそうです。
シフォンが飛んでいかないよう願いを込めて抱きしめるラブ。
その腕の中のシフォンの姿は半透明になりつつありました。

美希の後を追ったブッキーとせつなはクローバーボックスを紛失するきっかけになってしまった
少女に聞き込みをして事情を察しました。
『美希ちゃん、どうしてちゃんと事情を話してくれなかったのかしら・・・』
『何を言っても言い訳になる。なら何も言わず自分の不注意を詫びる。美希はそういう子よ』
ブッキーよりも付き合いが短いはずのせつなですが、背中で語り合った仲
美希の本質を見抜いていました。

『綺麗な顔が台無しじゃん。おじさんまで悲しくなっちゃうよ』
途方に暮れた美希が河川敷で水面を見つめていると、そうカオルちゃんが声をかけてきました。
美希は涙を浮かべている事に気づき、涙を拭ってカオルちゃんに相談します。
お店を辞めたくなったことはないか、と。決して弱いところを見せないカオルちゃんも、
お客さんが一人も来なかった時は辞めようと思った事を打ち明けます。
しかしそれをバネに立ち上がれるのがカオルちゃんの(腕っ節だけではない)強さです。
お客さんの喜ぶ笑顔を想像することでまた希望が沸いて来る。
明日はお客さんの笑顔が見られるかもしれない、というカオルちゃんの言葉を聞き、
笑顔・・・シフォンの笑顔を思い浮かべて吹っ切れた美希は再び立ち上がりました。
『絶対に希望を捨てちゃダメ!』

その頃、インフィニティレーダーを手に街を行く南瞬の行く手に
オルゴールの調べに耳を傾ける人々の姿がありました。
トラックの運転手に譲り受けたというクローバーボックスを楽しそうに回す少女と、
オルゴールの美しさと音色に魅せられている街の人々。
音色に反応するかのようにレーダーの動作がおかしくなり、そして消滅するレーダー。
南瞬はクローバーボックスに気づいて人垣を押しのけ、少女の前に立ち、
『そのオルゴール、ちょっと見せてくれないか』
と声を掛けるものの、いつも町行く人が振り返るほどの美形である筈の彼は
いつになく強面のために怯えて少女は応じません。
業を煮やしてスイッチオーバー、サウラーの姿に。

美希は逃げる人々の流れに逆らって駆けつけ、変身。
いつもと微妙に異なる気がするBGMをバックにフルヴァージョンでの変身です。
そして少女に迫るサウラーにプリキュアキックを放ち、
その蹴りを受け止めたサウラーのガードを回し蹴りで崩してハイキック。
サウラーもまともにベリーの蹴りを受けたところを見ると、
先週のキック力の特訓が功を奏しているのかもしれません。

先制攻撃を受けたサウラーはクローバーボックスの奪還ではなく破壊することを前提に
ソレワターセの素を道路に刺すと植物のようなソレワターセが姿を現します。
蔓から除く目がヒャクメルゲ(←検索する際はグロ注意です)のような醜悪なソレワターセは
道路パンチによる地割れ、そして蔓を伸ばして攻撃を畳みかけ、
少女をかばったベリーは蔓攻撃を受け、その弾みでクローバーボックスを落としてしまいました。
クローバーボックスを拾おうとするサウラーですが、電撃が襲い彼には触れることができません。
かつてイース様だった頃のせつながリンクルンを奪おうとした時の衝撃のように、
ラビリンスの者や悪意を拒む作りなのでしょうか。
サウラーが怯んだ隙に子供を逃がしたベリーでしたが、
クローバーボックスを叩き潰そうとしたサウラーに必死の形相で止めるよう叫びました。
そのベリーの態度を見て、作戦を変えたサウラー。その作戦は・・・

その頃ラブはさらに透明になりつつあるシフォンを抱きしめていましたが
クローバーボックスの子守唄を「歌う」ことを閃きました。
そしてあのメロディを歌って聴かせつつも決意を固めます。
『(みんなに約束したの。私があなたを守るって。どこにも行かないで、シフォン!)』

サウラーの作戦はクローバーボックスを人質ならぬ「物質」にとって
手出しの出来ないベリーをいたぶるというものでした。まさに外道です。
『卑怯者!』『褒め言葉として受け取っておく』
そんなベタな悪役の台詞を吐きつつも、ソレワターセに攻撃させるサウラー。
土煙が上がり、響き渡るベリーの悲鳴。
『そろそろオルゴールを壊してインフィニティを奪いに行くとするか
 そこで手も足も出せずにインフィニティを奪われる絶望を味わうがいい・・・』
倒れたベリーに迫り、相変わらずえげつないサウラーに屈しそうになるベリーですが・・・
その脳裏に浮かぶシフォンの笑顔。そしてベリーは再び立ち上がります。
彼女の決め台詞、そして彼女の名前は「美希」すなわち「美しい希望」。
『ブルーのハートは希望のしるし・・・私はプリキュア、キュアベリー!
 どんな時も希望は捨てない!!』

