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マックスハート第9話『邪魔させない!ほのかの一番大切な日』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

アカネさんの悩みと迷いを中心に描いた前回に続き、
今回は科学部長としての立場に悩み迷うほのか中心のエピソード。
一年ぶり、というより設定上年に1度しか登場しないほのかの両親との絆と共に描き出す一編。
初登場となるビブリスも交えて、か弱いようで強く、強いようで弱い
ほのかを支える人々のエピソードです。
  
なかなか思うように行かないハーティエル探しについて、学校の屋上で相談する一同。
シークンが語る知識の断片を繋ぎ合わせていくと、
ハーティエルは「心」が収まるところに集まる。では心はどこにあるのか。
それはクィーンの命が収まる場所。堂々巡りで埒が明きません。
ならクィーンの心に聞けばいいデス、と簡単に言ってくれるシークン。
心と会話できるのはクィーンの命だけ。すなわちそれは、ひかり。
はたして下校中、河川敷でクィーンの声がひかりに届きます。
『自分のいるべき場所とは自分のいたいと思う場所。そしてそれは自分で見つけるものです』

ラクロス部の練習で、新入部員たちにパスのやり方を実演してみせる志穂と莉奈。
一方キャプテンのなぎさは、パスを受け損ねた新入生達を
『ドンマイドンマイ。ちゃんとボール見ようね』と愛想笑いのように励ましていました。
あまり厳しくないキャプテンに安心したのか、イマイチ緊張感が無く映る後輩たちを
『歯を見せて笑わない!』『走れ走れ走れー!』と注意する志穂と莉奈。
キャプテンとして毅然とした態度を取ったほうが良いと二人に指摘され、
『私って甘いのかな・・・』とため息をついていました。

一方科学部の方でも、実験中におしゃべりしている新入部員たち。
おしゃべりに気を取られて机の上のビーカーに肘が触れ、床に落ちて割れるビーカー。
(何やら蒸気が立ち上っていましたが、そんな危ない実験してるんでしょうか・・・)
『野々宮さん!実験中よそ見しちゃダメだって言ったでしょう!』
強い口調で注意するほのかにすっかり怖気づいてしまった新入部員たち。
この場はユリコがなだめて場を収めたものの、その後昇降口で
その野々宮さんが科学部を辞めたいと申し出てきた事をほのかに告げます。
ほのかは自分が厳しく当たったからと責任を感じますが、
『ほのかはあれくらい毅然としてた方がいいのよ』
そしてユリコは、野々宮さんと話してみる事を買って出ました。

なぎさと共に下校するほのかは、口数が少なくなぎさの話を聞いています。
皆を牽引していった弓子先輩と比較してキャプテンの資質の無さを感じているというなぎさは
先ほどのほのかの一件を知らないだけに、ほのかは科学部長をきちんとこなしていて、
ついでにラクロス部のキャプテンもやってよ、と軽口を叩きますが、
『私・・・そんなことできない!』
先ほどから自分も科学部長としての資質を考え込んでいたほのかの強い反論を受けて
戸惑うなぎさ。そしてほのかも我に返り、気まずくなったのか先に帰ってしまいました。

自室でうなだれるほのかでしたが、嬉しい知らせが入ります。
明日の12時に、一年ぶりに両親が帰国し、相変わらず大量のプレゼントで
荷物が大量にあるらしいです。その知らせにほのかも暫し不安を忘れて笑顔を見せました。

笑顔といえば、ひかりも接客で自然な笑顔とハキハキした受け答えが出来るようになり、
アカネさんにも様になってきたと褒められています。
そこに現れたなぎさがほのかの誕生日である事、そして家族で食事に行く事を
アカネさん達と視聴者に説明的に(笑)語ってくれます。
今年はちゃんとプレゼントを用意していると自信満々のなぎさですが、
なぎさの事なので一抹の不安がよぎります。

所変わって空港の到着口から出てくる雪城夫妻は、
相変わらずどうやって税関をクリアしたのかというような大量の荷物と共に出てきました。
『ほのかちゃーん♥』とベタベタぶりは相変わらず、
でも締め落とさないだけ昨年よりマシになったかもしれません。
ほのかもこの時ばかりは子供のような表情で素直に喜んでいました。
ほのかの誕生日のために働いてるようなものだという親馬鹿ぶりで、
ほのかが行ってみたいと言っていた駅ビルのフレンチレストランも既に予約済み。
なぜか妙に涙もろくなっている両親に、やや呆れたのか目が点になっているほのかでした。

