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マックスハート第8話『悩みぶっ飛び!ひかりを結ぶみんなの絆』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

マックスハートシリーズの中でも傑作と名高い第8話。
奇しくも昨年の初代シリーズでも第8話が屈指の名作と言われています。
プリキュアシリーズの名作と言われる作品には、
ケンカ、人間関係に起因するもの・・・初代第8話SS第8話プリキュア5第2324話
敵と味方の狭間で揺れるもの・・・初代第21話SS第2123話フレッシュ第22話24話
突出したアクションかつ優れたストーリー・・・初代第42話SS第43話、プリキュア5第43話
などが思い浮かびます。今回は上記のいずれのも該当せず、
主人公であるなぎさとほのかではなく、脇役であるアカネさんの迷いと決意を軸に
ひかりとポルンの絆を深める様、守るべきものを守り抜く決意を丁寧に描いた一篇。
歴代シリーズでも効果的に使われた「光と影」の演出と、八重桜が見守る風景の中
爽やかな視聴感を与える優しいエピソードです。
  
タコカフェの背後に伸びる木にはまだつぼみの状態で花が咲いていません。
薄暗い車内で帳簿を手に取るアカネさん。その横にはかつて商社に勤めていた時の
仲間達と一緒に撮影したポートレートが飾られていますが、逆光の中、
帳簿に目を落としたアカネさんの表情は冴えません。
52,680円の赤字。タコカフェを続けるか商社の仕事を選ぶか、というよりも、
現実的な金銭面の問題も伺わせます。会社勤めの時はこんなに悩まなくて済んだ、
とこぼすアカネさんの脳裏に中尾の誘いの声が響き、迷いを伺わせます。
そんなアカネさんを入り口から見つめるひかりの視線に気付き、顔を上げるも
ひかりの背後から光が差し、アカネさんが影の中にいる構図は何かを暗示しているようです。
『あの・・・お店・・・お店辞めちゃうんですか?』
ひかりの言葉に迷いを指摘されたからか、少しムキになったかのような口調で返すアカネさん。
『辞めるわけ無いじゃない。お店改装したばっかりだし、そんな事心配しなくて良いから』
と言いつつも帳簿を握り締める手には力がこもり、
『それよりちゃんと仕事覚えてよね!』
そして中尾が姿を現します。このタイミングで。

下校中、公園の入り口で元気の無いひかりを見つけるなぎさとほのか。
ひかりからアカネさんが迷っている事を聞き、タコカフェを辞めてしまうのかと驚くなぎさ。
端から見ればお店はうまく行っているように見えていましたが、
ずっと切り盛りしていく事は大変で、不安も多いと思う。ほのかはそう気遣っていました。
そして、アカネさんは頼まれると嫌とは言えないところもある、と。
中尾の頼みを断れずに悩んでいる、ともほのかは案じていました。

洋館では執事ザケンナーが押して、勢い余って回転し続けるブランコを
楽しんでいた少年を助け出すウラガノス。笑顔で駆けて行く少年を見送った後、
シャイニールミナスのエネルギーについて懸念を漏らすサーキュラスの話を聞くウラガノス。
ですが、また例によって途中で『とにかく叩き潰してやる』
『だから人の話は最後まで聞けって・・・』
『こっちの話も聞いてー!』呆れるサーキュラスの背後で回り続けるブランコから
助けを求める執事ザケンナーの声が響いていました。

それなりに賑わっているタコカフェ。ひかりは休憩時間中だったようで、
アカネさんに遅くなった事を注意されました。
ただ遅れただけでなく、なかなか戻ってこない事を心配していたと言うアカネさん。
一緒に頑張れば早いからね、と即座にフォローを入れるところはさすがです。
『ひかり、怒られたポポ』
『時間を守らなかった私が悪いの。アカネさんは私の事心配してくれているのよ』

その夜、自室でポルンと遊んであげているひかり。
どうやら「ぽるん ひかり」と字を書く練習をしたらしい跡が残る中、
『リンゴポポ』『ポシェット』『トンボポポ』『ポリバケツ』『つくねポポ』
相変わらず「ポ」で終わるしりとりに興じていました。
ポで始まる言葉が思いつかずに降参するひかり。
嬉しくてはしゃいだポルンは、はずみでティーカップを落として割ってしまいます。
『ゴメンポポ・・・』『大丈夫よ。心配しないで』怒らずに淡々とカップを片付けるひかりを見て、
『ごめんなさいポポ!!』もう一度謝ってみるポルンでしたが、それでも怒らないひかり。
『間違いは誰にでもあるもの・・・。今度から気をつけてね』
割れたカップを片付けに部屋を出たひかりは、ふとアカネさんの部屋を覗き込むと
電気を点けていない暗い部屋の中、鏡に向かって悩むアカネさんの姿がありました。
『みんな藤田先輩を待っています』その中尾の言葉が耳から離れずに。

