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マックスハート第11話『大ピンチ!ハートをつないで一発逆転!!』 [ふたりはプリキュアMax Heart]

「手を繋ぐ」とはSSまでのプリキュアシリーズを象徴するものですが、
必殺技を放つ時に必要なだけでなく、互いの心を通わせる手段として描かれる今回。
マックスハートシリーズ最初のラクロスの試合の「大ピンチ」と、
シリーズで唯一、ルミナスが単身戦うことになる「大ピンチ」。
ラクロス部の面々となぎさ、ほのか、ひかりが手を繋いでピンチを解決する一編です。
  
明日からのリーグ戦に向けた練習の後、水のみ場で一息つくなぎさの元に訪れるほのか。
キャプテンとして初めての公式戦。練習メニューが多くて大変だとこぼすなぎさの手を取り
『大丈夫、あしたのリーグ戦に勝てるように私のパワーを送ってあげる』
と、優しく微笑みます。なんという百合
『手を握るって、力とか気持ちとかいろんなものが伝わると思うの』
ところが、3年生のメグミと2年生のマキのぶつかり合う声が聞こえてきます。
気が付いたなぎさが仲裁に入るものの、メグミから見ればマキは弛んでいるように見え、
一方マキはちょっと言いにくそうに、先輩に自信が無いからピリピリしてるのでは、
と指摘して再び一色触発の空気に。
その場はなぎさが納めるものの、見守るほのかには一抹の不安がよぎりました。

試合当日。第一試合の相手は初出場で、楽勝かもと言う2年たちに再びメグミの苦言が。
そう言っている2年生たちだって初出場と指摘するのは正論ですが、
試合前だというのにまた悪くなる空気を納めるなぎさ。結構キャプテンとして苦労がありそうです。
会場の外にはちゃっかり出店しているアカネさんのタコカフェもありました。
試合が始まるまで、という約束でひかりに手伝ってもらっていたものの、
長引いてしまったようで、差し入れのたこ焼を持たせてひかりを応援に向かわせます。
言葉に甘えて応援に向かおうとしたひかりですが、バッグを開けると
いつの間にか見慣れない巨大な水晶のような物体が入っていました。
どことなく奇妙な雰囲気が流れます。

『いけいけナモナイ!』
相手チーム(「名も無い」というあんまりな名前です)の声援が飛ぶスタンドに駆けつけた時、
3対0で勝っている、と思いきや負けてるのはベローネ。
前半開始すぐなのですが、予期せぬ大差をつけられ、さすがのなぎさも焦りを隠せません。
そんな状況でも相手のパスをしっかりカットするメグミ等、チームとしての地力は
ベローネの方が上回っていると思いますが、メグミからマキにパスが飛ぶと
途端に自信無さそうな表情を浮かべてパスを受け損ねてしまいます。
『何やってんの!』『先輩のパスが!』
2人が責任のなすりあいをしているうちにまたしても追加点を取られてしまいました。
4対0。
相手が強いわけではなく、気持ちがバラバラでベローネのプレイがいつもと違っている。
客席のほのかやパション、ハーモニンにはそう見えました。
志穂のパスをしっかりと受ける莉奈のコンビなど、各々の動きは悪くありません。
その動きのズレを修正すべく、なぎさは立て直そうと奮闘します。

その頃、洋館では人生ゲームに興じる少年と執事ザケンナーたち。
少年が遊ぶ姿を見守る闇の戦士たちは「あいつ」がいつ来るのかを気にしています。
「あいつ」が来る前にはプリキュアを片付けておきたい、と語る様子から
「あいつ」の存在が特別だと伺わせます。
『任せておけィ。プリキュアは俺が倒す』というウラガノスをさしおいて出撃して行くビブリス。
ビブリスもサーキュラスの話の途中で出て行き、サーキュラスが毎度おなじみの
『人の話は最後まで・・・』と言いかけた時、
『やったー、うわーい一番』人生ゲームを一位クリアした少年に拍手する戦士たち。
この落差が毎回楽しませてくれます。