そして洋館では、逆上がりの練習をしている少年をサポートする執事ザケンナーたち。
無事に逆上がりを成功させ、今度は前転ですザケンナー。というやりとりを見守りつつも
ルミナスの力が未知数だとサーキュラスは危惧しています。
少年を見つつ、あのお方の大きな障害になるだろう、と。
そんな事は言われるまでも無いと、鼻息荒く拳を繰り出したウラガノスでしたが、
その拳を受け止めて現れるビブリス。今回の敵幹部唯一の女性です。
今回は私に任せてくれない?と不敵な笑みを浮かべて出撃して行きました。

フレンチ、というより昔懐かしいデパートの大食堂みたいなレストランといった印象を受けますが
少なくとも作中では良い店らしく、雪城夫妻も満足していました。
久々の一家団欒の食事会の中、話題が学校の事、科学部の事に及ぶと
ほのかは一瞬考えてから『うん・・・楽しいよ』と発しますが、
その一瞬の間を両親は見逃していませんでした。

ちなみにこのビルにはほのかの誕生日プレゼントを選びに
なぎさとひかりも来ており、さらにハーティエルの気配を感じるシークン。
シークンが感じたとおり、なんとも売り場には場違いな箱から新たなハーティエル
「ハーモニン」が姿を現しました。

そして場が変わり、公園では野々宮さんとソフトクリームを食べるユリコ。
固い表情だった野々宮さんも思わず笑顔でソフトクリームを食べますが、
『昨日の科学部の話だけど・・・』
ユリコが切り出すと、とたんに顔が曇ってしまいました。

ほのかを囲んだ食事会では、巨大なバースデーケーキが。
あまりの大きさに食べきれるかな?と言うほのかですが、
『余ったら部活の時にでもみんなで食べれば』
という父の発言の「部活」という単語を聞いて顔をこわばらせてしまいます。
『ほのかちゃん、学校で何か困ってる事があるんじゃないの?』
一年に一度しか会っていなくても、そこは親。ちゃんと娘の事を見ていました。
一度は気遣って口ごもるほのかでしたが、意を決して打ち明けようとした途端、落ちる照明。

従業員の話では電気系統に異常が発生したためにビル全館停電、とのことですが、
(客ほったらかしで先に避難してる店員がいますが・・・)
売り場にいたなぎさとひかり、そして非常階段を下るほのかは、
それぞれメップル、ミップルが不穏な気配を察し、合流します。
吹き抜けの空間で、売り場の衣類や家電がエスカレーターと合体して
頭にヘッドホンという、懐かしのステカセキングを思わせるザケンナーが襲い掛かってきました。

『折角のほのかの誕生日に、一年に一度しか両親に会えないのに邪魔するなんて、
許さないんだから!』
ほのかの大切な日を邪魔したザケンナーに怒るなぎさと共に、変身するほのか。
そしてザケンナーに苦戦する二人を見てひかりも変身しますが、
三人を見下ろすようにビブリスが姿を現します。
『また新しいのが出た』『あの人たちの仲間ね?』
『安心しな。これ以上新しいのには出くわさないから。なぜなら、あんた達はここで終わるから』
さりげなく恐ろしい事を言うビブリスが指を弾くと、ザケンナーの体内から飛んできた衣類によって
絡め取られるプリキュアとルミナス。
そして衣類に締め上げられるブラックとホワイトでしたが、
いつのまにか拘束を解いている(笑)ルミナスが
ポルンに促されるままハーティエルアンクションを放ち、
無力化したザケンナーをマーブルスクリューMAXで仕留めました。
敗れたザケンナーを見て撤退するビブリス。

中断した食事会は、タコカフェでやり直す事になりました。
アカネさんとひかりからは特製デコレーションケーキがプレゼントされ、
そしてなぎさが「色々考えて世界に一つしかないプレゼント」と自信満々に渡した物は
・・・「特攻服」と言われても仕方が無い、背中に「ファイト部長雪城ほのか」と書かれた白衣。
しかも良く見ると「城」の字が間違っています。
呆れるアカネさん、ひかり、雪城夫妻を代弁するようにカラスの鳴き声が響き、
ほのかもありがた迷惑っぽい顔で困惑していました。
字が間違ってるんじゃ着られないよね、と肩を落とすなぎさに
『字の問題じゃないと思うけど・・・』と、もっともなほのかの突っ込みが入るものの
でも、悩んでいた事がどうでもよくなったのでしょうか、ほのかも元気出てきたとようです。
『なぎさ、ありがとう。大事にするね』(大事に着るね、では無いところがミソだと思います)

