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フレッシュ第40話『せつなとラブ お母さんが危ない!』 [フレッシュプリキュア!]

今日のお母さん、何かいつもと違う気がする。何気ない仕草がいつもと違う。
何か分からないけれど雰囲気が違う。本当にあれはお母さんなのでしょうか?
子供にとって、これほど恐ろしい事はありません。
私の敬愛する「ジョジョの奇妙な冒険」第4部の川尻浩作(吉良吉影)や
乱歩の傑作中編「パノラマ島奇談」の菰田源三郎(人見広介)などで描かれた
近しい人が見知らぬ誰かかもしれない恐怖。
ホラー調の展開や恐怖を煽る演出、そして歪んだ笑顔の大写しなど、
日曜の朝から小さなお友達をトラウマにしかねない内容でした。
だからこそ、ラストの展開が引き立つのですが・・・
  
『人の不幸は蜜の味。嘆いて育って、悲しく育って・・・』
相変わらずソレワターセの栽培に精を出すノーザ「さん」。
部下のウエスター君、サウラー君に任せておけなくなったのか、
壁にかけられたプリキュアの写真を見てほくそ笑み、何かを企んだようです。

今回のOPは順当にせつな=パッション編で、
ビシッと決めたホテルマンや高級レストラン店員風のせつなの衣装は格好いいですね。
どうやら「リアルチェス」の戦いのようですが、我が家の最寄り駅、錦糸町の映画館で
上映しているものの中に入る勇気が無いためDVDが出るまでの辛抱です・・・

ラブと共にアクセサリー作りをする母あゆみさんは、赤いブレスレットを作っていました。
『せっちゃんは赤が好きよね』
歯ブラシもハンカチも赤。せつなの事を良く見ています。(赤いハンカチ・・・石原裕次郎?)
そんな「実の」親子のやり取りを、ふと通りかかったせつなは廊下で伺っていました。
タイツせっちゃんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
『今は私がお母さんだもの』あゆみさんの一言を聞き、せつなは人知れず頬を赤らめていました。

夕飯の食材を買いにスーパーを訪れたラブ、せつなとあゆみさん。
今日の夕飯はピーマンの肉詰めと人参サラダ、というあゆみさんに
苦手な野菜に不満の声を上げる二人ですが、その帰り道、
『私、(ピーマン食べるのを)精一杯頑張るわ!』というせつなの声を聞いて
『私も頑張って美味しく料理するからね』と優しく返すあゆみさん。
ふと喫茶店に目を向け、ちょっとティータイムをとる事になりました。
あゆみさんが本日履いているのは、見慣れない赤いスカート。
おそらく冒頭の「せつなは赤色が好き」という事から選んだコーディネートと思わせます。
久しぶり若い頃のスカートを履いてみた、と少し照れながら語るあゆみさん。
ここまでは優しく、表情豊かな母あゆみさんの姿が生き生きと描かれていました。

が、ここから状況は一変、恐ろしい展開に。落ち葉を巻き上げる風と共に枯れる花。
そしてノーザ「さん」の人間形態、「北那由他」さんが登場。
『見つけたわ・・・』
喫茶店の中の桃園家団欒を見て呟く北さん。奇しくも口紅の異様な赤さが目を引きます。

回る換気扇から差し込む明るい光。トイレに立ったあゆみさんが手を洗っていると、
『人の不幸は密の味・・・』どこからともなく聞こえる声。
突如照明が消え、あゆみさんの背後に立つ北さん。
『おかぁさん・・・』
あまりに怖いと中止になった「SIRENのCM」のようにあゆみさんに呼びかけます。
突如降って沸いた恐怖に、蛇に魅入られた蛙のように身動きがとれないあゆみさんの背後から
手を伸ばし、鏡に映るあゆみさんにソレワターセの実を憑依させるノーザ「さん」
恐怖にすくむあゆみさんが鏡を見ると、そこには歪んだ笑顔のあゆみさんが映っています。
そしてそのまま、鏡の中から出てくるもう一人のあゆみさん。
止まった換気扇の隙間からのぞく光の中、いやあな音が響きました。
『グチュグチュ、ゴモリ・・・』
何が行われたのか映し出されないだけに、想像力を掻きたてられる嫌な効果音です。
そして、洗面台の蛇口から一滴だけ滴り落ちる水滴。