ハーフタイム。どうやら前半の失点は4で食い止めたようですが、
『メグミ先輩のパスがもうちょっと正確なら』
『何言ってんの?あなたのダッシュが遅かったせいでしょ』
再び険悪な雰囲気になる二人を注意するなぎさの姿を、ひかりは心配そうに見下ろしています。
ふと、気が付くとまたバッグの中にあの物体が。確か置いてきたはずだけど・・・
その懸念をとりあえず放っておいて、ひかりはほのかに何か出来ないか相談するものの
ただ応援する事しかできない、と言うほのかの言葉に満足せず、
何か私にできる事をしたい、と言わんばかりの様子で思いつめたようにグラウンドに向かいます。

『私・・・私、何も出来ないけど・・・』と冒頭のほのかのようになぎさの手を取り、
『なぎささん、頑張ってください』と気持ちを伝えるひかり。
当然ながらミップル審判(C.V.矢島晶子さん)に注意されるものの、
戻る直前までなぎさの手を取り『頑張ってください』と念を押すようにグラウンドを出ました。

『みんな、手袋外して手を繋ごう』
ひかりの気持ちを察したなぎさは、作戦を考えるべきだという意見を押して
皆で円陣を組むように手を取りました。
『手を繋ぐって凄いことだって思うんだ。言葉で言うよりも、もっと気持ちを伝えられる気がする。
 頑張れっていう気持ちや頑張ろうよっていう気持ち。毎日毎日辛い練習頑張って励まし合って
 時々喧嘩する事もあったけど、一緒にやってきたじゃない。ラクロスを』
いつしか固かった皆の表情が和らぎ、「莉奈の手汗ばんでるし」「汗ばんでるの志穂の手でしょ」
と軽口も飛び、チームのムードも和やかになりました。
『よし、パワー充電完了!』

そして始まる後半戦は、なぎさの自信に満ちたプレイでスタート。
一方のひかりは、客席に戻らずに一人、会場外の公園のブランコに座っていました。
結局何もしてあげられなかった、とうなだれるひかりの前にビブリスが現れて・・・

なぎさのパスがマキに通り、そしてメグミへ。
メグミのシュートが名も無いチームのゴールに突き刺さり、ついに同点に追いつきます。
『先輩、やりましたね』『マキのパスのタイミング、良かったよ』
いい感じになってきた2人。客席のほのかも同点を喜ぶものの
ミップルが邪悪な気配を察し、メップルはひかりが戻ってこない事を不審がっています。

ひかりは鉄塔に追い詰められ、なぎさたちに知らせるポポ、と主張するポルンを
今は試合中、と留めて、一人で戦う事を決意して変身します。
『そうこなくっちゃね、シャイニールミナス』ビブリスもザケンナーを鉄塔に憑依させ、
怪獣殿下「ゴモラ」のようなザケンナーが襲い掛かって来ました。
巨体を活かし、尾も使って攻撃して来るザケンナーに、防戦一方のルミナスでしたが
それでもザケンナーの腕を伝って顔に接近し、ブラックのような連続蹴りを畳み掛けます。
しかし力不足は否めないのか、振り払われて放電攻撃に苦戦を強いられ、
倒れたルミナスにザケンナーが迫ります。

試合は佳境。なぎさのパスが莉奈へ、残り時間1分。
再びなぎさへボールが渡り、そしてシュート。逆転のゴールを決めて試合終了。
『みんなの気持ちが繋がったから勝てたんだ。ありがとう、ひかりとほのかのおかげだね』
ところが、そのひかりの姿が見えないことをなぎさに耳打ちするほのか。
ひかり=ルミナスは孤独な戦いを強いられていました。
怯えを隠せないルミナスに追い打ちをかけるようにビブリスが迫ります。
『あんたの力じゃどうしょうもないって事?あの二人を呼んでくれば?』