実は科学部のことでちょっと落ち込んでた事を告白するほのか。
『夢中になると熱くなるところがあるから後輩にもつい言いすぎちゃったりして』
そんなほのかに両親の言葉がかけられます。
『新しく部長になって、戸惑う事が沢山あるのは当然だ』そして、
『ほのかはほのからしく、自分なりに一生懸命やればきっとみんなついてくる』
という発言を受け、なぎさも自分がキャプテンとして悩みを抱えていた事を振り返り、
『新部長と新キャプテン。お互い頑張ろうよ』と、握手を交わしました。

ユリコに伴われた野々宮さんも姿を見せ、
『実験は真剣に取り組まないと大怪我する危険があるって事、忘れてました』
どうもすみませんでした、と頭を下げに来ます。
『わざわざ言いに来てくれてありがとう。これからも一緒にがんばろうね』『はい!』
笑顔が戻った野々宮さん。そしてみんなで乾杯だ!となぎさ。
ジュースはタコカフェのおごりだと太っ腹なところを見せるアカネさん。
そんな賑やかなやり取りを見て
『みんなが集まってくる場所、自分が居たいと思うところ・・・』
と想いを馳せるひかりのモノローグで幕となります。


前回のアカネさんの迷いと悩みを受け継ぐかのように、
今回は新部長としてのほのかの迷いを、新キャプテンであるなぎさと絡めて描かれました。

その前に、まずは娘にメロメロの一年ぶりに登場する雪城夫妻ですが、
昨年の誕生日回でも触れられたとおり、一件親馬鹿のようにも見える二人は
一年に一度しか会えないにも拘らず実に娘の本質を良く掴んでいます。
数話後になぎさ版ともいえる「親の心子知らず」エピソードがありますが、
いくつになっても親は親で子は子。子の事を親は気にするものですし、
子の悩みや迷いには敏感です。
自分なりにやっていけばいい、という両親からのアドバイスは
前回ひかりに「ありのままのひかりでいればいい」と語ったほのかのアドバイスに通じますが
見えているようで実は自分が見えていない。
自分がその立場に立ってみないとわからない事もあるものです。

ほのかと同様なぎさもキャプテンとしての資質に迷いを抱えていますが、
対照的なのは一見気が強くて活発ななぎさがグイグイ引っ張るタイプではなく、
一見おとなしそうでも実は新が強いほのかが毅然と振舞っている。
対照的なのは彼女達をサポートする3年部員も同様で、
引き締めようとしている志穂と莉奈。穏やかに調整役としてまとめ上げるユリコ。
どちらもキャプテンや部長を支える上で、正反対や異なるタイプというのは良きアドバイザーや
パートナーになりうるもので、なぎさとほのかは共に恵まれています。

今回ひかりについても伏線が伺えます。
冒頭に聞こえてくるクィーンの声は、クィーンの命が収まる場所=心ですが、
それ以前にクィーンの命であるひかりがいるべき場所とはどこの事なのかを
暗に示しています。その声をタンポポの綿毛を見つつ聞くひかりの描写は、
自分の意志で飛ぶ事が出来ないタンポポの綿毛と違って
自分の居たい場所を自分で探す、という事を象徴的に描いていると感じました。

初登場のビブリスは今回まだ表立った存在感は薄く、
次回のケーキ工場編の洋館コントでその魅力が発揮されます。
同じく初登場のハーモニンですが、12のハーティエル全てが個性的、と言うわけではなく、
彼女はやや個性と存在感が薄い観があり、残念ながらあまり印象に残りませんでした。

そして第9話にしてようやくEDが完成します。
「財前教授の総回診」のようなほのかと顔を赤らめるなぎさが愛らしく、
ビシッと天を指差す京子、夏子、ユリコ、志穂、莉奈、ほのか、なぎさが格好良く、
奇妙なダンスを披露するベローネ学院メンバーと美墨、雪城一家(亮太を除く)
特に「奇妙なダンス」は以降のプリキュアED伝統となるダンスの草分け的存在かもしれません。
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