なぎさとほのかは翌日の下校中、アカネさんの話だけでも聞いてあげようと考えていました。
悩んでる時は人に話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になるものと言うほのか。
その考えはもっともですが、アカネさんがなぎさ達に悩みを語るとは考えにくいです。
やってきたタコカフェではアカネさんは買出し中で、ひかり一人で店番をしていました。
早速実態化して『一緒に遊ぶポポ』とうれしそうになぎさに飛びつくポルン。 
そこでほのかがひかりの手伝いをして、なぎさがポルンの相手をする事になりました。

だるまさんがころんだ、の筈ですが、既ににらめっこと化してるゲーム。
鬼のなぎさのすさまじい顔(ここまで顔が崩れるヒロインも珍しいです)に
メップル、ミップルが次々と撃退され、最後に残ったポルンも動いてしまい負け。
と思いきや、最近見られなかった凄まじい駄々をこねて騒ぎまわるポルン。
あまりのやかましさに『いい加減にしないと怒るわよ!』
となぎさが声を荒げると、ポルンは急に静かになりました。
『怒ってくれるポポ?』

まだ芽吹かない木の下で、ほのかはひかりに相談を持ちかけられました。
『アカネさん、すごく悩んでること分かるし、それを私には見せないようにしてるのも。
 だけど私、何もしてあげられなくて』
ひかりはアパートの暗い部屋で鏡を見つめるだけでなく、
一人夕陽の公園で俯くアカネさんの後ろ姿を見かけたこともあるようです。
ほのかの提示したアドバイスは、そのままのひかりであればいい、という事でした。
思わず拍子抜けするひかりですがそこに花びらが舞い、
タコカフェの後ろにそびえる木が八重桜であると気付くほのか。
見上げるとそこには、五分咲になった八重桜がありました。
『ソメイヨシノより遅咲きだけど、とっても素晴らしい花をつけるの』

『中尾君?うん・・・そうだね。うん、わかった。じゃあ、また後でね』
ビル街を見つめ、逆光の中で電話を切るアカネさん。
振り返った時、前を通るOL。そして家族連れを見て
手に持ったビニール袋を握り締めたアカネさんは一言呟きました。
『重いな・・・』
その表情は暗くないものの、どこか寂しげな口調です。

ひかりは何故怒らないのか。わからないポルンはなぎさに尋ねます。
『仲が良いから怒るポポ?』と。そこにほのかも現れ、
『自分にとって大切な人が本当に心配だったりすると、つい本気で怒ってしまうこともあるよね。
 大事なのは、お互いがお互いをどう思ってるかってことじゃないかな?』
以前さなえさんがほのかに向けた言葉のように答えてあげますが、
ひょっとしてひかりはポルンの事を本当に心配に思っていないのでは?
という風に捉えてしまったのでしょう。
その言葉に涙を浮かべたポルンは走り去ってしまいました。

買い物から戻ってきたアカネさんは珍しく下を向いて歩いています。
ふと目線を上げてタコカフェを見ると、老婦人の接客をしているひかりの姿がありました。
『私には小さい孫がいるんだけど、あなたみたいに素直で
 一生懸命な子に育ってくれたらいいなって。
 これからもがんばってね、いつも美味しいたこ焼をありがとう』
その老婦人の言葉に誇らしげに胸を張って、はい!と力強く答えるひかり。
その姿を見つめるアカネさん。見回すとタコカフェのテーブルには
仲の良さそうなカップルの姿、たこ焼を家族でつまむ姿。みんなとても幸せそうです。
『本当にどうも、ありがとうございました!』
老婦人を見送って声をかけるひかりの姿を、アカネさんは涙を浮かべて見守っていました。
そして、いつしか八重桜は八分咲きに。