トイレから出てきたあゆみさんは声に抑揚がなく無表情で、先程とは別人のようです。。
『さあ、もうお家に帰るわよ』もう少しゆっくりしようというラブに
『そんな時間は無いわ』と冷たく言い放った後、作り笑顔のように
『また今度ゆっくり来ましょう』渋々返事するラブとは対照的に、
せつなはどことなく、なんとなく、奇妙な印象を受けていました。

『ねえ、シフォンちゃん今どうしてるの?』
頼りなく点滅する街灯が外を照らす桃園家の食卓。
唐突に切り出すあゆみさんに、つい『2階で遊んで・・・』と言いかけるラブを制するように
『タルトがあのぬいぐるみ気に入ってるみたいなの』と即座にフォローするせつな。
鋭いせつなはあることに気付いていました。表向きはぬいぐるみとして置いている筈の
シフォンを気にしているあゆみさんの態度に不審な物を感じています。
ちょっと冷静にラブもなぜシフォンの名前を知っているのかあゆみさんに問いかけますが、
しゃあしゃあと前にラブがそう言っていた、と応えるあゆみさん。せつなの疑念は膨らみます。
食卓には人参サラダが少し残り、ピーマンの肉詰めも1個残っているのに、
『もうごちそうさまかしら?』
先ほどの帰宅時、せつなの「ピーマンを頑張って食べる」発言を聞いているのに、
不審な態度に毅然と返すせつな。『私、ピーマン最後まで食べます』

ノーザ「さん」はシビレッタの部屋を彷彿とさせる自室でソレワターセに指示を出しています。
その指示を、暗い居間で聞いているあゆみさん。
皆が寝静まった頃にインフィニティを奪えという指示に応答しているあゆみさんの異常な様子を
たまたま通りかかったせつなが廊下から伺っていました。
見るとあゆみさんのうなじにはノーザのマークが光っており、
『必ずやインフィニティを手に入れて見せます』と歪んだ笑顔で答えるあゆみさんの声を耳にして
あれは偽者だと確信するせつな。
高まる緊張。突如開く扉。そして何者かが点ける電灯。
ハッとしたせつなが振り返ると、それは帰宅した圭太郎パパでした。
『お帰りなさい!残業お疲れ様』快活に出迎えるも、直後せつなを見て 
『あら?ここで何をしていたの?』と冷たく言い放つあゆみさんの姿に
圭太郎パパは何の疑いも見せていません。
『シフォンが危ない。でもうかつに動けばおば様が危ない。一体どうすれば・・・』

点滅していた街灯はいつしか切れ、深夜、暗闇に包まれる桃園家。
人知れず階段を登ってくるあゆみさんは、そっとラブの部屋に入りシフォンを探すものの
ここにはいないと気付きました。となればせつなの部屋、と目星をつけ、
せつなの部屋に入り、布団を跳ね除けるとそこには誰もいません。
点く電灯。そして扉の影から姿を現すせつな。
あゆみさんを怪しんでいたせつなの策が功を奏しました。
『あなた、ラビリンスね!』『インフィニティを渡しなさい』
耳まで裂けたような口で笑い、『渡せ!』と迫ってくるあゆみさん。かなり怖い絵です。