ザケンナーの電撃を避けるものの、指から伸びる電線に縛られてしまうルミナス。
『じゃあ、あんたから消えてもらうよ』
危機一髪、というタイミングでなぎさとほのかが滑り込んで来ました。
『その子を離して!』
挑発するかのように縛り上げたルミナスを振り回すザケンナーを見て、変身する二人。

なぜかルミナスのにおいを嗅いでから?電撃を叩きつけるザケンナーですが、
同じ連続蹴りならこちらの方が上。ブラックの連続蹴りが炸裂し、
そしてホワイトは空気投げでザケンナーの足元を掬います。
ザケンナーの手を離れるルミナスをブラックが受け止め、
エキストリームルミナリオの体勢に入る三人。
その途中、ルミナスの背後にクィーンの姿を認めたビブリスは思わず驚きの声を上げますが、
放たれたルミナリオでザケンナーは撃退され、撤退していくビブリス。

なぎさに勝敗の行方を尋ね、勝った事を知らされて安堵するひかりですが
その後、二人に叱られました。なぎさのために頑張った、と弁護するポルンでしたが、
それでも危険すぎる、そして『もう二度とこんな事はしないで!』というなぎさの強い口調に
力なく返事をして肩を落とすひかり。
ですが、なぎさはひかりの手を取り「ありがとう、ひかり」と笑顔でお礼を言いました。
『忘れないでね。ひかりさんは一人じゃない』『私達がいるんだから』
そしてポルンたちも一緒、と賑やかな雰囲気に囲まれます。

不意にバッグの中の謎の物体が光り、クィーンの姿が浮かび上がりました。
そして物体は新しいおもちゃクィーンの台座を思わせるもの「チェアレクト」に変化。
これこそが探していたハーティエルの居場所でした。
ハーモニンが、そして鳩に別れを告げたパションがチェアレクトに収まり
シークンは最後に入る、そしてクィーンの心はこのチェアレクトに宿るという説明を聞きつつ
公園の遠景で幕となりました。


チーム内での仲違いというのは、前年度の志穂、莉奈の関係悪化エピソードを連想します。
今回は3年生になったという事で必要以上に力んでしまったメグミと
新たにレギュラーになった事でどこか自信のなさが根底にあるマキの対立から
チームに漂う不協和音と、それによって招くピンチが描かれます。
何かとマキの態度に先輩として文句をつけていたメグミでしたが、
後半戦、皆で手を繋いでからはマキをフォローしつつ3年生としてのプレーを見せ、
一方のマキも後に次期キャプテンに選ばれる程、根はしっかりしているので
後半戦に入ってからの二人の描写は清々しさを感じます。
また志穂と莉奈も3年生らしく、しっかりとしたプレーでサポートして適切な指示を出す等
彼女達の成長も伺わせました。

試合中のなぎさを気遣って一人で戦う事を決意したひかりは
事件解決後になぎさとほのかに叱られます。
これは第8話でのひかりとポルン同様、相手を思っているからこそきちんと叱れるという事。
叱った直後にひかりの手を取ってお礼を言うなぎさにはその姿勢が見て取れ、
第8話だけでなくシリーズを通じて描かれていく精神だと感じます。

今回のラストに、チェアレクトの中に収まるパションとハーモニン。
これが最後の登場となり、原則としてチェアレクトに収まったハーティエルは
一部例外を除いて登場しません。それなりに心を通わせた筈の彼らとの別れが
あっさりしている点は少し気になるのですが、だからこそマックスハートシリーズの
クライマックスで描かれる「後悔はしない」別れが引き立つのかもしれません。

ところで今回残念な一点は、不名誉な点で有名になってしまった
戦闘中の作画の乱れでしょうか。その点ばかりがクローズアップされてしまい、
そのために私もじっくりと本編を見返したのは今回が久々で、
描かれているテーマをないがしろにしていたかもしれず反省しています。
残念ながら戦闘時の絵は雑といわれても仕方がないかもしれませんが、
同様に動きの激しい描写であるラクロスの試合は崩れておらず、
それ以外のシーンでも気になりませんでした。
だからこそ非常に惜しい一編で、私としては再評価したいエピソードと感じました。
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