『ただいま!』『おかえりなさい』
アカネさんが店に戻った時、ひかりはタコ焼きを焼く練習をしていました。
そして、アカネさんの力になりたいけれど、何もできなくて・・・と言葉に詰まるひかりに、
ひかりがここにいてくれるだけで嬉しい、と返すアカネさん。
『ほら、早くしないと焦げちゃうよ。パフェも早く出さないと』
二人でパフェを仕上げる姿を物陰から見つめているポルン。
『アカネさん、お店辞めないで』
そのパフェを出しに行くアカネさんの後ろ姿に呼びかけるひかりですが、
『ポルンも手伝うポポ』とホイップクリームを振り回すポルンに、
『大丈夫よ、忙しいからみんなと遊んでてね』と返したところ、
再び外に飛び出して行ってしまいました。先ほどのほのかの励ましが仇になり、
ひかりのつれなくも見える態度が堪えたのでしょうか・・・

テーブルを拭くアカネさんの元になぎさとほのかがやってきます。
何か悩み事があるなら、私達で良ければお話だけでも・・・と意気込んで来ましたが、
アカネさんの返事は『その事なら、もう決めたから』でした。
そしてそのタイミングで中尾も登場し、アカネさんと隣り合わせに立ちます。
『決めたよ。答えは出た』
そして中尾に握手を求めるかのように手を差し出し、
『頑張ろう』
そして、手を取る二人。ですが・・・
『あんたはあんたの道を。私は私の道を』
満開の八重桜の花吹雪が乱れ飛ぶ中、アカネさんの答えは決まりました。
『大丈夫、あんたならきっと上手くやれる。私自身も行ける所まで突っ走ってみたいんだ。
 自分で決めた道だから』
桜吹雪に包まれ、見つめあう中尾とアカネさん。そしてなぎさ、ほのか、ひかりも見守る中、
『この店は私の夢の城。たとえ今はどんなに小さくても絶対に守り抜いて、
 いつかもっともっと大きく成長させてみせる。
 なにより私達のたこ焼を楽しみに待っててくれる人たちのために。ね!ひかり!』
その言葉に涙ぐむひかりも強く頷きました。
『ありがとうございました先輩。本当は最初からそう言われるだろうなって覚悟はしてたんです。
 だけどなんか、吹っ切れました。僕も先輩に負けないくらい素晴らしい仕事して見せます』
中尾もアカネさんを仕事に誘う未練を断ち切り、自分の仕事を進めていく決心をしたようです。

・・・が、『そうだ、もう一つのお願いのほうは・・・』
と切り出した中尾の話を急に遮り、照れたように中尾を連れ出すアカネさん。
なぎさ、ほのか、ひかりが???となる中、赤面して『しっかり店番お願いね!』
と振り返って告げるアカネさん。3人には聞こえていないようですが、
『デートくらいいいじゃないっすか』『その話はまた今度!』
全国1億3千万のアカネさんファンを敵に回した中尾
良かった、と思うのも束の間、飛び出していったポルンが見当たらない事に気付く3人。
なぎさとほのかが公園を探し回る中、2人の前からウラガノスが迫ってきました。
変身して立ち向かう2人。
『あの娘を出せィ!』と凄むウラガノスを、ここから先は行かせないと迎え撃ちます。

一方、ポルンが見つからず気落ちするひかりがタコカフェ店内に入ってみると、
そこには開いたままの冷蔵庫。丸々こぼれている牛乳。割れた卵などが散乱する光景が・・・
『何これ!?どうしたの?一体何があったの?』
今までに無い声で驚くひかりをよそに、奥の方からポルンの声が聞こえました。
『できたポポ!ひかり、ポルンできたポポ!』
『ポルン!いたずらしたらダメじゃない!それに急にいなくなったりして!』
初めて声を大にして怒るひかり。その様子を見て、
『怒ってくれて・・・嬉しいポポ』
当然のように戸惑うひかりですが、
『本気で怒ってくれるのは仲良しの印ポポ』
先ほどなぎさに怒られ、ほのかに指摘されたとおりの事をひかりにしてもらった。
そのポルンに今まで自分の気持ちに精一杯で、構って上げられ無かったことを詫びるひかり。
ポルンが作っていた物を見ると、不恰好なチョコパフェながら
そこにはしっかりと「ひかり」の文字が描かれていました。
『もっともっと、ひかりと仲良くなりたいポポ』『ポルン・・・ありがとう』
ひかりは涙を浮かべ、ポルンを抱きしめます。