隣の部屋の物音で目を覚ましたラブが行って見ると、
丁度『シフォンは渡さない!』とせつながあゆみさんを張り倒したところでした。
『何するの!?』戸惑うラブに『ラブ、こいつは・・・』と言い掛けたところ、
『ひどいわ、私はあなたの本当のお母さんのつもりでいたのに・・・』
と、急にしおらしくなり泣いてみせるあゆみさん。
『違う!あなたはお母さんなんかじゃない!』誤解を招くようなせつなの言い方が仇になり、
『何て事言うの!お母さんがせつなの事どれだけ想っているかも知らないで!』
すっかりラブを敵に回してしまったせつな。弁解するも聞き入れられず、
『お母さんに二度と、酷いこと言わないで!』
そしてラブに支えられ部屋を出るあゆみさん。その刹那、せつなを振り向き、
してやったり、とばかりに不気味な笑みを浮かべます。
『本物のおば様を探さなきゃ』
翌朝、ラブに黙って家を出たと思われるせつなは美希とブッキーに事情を説明し
狙われているシフォンを連れ出して3人で本物のあゆみさんの捜索を始めます。

まず訪れたスーパーではいつもと変わらなかった筈で、ここではないと駆け出す一同。
せつなにとって、あゆみさんは実の母とも言える存在です。
あの、家族の一員として迎えられた日の事を思い起こし
『お願い、無事でいて・・・』

一方ラブは、せつなはあんな事を言うような子じゃない、と気になっていました。
昨晩はついカッとなったものの、冷静に考えてみれば何かがおかしい。
そこに現れるあゆみさんがラブに『ねえ、せつなちゃんはどこ?』と問いかけた時、
ラブも違和感を覚え始めます。いつもは「せっちゃん」って呼んでいる筈なのに・・・?

続いて訪れた喫茶店で、あゆみさんがトイレに行き、そして戻って来た時には
様子がおかしかった事を思い出してトイレの捜索を始めます。
換気扇から差し込む光、そして不気味に静まり返るトイレの個室や
用具室を物色するも、残念ながら手がかりはありません。
ふと鏡を見ると、鏡に映る扉からは赤い布が挟まっているのが見えます。
あれは昨日の赤いスカート?と察したせつなが鏡に映っていない方の扉を見ると、
そこには切れ端が見えません。
あゆみさんは鏡の中に監禁されている。そう確信し、アカルンの力で鏡の中に向かうせつな。
件の扉を開くと、果たして意識を失い倒れてくる本物のあゆみさんがいました。
『良かった・・・』せつなはあゆみさんを抱きしめ、そしてシフォンは美希とブッキーに託して
アカルンの力で家にあゆみさんを連れ帰ります。

『お母さん、せつなのこと心配?』
『もちろん心配しているわ。だってあの子がシフォンちゃんを連れているんでしょう?』
明らかにおかしい。ラブも薄々気付き始めています。
せつなの事よりもシフォンを気にかけている。
そしてタルトにも迫るあゆみさんを見て、ラブはカマをかけます。
『そうだお母さん。この赤いブレスレット、ありがとう』
『その赤いブレスレット、ラブにとっても似合うわ』
冒頭で、せつなのために作っていた赤いブレスレットをあゆみさんが知らない筈がありません。
ラブも偽者だと確信し、本物のお母さんはどこ?と問い詰めます。
相変わらず歪んだ笑顔が恐ろしいあゆみさんが不気味に迫る中、
本物のあゆみさんと共にせつなが戻ってきました。
『しょうがない子達ね。おとなしくインフィニティを渡せば良いものを・・・』
全身から植物の蔦のようなものを巻きつけ、ソレワターセの本性を現します。
ラブはせつなに謝り、気にしないでと返すせつなと共に二人で変身。
そしてアカルンの力で屋上に出てソレワターセと対峙します。