ベリーソードを出し、そして「悪いの悪いの飛んで行け」と決めるかと思いきや
ベリーソードを「飛んで行け」とばかりに投げ飛ばします。
気を取られたサウラーとソレワターセの隙を突いてクローバーボックスを奪還し、
そしてソードの落下点で華麗にキャッチ。
ベリーソードはサウラーとソレワターセの気を引くためのおとりでした。

丁度駆けつけたタルトにクローバーボックスを託すもののソレワターセに追われるタルトを
助けようとしたところ、珍しく力技を披露するサウラーに投げ飛ばされるベリー。
ですが逃げるタルトの対面からようやくブッキーとせつなが駆けつけ、そして変身する二人。
『シフォンは私達が守る』ピーチを除く三人で宣言します。

どんどん姿が薄れていくシフォン=インフィニティでしたが、
間一髪のタイミングでタルトが戻り、そしてクローバーボックスの子守唄で元に戻るシフォン。
3人のもとにラブも向かい、極めて簡潔に一瞬で変身して駆けつけます。
(実際は変身バンクはわずか0.05秒に過ぎないのかもしれませんね。某宇宙刑事のように)
ソレワターセに苦戦していた3人ですが、駆けつけたピーチがサウラーに一撃。
そして3人を押さえつけていたソレワターセを攻撃して救出し、
そのままラッキークローバー・グランドフィナーレを放ってソレワターセを撃破しました。
『我々も野望は捨てないよ』
「希望」と「野望」。一文字違いですが、まるで違う意味の言葉を吐いて撤退するサウラー。

戦いが終わった黄昏の公園で、なぜシフォンが次元を飛ばなかったのかを訊ねる美希に、
子守唄を「歌ってあげた事」を伝えるラブ。
そのメロディを歌う美希の歌声が響く公園でうたた寝をするシフォンを見守りつつ
幕となりました。

美希がシフォンのために駆け回るという展開は
ベリーソードを入手する第17話を思わせます。
あの時は自分の慢心から招いた事態に心からの涙を流し、
今回は不可抗力から生じた事態とはいえ言い訳や原因となった少女のせいにせず
ただただ責任を感じて駆け回るという展開。
どちらもなりふり構わず奔走しますが、それが普段のクールで大人びた美希と異なる姿で
そのギャップがあるからこそ美希に感情移入出来ると思います。
元来彼女は母性本能が4人の中でもっとも強いのではないでしょうか。
同じように冷静で大人びた青色の水無月かれんさんも
ミルクの看病エピソードで見せた強さを思い出しました。

その一方で今回はラブとせつなの特に冒頭の描写が残念です。
シフォンを心配するのはわかりますが、タルトに責任を押し付けているような寝室と、
美希を責めているようにも受け止められかねない公園での描写。
だからこそ美希が引き立つというのもありますが・・・
ともあれラブはシフォンの保護、せつなは美希の評で汚名を返上したと見ます。

ところで美希メインの回が少ないと書いて置きながら難ですが、
ブッキーがメインの回も決して多くないですね。
しかも今回のように影が薄い回もちらほらありますが、
扱いの悪さをさほど感じないのはちょっとした台詞回しや仕草が愛らしいからでしょうか。
今後も毎回グランドフィナーレを放つ際に危なっかしくリーフを受け取るシーンが入るでしょうし・・・

サウラーのノーザ「さん」に対する態度の変化ですが、
もしかしたら恭順を示す態度を取りつつも腹に一物ありそうな気がしてなりません。
久々にこれでもかとえげつない彼の戦法を見ていると、
ノーザ「さん」に取り入りつつもゆくゆくは・・・という野望がありそうな気がします。
撤退するときの捨て台詞からもその一端を伺った気がしました。

来週は残念ながら大学駅伝のためお休みですので、
MHシリーズの試聴を進めるか、旅行にでも行くか考えようと思います。
毎年はそれなりに大学駅伝を楽しんで観ているのですが、
箱根駅伝の常連だった我が母校は何年ぶりかに次の箱根を逃しましたので・・・
再来週の修学旅行は学校が異なる美希とブッキーの出番があるのか、
ウエスターさんはどうやって沖縄まで行くのか、
そしてアオリにあった「沖縄ドーナツを食べて何と言うのか」が楽しみです。

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