そんな二人の美しい光景もウラガノスが現れて台無しに。
ブラックとホワイトはウラガノスのパワーに押されてタコカフェに叩きつけられ、
プリキュアを庇うかのようにウラガノスの前に立ちはだかり、ひかりも変身します。

『こっちへ来ないで。この店には指一本触れさせない!』
そんなものに価値は無い、と一笑するウラガノスからタコカフェを守るべく立ちはだかるルミナス。
『あなたにとって価値はなくても、私達にとっては宝物なの。アカネさんと私の夢のお城なのよ!』
そしてウラガノスの渾身の体当たりを、たった一人で受け止めて、当のウラガノスも驚く中、
『タコカフェは私とアカネさんの宝物なの!!!』
気合一閃、ウラガノスを押しのけます。
そしてその隙にブラックとホワイトがマーブルスクリューMAXでウラガノスを退けました。

柔らかな夕陽が照らす、満開の八重桜の下で
『これポルンが作ったの?』とポルンの「なかよしパフェ」をつまむなぎさ。
見た目はちょっとアレですが、とても美味しく出来ているようです。
そこにアカネさんが戻って来て、今日は疲れたから店じまいをしよう、と車内に入った途端、
車内の惨状を見て大声を上げるアカネさん。
『なぎさ!あんた何やってんのよ!』
パフェを手にしていた為に濡れ衣を着せられ、
『三十六計逃げるが先』『それを言うなら逃げるが勝ちよ』というほのかの突っ込みが入る中、
一目散に逃げていくなぎさ。そして追いかけていくアカネさん。
『でも良かった。みんな元気になって』
そこに八重桜の花びらが優しく降り注ぎ、夕陽と共にタコカフェを彩ります。
『もうすぐ新しい季節の始まりね』
なぎさを追いつつも満面の笑顔で走るアカネさん。
車内に飾られた会社時代のポートレート、そしてタコカフェの帳簿に舞い落ちた一片の花びら。
八重桜と夕陽に暖かく照らされて幕となります。


「ふたりはプリキュア」ながら、今回はなぎさとほのかの主役二人が完全に脇に回り、
ひかりとポルン、そしてアカネさんを引き立てる存在として展開しました。
それでもなぎさはポルンを怒る事、ほのかはポルンとひかりに助言をすることで、
それぞれの役割をきちんと演じています。
特にほのかがポルンにかける助言は、昨年の第8話でほのか自身が祖母のさなえさんから
かけてもらった言葉を彷彿とさせ、それを自らの言葉として語る点が1年間の成長を伺わせます。

ひかりとポルンの関係では、前々回の「ポルンってこんなに元気に飛び回る子だったんだ」
発言もあり、今まで互いに遠慮していた節があります。
特にひかりはこの世界で不慣れな事もあり、昨年までのポルンのパートナー?だった
なぎさと比べてポルンに優しく接しているものの、どこか上辺だけのようにも見えます。
当のひかりはそんな事を思っていないのですが、ポルンの目からはなぎさとの対比から
どうしてもそう映ってしまい、優しいながらもどこか心の底から繋がっていない。
そんな風に感じていたと思います。
今回作中で3回(カップ割り、ほのかの助言、ポルンも手伝うポポ)も
煮え切らない想いを抱いてしまい、だからこそいなくなったポルンを見つけたとき、
そして車内を散らかしたポルンを見つけた時の怒ったひかりが嬉しかったのだと思います。

ひかりも自分自身の心と立場の整理がついていないまま、
保護者であり、パートナーであるアカネさんの悩める姿をみて戸惑ったのは当然です。
そしてアカネさんが悩みや迷いを打ち明けてくれないことに、
ひょっとしたらポルンと同じ寂しさを感じていたのではないでしょうか。
もっとも、アカネさんは「大人」なので、「子供」のひかり、そしてなぎさとほのかに
悩みをぶつけるとは思えないのですが・・・