その頃、タイミング悪くシフォンもインフィニティ化してしまい、
レーダーの反応を元ににソレワターセにインフィニティの元へ向かうよう指示するノーザ「さん」。
屋根を走るソレワターセを追うピーチとパッション。
それにしてもソレワターセの走る姿が醜悪な姿と相俟ってここでもかなり怖いです。
屋根を駆け、インフィニティ化したシフォンを抱える美希とブッキーの前に現れるソレワターセを
ピーチとパッションがダブルプリキュアパンチで倒すものの
近くの木を吸収して巨大化するソレワターセは枝を飛ばす攻撃を仕掛けてきました。
怯んだ隙にピーチがソレワターセに捕まり、久々にハピネスハリケーンを放つパッション。
無事ピーチを救出するも、一人の力ではソレワターセに決定的なダメージを与えられません。

駆けつけたタルトにシフォンを任せて美希とブッキーも変身。
ダブルプリキュアキック、ダブルプリキュアパンチで牽制するものの
ノーザ「さん」のソレワターセは強く一筋縄では行きません。
それでも4人揃ってのクアドラプルパンチでソレワターセを殴り飛ばし、
さらに街路樹を吸収して巨大化するソレワターセを倒すために
ラッキークローバー・グランドフィナーレを放って撃退しました。

改めて本物のあゆみさんからブレスレットを受け取るせつな。
お揃いのブレスレットを身に着けたラブとせつなに、
『二人とも、私の大事な娘だからね』と告げるあゆみさんの言葉を受け、
せつなは万感胸に迫る、と言った風にブレスレットに手を添えて言いました。
『ありがとう・・・ありがとう、お母さん』
「おば様」から「お母さん」へ。お礼を言われたあゆみさんの目にも涙が浮かんでいました。
そして二人の娘を抱き寄せる暖かな母の胸。
優しく包容力のある母の『お母さんもそう、ありがとう・・・』という言葉と共に
二人の娘を抱く母の姿で幕となりました。

今回はとにかく演出や表現が恐ろしく、プリキュアシリーズでここまで寒気がするのは
プリキュア5の「悪夢の招待状」以来の事です。
フレッシュシリーズではこれ以外にも子供のトラウマを招きそうな「消えたハンバーグ」
がありましたが、怖さの度合いは今回の方が上を行っています。
他にも走る骸骨などがありましたが、この時はウエスターさんのおかげで
和らいだ怖さも今回は容赦のないノーザ「さん」のお陰でとことん恐怖を煽ります。
トイレで背後にノーザ「さん」が迫るシーンと、その後の嫌な効果音は特に恐ろしく
それ以外でも歪んだ笑顔のあゆみさん、不安を煽る換気扇のカットや
点滅する街灯、滴る水滴など、子供が怖がったなどとクレームが来ないか心配です。

一方で本当に描きたかったテーマの、せつなとあゆみさんの関係は好印象を与えます。
「おば様」から「お母さん」に呼び方が変わるシーンは、よくある定番なのですが
それでもせつなの半生、家族として迎え入れてからのエピソードを見てきただけに
せつな、あゆみさんいずれの視点からも感極まるものがあります。

ただ残念なのは、サブタイトル「せつなとラブ」と言うのが少し違う気がしました。
今までこのサブタイトルがついた話は今回を含めて4回ありますが、
他はいずれもせつなとラブとの関係が大きく変わるエピソードです。
一方で今回は、偽あゆみさんの対処を巡って少し仲違いした程度で、
仲直りも実にあっさりしていたため、もう少しここを掘り下げられたら
更に深みが増したのではないかと思うと残念です。
後半のバトルシーンでの長い変身バンクやハピネスハリケーンのフル描写を割愛すれば
尺が取れたのでは?と思えたのですが、仕方ありませんね。

それよりも今日はプリキュアを見たお子さんがお母さんやお父さんに
本当のお母さんだよね?などと尋ねそうです。
その際は「実は私はラビリンスの・・・」とか「ソレワターセ!」とか
親御さんは冗談でも言わないほうが良さそうです。

次回は全世界60億のブッキーファンを敵に回しそうな御子柴グループのドラ息子のようです。
財力を用いてブッキーに手を出すつもりなら、容赦なくウエスターさんに
お仕置きして頂きたいものです。
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