そして今回の主役とも言えるアカネさんの描写は、
シリーズで効果的に用いられる「光と影」、そして今回は徐々に花開く八重桜とも相俟って、
迷いから自分の道を見つけ出すまでが丁寧に描かれています。
冒頭のシーンでは暗い車内。自室でも電気を点けない暗い部屋。
ひかりが見た寂しそうな後姿も夕暮れの影の中。そして中尾の電話を受けるビルの谷間。
いずれも逆光や影の中に描かれています。
電話の直後の「重いな・・・」という台詞は、表情は明るいものの
一国一城の主としての重さ、これから店を続けていく事への困難。これらを
手に持ったビニール袋とかけて発せられた台詞だと思います。
そんなアカネさんが明らかに迷いを捨てたと伺わせるのは、
老婦人の接客をするひかりの姿を見た時だと思います。
『試してみたかったんだ、自分の力を。
 書類やコンピュータ上の数字を動かすだけじゃなくて、自分の力で何かを作りたかった。
 私の作ったもので目の前の誰かが喜んでくれたら嬉しいだろうなって。そう思ったんだ』
前回、アカネさんはそう語っていました。確かに現状は赤字。切り盛りするのも大変ですが、
目の前のお客さんの「ありがとう」の声や、満足そうな姿が見たかったからこそ
独立を選んだはずです。その失いかけた信念を、ひかりが見事に受け継いでいる。
これからもひかりと共に頑張っていこう、と決めた瞬間だったのではないでしょうか。
冒頭とラストに映る、会社時代のアカネさんのポートレートも
(これがシリーズ通して唯一見られるアカネさんのスカート姿です)
冒頭は断ち切れない過去への未練。
ラストは過去を踏まえつつ前に進んで行く、という風に解釈しました。

今回のレビューはかなり長くなってしまいましたが、
仕事をする上で見失いがちな志を思い起こさせてくれる、本当に素晴らしい一編だと思います。

ところで・・・アカネさんは商社勤めでプロジェクトの発案を任されるほどですから、
おそらく4大卒でしょう。そして後輩の中尾は新卒がこんな誘いにくるとは思えませんので
入社2~3年目と推定すると、アカネさんのご年齢は若く見ても20代中・・・
おっと、すみません、こんな時間に誰か来たようですので、この辺で。
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サンカルロ

『あなたにとって価値はなくても、私達にとっては宝物なの。アカネさんと私の夢のお城なのよ!』『タコカフェは私とアカネさんの宝物なの!!!』

私、このシーンを何回見返して、この台詞が来るたびに何度泣いたことか。。。

競馬新聞記者というアナログの業界から、コストダウンの厳しいIT商社に転職した経験を持つだけに。アカネさんの気持ち、ひかりの想い。どちらも強く共感してしまいます。そして、ひかりが虹の園の他者に対して初めて「思いやり」を持てたこと。虹の園に対して初めて「コミットしていこう」という意思を発露させたこと。その一連の展開が、いちいち嬉しくて。思わずナミダしてしまうんですよ。

この回、実は#15話の伏線になってるんですよね。
なぎさとほのかが、ウラガノスの前に全く無力な姿がスパイスとなっていて。で、その後の二人は#15話で反作用のように頼もしさが増幅されますよね。西尾大介SD、鷲P、恐るべしです。

今回のレビューを拝見して、#8話を今一度見返してみて。
プリキュアに対する価値観を、スティクスさんと共有できたという手応えを感じます。とても良いレビューでした!ありがとうございます。




by サンカルロ (2009-11-14 02:11) 

スティクス

>サンカルロさん
いつもご愛顧いただきありがとうございます。
確かに社会人として、今回は共感し学び、そして仕事を始めた時の
原点に立ち返る事が出来る名作ですよね。
私も現職に就く前に前職のある転職組なのですが、
改めて転職した際の一抹以上の不安と、それ以上の期待とやる気を思い出し、
本日も土曜ながら遅めの帰宅となりましたが、社会人として生きる事の
素晴らしさを実感できるエピソードで元気付けられました。

MH15話の伏線になっている、という解釈は今、初めて意識しました(苦笑)
この点に注意しつつ、MHレビューを進めて行きますので、今後とも宜しくお願い致します。

また蛇足ですが、端から見れば厳しく映るIT業界に身を置かれているとのこと、
寒さ厳しくなりつつある折、お体には十分ご注意下さい。
by スティクス (2009-11-14 23:25) 

まるっさ

色褪せることのない名作、MH第8話。思えば貴ブログに辿り着きましたのもこの回の検索によるものでした(汗)。
今回リンクさせていただきました自分のレビューにも触れておりますが、得てしてプリキュアシリーズの話の構成の基本というのは
『日常パートでの悩みを戦闘パートで反映させたり具現化したりして、それを克服することで精神面でその悩みに対して強くなる』
というのがあり、この回はまさに『実際にはタコカフェをすぐに救うことのできないひかりに対して、その『タコカフェを守りたい!』という想いを戦闘パートで(物理的ではありますが)視聴者に対して具現化させている』という基本に忠実な回であったと思います。

・・・とまあそういった理屈はさておき、とにかくBGMの相乗効果もあり、何十回見ても泣けたエピソードでありましたw MHで今でも思い出しただけで泣けてくるのはこの回とサーキュラス達最期回あたりでしょうか・・・。
今まで『何も知らなかった・何もなかった』ひかりが初めて知ったぁヒトの愛・・・ではないですけど(byデビルマン)、とにかく初めて手に入れた大切な宝物・・・それを守りたいために普段戦闘能力の無いキャラクターが全身全霊でもって立ち上がる!! これだけでバケツ3杯泣けます!!
加えて『何もしらない』がゆえにアカネさんが何気に口にした『夢のお城』をそのまんま使う無垢さ純真さもさらに泣ける要因だったかな、と思います。

そしてMH1話から一部は流れていた名曲『三人の絆』が初めてフルで流れたのが多分この回だったと思います。今まで聴いたことの無い、その悲しげではあるものの力強い、そして短い中での転調の激しい曲のインパクトはさらにこの話を高みに持っていったと思います。
ちなみにMHのサントラは他シリーズと違って最終回ギリギリまで出なかったので正直自分自身この曲はフルで流れた1曲なのかそれとも3曲ぐらい違う曲をつなげたものなのか・・・その余りの旋律の変わりっぷりに物語最後まで迷ったのも今となっては良い思い出です。まさにBGM界のアノマロカリス、といったところでしょうか。

あとシーンのみならずこういう
『逆境からの反撃開始的なBGM』
自体好みなので、プリキュアではその他『昨日の私を超えていく』、そして高梨サウンドですが『決意のテーマ』(フレッシュからの名曲。劇場版ハートキャッチでは人狼化したオリヴィエを説得するシーンで使用。スイートでも多用)や『堪忍袋の緒が切れました!』(シーン説明不要(笑)。スイートでもこないだ使われた)なども大好きです。特に後者の劇場版でも盛り上げっぷりは凄まじかったと思います。

それでは
by まるっさ (2011-09-16 21:08) 

スティクス

>まるっささん
プリキュアシリーズ第8話の名に相応しく、
この作品も素晴らしいものです。
まるっささんのレビューを拝見し、私も久々に見返してみたくなりました。

>実際にはタコカフェをすぐに救うことのできないひかり
攻撃の手立てを持たないルミナスがタコカフェを守りたいという
想いの強さだけでウラガノスを止めて押し返す、
あの下りを思い出すだけで感慨が沸いてきます。
その前で触れていらっしゃる基本に忠実な構成とも相まって、
ある意味シンプルだからこそ心に直接届くような一編ですね。

人間的成長が描かれる一方で、
純真無垢、天然な一面が感じられる事がひかりの魅力でしょうか。
MHの構成が優れているのは、主役であるなぎさとほのかが
時折先輩として、ひかりをしっかりと支える構図があるからだと思います。
だからこそ妹のようなひかりの成長が嬉しく感じられ、
そして時折見せるクィーンとしての超然とした態度とのギャップが
ひかりというキャラクターの唯一無二の個性を築き上げているのでしょう。

>「三人の絆」
この曲は、曲自体の素晴らしさも去ることながら
使われるシチュエーションがいずれも効果的で、
それ故の相乗効果で名シーンの数々が彩られていますね。
MH最終回のクライマックスで流れた時の衝撃は今でも忘れられません。
高梨サウンドも好きですが、佐藤さんの音楽が場面を彩る効果は
「龍馬伝」でも見事に用いられておりましたので、
ことプリキュアシリーズは音楽面でも恵まれていると思います。
by スティクス (2011-09-17 12:22) 

名無し

初めまして。
MH8話検索でお邪魔させて頂きました。

大人、子供、幼児、この三視点に訴え、強い共感性と自立性、
そして希望性を与えてくれるこのMH8話、自分が見聞きした限りでは
この話、あまり評価が高くない事をかなり残念に思っていただけに、
スティクスさんのレビューには大変な共感と感銘を頂きました。

どれみの遺功部分でもある「人間ドラマとその心情」を盛り込みつつも
バトルノルマもこなさなくてはいけないプリキュアは、
中々踏み込んだドラマが描けないジレンマを抱えていたと思うのです。
ですが、事前に伏線を織り込み三者の心情を垣間見せ、
独立して夢を育てていこうとするアカネの揺れ動く心を大人の視線で
視聴者に見せ、それを光と影のコントラストや背景の八重桜になぞり合わせ、
美しく開花拡散させる手法や、ポルンとアカネとの心の絆を確立させたひかりが
健気で純真な想いをもってウラガノスに立ち向かう姿に、
何度見てもシンパシーとカタルシスを感じて涙せずにはいられませんでした。
「何これぇ~!?」から織り成されるパフェのシーンでポルンとの絆が確立し、
ウラガノスを防ぎ止めるシーンで流れる三人の絆に本当にもう涙腺が…(苦笑)。
今だから思える事ですが、あの曲はひかりにとって、なぎさとほのかとの絆でもあり、
しかしやはりポルンとアカネとの、とても強い絆の証を決定付ける為に
用意されたのだなと実感してしまいます。

しかし一度辞めた会社からカムバックの声を掛けられるなんて、
アカネはとんでもなく優秀だったんでしょうね…普通じゃ考えられないですが。
それだけに脱サラして一国一城を構えて維持繁栄させる事の厳しさが
どんなに大変なのか、今なら嫌と言うほど解る気がします。
きっと今なら大成して店舗を持っているでしょうね。
…どうか私を雇って下さいアカネさん!

長々と本当に申し訳ございません。
共感感銘させて頂き、本当に有難うございました。
by 名無し (2012-12-12 00:37) 

スティクス

>名無しさん
MH第8話には私も思い入れが強く、このエピソードにコメント頂けて嬉しいです。
MH前半の名作と言うと第15話の印象が強いのかもしれませんが、
この話も負けず劣らず、素晴らしいエピソードですよね。
メインはもちろんひかりですが、
もう一人の主人公とも言うべきアカネさんを中心に観ると、
大人として共感すべき点が多く、八重桜の優しさが心にしみる傑作です。

迷うアカネさんの姿や、時折顔を出す中尾君など
数話前から伏線を巡らせているのも上手いですね。
何よりハートキャッチ以外の作品では珍しく
「悩む大人」と、「それを乗り越える大人」の姿が印象的です。
アカネさんに応えるように、ポルンとの信頼関係を築き、
さらに2人の城を全力で守ろうとするひかり=ルミナスにも感銘を受けます。
あの場面の「三人の絆」はヤバいですね・・・
私も思い出しただけで目頭が熱くなってきました。

>…どうか私を雇って下さいアカネさん!
どうか私もお願いします(笑)
実際に優秀ですし、このような人の下で働いてみたいと思います。

今後とも他のエピソードにもご意見を頂けると嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。
by スティクス (2012-12-12 22:11) 

ショコラファン

つい最近になってМHを視聴し始めましたが、はまりましたね。
特にこの8話のお婆さんの台詞「いつも美味しいたこ焼きをありがとう」のシーンは何度見ても泣けてきます。
「私とアカネさんの夢のお城」という言葉にはひかりがどれほどアカネを大切に思っているかがわかりますね。
アカネが取り出した携帯を見るたびに時代を感じさせられますが
ひかりがもし成長したら、アカネさんと一緒にこれからもタコカフェを経営して2号店とかを出して素敵な人と結婚して家族みんなでタコカフェを切り盛りしていくんだろうなという妄想が膨らみます。ひかりはとっても優しい子なので、強く叱ったらポルンが泣くと考えたのか、それとも性格上今までできなかったのかはわかりませんが、この回では彼のことを本当に心配したからこそ大声で怒れたんだと思います。スティクスさんの言う通り、どこか遠慮がちだった2人の関係はこの回で一気に深まったのかなと思っています。
by ショコラファン (2017-05-23 15:18) 

スティクス

>ショコラファンさん
久々にMHの記事へコメントいただき、私も懐かしくなりました。
初代8話ほど話題に上らないのが残念ですが、こちらの8話も素晴らしいですよね。

>携帯
実は私、未だにガラケー使いでして(笑)

>ひかりがもし成長したら
幼い印象だった彼女も今では20代半ば。この頃のアカネさんと同じくらいになっているのですね・・・人それぞれの想像が楽しめるのも、息の長いシリーズだからこそだと思います。

>この回で一気に深まった
遠慮して変に気を遣うよりも、本音を言える相手になったと言う感じで、本当のパートナーになった感がありました。
by スティクス (2017-05-24 07:24) 

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